自転車で東京パラリンピック出場を目指し益田市でトレーニングキャンプ中のアイルランド選手団12人が23日、同市美都町都茂の美都中学校を訪問し、競技用自転車「パラサイクル」を使って全校生徒27人と交流した。生徒は競技の難しさを体感し、障害への理解を深めた。
同校は島根県教育委員会の「オリパラ教育推進校」認定校で、生徒たちはこの日、3輪のハンドバイクや視覚障害者用の2人乗りのタンデム自転車に試乗。ハンドバイクはゲイリー・オライリー選手(26)らの指導で、シートに正座し両手でペダルをこぎ、カーブに苦戦しながら進んだ。
オライリー選手から「練習時間は1日4時間」「フラットなコースなら60キロを1時間40分で走る」と説明もあり、選手が日々重ねる努力の一端も学んだ。
2年生の藤井志音(しおん)さん(14)は「ハンドバイクは曲がるときの体重移動が難しかった。五輪だけではなくパラリンピックも応援しようと興味が湧いた」と話した。
市内のトレーニングキャンプは27日まで。24、25日には公道練習も予定されている。