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ダルビッシュが惚れた沖縄の左腕 涙の分だけ強くなれた 興南高校・宮城大弥

2019年10月16日 11:00 沖縄タイムス

 「興南の宮城投手いいわぁ」。今年の7月28日、意外な人物から賛辞の声が上がった。200万人を超える全世界のフォロワーに向けてツイッターで発信したのは、米大リーグカブスのダルビッシュ有。日本を代表する大投手が、地方の高校生を「投げ方、球筋、総合的に好きすぎる」とつぶやいたことが話題を呼び、約5000回もリツイートされた。

 「俺あんなピッチャーになりたかったわぁ」と絶賛されたのは、興南高校3年の宮城大弥(みやぎ・ひろや)。今夏、沖縄大会決勝で沖縄尚学に敗れ、甲子園出場を逃す。そんな自分を、現役メジャーリーガーが褒めてくれるなんて、想像もしていなかった。

 「朝3時まで眠れなかった」ほどうれしく、返信は手が震えてできなかった。その後、夢を追い求めてプロ志望届けを提出した。

1年生で鮮烈デビュー

 興南高校が2年ぶりに夏の甲子園出場を決めた2017年の沖縄大会決勝。歓喜の瞬間、マウンドに立っていた宮城大弥(みやぎ・ひろや)は、一瞬、何が起きているのか分からなかった。

 15歳。興南に入学してから、わずか3カ月余り。1年生ながら優勝投手となった左腕は、優勝校のナインがマウンドに集まって喜び合う、“お決まり”の光景を知らなかった。

 大衆の下馬評を覆す、一方的な試合展開だった。インステップから繰り出す速球は、当時自己最速となる142㌔を記録。大きく落ちるスライダーに外角いっぱいの速球で打者に次々と空を切らせ、被安打7で13奪三振。

 1年生の好投に打線も応え、18安打で15得点と打ちまくって、沖縄大会決勝最多得点を更新した。

 38年ぶりの甲子園出場を目指していた決勝戦の相手、美来工科高校は、新人、秋と県大会を制覇。際立ったのは打撃力で、どこからでも得点できる打線は県内随一。

 まさかそのチームが、1年生にたった1点に抑えられるとは。「宮城大弥」の名を広く知らしめた一戦は、大器の片鱗を予感させた。

日本代表に選出

 嘉数中3年の時、当時所属していた宜野湾ポニーズから侍ジャパン15歳以下の日本代表に選出され、日本の準優勝に貢献した。

 興南では1、2年生で夏の甲子園のマウンドを経験。3年連続の出場はかなわなかったものの、18歳以下の日本代表に選ばれ、奥川恭伸(石川・星稜)、佐々木朗希(岩手・大船渡)ら、この世代を代表する選手とともに世界と戦った。

帽子に書いた2文字

 きらびやかな経歴とは裏腹に、高校生らしい繊細な一面も併せ持つ。

 高校2年の夏、自身に課したテーマは「強気」だった。選抜大会出場を逃した1年秋の九州大会。3月に対外試合が解禁されてからも打たれる日々が続いた。「投げてもどうせ打たれる。投げたくなくて、言い訳ばかりしていた」

 「強気」とは、一つ上の先輩、大山盛一郎に「宮城に足りないもの」と、試合用の帽子のつばに書いてもらった言葉だ。ピンチで顔がこわばったり、ファウルで粘られたりした時は、帽子に書かれた文字を見つめ、自分を取り戻した。

 糸満高校との決勝戦は、圧巻だった。最後まで内角を突いた攻めの配球で2安打完封し、我喜屋優監督は「ごまかしながら投げていたのに、堂々と完投した。1年間で相当成長した」とたたえた。

 五回まで1人の走者も出さず、全ての回を3人で締める完璧な投球内容。興南が2年連続の甲子園切符をつかんだマウンドに最後まで立ち続けたのは、また宮城だった。

流した悔し涙

 
 敗戦の悔しさも強さへの原動力にしてきた。アルプススタンドへの試合後のあいさつで、甲子園から宿舎へ戻るバスで、延長タイブレークの末に敗れた熊本の球場で―。宮城は何度も涙を流してきた。

 幾多の試合の中で「今までで一番悔しかった」一戦は、選抜大会出場が掛かった2年秋の九州大会準々決勝の筑陽学園戦。スコアボードにゼロが並び、回を重ねるごとに体力は削られていった。

