高松市屋島山上の「新屋島水族館」の土地と建物を所有する屋島施設管理(同市)は27日、債務超過に伴い会社の存続が難しくなったとして、同水族館を運営するアクリルパネルメーカーの日プラ(三木町)に土地と建物を無償で譲渡し、解散することを決めた。同水族館の営業は現行通り継続される。
同日、高松市内で臨時株主総会を開き、資産の譲渡や会社の解散などを決議した。いずれも30日付。
屋島施設管理は、高松琴平電気鉄道(高松市)のグループ会社。前身は同水族館のかつての運営会社で、日プラなどが出資する会社に事業を引き渡した2006年に現社名に変更。以降は所有する土地や建物を日プラに賃貸してきた。
琴電によると、屋島施設管理の財政状況は、同水族館を運営していた時代から残る借入金に加え、固定資産税などがかさむ一方、収入は日プラからの賃料に限られ、債務超過の状態が続いている。17年9月期の借入金の総額は約1億5600万円。同水族館の営業が困難になるのを避けるため、日プラへの資産譲渡が最善と判断したという。
今後は特別清算の手続きに入り、残余財産を確定させるなどして、来年2月ごろの清算終了を目指す。
日プラは「これまでと変わらず水族館を精いっぱい維持していく」としている。