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レジ袋有料化はエコじゃない…張本人も認めた! 「進次郎大臣こそ社会のゴミだ」

2020年8月24日 08:00 PRESIDENT Online

え……小泉大臣「レジ袋有料化に環境効果なし!」(キリッ)

7月29日にBSフジのプライムニュースで60代視聴者女性から小泉進次郎環境大臣に率直な質問が行われた。その質問内容は、

「レジ袋の有料化で買い物が不便極まりなくなりました。そもそも食料品をマイバックに入れるのは不潔です。レジ袋はゴミ捨てにかかせず便利で有用です。ごみを入れたまま燃やすことにも問題ないと思います」

という明確なものであった。これに対して、小泉大臣は下記のように明確に答えている。

「不便極まりないのは申し訳ないなと。レジ袋を全部無くしたところで、プラスチックごみの問題は解決しません。それが目的ではありません。この有料化をきっかけに、なぜプラスチック素材が世界中の問題となって取り組まれているのか、そこに問題意識を持って一人ひとりが始められる行動につなげてもらいたい。是非ご理解いただけるように引き続き努力をしたい」

愚民のために啓発を促す上級国民の進次郎くん

小泉大臣は、レジ袋有料化はプラスチックごみの問題は解決せず目的でもないと明言している。つまり、この政策には環境改善効果は何も期待されておらず、今すぐやめたとしてもほとんど何も問題ないのだ。小泉大臣は他メディアでもレジ袋有料化に言及されるたびに同様の趣旨の回答を行っており、どうやら冗談で言っているわけではなさそうだ。

実際、レジ袋は全国の自治体のゴミに占める割合が0.4%でしかない。レジ袋を集中してやり玉に挙げたところでほとんど意味がない。また、レジ袋を焼却したところで有害物質が出ることもないし、そもそも単なる石油精製時に生じる副産物でしかない。したがって、レジ袋に罰金を科すことは全く無意味である。

では、この政策自体は何のためにやっているのか。小泉進次郎大臣曰く、レジ袋有料化の目的は国民の「啓発」が目的だという。

国連も認める日本の「高度な廃棄物管理システム」

小泉大臣の主張は、国民はプラスチックごみの問題について話しても理解できないだろうから、レジ袋有料化という無意味な痛み(事実上の税金)を与えることによって無理やり認識させてやろう、と言っているに等しい。

民は無知蒙昧(もうまい)であり鞭(むち)を振るって罰を与えねば分からない、とは、中世の愚昧な支配者そのものの発想である。世襲政治家特有の思想と発言と言えるかもしれない。

では、日本国民は小泉環境大臣よりも愚昧な存在なのだろうか。ろくに社会経験もない世襲政治家に指導される、北朝鮮のようなレベルまで日本国民は劣化しているのだろうか。

国連環境計画は2018年に発表した「SINGLE-USE PLASTICS : A Roadmap for Sustainability」の中で日本について下記のように言及している。

「日本はプラスチック袋を禁止していないにもかかわらず、非常に高度な廃棄物管理システムと国民の高い意識によって、環境中の使い捨てプラスチックの漏出が相対的に抑止されています」

実は、これが国連における日本の評価だ。つまり、日本においては「レジ袋」を禁止しなくてもプラスチック問題について極めて高い成果が上がっている、とされているのだ。

小泉進次郎大臣は日本の政治家なのか

日本から直接的に海洋に排出しているプラスチックごみは年間4万トン程度とされている。これは日本で年間生産されるプラスチックごみ全体の0.5%以下の数字にすぎない。どのようなことをしても漏れは一定数であるため、これは日本人が限界まで取り組んだ結果と言えるだろう。2010年段階で隣国の中国は最大年間約400万トンの海洋排出可能性が指摘されており、日本とは比較にならない環境汚染が行われている。

日本のプラスチックごみの回収・燃焼システムは非常に高度なものであり、日本からの海洋プラスチック問題は深刻ではなく、さらにその中のレジ袋の占める割合など極僅かなミクロな問題でしかない。

したがって、プラスチックごみ対策のためには、日本の技術・社会システムを輸出して利益を上げることこそが重要であり、日本にレジ袋有料化を輸入することを推進することなど論外だ。今更、日本国民の意識改革など不要だ。

これが、筆者が「小泉進次郎大臣は日本の政治家なのか」と主張するゆえんである。彼は海外で流行っているものをむやみに日本に持ち込み、日本国民の生活・経済を破壊するパフォーマーにすぎない。むしろ、日本の政治家ならこれを好機とみなし、日本の社会システムを海外に売り込んで利益を上げることに注力するべきだ。

日本から輸出された廃プラスチックは東南アジアの経済を支えた

また、日本に海洋プラスチック問題に一定の責任があるとしたら、それは日本からの廃プラスチックの輸出に伴う、中国・東南アジア各国からの海洋排出の問題だろう。日本は年間140万トン程度の廃プラスチックをアジア各国中心に輸出してきた。日本から輸出される廃プラスチックは各国で安価な資源として利用されることで、それらの国の経済成長を支える一助となってきた。

しかし、廃プラスチックを輸入してきた国の人々は、日本人と同じように高度な廃棄物処理システムや高い国民意識を持つことはできず、河川などを通じてプラスチックを海に放ってきた。近年になって中国は廃プラスチックの輸入を禁止したため、日本からの輸出は東南アジア中心となり、現在でも年間90万トン程度の輸出が続いている。しかし、それらの輸出も徐々に輸入国が禁止し始めているので、いずれは日本からの輸出が難しくなることは明白だ。したがって、今後、日本は輸出用の廃プラスチックを国内で処理する仕組みを適切に動かすことが求められることになるが、これは国民の意識改革とは関係なく、単なる設備投資・維持更新の問題である。

結論、小泉進次郎は社会のゴミである

はやりものに飛びついてパフォーマンスを繰り返す環境大臣こそが「社会のゴミ」である。

「肉食巡り省庁バトル 『議論を』と環境省、反発の農水省」(朝日新聞)という8月15日付の記事を見たが、環境省は肉食を減らす運動を推進しようとしているようだ。

これは欧米における「CO2排出抑制のためには牛のゲップも許さない」という風潮の延長線上の主張だろう。近年、環境活動家は地球上のありとあらゆるCO2の排出に文句を述べるようになってきている。その活動内容は過激さを増しており、欧米であったとしても必ずしも一般の人々から理解が得られているわけではない。

本件については農林水産省が反発しているが、畜産業振興の観点からそれは当然だろう。人間の社会生活・経済生活が第一であり、環境省が日本の産業を破壊して回ることは許されない。まして、米国に訪問した際にステーキハウスを訪れて「毎日食べたい」と発言しながら、日本国内で環境活動家向けアピールとして「肉食を禁止」する、信念の欠片すらないパフォーマンス担当大臣が推進する政策を受け入れる必要など全くない。

日本人に無意味な苦行を強いる進次郎くんの頭のなか

直近では、小泉環境大臣が介入したことで、日本の高性能石炭火力発電所の海外輸出を政府が支援しないことが決まった。仮に日本がやらなかったとしても、中国やインドなどの他国の発電事業者が進出して世界市場のシェアを奪っていくことになる未来が訪れるだけだ。また、途上国は理想論で再生エネルギーを採用することがコスト的に難しいため、少しでも良い発電システムを使うことを望んでいるのも明らかだ。一体これは誰のための政策なのか。

レジ袋有料化の「真の目的」は「小泉進次郎大臣が国際社会の環境関係者にオベッカを使いたい」「前回恥をかいたことの汚名を返上したい」ということだろう。日本人に無意味な苦行を強いるとともに、日本の産業活動・企業活動を破壊するパフォーマンスを繰り返すことに、なぜ日本国民は税金を支払う必要があるのか。日本人のために働けない政治家を廃棄物処理に回すべきだ。

[早稲田大学招聘研究員 渡瀬 裕哉]

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大恐慌でコンビニバイト志願者爆増!…が「口もろくにきけない」ゴミ日本人ばかり

2020年8月24日 08:00 PRESIDENT Online

外国人のほうが真面目に働く

「もうコンビニに日本人はいらないよ、人によっては考えるけどさ」

都心を中心に複数のコンビニを経営する60代男性オーナーの言葉に私は耳を疑った。別件の取材で地主など富裕層のコロナ禍に興味を持った私が、とあるオーナーズクラブで紹介され、移動の車中でいいならと応じてくれた。それにしてもコンビニバイトなんて万年人手不足のはず、この未曾有のコロナ禍、それ以前の古い情報のアップデートは常に必要だと身にしみる。少し前まで、日本人が来てくれないから外国人を雇っていたはずなのに、どういうことか。

「だって外国人は最低時給でも文句言わないし、どの国の子も真面目によく働いてくれる。日本人は怠け者が多いし文句ばかりだ」

言い草にカチンときた私はとっさに問いただした「あの、日本の方ですよね」と。オーナーが外国人の場合は別の私情もあるだろう、しかし彼はれっきとした日本人だった。

「もちろん日本人だよ、三代どころか江戸の昔からこの辺に住んでる。いや誤解されちゃ困るんだけど、全部が全部って言ってるわけじゃないんだよ、でもさ、コンビニのバイトに来る日本人って、この辺じゃろくな奴がいないんだよ、ずっと家に籠もってたような口も満足にきけない日本人なんかいらないし、身元の固い主婦の人とか学生さんとか来てもらいたいけどまあ来ない、年食ったフリーター雇うくらいなら外国人のほうがずっと優秀だよ」

べらんめえ交じりにベラベラとよくしゃべるオーナー。年食ったフリーターの何が問題なのか。口下手なのも人それぞれ事情がある。他人にとやかく言われるようなことではない。

中年フリーターより留学生が欲しい

「フリーターって言っても最近は30代とか40代とかだよ、昔は若い子が来てたけど、いまの若い子でフリーターなんかやんないよね。氷河期でそのまんまフリーターとか、夢追ってそのままとか、そんなのが多いけど、やっぱ若い子が来るなら若い子欲しいんだよね、でも日本人の若い子なんて来ないから、留学生」

全員ではないが彼のようにバブルを謳歌した世代で成功した人、裕福なままに時を経た人の中には氷河期世代に無理解な人が一定数いるのが現実だ。もっとも彼らにしたって世代の違う赤の他人なんかどうでもいいのが本音だし、残念ながら当たり前の世間だろう。同世代として悔しいが、現実はそんなものだ。

日本人でバイトする奴は外国語も喋れない

「それに比べて留学生はいいよ、みんな若いし擦れてないもん」

もん、とかわいく言われても困るが、要は安い時給で言うこと聞いてくれて、労働条件など面倒くさいことは言わない都合のいい存在、ということか。年食った日本人の氷河期おじさんより若い外国人、バイトすらそうだ。

「それもあるけど、外国語ができるのも大きいんだよね、日本人でコンビニのバイトするような連中は語学できないし、でも留学生は中国人なら中国語できるし、英語もできる。日本語だってうちに来る日本人バイトよりマシじゃないかって思うくらいできる。まあ決められた接客用語使えりゃ、あとはいらないから、大事なのは外国語だね」

