血行促進や疲労回復効果があるという炭酸入浴。毎日のことだから、お財布にもやさしいほうが安心ですよね。
そこでおすすめなのが、手作りする方法。重曹とクエン酸さえあれば、だれでも簡単に作れます。炭酸風呂だけでなく、炭酸シャンプーもできるので、ぜひ取り入れたいですね。
教えてくださったのは…
Hiromi Takahashi
髙橋弘美さん
炭酸美容家・薬事/研究開発コンサルタント。米国・ホリスティック栄養理学士。シーオーツープラス代表取締役社長。2017年よりニュージーランド在住
炭酸風呂の作り方
用意するもの
重曹とクエン酸
重曹とクエン酸はドラッグストアや通販サイトで購入できますが、選ぶ際は料理にも使える「食品グレード」「食品添加物」と表記されているものを。お湯に溶かして肌に直接触れるものなので、「お掃除用」と書かれているものは避けましょう。国産重曹 950g¥454・無水クエン酸 950g¥583/ニチガ
1バスタブに36~40℃のお湯を張る
お湯の温度が高いと炭酸ガスが気化してしまうため、40℃以下に設定。夏は36~38℃、冬は38~40℃くらいがいいでしょう。炭酸ガスの効果で実際の温度より高く感じるため、ぬるめのお湯でも心地よく入浴できます。
2重曹をよく溶かす
まずバスタブにお湯を張り、そこへ重曹を加えて溶かします。分量は、お湯150ℓに対して重曹250g。ただしバスタブの大きさは各家庭によって違うので、あくまでも目安として考えてください。
3クエン酸を入れる
重曹を溶かしたお湯に、200gのクエン酸を加えます。クエン酸を入れたらかき混ぜずに、静かにお湯につかりましょう。シュワシュワした泡が出たら成功です。泡が出ない場合は、重層とクエン酸の量が不足しています。重曹5:クエン酸4の割合でそれぞれ増やしていき、バスタブのサイズに合った配合量を見つけてください。
POINT
追い焚きはしない
今回紹介しているのは、800~1,000ppm以上の高濃度炭酸ガス風呂です。ボイラーの銅管を傷める恐れがあるので、入浴後の炭酸湯は追い焚きのためにボイラーに戻すことはせず、すぐに排水してください。
高濃度の炭酸風呂だから起こる「潮紅反応」
高濃度の炭酸風呂につかると、つかっている部分の肌が赤くなります。これは「潮紅反応」といい、炭酸ガスの作用で血行がよくなったというサイン。お湯の温度が高いせいで赤くなったわけではなく、炭酸の効果を証明するものです。
足浴だけでも効果あり!
「夏場は湯船につかりたくないけれど、冷房で滞った血行をよくしたい」。そんな人におすすめなのが、より高濃度の炭酸足浴です。好きな香りのエッセンシャルオイルで作ったバスソルトを加えると、さらにリラックス度がアップします!
※エッセンシャルオイルは炭酸に溶けにくいため、入れる順番を間違えると香りが立ちません。ご注意を!
粗塩小さじ1に、好みの香りのエッセンシャルオイルを2~3滴たらして混ぜ、バスソルトを作ります
足浴用のバケツに38℃のお湯を4ℓ入れ、最初に先ほどのバスソルトを溶かします。そこへ重層10gを入れて、よくかき混ぜます
重層が溶けたらクエン酸8gを投入。炭酸ガスが発生するので、かき混ぜずに足をつけ10~15分過ごします。30分つけると、足裏の角質ケア効果も
手作り炭酸シャンプーで毛穴ケア
炭酸の働きで、毛穴の汚れもケアできます。いつも使っているシャンプーを炭酸水で泡立てるだけで、手作り炭酸シャンプーが完成!
空のペットボトルにシャンプーを2~3プッシュ入れ、そこに炭酸水50㎖を注ぎます。ふたをしてからよく振り、泡立てましょう。1回で使いきる量なので、思いきり振ってもOKです
撮影/フルフォード海〈髙橋さん〉 鈴木康久(千代田スタジオ)〈物〉 イラスト/かくたりかこ 取材・原文/上田恵子