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ロンドン市長が後押し。イギリス初、LGBT+シニア世代のための集合住宅が誕生!

2021年4月8日 18:00 Pen Online

全人口の約2%が「性的マイノリティー」自認者であるイギリス(2016年イギリス国家統計局調査による)。LGBT+コミュニティーも大きいことから、当事者ネットワークはすでに確立しており、「誰もが安心してくらせる社会」を目指した取り組みは発展を続けている。そんななか、「多様性のある街」を掲げるロンドンにイギリス初のLGBT+当事者専用の高齢者向け集合住宅が誕生。話題を呼んでいる。


イギリスには、引退後のシニア世代のみが暮らす集合住宅「リタイアメント住宅」というシステムがある。一見は普通のマンションだが、入居最低年齢が設定されている(多くの場合、55歳、または60歳)。同地区・同条件の住宅よりも一戸の価格が安く、高齢者に必要な設備が整っているのが特徴だ。同じライフスタイルの人たちとコミュニティがつくれることが魅力であり、引退後にそれまで住んでいた家を売却し、リタイアメント住宅に引っ越す人も多い。

 イギリスは同性婚もパートナー制度も法制化済みであり、制度的には整っている部分も多い。それだけにこのニュースを聞き、「あれ? LGBT+用リタイアメント住宅ってまだなかったの?」と正直驚いたが、LGBT+当事者が高齢になったとき、「これまで同様のライフスタイルを維持しつつ、安心して生きていけるのか?」については疑問があった。

今回、この部分を一歩進めたのがロンドン市長サディク・カーン。市長の強い後押しのもと、LGBT+シニア層のコミュニティー形成を推進するNPO団体「トニック」が大ロンドン庁住宅基金から570万ポンド(約8億7200万円)を借り入れ、タワー型シニア用集合住宅内の19戸を買い上げた。この春からLGBT+当事者専用のリタイアメント住宅「トニック@バンクハウス」として分譲される。

「トニック@バンクハウス」のあるボクソール地区はロンドン屈指のゲイコミュニティーがある街。まだ19戸のみだが、ここを出発点にLGBT+高齢者コミュニティーが「暮らしやすい」形を探りつつ、育っていくと期待されている。


文:宮田華子

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_few1s0kza4la_ジーユー×アンダーカバーのコラボコレクションが明日から販売開始。注目アイテムを一挙紹介! few1s0kza4la few1s0kza4la ジーユー×アンダーカバーのコラボコレクションが明日から販売開始。注目アイテムを一挙紹介! oa-penonline 0

ジーユー×アンダーカバーのコラボコレクションが明日から販売開始。注目アイテムを一挙紹介!

2021年4月8日 17:00 Pen Online

ジーユー(GU)とアンダーカバー(UNDERCOVER)のコラボコレクションが、4月9日(金)より全国のジーユー店舗およびオンラインストアで販売開始となる。


メンズアイテムは全35型、ウィメンズは全30型がラインアップ。アウターやTシャツ、ボトムスの他、パジャマ、スニーカー、トートバッグ、マスク、スマホケースなど幅広いアイテムが揃っている。また、Disneyキャラクターとのトリプルコラボ商品も展開。『白雪姫』の"魔女"や"ミッキーマウス"などがプリントされたTシャツやトートバッグも注目だ。

コレクションのテーマは「FREEDOM/NOISE」。「見たことがあるようで誰も見たことのない服を創りたい」というUNDERCOVERの独創的な世界観と、あらゆる人に自由にファッションを楽しんでもらいたいジーユーの「FREEDOM(自由)な発想」の融合を表しているという。

コラボについてアンダーカバーの高橋盾は、「ジーユーとコラボレーションすることで、楽しい、新しい提案ができたらと思い、オファーを受けました。ジーユーにしかできないクオリティとプライス、 そこに自分のデザインを合わせてみたかった。“いまの世の中にあふれる騒音を消し、 ポジティブに自由に生きて欲しい”というメッセージを込めて、コレクションのテーマを 『FREEDOM/NOISE』にしました」とコメントしている。