このコロナ禍にあっても、東京都の住民基本台帳上の外国人の数は55万8989人(2020年7月時点、東京都人口統計課調べ)である。そのおよそ55万人の外国人のうち、中国が22万人でダントツ、ついで韓国の9万人、ベトナム、フィリピンなどが共に3万人前後で続く。ネパール、台湾、アメリカがそれぞれ2万人前後、インド、ミャンマーが1万人前後である。

これだけ見れば、中国語と韓国語が東京にあふれている理由がわかる。中韓合わせて31万人、これは住民基本台帳上の数字なので実際はもっと多いはずだ。インバウンド目当てばかりでなく、都心のコンビニでは日常において中国語や韓国語を話せる店員が必要とされている。実際に都心のコンビニ店員は外国人だらけだ。

中国人や韓国人は英語もできる

「彼らは英語ができるのも大きいんだよ、うちで働く中国人も韓国人もみんな英語ができる。ベトナム人もね。日本人のコンビニバイトにゃまずいないね」

まあそうだろう、英語の堪能な日本人がコンビニでバイトなんてよほど食い詰めてなければありえない、いや食い詰めても他の仕事につくだろうし、失業したから短期であっても仕事で英語が使えるほどならもっと割の良いバイトは見つかるはずだ。そしてアジア圏の留学生は堪能とまでは言えないまでも、日常英語くらいなら難なくこなす子が多い。

「そういうこと、だから安くて、優秀で、従順な外国人留学生のアルバイトがいくらでも来るから、一部の社員除けばもう日本人はいらないんだよね」

そこまで言い切るか、経団連の言い草そのままだ。ラフながら高級ブランドの小綺麗な服にラバーバンドの高級ダイバーズウォッチ、若作りにも見えるがさすがオーナーだけあって金回りのよさが伺える。コンビニオーナーというと自分も店に出て疲れ果てたおじさんというイメージだが、都心のオーナーは必ずしもそうではない。コンビニ経営も格差社会、とくに古くからの地主で複数の店舗を経営しているようなオーナーは羽振りがいい。ただそういったオーナーはコンビニ経営は事業の一部でしかなく、ビルや駐車場など不動産を中心に多角化している人がほとんどだ。こういう富裕層にとっては疫禍すら養分となる。

コロナ禍で日本人の応募が爆増も…

でも若くて優秀な日本人が来ないから外国人でスタッフを揃えるならそれはオーナーの方針、どうぞご自由にとしか言えないが、コロナで一変したという。

「それがコロナの影響かね、バイト募集してませんかって日本人の問い合わせがすごいんだよ。毎日来るよ」

それまでオーナー氏いわく、「まともな日本人には見向きもされないバイト」だったはずが、このコロナで仕事を失ったまともな日本人がコンビニバイトにも流入しているという。確かにコロナの影響で5月の完全失業者は198万人と200万人近くにのぼる(総務省、2020年6月30日発表)。また同年4月に600万人にも及んだ休業者のうち、7%が5月に失職した。実は翌月の6月の失業率は微減と改善しているのだが、これは自営業者が増加したため、仕事もないし自分でやるか、の消極的開業が多いのではないかとみる。年中募集中だった小売や飲食も自粛の影響とさらなる休業、自粛要請で以前ほどの求人は見なくなった。頼みの綱はコンビニというわけだが、そんな一昔前の雇用環境ではないという。

「もう外国人のバイトで埋まってるからね、どれくらい金が欲しいかスタッフが聞くとフルタイムで入って生活できるくらい欲しいってんだ。シフトそんなに入れられないからね、昔の感覚で来ちゃうんだろうね」

つまり、日本人が月に必要な生活費と考えれば、月20万は欲しい、それほどでなくても15万は欲しいだろう。ましてや都心と考えればそれくらいないと家賃、食費、光熱費、各種税金と考えれば生活できない。一昔前はコンビニの夜勤でガッツリ稼ぐフリーターなどもいたが外国人に取って代わられた上にコロナ禍の時代となり、かつての認識でコンビニならと応募してもはねられる可能性もあるということか。結局のところ、本音は最低賃金で文句も言わずに働く多国語のできる若者を都心で求めると必然的に外国人、とくに留学生ということになるのだろう。ここでも経団連の言い草そのまま、虫のいい話だ。

コンビニが特定技能になれば日本人はいらない

「もちろん忙しい時に短時間とかはウェルカムだけどね、それだと意味がないって入ってくれないんだよ。時給も最低賃金じゃ嫌がるし」

これは以前から耳にしていたが、最近アルバイトは忙しい時、社員が少ない時以外いらないというところも増えた。本当に虫のいい話だが、かつてのように暇な時間も込みで丸一日入れる牧歌的なバイトは減っている。あっても辞めないので、席は空かないか、あっても年中地獄のように忙しく人間関係も最悪なブラックバイトしかない。それすらコロナで減っている。

「唯一ネックだったのが(外国人留学生の労働)時間制限なんだけど、それも特定技能になってくれれば留学生どころか普通に外国人使えるようになる。そしたらほんと、日本人でコンビニバイトに来るような連中はいらないね」

外国人留学生が資格外活動の許可を得て働ける時間には「1週間28時間以内」という制限がある。ただし学校が認めるなら、夏休みなどの長期の休みに限り「1日8時間以内かつ週40時間以内」の労働が認められている(職種にもよる)。大手コンビニチェーンは遵守してるが、コンビニに限らず中小企業や個人店舗などは守っていないところもあり、実際は掛け持ちでそれ以上に働く外国人留学生も多い。

しかしオーナーの言う通り、「特定技能」つまり「介護」「農業」「製造」「建設」などの専門職に「コンビニ」が加われば留学生に限らず大量の外国人を技能実習制度を使ってコンビニで働かせることができる。これは2017年ごろから日本フランチャイズチェーン協会を中心に働きかけがあり、2020年7月にも「自民党政務調査会外国人労働者など特別委員会」(片山さつき委員長)が政府に提言している。結局コロナの影響もあり「適切に検討する」とすることで先送りとなったが、一般国民はコロナ禍のバイトすら外国人に奪われようとしている。

日本人を守らなければ無駄な分断を生む

私は排外主義者ではないし、本稿のオーナー氏は一例でしかない。またあくまで都心の話で地方には当てはまらないだろう。例えば私の故郷の野田(千葉県)あたりのコンビニは今だに日本人の主婦や学生、フリーターを中心とした昔ながらのバイト先である。多数の地方、田舎のコンビニはそうだろう。しかしこの都心部における外国人コンビニ店員の爆増は、決して都心だけの話にとどまらず、将来的にはコロナ禍も相まってセーフティーネット的な単純非正規労働における日本全国の食い詰めた日本人と外国人との奪い合いに発展するに違いない。

現に人材派遣各社は「外国籍人材定着支援サービス」や「外国人材受入支援プラットフォーム」などでコロナ禍にあっても新たな奴隷貿易の準備を着々と進めている。オーナーの不遜な自信はそんな政官財の方針もあるのだろう。おかしな話だ。コロナ禍で日本人失業者や生活困窮者はさらに増えているのに、このように安上がりというだけで外国人の雇用拡大に走る自由民主党の一部と、無条件に外国人労働者を日本人に搾取される弱者と決めつける一部リベラルには疑問を抱かざるを得ない。

こういった安易な外国人雇用と悪平等こそが差別と分断を生む。これから新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波の状況次第では大失業時代が到来するかもしれない。再度の緊急事態宣言など発令され日には多くの失業者であふれかえる。現に正社員すらあちこちで切られ始めている。多くの国民がその不安を多くの国民がその不安を抱える中、コンビニ一つ取っても外国人労働者優遇にひた走る、ここは日本だ。

まず日本人のことを考えるのは当たり前の話なのに、コロナ禍すら経団連と新経連、族議員は「さらなる外国人労働力の安定供給」「外国人労働者の入国と定住の促進」と、言っていることはこのオーナー氏と変わらない。経団連は7月14日、新経連は8月17日にコロナ禍の外国人労働者に限る入国制限措置の緩和を提言した。日本人はそっちのけ、こと雇用に関しては外国人をとやかく言う以前に日本人の敵が日本人という体たらく。

あらためて問う。この国はいったい誰のための国なのか。

[ノンフィクション作家 日野 百草]

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cat_11_issue_oa-president oa-president_0_yo4sgg95vvdp_「コロナ禍に儲かって申し訳ない」そう言って取材を拒否する中小企業の本音 yo4sgg95vvdp yo4sgg95vvdp 「コロナ禍に儲かって申し訳ない」そう言って取材を拒否する中小企業の本音 oa-president 0

「コロナ禍に儲かって申し訳ない」そう言って取材を拒否する中小企業の本音

2020年8月24日 08:00 PRESIDENT Online

「自分だけ儲かって申し訳ない」。「日経MJ」で中小企業の経営コラムを連載している竹内謙礼氏は、最近そうした理由で取材を断られることが増えているという。竹内氏は「うしろめたさを感じてしまう心情は非常に理解できる。しかし行き詰まった雰囲気を打開するには、このままではいけない」という——。

「儲かっている話」が世に出てこない

「日経MJ」という流通業界専門の新聞でコラムを8年間連載している。

タイトルは「竹内謙礼の顧客をキャッチ」。全国の中小企業を毎週1社取り上げて、儲けの秘訣を取材し、それを原稿にまとめている。企業の選定から始まり、取材の申し込み、写真撮影、執筆、担当記者との内容確認、掲載紙の送付等、仕事は思いのほかハードだ。

しかし、それでも連載が続けられているのは、少しでも多くの人に、儲けのノウハウを伝えたいという使命感があるからである。今まで延べ400社近い企業を回り、日本で一番中小企業を取材した経営コンサルタントという自負もある。特にコロナ禍になってからは、できるだけ多くの企業に儲けの秘策を情報発信したいという思いで、今まで以上に必死になって取材を行っている。

しかし、ここ最近、取材のオファーを断られるケースが増えている。

断られる理由で一番多いのが「自分だけ儲かって申し訳ない」という経営者のうしろめたさである。宿泊業や飲食業は新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けている。そのような中で、自分だけ「儲かってます」とは、心情的に言いにくい。先行きが見えない中で、多くの経営者がもがき苦しんでいる中、自分だけ儲かっているといううしろめたさを感じてしまう心情は非常に理解できる。

もちろん、取材を断る理由として「儲けのノウハウを人に教えたくない」という事情もあるかもしれない。そもそも儲け話は人に言いたがらないのが常であり、コロナ禍前から取材先の選定には苦労するところはあった。

だが、ここ最近は、さらに取材を拒まれる傾向が強くなり、以前よりも儲かっている話が世の中に出づらくなっている気がする。

「儲かって申し訳ない」雰囲気を変えたい

「儲かって申し訳ない」という後ろめたさを強く感じる風潮は、テレビの影響が大きい。連日、ニュースで疲弊する繁華街の映像が流されて、インタビューではネガティブな街の人の声ばかりが飛び交う。このような放送を毎日のように見せられてしまうと、気持ちがめいってしまう。商売がうまくいっている人でも、余計に「申し訳ない」という気持ちが強くなって、口を閉ざしてしまう。

しかし、このままでは、いつまでたっても情勢は変わらない。景気を急回復させるためには、「儲かって申し訳ない」という雰囲気を大きく変えていく必要がある。メディアは苦しんでいる企業だけではなく、コロナ禍でも儲かっている企業にもフォーカスして、まだまだ中小企業には底力があることを伝えてもらいたい。そして、取材された経営者も胸を張って「儲かっています!」と言えるような、ポジティブな社会に変換していかなければ、日本の中小企業は元気を取り戻すことはできない。

