[北京 24日 ロイター] - 中国国家衛生健康委員会の発表によると、中国本土で23日に新たに確認された新型コロナウイルス感染者は前日の倍となる78人だった。主に海外からの帰国者で、新規感染者が最近ゼロに抑えられていた都市や省で感染が再び拡大するリスクが高まった。
新規感染者のうち74人が海外からの入国者で、前日の39人から急増した。
海外から持ち込まれた新たな感染例のうち、北京で確認されたのは31人と、これまでの最多だった。広東省が14人、上海が9人だった。海外から持ち込まれた感染例は23日時点で累計427人となった。
北京市は入国者に対する厳格なスクリーニング検査や検疫手続きを導入しており、現地着の国際路線を全便、他の都市に到着させている。しかし、新型コロナ感染が深刻な外国から、留学生などが引き続き多く帰国している。
ただ、入国者からの感染事例は21日に初めて広州市で確認されたが、依然として極めて少ない。23日には北京で初めて、海外渡航歴のある入国者から国内生活者に感染する事例が確認されたほか、上海でも同様の事例が1件報告された。
入国者からの感染事例はこの3件にとどまっているが、当局は警戒姿勢を緩めていない。北京市は24日、海外からの入国者に対する検疫の規則を一段と厳格化し、北京に到着する全入国者を一元化した検疫手続きと新型コロナ検査の対象にすると発表した。
一方、湖北省での新規感染者は23日時点で省都・武漢の1人。同省では前日まで5日連続で新規感染者がゼロだった。
中国本土の感染者は累計8万1171人。23日に新たに7人が死亡し、死者は累計3277人となった。