4月5日のメディア向け発表会で、矢治寿一ジーユーグローバル商品本部部長は、「昔からのアンダーカバーファンにも認めていただきたい、という気持ちでモノづくりをした。また、アンダーカバーを知らない若い世代にも、今回のコラボを通してファッションの楽しさを伝えたい」と話した。

ローンチまで1年以上かけて取り組んできたという今回の特別なコラボコレクション。アンダーカバーのデザインが手に取りやすい価格で手に入るという絶好のチャンス、ぜひ手にしほしい。


文:Pen編集部

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NIGO®監修! 全129種のジンズ アンド サンが目指す、"サングラスの民主化"とは?

2021年4月8日 12:30 Pen Online

これまでもサングラスに力を入れてきたジンズが、サングラスに特化した新ブランドのジンズ アンド サン(JINS&SUN)を立ち上げた。全41型129種ものモデルを展開する同ブランドのエッセンスは、ベーシックからポップ、さらにスポーツ向けまでとバラエティ豊か。


¥3,300(税込)と¥5,500(税込)の2タイプが主軸で、Tシャツを買うように気軽にトライできる。公園などの屋外で時間を過ごすニューノーマルな生活が定着する中で、目を守るためのサングラスを日本でも日常使いする芽生えになるかもしれない。

このたびのローンチにあたりジンズ アンド サンを監修したNIGO®に、新ブランドへの思いを語ってもらった。まずは立ち上げに至るまでの流れについて。

「自分がディレクションを行う前から、ジンズではかなりの型数のサングラスを発売していました。ただ、日本でサングラスを掛けることは一般的ではありません。サングラスのみをジンズから抜き出して、ジンズ アンド サンというブランドで差別化。アプローチを変え、ジンズの価格とクオリティ、ものづくりのノウハウをそのまま生かし、サングラスの民主化を目指していきたいと思っています」


マスに向けアプローチする、王道のサングラス

ジンズ アンド サンは、長年にわたりエッジーなストリートシーンを牽引してきたNIGO®が挑戦する、マスに向けた新たなアプローチでもある。「アクティブ」「スポーツ」「ポップ」など全7種のカテゴリーにわかれている中で、「ローンチコレクション」は彼のサングラスに対するイメージを最も色濃く反映させたものだ。太いフレームのレトロな表情が印象的な3型で、ロカビリーミュージシャンのバディー・ホリーや、ハリウッド女優のオードリー・ヘップバーンらをイメージしている。

「これまでのジンズのサングラスは、正直言って自分が思うサングラスではありませんでした。でもそこにニーズがあるということは、どちらかというとファッションより機能を求めるカスタマーが多いのだと感じました。そこでローンチコレクションは可能性を探る意味でも、あえてジンズにはなかった、ある意味王道のサングラスにしました。マスへのアプローチほど難しいものはなく、未だ模索中ではありますが、今回のファーストコレクションを受け、これからのジンズ アンド サンが進むべき道がより明快になっていくと思います」

ローンチコレクションの他に、NIGO®が特に気に入っているカテゴリーは、細いメタルとセルのコンビでレンズ色の薄い「ポップ」と、スポーティな要素のある「アクティブ」だ。

「個人的にはポップの色使いが好きです。アグレッシブに使えるアクティブも気に入っていて、まだまだやれることが多そうなカテゴリーです」

彼が口にするように今回の立ち上げは、これからの方向に先立つ第一弾コレクションだ。新しいサングラスを多くの人が掛けていくことで見えてくるデザインもあるのだろう。最後にNIGO®に、コロナ禍でマスクをつけて生活する人々へのサングラスの提案について尋ねた。

「眼の健康のためにサングラスを掛けるのはいいことだと思います。日本ではもともとマスクをつける習慣があり、このコロナ禍でより日常的なものとなりました。一方、海外ではマスクは印象が悪く、サングラスは日常的なものと、日本と逆の状況。ジンズ アンド サンではバリエーションを多く揃えることで、日本でサングラスを掛けることが自然な光景になるよう提案していきたいと思っています」

サングラス初心者は、最寄りのジンズに出かけて、まずは一本手にしてみてはいかがだろうか。サングラス愛用者なら、着替えるように手軽にコレクションを増やせるこの機会をお見逃しなく!