コロナ禍での「販促ノウハウ」の共有は急務

今、世の中は空前の「商売のノウハウ不足」である。

従来の商売が通用しなくなり、ビジネスの常識はこの半年間で大きく覆された。もう一度ゼロからノウハウを積み上げなくてはいけない状況だが、いかせん、目の前の売り上げを作るのが精いっぱいで、現場では定型だったノウハウが構築されていかない。

また、新型コロナウイルスの感染状況は刻一刻と代わり、昨日まで通用していた販促ノウハウが、今日になったら突然使えなくなることが日常茶飯事で起きている。ソーシャルディスタンスが求められる中、ネットやSNSの活用が肝となるが、専門知識が無いアナログな企業にまで情報が回らないため、今まで以上に商売の勝ち負けの差が開き始めている。

集客方法や販売方法が枯渇している中、中小企業同士の儲けのノウハウの共有は急務といえる。しかし、世の中の「儲かって申し訳ない」という雰囲気があるため、儲けのノウハウは世の中に出づらい状況がずっと続いている。

「ガンプラ」を売り始めた自動車販売店

行き詰まった雰囲気を打開するためにも、どんな些細なことでもいいので、コロナ禍で売り上げを作れる販促ノウハウを、商売人同士で共有してもらいたい。

例えば、私が日経MJで取材した山形県鶴岡市の自動車販売店「アローズ庄内中央店」は、東日本大震災の際、従業員を励ます思いで、スタッフが好きだったガンプラを仕入れて販売することにした。すると、お客様の中に「懐かしい」とガンプラを買い求める人が出始めて、次第にガンプラだけを買い求めるお客様も増えていった。やがて自分の店のスタッフがガンプラを好きだったように、車好きの人にはガンプラ好きな人が多いことが判明。ガンプラを購入した人が車を購入するケースも多くなった。

自動車は高額商品のため来店頻度が低くなるが、ガンプラのように車好きと相性の良い気軽に購入できる商品を取り扱うことでお店のファン客を増やした。その仕組みを構築したおかげで、コロナ禍でも大きく来店客数を落とすことなく営業している。

この手法は、コロナ禍でも有効な販促手法といえる。消費サイクルの短い低単価の商品を取り扱うことで、第二、第三の集客の柱を作ることは、高単価を取り扱う商売において、少ない投資で集客力を回復させる手段になる。

「写真」でスタッフの士気を高めた飲食店

また、鹿児島市内に「さつま海鮮ろばた焼 チキンブラザーズ」など飲食店を3店舗経営するフォーエスでは、アルバイトのシフトを削り、各店舗の体制を縮小したことで、社内の雰囲気が暗くなってしまった。少しでもスタッフに明るくなってもらおうと、アルバイトや社員達の笑顔の写真や、頑張っている写真を集めるイベントを行った。働いている時の写真を毎日社内のグループLINEに流してほしいとスタッフにお願いしたところ、毎日のように写真が送られてくるようになり、3月中に100枚以上の写真が集まった。

この企画を通じて、お互いのいいところを見つける習慣がスタッフに身につき、新しい仕事にチャレンジしている仲間の写真を見て、モチベーションをあげてくれたアルバイトも増えてお店は再び活気を取り戻した。今現在、フォーエスの各店舗では、ランチのお弁当やテイクアウトのオードブルの販売を展開中だが、スタッフの明るい雰囲気が伝わっているのか、持ち帰りの利用者も増えて、地域のお客様にも好評だという。

売り上げを気にするあまり、社員にまで気遣いが回らず、ギスギスした雰囲気になる職場は多い。しかし、この事例のように、従業員のモチベーションを上げることは、お店の雰囲気にも反映されて、集客にも影響を与えていく。ゆくゆくは店舗の売り上げにつながっていくはずなので、このような内部施策はぜひ見習いたいところである。

SNSで「ファン」をつなぎとめる

東京と伊豆諸島を結ぶ東海汽船では、社員の約半数が添乗員資格を持っている。そのため、おのおので独自のツアーを開催することが可能だ。自分が思いを込めたツアー企画を豊富に組めることもあり、メッセージがお客様に伝わりやすい。SNSで島の情報を拡散することで、それを見た人がツアーに参加。その人達が旅の体験をSNSに投稿することで、さらに他のお客様の共感を呼び、SNSのフォロワーを地道に増やしていった。

今ではツイッターとフェイスブックのフォロワー数は約3万人。コロナ禍で減便が続くが、SNS上で開催した伊豆諸島の動画募集企画では、約2カ月間で500件近い作品の応募があった。旅客船に乗らなくても、SNSでこれだけお客様との距離が近くなっていれば、コロナ禍収束後の利用客の戻りは早いはずだ。

SNSの情報発信ではセールス情報だけではなく、発信する「人」が見える情報のほうが、ファンを作りやすい。そして、そのファンに共感する人が再び仲間を呼び集めるので、フォロワーは加速的に増えていく。そのような共感を得られやすいコンテンツ作りのコツが、この事例からも伺える。

ビジネスのノウハウが広まりにくくなっている

コロナ禍で取材させてもらった中小企業の成功事例からは、今後の販促のヒントになる話がたくさん詰まっている。そして、このような販促事例は「自分も頑張ってみよう」という気持ちにさせてくれて、前向きに生きていく活力を与えてくれる。

自分以外の人が頑張って、もがいているという事実を多くの中小企業で働く人たちに届けることができれば、少しでもコロナ禍を打開できる社会が作れるのではないか。そんな思いを抱えながら、日本全国の中小企業を駆けずり回って取材している。

今は三密回避の理由で、ビジネス系のセミナーや講演会がほぼ中止になっている。一部のネット系のセミナーはオンラインで開催されているが、実店舗のビジネスを展開している企業や、地方の商工会議所や商工会のセミナーは、オンラインの設備が整っていないこともあって、ビジネスのノウハウが以前よりも経営者に届きにくくなっている。

コンサルタントも現場に足を運びにくいことから、ノウハウも集めづらい日々が続いている。私自身も、感染予防を徹底したスタイルでコンサルティングや取材をさせてもらい、電話やZoomなど非対面のコミュニケーションツールを使い、なんとか最新の販促ノウハウをかき集めている状況である。

「武器」は多くの企業で共有したほうがいい

しかし、このような状況が長引けば、いずれ企業の持っているノウハウに格差が生まれて、ますます小さな会社が儲けにくい世の中になってしまう。儲かるための“武器”を多くの企業で共有していくことは、今まで以上に積極的に行っていかなければいけない。

「儲かって申し訳ない」という思いを持ち続けることは、巡り巡って自分のところにも儲けのノウハウが回ってこないことになる。そうならないためにも、コロナ禍で儲かっている企業は、胸を張って「こうやったらコロナ禍でも儲かる!」という情報を、表にどんどん出して、多くの経営者と情報を共有してもらいたい。

[有限会社いろは代表取締役 竹内 謙礼]

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cat_11_issue_oa-president oa-president_0_bgfm6no0nfc0_なぜ日本では「溺れる犬を棒で叩く」という冷血人間が大量発生するのか bgfm6no0nfc0 bgfm6no0nfc0 なぜ日本では「溺れる犬を棒で叩く」という冷血人間が大量発生するのか oa-president 0

なぜ日本では「溺れる犬を棒で叩く」という冷血人間が大量発生するのか

2020年8月24日 08:00 PRESIDENT Online

日本人は「上が決めたことなら仕方ない」と考えがちだ。生物学者で早稲田大学名誉教授の池田清彦氏は「結局、強い相手には口をつぐむ。一方、いじめてもよさそうなやつは徹底的に叩いて憂さを晴らそうとする。それが日本人の国民性だ」という——。

※本稿は、池田清彦『自粛バカ』(宝島社)の一部を再編集したものです。

敗戦でも「はい、そうですか」、占領されても「はい、そうですか」

アジアには一神教を信じる国がけっこうたくさんあり、韓国は人口の約30%、フィリピンは90%以上の人がキリスト教を信仰している。中国でもすごくキリスト教徒が増えた時期があり、共産党が教会を建築法違反で取り壊したりして弾圧したんだけれど、宗教には弾圧すればするほど信者集団が大きくなるという背理があるから、信者が10%ぐらいいる。マレーシアとインドネシアはイスラム教。だから、アジアには一神教が普及しやすい文化がないわけじゃない。

ところが、日本は仏教国でもない。法事や墓参りでお寺には行くけれど、単に葬式仏教をやっているだけで、「私は仏教徒です」なんて人は少ない。日本は世界でもかなり珍しい部類に入る無宗教の国で、それが日本の特性なんじゃないかと思う。だから、すべては八百万(やおよろず)の神(森羅万象に宿る無数の神々)による自然現象で、どんなことでも受け入れてしまうのかもしれない。

明治維新が起きたら「はい、そうですか」、戦争に負けたら「はい、そうですか」、アメリカに占領されても「はい、そうですか」。もし憲法が改定されて緊急事態条項が追加され、何かの間違いで日本に反米独裁政権がつくられたとしても、多くの日本人は「はい、そうですか」ってそのまま受け入れるんじゃないかしら。

中国の属国になってもレジスタンスなんか起きない

多くの日本人はそういった感性をもつので、日本では上に立つ人間が責任を取ることは滅多にない。そうなったのは、敗戦時に多くの戦犯が責任を逃れようとしたことも大いに関係していると思う。

B級戦犯は現地でたくさん殺されたけれど、上の人間で処刑されたのは東京裁判で裁かれたA級戦犯だけで、しかも裁判では「私は戦争には反対だったんだが、いやしくも上が決めた以上、従わないわけにはいかなかった」とA級戦犯の多くは揃って同じようなことを言っていた。この「いやしくも上が」っていうのも、言ってみれば自然現象のことだ。自然現象だから仕方がなかったと言いたいわけだ。

ノモンハン事件の参謀・辻政信も責任を取らなかったし、史上最悪の作戦と言われ、作戦に参加した9万2000人の兵士の60%以上が戦死と戦病死したインパール作戦の指揮官・牟田口(むたぐち)廉也(れんや)も結局責任を取らず、77歳までのうのうと生き延びた。

今の中央省庁の官僚もまったく責任を取ろうとしないけれど、それは上が決めたことをやっているだけだから、自分たちは何も悪くないと思っているんだよね。そういうシステムが明治時代からずっと続いている。

だから、日本人は政治体制が大きく変わってもびっくりしなければ反抗もしない。極端なことを言えば、仮に中国が侵略してきて属国にされても、ご主人様がアメリカから中国になっただけの話なので、日本人は「はい、そうですか」って受け入れるんじゃないかと思う。おそらくレジスタンスなんか起きないし、日本を取り返そうと死に物狂いで頑張るやつもほとんどいないと思う。

自分が正しいと思っていても、反論しない学生たち

ところが、ちょっと前の香港のデモを見ればわかると思うけれど、中国人ならものすごく抵抗するわけだよ。日本軍が撤退したあとに起きた第二次国共内戦は3年も続き、その血みどろの戦いの結果、蒋介石が追い払われて現在の中国が生まれたわけだ。