文:高橋一史

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_1jmn1eiqv0yo_『カサブランカ』でハンフリー・ボガートが着した、バーバリーのトレンチコートの魅力 1jmn1eiqv0yo 1jmn1eiqv0yo 『カサブランカ』でハンフリー・ボガートが着した、バーバリーのトレンチコートの魅力 oa-penonline 0

『カサブランカ』でハンフリー・ボガートが着した、バーバリーのトレンチコートの魅力

2021年4月8日 11:00 Pen Online

『カサブランカ』は、トレンチコートが登場する映画として多くのファッション関係者がいちばんに挙げる名画に違いない。公開されたのは1942年。第16回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞の3部門を獲得している。

主演のリックをハンフリー・ボガート、相手役のイルザをイングリッド・バーグマンが演じた。この映画でトレンチコートを着用しているのは、もちろんハンフリー・ボガート。コートの上襟を半分だけ立て、コートの前はボタンを留めずにかき合わせるように無造作に着こなす。ベルトもバックルを通さずに結び、あまった部分も荒々しく巻きつけてしまう。それがボギー(ボガートの愛称)流のトレンチコートの着こなしだ。


多くのトレンチコートは戦場での運動量を考慮して「ラグランスリーブ」になっているが、不思議なことに『カサブランカ』でボガートが着用したのは「セット・イン・スリーブ」タイプ。『フィリップ・マーロウのダンディズム』(出石尚三著)には、『三つ数えろ』(46年)でも私立探偵フィリップ・マーロウ役のボガートが同じ「セット・イン・スリーブ」を着用していると指摘している。

そして、なぜ彼がその仕様のトレンチコートに執着したかは定かではないとも書かれている。ボガートのトレンチコート姿は、主題歌の『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』や劇中の「君の瞳に乾杯」などの名セリフとともに、多くの人の記憶に残っている。

『カサブランカ』がトレンチコートを語る上で欠かせない名画ならば、バーバリーはトレンチコートの代名詞とも言えるブランドだ。トレンチコートに欠かせない「ギャバジン」は、バーバリーの創業者トーマス・バーバリーが考案した革新的な素材。それまでのオイル引きやゴム引きの布地は高い撥水性を備えているが、重さや着心地の面からは長時間の着用に不向きであった。

「ギャバジン」は、1cmあたり100本以上の糸を織り合わせた緻密なツイル生地で、わずかな隙間から通気性を保ちつつ水の侵入を防いでくれる。しかもバーバリーのトレンチコートに使われているギャバジンは自社製。50年以上にわたってイギリス国内のファクトリーで織られていると聞く。

今回紹介するモデル「ウエストミンスター」は、通常使用される糸よりも繊細な綿を採用した「トロピカルギャバジン」を採用したモデル。エポレット(肩章)やガンフラップなどのヘリテージなディテールを踏襲しながらも、繊細な生地から演出される柔らかく流れるようなシルエット、あるいはオーバーサイズ気味のシルエットが、『カサブランカ』でボガートが着用したトレンチコートを彷彿とさせる。


文:小暮昌弘(LOST & FOUND)
写真:宇田川 淳
スタイリング:井藤成一

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_72bqqoifsp7w_ひたむきにもがき続ける、名もなきボクサーの生き様『BLUE/ブルー』。 72bqqoifsp7w 72bqqoifsp7w ひたむきにもがき続ける、名もなきボクサーの生き様『BLUE/ブルー』。 oa-penonline 0

ひたむきにもがき続ける、名もなきボクサーの生き様『BLUE/ブルー』。

2021年4月8日 07:00 Pen Online

【Penが選んだ、今月の観るべき1本】
ボクシングに青春を捧げているが勝てない瓜田と、抜群のセンスで日本チャンピオンに手が届きそうな後輩、小川。瓜田の初恋の人との結婚も控えた小川は、すべてを持っていた。あることをきっかけに、彼らの距離感に変化が訪れる。監督は『ばしゃ馬さんとビッグマウス』でも才能をめぐる物語を撮った吉田恵輔。ひたむきに夢を追いかけたその先に、なにが待っているのか。名もなきボクサーへの眼差しが温かい。