韓国も血の気が多いし、台湾なんて一時期、議会で取っ組み合いの喧嘩をしていた。日本では罵声が飛び交うこともあまりなく、せいぜいヤジを飛ばす程度。大学で教えていても学生たちに覇気がなく、教師に反論することもあまりない。自分が正しいと思っていても、反論せずに、その場をやり過ごそうとする学生が多い。そのほうが楽なんだよ。

そう考えると、日本人を根本的に変えるのは難しいかもしれないな。今の支配階級は、戦後何十年もかけて、ろくでもない法案でも通してしまえばこっちのものということを経験的に学んできた。

だから憲法改定に関しても、国民的議論を巻き起こそうとは思っていなくて、デタラメな内容でも数の力で変えてしまえばいいと考えている。ウソでもなんでも法案を通してしまえば勝ちなんだよ。ウソをついたって韓国や台湾のようなことにはならないから、今や政権は国民にウソつくことをまったく躊躇していないようだ。

日本人がいちばん気に入らないのは「上手くやってるやつ」

ただ、いくら日本人が不思議な感性をしていると言っても、あきらめてばかりいたらフラストレーションがたまる。そこで、いじめてもいい相手を見つけ出して攻撃し、うさ晴らしをしようとなるわけだ。それが自粛期間中のパチンコ叩きであり、自粛警察であり、コロナ患者や医療従事者への嫌がらせであり、亡くなった女子プロレスラー木村花さんへの誹謗中傷であったわけだ。

このときにストレスをぶつける対象にされやすいのは多くの人と違うことをするマイノリティなんだけれど、実は日本人がいちばん気に入らないのは、自分が我慢しているのに、楽しそうにしていたり、上手くやっていたりするやつなんだよ。

自分はコロナで仕事が減ったりクビになったりしているのに、隣のやつが儲けたりするとすごく腹が立つ。それは嫉妬なんだけれど、孫正義や三木谷浩史のような大金持ちが儲けるのはそれほど気にならない。あまりにも経済格差がありすぎるんだよね。

溺れる犬を棒で叩いたうえで、石まで投げつける

最近で言えば、東京高検前検事長の黒川弘務が典型だった。そもそもこの人は政権に忖度する検察幹部と言うのだけれど、安倍政権に尻尾を振る官僚はほかにもいっぱいいる。検察官の定年延長問題も安倍政権が画策しただけで、黒川自身は関与していない。

しかし、賭けマージャンが発覚して辞任せざるをえなくなり、しかも、その処分が懲戒ではなく退職金の出る訓告だったことで多くの人の反感を買った。要は「賭けマージャンをしたのに退職金をもらうのはけしからん」というわけだよ。

テンピンの賭けマージャンなんてたいした額じゃない。株のインサイダー取引で20億〜30億円儲けているやつのほうがよっぽど悪党だと思う。けれども、そこは国民は怒らないんだよね。20億〜30億円もの金なんて見たことがないし、巨額すぎるからリアリティがあまりない。それに比べれば、黒川弘務が受け取る5900万円の退職金は多くの人が怒りをぶつけるのに程よい額の金なのだ。そういう意味では完全にいじめだよ。

日本人の感性がヘンだなと思うのは、こういうところだね。日本以外の国の人なら、検察官が賭けマージャンをした程度の話なんて些末な出来事だと考えるはずだよ。そんなことより、国のシステムや法律が変わるようなときにこそ大騒ぎをする。それは国家安全法をめぐってとんでもないことになった香港を見ればわかる。でも、日本人は国を揺るがす大きな問題には反応しない。仕方がないと思って腹も立てない。

どう考えたって、本末は逆だと思うよ。消費増税には文句ひとつ言わないのに、なぜ公務員が退職金を受け取ることをあれほど騒ぎ立てるのか。緊急事態宣言中に出歩く人のことも極悪人のようにバッシングし、石田純一なんかめちゃくちゃ叩かれていたけれど、彼も出発する前に発症していたら沖縄に行かなかったと思う。

結局、強い相手には口をつぐむけれど、いじめてもよさそうなやつをターゲットにして、みんなで徹底的に叩きまくるんだよね。溺れる犬を棒で叩いたうえで、石まで投げつける。日本人っていうのはそういう国民性なんだ。そうやって、日頃のフラストレーションを解消しているんだな。

[早稲田大学名誉教授 池田 清彦]

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cat_11_issue_oa-president oa-president_0_tyfn8yreeqrs_もし周庭さんが中国本土に送られていたら、どんな拷問を受けていたか tyfn8yreeqrs tyfn8yreeqrs もし周庭さんが中国本土に送られていたら、どんな拷問を受けていたか oa-president 0

もし周庭さんが中国本土に送られていたら、どんな拷問を受けていたか

2020年8月24日 08:00 PRESIDENT Online

香港で民主派メディアの創業者や市民活動家が逮捕された。24時間にわたり拘束された周庭さんは「4回逮捕されたが、今回が一番怖かった」と語った。これは従来と違い、今回は中国本土に送られるリスクがあったからだ。それでは中国本土に送られると、なにが違うのか。在英ジャーナリストのさかいもとみ氏が解説する——。

民主派メディア創業者と活動家が相次ぎ逮捕

香港での民主化活動を抑える目的とされる香港国家安全維持法(国安法)が施行されて1カ月余りがたった。同法がどのように運用されるのか香港市民はもとより、欧米諸国が懐疑的に見守る中、民主化運動の象徴的な人物2人が逮捕、というニュースが飛び込んできた。

ひとりは、徹底的に民主派寄りの新聞「蘋果(りんご)日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)。そしてもうひとりは、日本語を巧みに操り、日本のメディアにもたびたび登場している周庭(アグネス・チョウ)氏(23)。いずれも国安法違反容疑で8月10日に逮捕された。結果として、2人は逮捕から24時間余りたった翌日夜に保釈され、自宅に戻ることができた。しかし、当局は引き続き両氏について捜査を続け、起訴を目指すとしている。

国安法違反の最高罰則は終身刑または10年以上の懲役と定められている。「アグネスさんがこのまま牢屋から出られないのではないか?」「本土に送られて、厳しい罰を受けるのではないか?」といった懸念から、日本でも彼女への支援を示すハッシュタグが一時はトレンドのトップになるほどの関心を呼んだ。

「4回逮捕で今回が一番怖かった」と語った理由

国安法の条文解釈をめぐっては、法律の専門家らも首をかしげる部分が多いとされる。

「法の規定が曖昧で、中国中央政府による恣意的な対応がなされる可能性が強い」というのが大方の見方で、どのように運用されるのか判然としない部分がある。その上、「香港特別行政区の現行法と国安法が一致しない場合、国安法の規定を適用する」とあり、これがいわば、イギリスをはじめとする各国が「香港の高度な自治を保障した一国二制度を踏みにじるもの」という批判を行う根拠にもなっている。

周氏は11日に保釈された後、日本のメディアなどからの質問に答えた。

「当局は、私が7月以降にSNSなどを使って外国の勢力とつながったことが逮捕理由だ、と言っているが、どのSNSの内容が問題なのか、私とどう関係があるのかについて何も説明してくれていない」とし、「私は依然として、今回の逮捕理由が何なのかよく解らない」と話している。

国安法には「法施行以降の行為に適用」と明記されている。確かに彼女は、過去数年にわたって民主化運動の先頭に立って活動してきたが、同法の施行前に所属していた政治団体の香港衆志(デモシスト)は解散しており、活動の幅は大幅に縮小していた。

記者に対し、周氏は「4回逮捕されたが、今回が一番怖かった」と語っている。では、前3回との違いは何だったのか。

香港で罪を犯した場合は、香港で司法手続きが取られるのが前提とされている。ところが、国安法の施行により、状況は変わった。中国本土に送られて裁きを受ける可能性が一気に高まったからだ。

香港当局ではなく、中国の出先機関が関与

ともあれ、アグネスさんはひとまず「塀の向こう」から帰ってきた。ただ、年内には起訴されると予想され、再び市民の目の前から消える可能性が残っている。

国安法の成立に伴い、香港には中国治安当局の出先機関「国家安全維持公署(以下、維持公署)」が新たに設けられた。これもまた、一国二制度を踏みにじるものとして、各国が問題視している機関だ。

この維持公署の職務の一つに、「法に従い、国家安全に反する犯罪に対処する」とある。また、国安法では同法違反の事件について、原則として香港当局が捜査し、香港にある裁判所で司法手続きが取られ、裁判は公開で行われる、となっている。

ところが、ここにも曖昧な規定があり、「香港当局での取り扱いが難しいと判断される重大事案では維持公署が直接捜査し、中国の裁判所に起訴することもできる」とある。

AFP通信は周氏の逮捕時の状況を次のように報じている。

——10日夜、報道陣のフラッシュを浴びる中、香港に新設された国安法専門の治安機関「国家安全維持公署」の署員らによって手錠を掛けられ、自宅から連行された。

さらに、新華社通信は12日、維持公署の談話として、「警察が黎智英らを逮捕したことを断固支持する。国家の安全を害するいかなる行為も断固取り締まることを揺るぎなく支持する」と報じている(談話の日本語文はNHKニュースウェブより)。

こうして読んでいくと、周氏の案件はすでに「香港当局の取り扱い対象」ではなくて、「維持公署が直接捜査する重大事案」になりつつあることを窺わせる。

では、どんな仕打ちがこの先に待っているのだろうか。

「公平な裁判は行われず、恣意的な逮捕、拷問がある」

彼女自身による「香港の民主活動家が中国の手に落ちたらこういうことになる」と国際社会への警告ともいえるものが見つかった。それは、2019年6月10日に行われた日本記者クラブでの会見での発言である。

1時間ほどにおよぶ動画がいまでもYouTube上に残っており、そこから関係するところをかいつまんでみた。

逃亡犯条例改正案は香港が返還されて以来、最も危険な法案。(法律が改正されたら)犯罪を犯した人物は、市民のみならず観光客や記者なども中国に引き渡されることになる。中国の司法制度は香港とは異なり、中国では公平、透明性のある裁判は行われず、恣意的な拘束、逮捕、拷問がある。しばしば、人権保護を訴える人々が逮捕、収監されている。
(中略)もし将来、香港で基本法23条に示されている「国家安全法」が導入されたら、違反した香港市民は中国に移送されて裁判を受けることになる。

ここに出てくる「逃亡犯条例」改正とは、香港政府が民主活動家を中国本土に引き渡して裁くことを骨子としたものだった。最終的に市民の大規模な抗議活動により9月4日に撤回が正式決定し、10月23日に撤回された。しかし、度重なる衝突で「10人以上が死亡、今年4月までに8000人が逮捕される結果となった」と述べる資料もある。

こうした懸念、つまり「反送中(中国への移送反対)」をかねて訴えていた彼女こそが、国安法に基づく中国当局による取り締まりの逮捕者となってしまった。

すでに「拘束、拷問された」ケースも

一方で、香港の若者が中国当局に「拘束、拷問された」という例もある。

在香港英国総領事館に現地職員として勤めていた鄭文傑(サイモン・チェン)氏(29)が昨年8月、中国当局により15日間におよび拘束された。そこから解かれたのち、英国公共放送BBCに対して当時の推移を語ったことで次のような事実が明るみに出た。

それによると、チェン氏はもともと貿易・投資担当だったが、領事館での新たな任務として香港で起きている抗議行動の状況について情報を集めていた。こうした背景などがあり、チェン氏は中国当局のターゲットとなったとみられる。

中国を旅行した帰りに出国しようとした際、「シークレット・サービスの職員」に拘束され、そのまま深圳にある施設に送られた。拘束中の状況について、BBCニュースの日本語版(2019年11月20日)は次のように報じている。

——チェン氏は、手錠をかけられた状態で鎖につながれた状況を、両手を頭上で広げながら説明する。
尋問は、チェン氏と抗議行動との関係に集中した。英政府の代理として、政情不安を生み出したと自白させる狙いがあったと、チェン氏は言う。(中略)チェン氏は、負荷のかかる姿勢(壁を背にしゃがむなど)を何時間も続けて取らされ、動くと叩かれたという。
(中略)睡眠も奪われたという。尋問者はチェン氏に中国国歌を無理やり歌わせ、眠らないようにしたという。

チェン氏はさらに興味ある証言を行っている。昨年の段階ですでに、「秘密警察ははっきりと、香港のデモ参加者たちが次々と捕まり、中国大陸に運び込まれて拘束されていると言っていた」

議員連盟は捜査共助に応じないことを要請

周氏の行く末については、日本でも多くの人々が関心を持ってその推移を追っていることだろう。

すでに超党派議連で構成される「対中政策に関する国会議員連盟」が、日本政府に対し、中国・香港政府からの国安法に基づく捜査共助には応じないことを求め、日本への入国を希望する人に対し、就労ビザの緩和など受け入れ態勢の強化も要請する動きを進めている。

一方で、民主活動家の多くは、香港の旧宗主国である英国に逃れているケースが散見される。前出のサイモン・チェン氏は、いったん、英国からワーキングホリデービザが付与され、その後、国安法施行の直前である6月26日に英国への政治亡命が認められている。

周氏とともに香港衆志の主要メンバーで2014年の大規模デモ「雨傘運動」リーダーの1人だった羅冠聡(ネイサン・ロー)氏(27)も国安法施行直後の7月2日、香港から出て英国にたどり着いている。

過剰対応する中国に日本はどう対処するのか

では、周氏はどうなるのか。

報道でも知られているように、パスポートは当局に没収されている上、監視の目も厳しいとされ、外国への脱出を図ることは相当困難な状況だ。「日本が救いの手を差し伸べるべきだ」という声も高まっているが、他国への忖度うんぬんを語る以前に、日本は政治的迫害を受けている亡命者を受け入れた実績がほとんどない。

「仲間」たちがいる英国への脱出がより妥当な選択肢とも思えるが、周氏はそもそも英国本土のパスポートも持っていた。ところが、香港立法会議員への立候補に当たり、二重国籍者では資格がないとして、自ら英国籍を返上した経緯がある。国安法の施行という香港事情の大きな変化が生まれたといえ、果たして英国政府は、一度国籍を手放した人物に対し、再付与を行うだろうか。

目下の状況を見ていると、中国が「外国勢力とつながる香港の民主活動家」に対し、過剰なまでの反応を起こしている。罪状の是非はともかくとして、当局が「日本のサブカルチャーに興味を持つ20代前半の女性を逮捕する」という状況は、政治にも国際関係にも興味を持たない日本人のノンポリ層の間にも、中国との関係継続に疑問符を付ける人が増えることだろう。海外旅行の行き先として、中国本土や香港への渡航を避ける動きが広がることも致し方ない。

米国と中国の衝突の度合いが深まる中、日中関係もそれに翻弄される可能性が高まっている。日本政府はいよいよ中国に対する態度を明確にしなければならないのではないだろうか。

[ジャーナリスト さかい もとみ]

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cat_11_issue_oa-president oa-president_0_15wvg2eurvpa_新型コロナは結局、本当に「恐ろしいウイルス」なのか…日本人の反応は正しいか 15wvg2eurvpa 15wvg2eurvpa 新型コロナは結局、本当に「恐ろしいウイルス」なのか…日本人の反応は正しいか oa-president 0

新型コロナは結局、本当に「恐ろしいウイルス」なのか…日本人の反応は正しいか

2020年8月22日 12:00 PRESIDENT Online

新型コロナウイルスについて、「ヤバい、怖い」「いや実は怖くない」という双方の声が錯綜し続けている。今、何をもってそこを判断すべきか。

感染性胃腸炎で“自粛”するか

「2週間後はわからない」……このセリフを何度きいただろうか。7月以降、新型コロナ感染者数の全国的な増加とともに、小池百合子都知事をはじめ全国各地の都道府県知事が前面に出て、記者会見でボードを掲げながら警戒を呼び掛け、それをもっぱらテレビが煽り続けてきた。

しかし、その感染者数の増加に見合った上昇をいっこうに見せないのが重症者・死亡者の数だ。8月に入ってもペースは変わらず、8月15日時点で重症者・死亡者はそれぞれ232人、1087人。7月1日の同37名、974人と比較すると、「激増する2週間後」は逃げ水のように先延ばしされてきた。

しかも、死亡者がガンや心臓病など他の疾病がもとで入院していた患者でも、生前コロナ検査で陽性が出ていたらコロナ死者としてカウントされている(6月18日付厚生労働省「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」)、つまり死亡の主因が新型コロナでなくても、コロナによる死亡者としてカウントされる可能性があるにもかかわらず、である。

不謹慎を承知で言うと、あと半年で同数の人が亡くなったとしても、年間の死亡者数では結核の2306人、インフルエンザの2569人、感染性胃腸炎の2320人(2017年、厚生労働省「人口動態調査」より)とほぼ同等程度となる。インフルエンザや胃腸炎で自粛を考える日本人など皆無だろう。

国ぐるみで怖がるにも、程度がある

欧米と比べて重症者・死亡者が少ない理由、いわゆる「ファクターX」が何なのかは、いまだに不明だ。とはいえ、約半年間にわたる重症者・死亡者数の推移というリアルなデータがすでにあり、「弱毒化しているのでは?」という声すら聞こえ始めている。

国立感染症研究所は、現在蔓延している新型コロナウイルスは「欧州型の変異」であり、弱毒化という見方を否定しているが、今後、経済活動を止めないと飛躍的に重症者・死亡者が増える「可能性がある」と主張するメディアは、推論でもいいからもう少しそれに見合った根拠を示すべきではないか。それ無しでは社会の木鐸(ぼくたく)でも警鐘でもない、かなりタチの悪い煽りである。

もちろんウイルスの変異への警戒は怠れないし、それを感知するのもまた医療現場頼みではある。後遺症を考えればただの風邪とも割り切りづらい。が、感染しても発症するのは少数、発症しても死に至る可能性が小さいままの感染症なら、国ぐるみで怖がるにも程度がある。不幸にして感染・発症したり、死亡した方々、遺族の方々の苦しみには言葉もないが、そこを直接ケアするのは政治の仕事ではあるまい。

4月以降の緊急事態宣言下で、日本経済や企業にどれだけひどいことが起こったのかが、さまざまな指標から明らかになってきた。経済活動とは、単なる金儲けのことではなく人間の生活・活動そのものである。このうえ感染者数の増加のみを恐れて、再び緊急事態宣言で経済活動を止めようものなら、日本と日本国民は奈落の底に落ちかねない。

何のためのPCR検査なのか

混乱の大本は、やはりPCR検査ではないか。PCRの検査数について「とにかく増やせ」と「その必要なし」というシロか黒かの二元論は無意味であり、やるなら「感染ストップにつなげるためには、どう効率的・効果的に検査するか」がまず問われ、それを前提に増やせる範囲で増やす。検査数さえ増やせば感染が止まるかのような理屈は噴飯ものだ。

そもそも何のためのPCR検査なのか。日本国内の感染状況をくまなく調べてから対策を練る……という杓子定規な発想は、検査体制のキャパシティを無視した机上論と思われる。このやり方を理想と考えるような人は「感染者が本当はどれだけいるか、早く把握しないと」と焦っているのだろうが、、今わかっている以上に広がっていながらこの重症者・死亡者数ならなおのこと、集団免疫に言及するまでもなく、新型コロナウイルスの恐さの度合いは下がる。

ウイルスに暴露しても「98%は気づかぬうちに治癒」

薄く広く無差別に検査を行うと、どんな不都合が起こるのか。そもそも米疾病予防管理センター(CDC)のPCR検査の概要の説明書きに“Detection of viral RNA may not indicate the presence of infectious virus or that 2019-nCoV is the causative agent for clinical symptoms.”〔(この検査キットが)ウイルスのRNAを検出したからといって、感染性ウイルスが存在するとも、その症状の原因であるとも限らない〕という注意書きがある。医師や専門家の間で、新型コロナ対策における使い方を疑問視あるいは全否定する声もきかれる検査手法ではあるのだ。

たとえば、国際医療福祉大学の高橋泰教授の試算をもとに見てみよう。

高橋氏は7段階の感染モデル、すなわち(⓪感染したことがない、①暴露したが感染したことがない、②感染したが自然治癒で対応する、③獲得免疫が動き始める、④新型コロナが全身に広がり肺炎や消火器症状が現れる、⑤サイトカインストームが出現し、急速に重症化する、⑥死亡する)を提示した。そこで、新型コロナウイルスに暴露した人の98%は新型コロナウイルスを①ないし②で処理してしまい、③に至るのは暴露した人の3%程度、うち⑤以降まで進む人は20代で0.0001%、30代~50代で0.0003%、60代で0.15%、70代以降で0.3%と試算し(社会保険旬報7月1日付)、その結果、日本人の死者は多くて約3800人とカウントしている。あくまで試算とはいえ、多くの日本人の実感に近い値ではないだろうか。

ちなみにPCR検査で陽性反応が出るのは②以降だという。無差別に検査を行って陽性者を山ほど検出しても、その9割以上が自然治癒ですんでしまうなら、感染者数のみの増減に一喜一憂してもまったく意味がないことがよくわかる。「ウイルスが侵入しただけ」の陽性者と、「ウイルスが体内で増殖を始めた」感染者とをひっくるめて「感染者」と称するやり方はすでに多方面から非難を浴びている。

それなのに、新型コロナが指定感染症であるがゆえに、無症状の患者にまで機械的に医療資源を割り振らねばならず、かえって肝心の重症者へのケアがおろそかになりかねない。いっそ新型コロナを指定感染症から外せば、この鬱陶しいサイクルから自由になれるだろう。無症状の者は可能な限り自宅などで独力で静かに治癒してもらい、老人や基礎疾患を持つ者との接触だけは厳重に留意しておく、という具合。線引きは難しいが、これをうまくやれば医療現場のムダな負担が減るだろう。

いかなる情報提供も、本質的に「煽り」である

しかし、いかに正確なファクトをそろえたところで、人や人の集団が一度信じた不安・恐怖心を、改めて抑えきるのはきわめて難しい。特に今回の新型コロナの場合、まだ日本で感染が拡大していない頃に、最初の感染拡大地である中国・武漢市やイタリア、米ニューヨークでの悲惨なSNS映像が流れ込み、大勢の人々に恐怖心を植え付けた。志村けんさん、岡江久美子さんが感染して亡くなったという報道も無視できまい。