『BLUE/ブルー』
監督/吉田恵輔
出演/松山ケンイチ、木村文乃ほか 2021年 日本映画
1時間47分 4月9日より新宿バルト9ほかにて公開。

文:細谷美香
©2021『BLUE/ブルー』製作委員会

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_7318qqbk2uls_全7種の抹茶パンが勢揃い!「中村藤吉本店」の茶葉使用の「ブール アンジュ」が春を誘う。 7318qqbk2uls 7318qqbk2uls 全7種の抹茶パンが勢揃い!「中村藤吉本店」の茶葉使用の「ブール アンジュ」が春を誘う。 oa-penonline 0

全7種の抹茶パンが勢揃い!「中村藤吉本店」の茶葉使用の「ブール アンジュ」が春を誘う。

2021年4月7日 21:00 Pen Online

ピスタチオとチョコレートを練り込んだ渦巻型ヴィエノワズリーで名高い「リチュエル」、とろとろのスクランブルエッグをたっぷりと挟んだLA発サンドイッチの「エッグスラット」、行列のできるNY発ロブスターロールの「ルークス」。

これらの有名パン店が好きな人なら、間違いなく全国10店舗のブーランジェリー「ブール アンジュ」にも夢中になるはず。なぜなら運営・製造を行っているのがどれもベイクルーズグループのフード部門「フレーバーワークス」だから。材料や風味がそれぞれ異なっても、パン好きを満足させる味へのこだわりは一緒だ。


そのブール アンジュがこの春に、どれを選ぶか迷ってしまう魅惑のシリーズを展開する。京都・宇治駅から徒歩1分の距離に本店を構える茶の老舗、「中村藤吉本店」の抹茶を華かに使った期間限定品だ。木々の新芽が顔を出し鮮やかな葉で色づく春の光景にふさわしいバツグンの映え力。人と会う大切な時間の手土産にもぴったりな、昨年に続き今年も開催される抹茶シリーズである。

バリエーションは全部で7種類。フランス産ホワイトチョコレートを巻き込んだ「抹茶クロワッサン」は、ブール アンジュの定番人気商品をアレンジしたヒット確実な一品。珍しいのが抹茶クロワッサン生地で黒蜜あんときな粉餅を包んだ、「黒蜜ときな粉の抹茶クイニーアマン」。ブルターニュ地方の言葉で “バターの菓子” の名を持つこのパンがどのように和菓子と融合したのか、クイニーアマン好きなら食べてみずにはいられない個性派だ。

抹茶シリーズの店頭展開は、4月26日(月)から6月30日(水)まで。冷凍で自宅に届くオンラインショップ「ベイクルーズ フード マルシェ」での注文は6月25日(金)まで。ブール アンジュの店舗は東京以外は北海道、愛知、三重、福岡に各1店舗と限られるので、お取り寄せも活用して春の訪れを舌で祝ってはいかが?


文:高橋一史

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_1t1x7rnvg38o_これからのシーズンで活躍必至! エンジニアド ガーメンツ×ケーウェイのショルダーベスト 1t1x7rnvg38o 1t1x7rnvg38o これからのシーズンで活躍必至! エンジニアド ガーメンツ×ケーウェイのショルダーベスト oa-penonline 0

これからのシーズンで活躍必至! エンジニアド ガーメンツ×ケーウェイのショルダーベスト

2021年4月7日 20:00 Pen Online

気温が上がって上着を脱ぎ、シャツやTシャツ1枚となるこれからの季節に困るのがポケット不足だ。薄着でも手ぶらでリラックスしたい日もあるだろう。そんな時にお薦めしたいのが、エンジニアド ガーメンツがデザインした、ベストとボディバッグの中間のようなショルダーベスト。服の内側に身に着けることも、アウターの肩に下げ、バッグのように使うこともできる優れモノだ。