その後、新型コロナウイルスに関して、世界中でさまざまな分析やデータの判明・蓄積が進み、そのアナウンスもされてきたが、人と人の集団の行動はファクトより情動に左右される。マスメディアも視聴率・購買数やPVを稼ぐためにも、もっぱらその情動を起こすポイントを突くことに精を出す。同じファクトでも、「嘘ではない」と言い訳できる程度に角度をつけたり、意図した情報の取捨選択を行っている。

それを煽りと批判するのはたやすいが、新しいネタであれ、知的な情報であれ、下世話なネタやフェイクであれ、情報の提供は受け手に何らかの情動を引き起こすことを旨とするという意味で、本質的に「煽り」である。しかも不安や恐怖心を突く“低次元”の情報ほど発信がたやすく、また実入りにもつながる。いかなる情報発信者も、大小の差こそあれ、この「煽る者」の範疇から逃れることはできない。

怖いのは、ウイルスよりも不安定な人心

情報の受け手が不安や恐怖を抑えるには、こうした情報発信者の性癖を弁えたうえで取捨選択を行う必要がある。そのうえで「この人なら」「この媒体なら」と決め打ちして頼るのも、あくまで暫定程度にとどめておく。現在進行形の事態ゆえ、情報の更新は絶えず行い、自分や他人の行動や物言いに「一貫性」を求めるのはやめたほうがいいだろう。

半年前よりも、新型コロナが怖がる必要のないウイルスであることが判明しつつあるが、怖いのはウイルスよりも不安定な人心である。「頭ではわかっていても、どうにもならない」不安や恐怖心を抑えるすべは、最終的に情報の受け手が自力で獲得するしかないのだ。

[プレジデント編集部]

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1週間前に「ジムで運動」していた安倍首相の体調が深刻視されるワケ

2020年8月22日 12:00 PRESIDENT Online

慶応大病院前は「年に数回あるかどうかの緊迫した場面」に

安倍晋三首相の健康問題に注目が集まっている。安倍氏は8月17日、東京・信濃町の慶応大病院に。その日のうちに「退院」したものの、夏に入ってから「吐血情報」「持病の潰瘍性大腸炎の再発」などの説が飛び交い続けている。実際のところ、どうなのか。

安倍氏が慶応病院に入ったのは8月17日午前10時半ごろ。東京・富ヶ谷の私邸を車で出発して、そのまま向かった。「首相が入院する」という話は16日から永田町を飛び交っていた。それだけにマスコミ各社は色めきだったのだ。

首相周辺は「検査だ」と説明したが、誰も納得しない。午後6時ごろ安倍氏が病院を後にするまで、数十人の報道陣が見守った。年に数回あるかどうかの緊迫した場面だった。

盟友である麻生氏と甘利氏の「ただならぬ動き」

安倍氏の体調が悪いことをうかがわせる「傍証」は、いくらでもある。

週刊誌FLASHは「7月6日に吐血した」と報道。これには菅義偉官房長官が反応し「私は連日会っているが、淡々と職務に専念している」と否定した。しかし、これで体調不安説は消えない。むしろ周辺や与党議員から「明らかに疲れている」「吐血はしていないが、おう吐は、したらしい」等々の証言が消えない。

安倍氏は15日には麻生太郎副総理兼財務相と約1時間、私邸で話し合っている。麻生氏は、安倍氏を支える盟友であり、耳の痛い話もできる数少ない人物。「しばらく休め」と直言したのではないか、との見方も広がった。

呼応するように、同じく盟友の甘利明自民党税調会長は翌16日のテレビ番組で「ちょっと休んでもらいたい。あの人は責任感が強いから、いくら言っても聞かない。強制的に数日でも休ませないといけない」と発言。甘利氏は12日、首相官邸で安倍氏と会っている。麻生氏と「連携プレー」で安倍氏を休ませようとしているとの仮説が浮かび上がる。

正月休み以来の「Nagomiで運動」に永田町は震撼

新聞の政治面の下に毎日出ている「首相動静」からも「異変」が表れた。首相の1日の動静を伝えるこの欄によると安倍氏は8月10日(山の日)、2時11分、東京・六本木の「ホテル・グランドハイアット東京」のジム「Nagomiスパアンドフィットネス」に出向いている。

「ジムに行ったのだから健康だろう」という単純な話ではない。政界ウオッチャーの間では、「Nagomi」に行く時、安倍氏はひそかに医師の診察を受けているという風説がある。この風説は数年前からある。それを知る関係者は正月休み以来の「Nagomi」に警戒アラートを立てた。

安倍氏はだいたい半年に一度、慶応大病院にドック入りしている。直近にドック入りしたのは今年6月13日。2カ月足らずで再びドック入りするのはあまりにも早すぎる。病院関係者は「6月の検査の追加検査」と説明。と、いうことはドックで重大な問題が見つかったということなのか。6月のドック入りに要した時間は約6時間。今回は7時間あまり病院にいた。本検査よりも追加検査が長いということは、かなり精密な検査を行ったということだろうか。疑問が広がる。

よみがえる「13年前の悪夢」に神経をとがらせる自民党幹部

安倍氏の健康状態が注目されるのは「13年前の悪夢」があるからだ。2007年夏、第1次安倍政権で若き宰相だった安倍氏は持病の潰瘍性大腸炎が悪化。9月に政権を放り出すような形で辞任した。国会冒頭では、覇気のない表情で所信表明演説を行ったが、代表質問を受けずに辞任するという事態に追い込まれた。

この時の対応を巡っては安倍氏に対しての失望だけでなく、自民党への失望も大きかった。後に首相就任した福田康夫、麻生の両氏も、その流れを食い止めることはできず2009年の衆院選で自民党は惨敗。下野して民主党政権が誕生する。安倍氏の体調は、自民党の政権転落の引き金を引いたのだ。あの時の記憶が鮮明に残っているだけに、自民党幹部たちは安倍氏の体調に神経をとがらせる。

そういえば、16日の甘利氏のテレビ発言で気になったところがある。

「国会で惨めな姿をさらすことは避けてあげたい」という思いか

野党が臨時国会の召集を求めていることに関連し「野党は何のために国会を開くのかというと、総理を引っ張りだしてくることだけ。そうであれば意味はない」と答えている。体調を崩した安倍氏が13年前のように、国会で惨めな姿をさらすことは避けてあげたいと考えたというのは、深読みだろうか。

もし、甘利氏ら党幹部が安倍氏に忖度して国会の出席を回避しようと考えていると仮定すると、かたくななまでに野党の国会召集要求に応じない現在の対応もうなずける。

騒ぎが広がる中、麻生氏は「147日間休まず働いたら、普通だったら体調はおかしくなる」と語り「過労説」を強調。一方、14日に安倍氏と面会している稲田朋美自民党幹事長代行は「潰瘍性大腸炎という持病を持っている。病気はやっかいな病気だが、命に別条はないし治療すればますます活躍される。しっかり検査してほしい」と、持病が悪化しているとの見方を示す。また、持病とは別の病気が原因だとの見方もある。

これで「安倍4選」は限りなくゼロに近づいた

当分の間は、憶測は広がる一方だろうが、問題は、安倍氏が今後も政権を運営していく体力と意欲が残っているかどうかだ。

今秋には自民党役員人事、内閣改造が予定されている。来年の9月末には安倍氏の総裁任期が来る。そして衆院任期満了の10月までには必ず衆院選が行われる。来夏には東京都議選、そして東京五輪・パラリンピックも予定されている。

一連の重要日程をどう乗り切るか。そのシナリオを描くためには「首相の体調」は最重要問題であり、最大の機密でもある。ただ、ひとつだけはっきりしてきたことがある。自民党内などに根強くあった「党則を改正して安倍首相が自民党総裁の連続4選を果たす」という可能性は限りなくゼロに近づいてきたということだろう。

[永田町コンフィデンシャル]

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貯金4000万、頑なに投資を拒んだ62歳の末路…貯金バカは最終的に損をする!

2020年8月22日 12:00 PRESIDENT Online

預貯金一筋にこだわってきて本当に良かったのか…後悔の日々

年代を問わず「投資は怖い」とイメージを持つ人が少なくない。その一方で、“人生100年時代”を見据えて、健康寿命だけでなく資産寿命の延伸が重要な課題となりつつある。今や女性誌やファッション誌にまで、マネー特集として、NISAやiDeCoなどが取り上げられるようになった。

そのためか、「投資はしなければいけないもの」などと、なかば強迫観念に駆られたり、「預貯金だけでは損をする」と思い込んでいたりするケースもあるようだ。

今回のコラムでは、やはり、投資はすべきなのか? そして、預貯金だけでは、本当に損をしてしまうのか? について考えてみたい。

山下洋一郎さん(62歳)は、一昨年、定年退職を迎えた。大学卒業後、大手メーカーに勤務し、海外駐在なども経験。それなりの会社員人生だったと思っている。

現在は、継続雇用で働いており、年収約400万円とずいぶん減ったが65歳まで働ける予定だ。住宅ローンは完済しているし、長女(34歳)と次女(31歳)は、すでに結婚して子どももいる。二人とも共働きで、仕事と家事・育児の両立は大変そうだが、近所に住んでいるので、何かと安心だ。

妻(60歳)は、ずっと専業主婦だが、カルチャースクール通いや、町内会のボランティア活動などで忙しい。最近は新型コロナウイルス感染予防のため、外出はほとんどしておらず、代わりに、友人に勧められた韓流ドラマにはまったとかで、ずっとテレビの前にくぎ付けである。

さて、そんな穏やかな生活を送る山下さんが、今もっとも頭を悩ませているのが、投資についてである。

銀行などの金利が低いのは分かっているが……

山下さんの金融資産は約3800万円で、すべて銀行や郵便局の預貯金のみ。山下さんは、これまで一度も投資をしたことがない。60歳の定年時に受け取った約2000万円の退職一時金も、住宅ローンを完済して、残りは定期預金にした。

定年直後などは、銀行や証券会社などから、ずいぶん電話がかかってきて、退職者向けの有利な商品を勧められたが、すべて断ったという。

「担当者さんが、パンフレットや専用プランを持参して、熱心に説明してくださったんですが、どうも、カモにされるんじゃないかと警戒心ばかりが強くなって……」と山下さんは言う。それに、彼らの説明する内容や用語がさっぱり理解できなかったそうだ。

「銀行などの金利が低いのは分かっています。でも、慣れないことはするものではない、安全確実が一番だと思って、これまで預貯金一筋で何とかやってきました。金利がとてもいい時代もありましたしね。でも、これからは、収入が限られていますし、何歳まで長生きするかどうか分からない。同年代でも、数年前から投資を始めたという友人が少なくありません。今からでも、投資をした方が良いのか、やめておくべきか。せっかくのまとまったお金があるのに、金利がつかない口座に入れっぱなしにしておくのは損なような気がして。かといって、何をどう始めれば良いのかも分からず。最近、投資や資産運用のことばかり考えています」

資産運用をしておけば良かったと考える人は約4割

定年後、山下さんのような悩みを抱える人は少なくないようだ。

高齢者の就労支援を行う株式会社マイスター60が、定年退職後に再雇用制度を使って働いている60~65歳の全国の男性500名を対象にアンケート調査を実施したところ、定年退職前にしておけばよかったことして最も多かったのは「資産運用」(38.4%)だった。