今季登場したのはフランスのケーウェイとコラボしたモデル。撥水性と透湿性を備えた高機能ナイロンを採用し、表面には 2017年秋冬コレクションに用いられたアニマル柄をプリントしている。スマートフォンなどが入るコンパクトなポケットが1個だけ付いたシンプルなデザイン。重宝すること請け合いだ。


写真:加藤佳男 文:小暮昌弘

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cat_22_issue_oa-penonline oa-penonline_0_gwnm14l6xx1j_【『VISUALIZE 60』対談企画】後編:過去に学び未来をつくる、三澤遥と上西祐理が目指すデザイン gwnm14l6xx1j gwnm14l6xx1j 【『VISUALIZE 60』対談企画】後編:過去に学び未来をつくる、三澤遥と上西祐理が目指すデザイン oa-penonline 0

【『VISUALIZE 60』対談企画】後編:過去に学び未来をつくる、三澤遥と上西祐理が目指すデザイン

2021年4月7日 19:00 Pen Online

日本のデザイン界を牽引してきた日本デザインセンターが創立60年を機に、『VISUALIZE 60』と題した展覧会を開催している。後編では、日本デザインセンターの三澤遥と電通に所属するデザイナーの上西祐理が、「デザインの役割における本質とはなにか」を語り合う。

1980年代生まれのデザイナー、アート・ディレクターとして、ジャンルを横断した活動で知られる日本デザインセンターの三澤遥さんと電通の上西祐理さん。それぞれが所属する会社は広告を軸にコミュニケーションのカタチを探るという意味ではよく似ているが、その領域や表現は大きく違う。さらにそれを超えて自在に活躍するふたりは、どんなことを考えながら活動しているのだろうか。

同世代のデザイナーとしてさまざまなイベントでも同席することが多いというふたりは、プライベートでも仕事や趣味についてしばしば語り合うこともあるという。『VISUALIZE 60』が展示テーマに掲げる「デザインの役割における本質とはなにか」を軸に、あらためて両者の考えを探っていった。


意識する以前になにげなく触れていた、日本デザインセンターの仕事。

会場を巡った上西さんに感想を尋ねると、「発表された年代は違うのに、それを感じさせません。すべてにたどり着いて然るべきというデザインの必然性を感じます。普遍性をもつデザインこそ難しいですよね」との返答。展示を通じ、取り上げられる作品には生活に身近なものが多いことに気がついたともいう。

「一過性ではなく日常的に定着するもの。いまデザインに求められるのは、こういうことだと改めて思わされました」

上西さん、そして三澤さんはともに、学生時代に日本デザインセンターの仕事を意識するようになったきっかけとして、現在は同社代表を務めるデザイナー、原研哉さんの仕事を挙げる。

「デザインを学び始め、吸収する時期に原さんの仕事を知り、『無印良品』をはじめ、あれもこれも原さんの仕事なのかと驚いたことを覚えています。デザインを意識する以前になにげなく触れていたものは誰かがつくったものなのだという、当たり前の事実を再認識しました」と上西さんは言う。

一方、三澤さんは『RE DESIGN―日常の21世紀』を手にしたことがきっかけだという。紙商社「竹尾」の創立100周年を記念した展覧会をまとめた書籍で、展覧会は世界にも巡回された。これもやはり、原さんが企画構成を行ったものだ。

「深澤直人さんが携帯電話『INFOBAR』を発表するなど、デザインが社会に大きな影響力をもった時期です。実はなにより、日本デザインセンター原研哉デザイン研究所という名前に惹かれたんです。研究所っていったいなにをやっているんだろうと」

大学卒業後、三澤さんはデザイン事務所のnendoを経て、日本デザインセンターに入社する。「底知れないデザインの力をもった人を見つけるとその人の下で働きたいと思って、すぐに行動する20代でした」と、自身の遍歴を振り返って笑う。最終的に学生時代から尊敬していた原さんのもとを経て、現在は日本デザインセンターに自身の研究室をもつようになった。

上西さんが三澤さんに尋ねる。「原さんのお仕事は幅広いですが、アート・ディレクターの側面が非常に強いですよね。それまでの事務所での経験と大きく違う部分はありましたか?」

「私は原さんをグラフィック・デザイナーという意識だけでは見ていなかったところがあって。構想をし、展示をつくり、本をつくり、まだ社会に出る前の自分にとっては魔法のようでした。原さんの仕事現場で起こっていることは毎日が新鮮で、やはり刺激の連続でした」。三澤さんは答える。

上西さんは山登りや旅が好きで、三澤さんは自然物の観察が趣味だという。共通する「自然」への関心から、「旅や山や自然はミニマムな必要性に立ち返る瞬間があって、その答えの出し方は人それぞれですが、三澤さんの仕事にその必然性や視点を感じて惹かれます」と上西さんはいう。

「空がきれいだとか山は壮大だとか、誰の心もが動く最大公約数のような感受性がありますよね。名作と呼ばれる表現は時代を代表する一方で、時代に流されないメッセージ性ももっています。展示を見てぐっとくるのは、その感性に触れているからだと思うし、その強さに憧れますね」


過去を見つめることが、未来への布石になる。

ふたりに互いの印象を尋ねると、三澤さんは上西さんを「同じような姿勢で仕事に向かう、心強い存在。同世代で、自然物が好きという共通点もあります。関心の触手が伸びる先が近い人だと感じています」と評する。上西さんに、どのようにキャリアを重ねてきたのかを尋ねると「電通は野放しなのがいいところ」と笑って答える。

「ひとりで仕事をしているので、先日三澤さんが、隣で作業している色部さんの姿や仕事を見て刺激を受けると聞いて羨ましいなと思いました。私はもともと広告よりも雑誌やCDジャケットなどグラフィック・デザインに興味があったのですが、広告もデザイン問題点や目的から出発し、カタチに導き定着させ、ともに社会に接する仕事だと気づいたことで、仕事の領域を分けなくていいのではないかと思うようになりました。仕事を通して、社会に出す責任を考えてカタチにすること、提示するメッセージやビジョンの大切さを学び、一時的な広告でもロングスパンな視点をもつことが大切だと学んだことは大きいですね」

三澤さんは上西さんの仕事に注目したきっかけとして、テレビ東京『世界卓球2015』のポスターを挙げる。ボールが宙に静止した写真で、スピード感ある競技において選手だけが感じるであろう時間感覚を表現した。

また上西さんがアート・ディレクション、デザインを手がける博報堂発行の雑誌『広告』は、「チームで組むという手法、その人選も、上西さんの独自の視点と意気込みを感じる姿勢」が魅力的であるという。競合他社である博報堂の雑誌を電通に所属するデザイナーが手がけたことでも話題になったが、なにより毎回テーマにあわせて特殊な造本に挑み、そのデザイン性と着眼点で評価を集める。

「『広告』は私が3人いたらどうだろう……と思って、尊敬する同世代のデザイナー2人に声をかけ、3人並列で制作しています。本が好きだからもっと上手くなりたいけれど、やった数だけ上手くなるから積み重ねですね。一方で表現媒体が変わっても、軸をつくるのが仕事であることに変わりはありません。どういう存在がいいのか、どういう形に導くかという本質は大切にしたい。そして誠実な姿勢をもって臨みたい。過大な表現ではなく、あるべき姿に定着させたいんです」

一方、三澤さんが仕事で大事にするのは「デザインとは異なる専門分野をもつ人に出会うこと」だという。

「いままで出会ったことのない専門領域で活躍している人とつながっていきたいですね。自分ひとりでデザインの仕事をしていても、私の場合は限界を感じます。上西さんが手掛けられた『広告』は仲間と相当な数の議論を経て生まれたことがわかりますし、そこが面白さの根源かと。本当に好きで、本当に興味のあることを掘り下げる、『とことん』やるには想いがないとできない。そのピュアさが詰まっている気がしますね」