筆者として、この結果は意外というか予想外。次点以下の「健康/体力維持改善」や「趣味づくり」、「人脈の構築」などの方がもっと高順位になりそうである。

ただ、同社が実施した調査(第1弾)では、再雇用制度で給与が現役時の半額以下に減額したと回答した人が約4割にものぼっている。そのため、お金への不安が強まり、その解決方法として資産運用をやっておけば良かったと感じている人が多いのかもしれない(図表1)。

したくなければ投資はしなくても良い

それでは、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の立場から、「投資はすべきか?」という問いに対しては、「投資したくないなら、ムリにしなくてもよい」と申し上げている。

投資戦略もなしに、ただやみくもに投資を始めても失敗するだけだし、そうなればますます投資に対して負のイメージしか持たなくなる。それに、個々の事情(例えば、生活費の3ヶ月〜6ヶ月分のイザという時のためのお金がない。1、2年以内に資金の使い道が決まっている等)によって、投資すべきでない人もいるからだ。

これから、その理由をもう少し詳しく説明しよう。

基本的に、家計を改善させるための対策法は、①「収入を増やす」②「支出を減らす」③「運用する」の3つだけである。

このうち、①と②は、どの世代や属性でも「すべき」だとお伝えしている。筆者はFPとして独立して20年以上たつが、この間、手取り収入が伸び悩み、もはや“節約”はマストアイテム。いくら収入が高くでも、支出がそれを上回るようであれば、いずれ家計は破綻する。

リタイア後のセカンドステージ、サードステージに向け、収入を増やす方法を検討しつつ、入ってくるお金の範囲内で支出をやりくりするというのは、必要不可欠である。

投資をするというのは、③「運用する」に該当する。いわばお金にも働いてもらうわけだ。

しかし、対策法のうち上記①②に比べて、③はぐっとハードルが高いと感じる人が多い。そして、これを実行できない人は、前掲の山下さんのように、以下の3つのタイプがある。

投資を始められない人の3つのタイプ

(A)ソンをしたくない

ちょっとでもお金が減ってしまうのが怖い、イヤだと感じて、金利が低くとも、元本保証のある貯金に固執するタイプ。

(B)リスクを取りたくない

上記の(A)と共通する面もあるが、ドキドキしたくない。“リスク”と聞いただけで、必要以上に投資商品を危険なモノだと考えているタイプ。

(C)どの商品を選んだら良いかわからない

投資商品に興味はあって、やってみたいが、たくさんある商品の中からどれを選んで良いかわからないタイプ。

いずれのタイプも、「なぜ投資をすべきか」(投資の目的)や自分がどれくらいリスクを取れるのか(リスク許容度)がはっきりしておらず、金融や投資の知識が不足していることが、投資できない最大の理由である。そのために、若年層からの投資教育が必須なのだが、それに触れないまま社会人となっている人が大多数だ。

さらに、元本保証のある預貯金が高金利だった時代を忘れられない人もいる。

かつて1970年代ごろ、郵便局の定額貯金は10%超のものもあった。その後、徐々に金利は引き下げられたものの、バブル崩壊前の1990年代初頭の定期預金は6%台。

生命保険も、1985年4月1日~1990年ごろまでは利回り6%と今では考えられないような利率で、いわゆる解約してはいけない“お宝保険”と呼ばれていた。

今の50代~70代は、その頃の恩恵を受けた人も多い。リスクを取らなくても、満期になれば、元本とまとまった利息が受け取れる安心感は何物にも代えがたい。

それに、バブル期に株式や投資信託などを投資して、大きな損失を被った人もいただろう。今更、投資などこりごりというのが正直なところではないだろうか。

「親世代」が投資を経験していなければ、「子世代」に投資によって得られた“成功体験”が引き継がれるわけもない。

失敗して「二度とやりたくない」となる場合も

結局、投資に対して「怖い」「わからない」「難しい」といったネガティブなイメージばかりが先行し、ちょっと、やる気を出してチャレンジしてみても、自分のニーズやリスク許容度に合った金融商品選びができない(いわゆる金融機関で勧められた商品をそのまま購入してしまう)。

予想以上の損失が出たり、思っていたような収益が得られなかったりして、「二度とやりたくない」となってしまう。

ということで冒頭の問いに戻るが、投資は家計改善の救世主ではない。節約と違って、やれば必ず成果がでるものではなく、やるからには、今の時代を取り巻く社会環境や経済状況、保有する金融商品、投資に対する基本的な知識を習得し、自分の投資の目的やリスクを把握していることが前提である。これができない、やりたくないというのであれば、ムリにやる必要はないと筆者は思う。

しかし、その場合、やらないことのデメリットはしっかり肝に銘じておくべきだ。

預貯金だけに固執することによる3つの損

投資をしないことによるデメリット、つまり、預貯金しかしないことで3つの損が生じる。1つ目の損は、預貯金では、大きな収益を得られないということ。収益にはキャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(利子・配当)の2つがあり、預貯金の収益源は後者のみである

しかも、今やメガバンクの普通預金の金利は0.001%しかない。仮に、ネットバンクなどの定期預金0.1%に、毎月1万円、積立期間20年で積立した場合、積立金額242万4059円で、運用収益はわずか2万4000円。

一方、同条件の積立を、想定利回り(年率)1%で行った場合、積立金額265万5612円で、運用収益25万6000円と10倍以上の収益が得られる。

積立金額を増額し、運用期間も長く、金利も高くすれば、さらに収益は増える。

さらに見落としてはいけないのが、原則として、金融商品の収益には税金も課せられている点だ。税率は一律で、所得税15%+地方税5%。これに2013年から復興特別所得税0.315%が上乗せされ、合計20.315%が差し引かれている。

NISAやiDeCoであれば、一定額までは、これが課税されない。このメリットがいかに大きいかお分かりいただけるだろう。

続いて2つ目の損はインフレリスクによって、お金の価値が変わってしまうこと。

1970年1月から2020年5月までの消費者物価指数(CPI)を比較すると、3.32倍の物価上昇がみられた。近年はデフレ傾向が続いているので、実感が湧かないかもしれないが、政府は、インフレターゲットとして2%の物価安定を目指している。これが実現すれば、元本が変動しない預貯金といえども、実質的に価値が目減りして損をしているのと同じことというわけだ、

投資をしないことによる“機会損失”は確実

そして3つ目の損は、収益を得られるチャンスを失っていること。

1つ目と2つ目に関していえば、預貯金だけだと必ず損をする、とは言い切れない。しかし、選択肢の幅を自分で狭めているという点での“機会損失”は確実である。

実際に投資をして発生した損ではなく、最善の意思決定をしないことで、より多くの利益を得る機会を逸したことで発生する損失とも言える。

繰り返しになるが、投資は必ずしなければならないものではない。しかし、50代の筆者は、結婚、出産育児、病気、親の介護等などで収入が減少した際、これまで何度も運用して殖えた金融商品に助けられ、投資の重要性を痛感している。

きっと、皆さんにとっても、安全確実な預貯金だけを抱えてリタイアするよりも、現役世代に培った投資のノウハウも一緒なら、これほど心強いものはないと思う。

[ファイナンシャルプランナー 黒田 尚子]

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自粛警察、マスク警察、帰省警察…日本で増え続ける「ゼロリスクおじさん」の正体

2020年8月22日 12:00 PRESIDENT Online

「俺たちは決まりを守っているのに」という心理

青森県で東京から帰省してきた身内がいる家に、「帰省をとがめるビラ」が投げ込まれる事件が発生しました。

「このコロナが流行している最中に帰省するとは何事か」と、近所に住むと思しき人からの訴えでした。緊急事態宣言期間中に営業をしていた飲食店に「自粛要請ビラ」を貼り付ける心理とまったく同じでありますなあ。マスクを着用していない人に対しても露骨に着用を促すように振る舞う人もいると巷間で噂(うわさ)になっています。

自粛警察、マスク警察と来て、いまや帰省警察の登場であります。

軋轢(あつれき)を威力的に加えようとするのですから、警察というよりも「ヤクザ」に近いと思いましたが、そうなると「警察もヤクザも案外近い距離のものではないか」という意外な真理めいたものも浮かび上がってくるのが面白いところです(笑)。

とにもかくにも半年以上この国を襲い続けているコロナはいろんなものを可視化させてくれているのかもしれません。

災害時の炊き出しにも列を乱さずきちんと並んで順番を乱さない日本人の道徳性は、海外からも称賛をうけるべき美点でもありますが、その裏腹となるのが以上のような「警察的言動」なのでしょう。

「俺たちは頑なに決まりを守っているのに」という思いが強くなりすぎると、一瞬でもその暗黙の了解を破っているように「見える(思える)」対象を許せなくなる心理に傾きがちになるものですもの。

そして、それらの立ち居振る舞いが積み重なったものが、リスクを完全に無くそうという「ゼロリスク信仰」を招いているのではと察します。

そうなんです、ゼロリスクという考え方は気象変動や地震などの自然災害がデフォルトのこの国に住み続けた日本人のDNAに刻み込まれた「生真面目さ」から発生しているものなのです。

だからこそ、「もしかしたら自分は間違っているのかも」という自己チェックが働かないのです。それゆえ厄介な心象風景なのですが、脳科学者の中野信子先生は「正義中毒」と見事に喝破しました。

理想だけを言える環境にいる人たち

数年前に、「ノー農薬・ノーワクチン・ノー添加物」を標榜する団体を主催する主婦の方から落語の仕事の依頼が来たことがありました。内容とギャラとの条件に見合わず忙しかったこともあり丁重にお断りしたのですが、「○○さん」という著名な作家さんの名前を挙げて「○○さんはその金額でお受けしてくださいました」などと言われました。

「いや、○○さんは作家で稼いでいるはずですが、私は講演や落語など喋る仕事がメインですから」と伝えると揚げ句「ボランティアだと思ってください」などと言われてしまい、「ボランティアというのはこちらのセリフでそちら様がおっしゃるべきセリフではありませんよ」と言うと不本意そうに電話を切られてしまいましたっけ。

「自分たちがやっている仕事は正しいものだ。正しいからすべての人たちがその考えに賛同すべきものだ」というこれも正義中毒の「亜種」でありましょう。食い扶持はご主人に委ねているような環境にいるせいか、得てして専業主婦各位の中にはそのような考えをお持ちになる人が多いのかもしれません(無論全部が全部そうだとは言いませんが)。

「理想」を追い求める人たちは「理想だけを言える環境にいる人たち」でもあります。そんな人たちが大勢集まると理想が先鋭化してゆくのでしょう。

それは農薬も、添加物も、ワクチンもない世界がいいに決まっています。だからといって完全にそれらを拒否できるような世界には現実的に住めるわけがありません。

正義を追求する姿勢や、正と邪とを峻別しようとする価値観は尊いものかもしれませんが、行き過ぎると偏ることにもなり、さらに偏り過ぎるとそこにはファシズムが口を開けて待っているようにも思えてくるのです。

新型コロナウイルスに関しても、ゼロリスクという理想を掲げ、感染者ゼロを目指すことは立派かもしれませんが、突き詰めるとそれは感染者を徹底的に差別する心理に結びつきかねません。