上西さんは三澤さんの作品を、「芯が強く、説得力があります」と評する。上野動物園のために制作した『UENO PLANET』やAI図鑑アプリ『LINNÉ LENS』を例に挙げ、「主観的な興味や気付きを、存在の必然性に昇華されていて、面白く、納得性もあります」という。三澤さんは最近、自身が葉っぱや石などの自然物に触れる時間が増えてきたと答える。

「元々、手を動かすことが好きで、まず悩んだらつくってみる人間だったのですが、最近はできるだけ手を加えないようなものの有り様に興味が移りつつあります。手数を最低限に留める。『たった~するだけ』でものごとの本質を浮き上がらせてみたい。そう考えています。私がつくらなくても地球上にはあらゆる造形をした自然のカタチがあるんです。その凄まじさや美しさを、いかに鮮やかに伝えられるか。とはいえ、水面下ではたくさんの実験をやるわけですが、目に見えるところではいかに簡潔に明快に伝えるか。そんなアウトプットの方法を模索中です」

「今日もお話をしていて、私には『作品』という意識が希薄だと痛感しました。三澤さんは、自分の興味から発展させ、展示をしていくことの面白さや気づきを大切にしています。あれだけ魅力的な形で世に存在を提示することは素直にすごいという言葉しかでてきません」と上西さん。

上西さんが三澤さんにいま関心をもっていることを尋ねると、「保存」だという。

「とある仕事で動物学者の先生にお話を聞く機会がありました。動物学者の研究のなかでさまざまな生物の記録や保存が行われている。それはもしかしたら数百年後、数千年後の学者が研究する役割を担うかもしれない。希少生物だけではなく、いま絶滅に瀕していない生物も同じく保存していくことが未来の研究につながっていくそうです。保存という意識が芽生えたのは1000年前ぐらい程度で、それまでは未来を見るために過去を解き明かすという考えに人間はそこまで意識が向いていなかったわけで……。『VISUALIZE60』も仕事のアーカイブ的な面ももちますが、未来への布石でもあります。コンテンポラリーアートの世界でも、作家の作品をどのように保存し、再現して展示するかが試行錯誤されていると聞きます。私も自分の研究室のプロジェクトをどのように保存していくか、その方法やプロセスを考えてみようと思い始めつつあります」

上西さんも答える。「私もいままでの仕事の整理をしなくちゃいけないと思っているんですが、できていません(笑)。定期的に自分の仕事を一覧して見つめる機会は大切だと思っています。今回の展示は、いろいろな背景をもついろいろなプロジェクトの仕事なのに、静謐な感じ、日本の精神性、普遍的な存在の美しさなど共通性がありますよね。私は意図的に作品の方向をいろいろな角度に振り、探ってきたところもあります。これからは自分のビジョンや個人的な観点を、より仕事に反映していきたいです」

『VISUALIZE60 Vol.2』
開催期間:開催中~2021年4月16日(金)
開催場所:POLYLOGUE(日本デザインセンター東京本社13階)
東京都中央区銀座4-9-13 銀座4丁目タワー
開館時間:10時~20時
休館日:土、日、祝
無料
※オンラインでの事前予約制

写真:前中寿方
文:山田泰巨

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二風谷で、俳優・宇梶剛士がルーツを見つめる。

2021年4月7日 18:00 Pen Online

東京に生まれ育った宇梶剛士さんは、母・静江さんがアイヌの血を引いていたが、幼い頃に北海道を訪れる機会はほとんどなかった。母は若くして上京しており、縁遠い場所だったのだ。高校時代、プロを目指して野球に打ち込んでいた宇梶さんは、暴力事件に巻き込まれ学校を中退することに。その後、暴走族の総長へと非行の道をたどってしまう。