落語「小言幸兵衛」は「ゼロリスクおじさん」だった

では、どうすれば偏らなくなるのでしょうか。

ここで思い返すのが、「小言幸兵衛(こごとこうべえ)」という落語です。

次のようなあらすじです。

麻布の古川に住む大家の幸兵衛は、毎日長屋を回って、小言を言い歩いていた。家に戻ると、女房や猫にまで小言だ。そんな塩梅だから「空き店を借りたい」と言って来る店子にも難癖を付けて追い払ってしまう。ある日、ぞんざいな態度の豆腐屋が来たので追い返した。次に仕立て屋がやって来ると、応対も紳士的で気に入ったはいいが、「二十歳になる息子がいて、しかも二枚目」といい雲行きが怪しくなる。幸兵衛は仕立て屋に「お前の住もうとする空き店の近所に今年19歳になる古着屋の一人娘がいる」と言う。さらに、「その娘とお前との倅が出来てしまう。両親が反対しているから心中するぞ」と妄想を膨らませていく……。

背景を考慮すると、江戸の長屋の大家さんというのは、町役という大きな任務も背負っており、何か店子が問題を起こすと連帯責任を負わされる立場であったとのことです。この「小言幸兵衛」、談志の得意ネタでもありました。

かような「幸兵衛のストレス」を「先の見えないコロナ禍」という現代の状況に置き換えてみると、「他者にゼロリスクを求める心模様」が、浮かび上がってくるような気になりませんでしょうか。つまり、幸兵衛は「江戸版ゼロリスクおじさん」だったのです。

ゼロリスクを笑う人が「ゼロリスクおじさん」になる危険性

この落語のすごいのは、「小言幸兵衛」を笑いながらも「極端すぎることを前提にして妄想するととんでもないことになるよ」と、観客側にも戒めている点です。「相手を揶揄(やゆ)して笑っている人間にもブーメランとして戻す差配が落語にある」と考えるのは買いかぶりすぎでしょうか。

落語はあくまでも大昔のフィクションの世界を物語る芸能ではありますが、だからこそ時代を超えて、誰にも当てはまる普遍的な人間の愚かしさが描かれているのです。

誰もが「ゼロリスクおじさん・おばさん」になってしまう可能性はあります。だからこそゼロリスク思考に陥っている人を否定し、糾弾して、排除するのではなく、「ああ、もしかしたら、あの人たちは自分の身代わりでそういう立場になっているのかもなあ」と一瞬でも思ってみることで、自らのゼロリスク化を防ぐことができるのではないでしょうか。

落語を聞くとそんな心持ちに、つまりは、「優しく」なれるはずです。

まさに落語は心のストレッチであります。

[立川流真打・落語家 立川 談慶]

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小池百合子が壊滅させた歌舞伎町にいま、中国資本が大量流入している…「小さな店は限界だ」

2020年8月22日 12:00 PRESIDENT Online

移転、廃業、解体…苦しみの歌舞伎町

人の少ない歌舞伎町というのは何度も見たことがある、だが寂しい歌舞伎町なんて見たことがない。8月上旬、本来なら真夏の歓楽街を楽しむ大勢の人たちでごった返しているはずの歌舞伎町は、昼も夜も明らかに人が減っていた。そして寂しかった。

「家賃の安いところに引っ越すんですよ、ここじゃもう無理です」

長雨明け、作業員が看板を下ろす光景を眺める居酒屋スタッフは苦笑い。旧コマの近くでも日焼けサロンだったという店の看板を剝がす若者たち。居酒屋はともかく、このコロナ禍の歌舞伎町、日サロは厳しいだろう。かつては不夜城の象徴でもあった旧コマ前の松屋も5月に閉店してからずっと空き店舗のまま。ナイタイビル火災の中、ここで定食を食べた思い出がある。隣の店舗も、あちこちの店舗で移転や廃業のための解体、あるいは引っ越し業者のトラックが横づけしている。「テナント募集」のまま風化した店舗も増えた。

「もう辞めんの」

解体に立ち会う店主から睨まれた。自分の店に対する思いを考えれば当たり前のことだ。引っ越しならまだいい。廃業だと私もいたたまれなくなる。多くは一世一代の決意で店を出したはずなのに。

歌舞伎町の優良店舗を買い漁る中国人

「中国人だってさ、最近多いんだ」

訳知り顔の老人が教えてくれる。あちこちが撤退する中、真新しい厨房器具が運び込まれている。どうやら中国資本らしい。

「個人も企業も、中国は元気ですよ。新品設備でポンと入ってくれる」

あとで不動産屋に聞くと、企業だけではなく居抜きで入る個人の中国人もいるそうだ。コロナ禍以前、歌舞伎町はインバウンドの恩恵もあってどんなに家賃が高くても空きを探すほうが大変だった。日本人の撤退をここぞとばかり、中国人はアフターコロナのはるか先を見据えて歌舞伎町の優良店舗をあさっている。コロナをばらまいた張本人である国が先に立ち直り、いまなおコロナにあえぐ国の弱みを突いてくる。大家も金になるなら日本人だの中国人だの選んでいられない。

無料案内所の前にハッピ姿の女の子が立っている。とても可愛らしいお嬢さんだが、客の来ないままずっと立ちっぱなし。真っ昼間なのに人通りはほとんどない。花道通りがこれでは絶望的だろう。

立ち飲み屋では小池の悪口ばかり

「DVDあるよ」

道端で裏DVDを売っているおじさんに声をかけられる。もう令和だというのに。おじさんに話を聞こうとしたが、買う気がないとみるやそそくさと行ってしまった。みなコロナなんかより生きるのに必死。

「そんな命令誰が聞くかよ、でっかいとこはともかく、小さい店は限界だよ」

立ち飲み屋では東京都と小池都知事の悪口、8月3日から営業時間を午後10時までに短縮するように求める時短営業要請が7月30日に発表された。応じた事業者には協力金20万円が支給される。

「そんなのこの街じゃ一瞬で消える、バイト1人の人件費や保険代にもなりゃしない」

とくに鼻息の荒い客のおっさんが一人で怒ってる。

「あんなのに入れたヤツ誰だよ、ここにいねえだろうな、おまえどうだ」

串カツを頬張る私に絡んで来た。面白いので「俺は入れてないけど、366万票入ったってね」とあおってみる。

「みんなバカばっかりだ」

じゃあおっさんは誰に入れたのか聞いてみると、「さくらい」だという。桜井誠氏のことかと聞きただすと、「そうそれ」と答える。理由は都民税がタダになるからということで別に在日がどうだとかは興味がないという。というか入れる人がいなかったからとも。

「あんな連中しかいないんじゃ選べないよ」

おっさんの怒りはもっともだと適当に話を合わせて失礼する。次は小道を入ったところの小さな飲み屋、私の行きつけの副業マスターは緊急事態宣言中に店じまいを決意、いまはもう引き払っている。別の飲み屋に顔を出す。

お粗末すぎる「感染防止徹底宣言ステッカー」

「誰が言うこときくもんか、潰せるもんなら潰してみろ」

ガハハと笑って吐き捨てる威勢のいいおばちゃん、小池都知事のことは大嫌いだ。言うこときかない、は合言葉のようなものか。

「あの女は悪い女だよ、あの本だって読んだろ、あんなのに入れた人の気が知れないね」

ここでも366万票の話、さすがにおばちゃんは怖いのであおらないでうなずくだけにする。感染防止徹底宣言ステッカーは貼られていない。

「20万円ぽっちもらってもねえ、それにあれ(感染防止徹底宣言ステッカー)って意味ないよ」

別に都庁職員や感染症対策の担当者が申請したら1件1件チェックするわけではない(場合によっては訪問、確認すると東京都防災ホームページには小さく書かれてはある)。あくまで自己申告で、自分でプリントアウトして貼るなんともお粗末な代物だ。そもそもそんなステッカーを貼っても、歌舞伎町そのものが閑古鳥、20万円もらうくらいならあくまで「お願い」なのだから協力しないで常連に飲み食いしたもらったほうがいいと考える店主がいるのは無理もない。

「あの女のパフォーマンスが気に入らないし、意地でも使ってやらないの」

おばちゃんはとにかく小池憎し。ちなみに彼女、親しみを込めておばちゃん呼ばわりしているが、その正体は古いオタクが聞いたらびっくりするような御仁である。歌舞伎町の飲み屋は彼女のように一筋縄ではいかない過去を持つ人ばかり、コロナ程度でへこまないが、こうも東京都から締め上げられては文句の一つも言いたい気持ちもよくわかる。ましてや7月24日に風営法を盾に見せしめの立ち入り検査を歌舞伎町のあちこちで強行したばかりなので反発も強い。

ホテルは3割も埋まっていない

午後11時を過ぎた。そろそろ終電を急ぐ人でごった返しているはずなのに、歌舞伎町の人通りは少ないまま、一度ホテルに戻り出直すこととする。

「今日は3割も埋まってません、週末でも半分埋まるかどうか」

定宿にしているホテルのスタッフがこぼす。コロナ以前ならカプセルホテルすら泊まれないような信じられない価格で泊まれる。うれしさより心配のほうが先に立つ。

深夜2時の歌舞伎町、花道通りに戻ってみるも、かつてのにぎやかな歌舞伎町の姿はなかった。5月、スカウト狩りのころはコロナ前ほどではないにしろ元気で活気があったのに今は静かなもの。ホストやキャバ嬢の集団もわずか、とにかく人そのものが少ない。歌舞伎町交番の警察官も一人、ぼんやり外を眺めてる。いつもなら声をかけられるのを待っている女の子ややんちゃな若者がたむろしているハイジア(東京都健康プラザ)前も青年が一人スマホを眺めているだけ。昼間も夜も、これだけ人がいないのでは歌舞伎町という街がもたないのではないか。

歌舞伎町の惨状は日本の未来

「生きるのに必死だよ!」

台湾人だという立ちんぼのマッサージ嬢、本当に台湾人なのか、大陸の中国人なのかはともかく(イメージが良いので台湾や香港を名乗る場合もある)、生きるのに必死なのは事実だろう。彼女の立ち続ける午前3時の歌舞伎町一番街、引っかかってくれそうな酔っぱらいどころか人間がほとんどいない。まるまる太ったドブネズミの影だけがネットカフェのネオンに照らされている。この歌舞伎町を這いつくばる私たちから都庁は見えない。しかし都庁の「おんな城主」から歌舞伎町は見下ろせるだろう。彼女が望む歌舞伎町になったということか。いったい誰のための都政なのか。

こんな悲惨な街になるまで追い詰めるほどに、本当に歌舞伎町はコロナを東京中にまき散らしていたのか、ならばいま、この原稿を書いている8月の都内感染者の増加は何なのか、もう歌舞伎町は死にかけている。それでも感染者は収まらない。思えばパチンコの時もそうだった。すでに「夜の街」そのものの罹患者は少なく、家庭内感染や感染経路不明が大半を占めている。

責任逃れの悪者を仕立て上げ、「魔女狩り」を煽動するやり口ではコロナなど抑え込めるはずもなく、「Go Toトラベルキャンペーン」で東京を除外したにもかかわらず大阪や愛知といった同様の大都市は野放しにして感染者記録を更新し続けている日本。いったい何がしたいのか、大げさでも意図的でもなく、この世界有数の歓楽街の疲弊は決してひとごとではない。実際、大阪のミナミや名古屋の栄も同様に苦しんでいる。歌舞伎町のこの惨状は日本の都市経済の未来そのものである。

[ノンフィクション作家/ルポライター 日野 百草]

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