そんな折、北海道から静江さんの弟でアイヌである叔父・浦川治造さんが突然訪ねてきた。将来を見失っている宇梶さんに、自身の経営する北海道の建設会社で土木作業をし、自分を見つめ直すように説得。猟師でもある治造さんは「アイヌは人に迷惑をかけない。ここで撃たれるか、北海道で働くか選べ」と言ったそうだ。宇梶さんにとって、この頃のことが記憶として残っていた。その後東京に戻り、役者として20代でトレンディドラマに次々と出演。しかし、30代に入り出演の機会が減ってしまう。この時も叔父が援助、東京で経営する会社で肉体労働の職に就く。

「叔父さんには、礼儀や生活習慣について厳しく教えられました。火を跨いではいけないとか、川は神聖な場所で汚してはならないなど。後から考えるとそれらはアイヌの教えだったんです。アイヌの人々の自然に対する敬意を強く意識するきっかけになりました」

1993年、国際先住民年に関連するイベントが、平取町二風谷で開催された。その時叔父さんに連れられ訪れて以来、二風谷をはじめとして北海道を訪れる機会が増え、アイヌの人々との交流が深まっていった。そして28歳から演劇の作・演出を行ってきた宇梶さんが、31作目として2019年に制作した芝居『永遠ノ矢=トワノアイ』。青年が自分のルーツを見つめようとする壮大な物語で、宇梶さんがこれまでに築いてきた北海道との関係、アイヌとの交流に対する思いを込めた、渾身の作品だ。

「実は舞台をつくり始めて4作目でアイヌが登場する舞台をやったのですが、衣装などに指摘を受けました。その反省からきちんと学ばなければいけないとずっと思い続けていました。気付いたら関連書籍も40冊くらい持っていて。知るほどに、散らばっていた欠片が自分の机に置かれていくような感覚でした」

2018年、宇梶さんにとって『永遠ノ矢=トワノアイ』の制作に導かれるような出来事が重なった。松浦武四郎生誕200周年イベントで母とのトークセッションに登壇、ウポポイ(民族共生象徴空間)PRアンバサダーの就任、NHKドラマ『永遠のニㇱパ』の出演といったアイヌ文化に関わる仕事の依頼が続いたのだ。

「かつてアイヌは強制的に同化させられた歴史があります。武力で制圧されたものの、それは“敗北”になるのかといったことを考えました。人はたとえ力で踏み躙られても、心を踏み躙られることはない。だから、とにかく生き延びて、踏み躙られたかどうかは自分が決めるという思いを、この舞台に込めました」

アイヌへの思いが湧き上がり、芝居に結びついた。それは力強い根のように宇梶さんを支えている。


宇梶さんが作・演出・出演を務める芝居『永遠ノ矢=トワノアイ』が7月に北海道で再演予定。詳しくはウェブサイトにて確認を。

写真:佐々木育弥
文:渡辺芳浩

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エンポリオ アルマーニの「サステナブル コレクション」が本日から発売開始!

2021年4月7日 13:00 Pen Online

エンポリオ アルマーニの「サステナブル コレクション」が本日より世界同時発売される。日本では、アルマーニ表参道店と心斎橋パルコ店の2店舗のみで取り扱い予定だ。


地球環境に配慮した素材を用いた「サステナブル コレクション」は、2020年秋冬のコレクションで初登場。2021年春夏シーズンは、ブルーとホワイトのカラーパレットを軸に使用し、「海」を思わせるカラーやデザインが印象的だ。フードやトグル、コントラストのあるステッチ使いのディテールは、マリンや航海をイメージしている。

メンズは33アイテム、レディースは22アイテムが揃う。メンズアイテムでは、パーカーやアノラック、ブルゾン、バミューダパンツなどがダンガリー生地で展開。さらに今回のコレクションより、サングラスと時計も新登場する。

アイテムの素材には、繊維くずを再生して作られた「GREENLON」や高性能リサイクルヤーン「NEWLIFE」をはじめ、カーペットや漁網などのプラスチック廃棄物由来の再生ナイロン、再生ポリエステル素材、オーガニックコットンなどが使用されている。

「SAVE THE EARTH」というストレートなメッセージとともに展開される今回のコレクション。アルマーニが考える持続可能なファッションとはどのようなものか、ぜひ手にとって確かめてみてほしい。


文:Pen編集部

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