 疲れを表に出さないように意識しても肩で息をするほどで「正直言って、きつかった」。気力でマウンドに立ち続けた。

 0ー0でタイブレークに入った延長十三回裏、無死満塁で投じた155球目の変化球。打ち取ったはずの当たりが一塁手の悪送球につながり、無念のサヨナラ負け。

 うなだれて涙を流し「難しいかもしれないけど、もしあそこで相手のバットにさえ当てさせていなければ。仲間と一緒に甲子園へ行くチャンスを一つ終わらせてしまった」
 
 それでも「悔しさがあったからこそ成長できる」と強く思う。敗戦をバネに一冬を越えた成果は、すぐに表れた。

 胸囲が広くなってたくましさを増し、春の県大会決勝では秋に敗れた沖縄水産を相手に6回を投げて15奪三振、被安打3で無失点。

 さらに決勝を見据え、準決勝でスタンドから観戦する沖水に見せないよう2球しか投げなかったチェンジアップを、決勝では多投し、狙い球を絞らせなかった。

 春の九州大会では自己最速となる149キロをマーク。準々決勝では、筑陽学園を相手に4回を無安打8三振に抑えて6―1で雪辱を果した。

 決勝で西日本短大付に敗れて準優勝となったものの、大会を通じて計26回を投げ、41奪三振。涙をのんだ秋季大会から約半年を経て、大きく成長した姿を見せた。

チームを変える存在に

 入学直後、練習用の帽子のつばに書いた言葉がある。
 
 「チームを変える」

 2017年4月2日、県春季大会の3位決定戦。美来工科を相手に6点をリードしながら、1イニングで11失点しコールド負けした。

 「自分が投げていたら、どうなっただろう」。入学前だった宮城は、スタンドから見つめ、決意の文字をしたためた。

 では、チームを変えることはできたのだろうか。

 3年連続の甲子園には届かなかった。夏の沖縄大会は全6試合に登板し、46回を投げて61奪三振するも、自責点10。「いいボールを投げたつもりが、カットされたり、迷ったりして甘いコースを打たれた」。

 相手校が対策をしてきたこともあるが「それを越えないと勝てない」と厳しく「最後は悔しい思いが強かった」と振り返る。

 それでも、宮城が入学してから、興南は夏、秋、春の県大会で決勝に進めなかったことは1度もない。選抜大会出場こそ逃したが、九州大会には3度、夏の甲子園には2度出場。

 もしこの夏の沖縄大会決勝で勝っていれば、1人の投手が3年連続で沖縄大会の優勝投手となっていた。実現していれば、県高校野球連盟が発足してから初めてのことだった。

 興南と沖縄尚学が対戦した今夏の沖縄大会の決勝は、沖縄の高校球史に残る一戦となった。それも、宮城の粘り強い投球があったからこそだった。

 試合時間は3時間49分。延長十三回に突入し、最後は2死満塁からの押し出し四球が決勝点となったが、229球を1人で投げ抜いた姿は、観る者の心を揺さぶった。

 打でも貢献した。2点を勝ち越された延長十二回は1死一塁から中前打でつなぎ、女房役の遠矢大雅が「宮城は気力で投げている。ここで助ける」。

 左中間を破る2点適時二塁打でふらふらになりながらホームを駆け抜けて同点。

 驚異の粘りを見せたナインを、そして宮城を我喜屋優監督はこうたたえた。「宮城は気力を尽くして投げ、交代は考えなかった。多くの人に最高の試合を見せてくれた」

 もう、この言葉だけで十分だ。人前でも隠さず流した悔し涙の数だけ強くなった。本当にすごい投手となり、最後の戦いでの渾身の力投で魅了した。だから、監督やチーム、沖縄のファンはもちろん、太平洋の向こうのスーパースターまでが絶賛した。

 グラウンドから聞こえてきた音に引かれ、4歳で始めた野球。幼い頃から描いてきたプロの舞台に挑戦する時がきた。10月17日、記憶にも、記録にも名を残した左腕が、運命の日を迎える。(沖縄タイムス:我喜屋あかね)


※この記事は沖縄タイムスによるLINE NEWS向け特別企画記事です。

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「すごい」連発! 元乃木坂46のドローンアイドルが撮った沖縄 穴場、絶景の旅

2019年10月9日 11:00 沖縄タイムス

元乃木坂46のメンバーで、テレビなど多方面で活躍する永島聖羅さん(25)がこの夏、観光の最盛期を迎えようとする沖縄を訪れた。

得意とする小型無人機「ドローン」を手に、県内各地を探訪。

マリンブルーのビーチや琉球王朝時代の城跡、かつての米軍基地から人気観光スポットとして変貌を遂げる街を空撮した。


永島さんが操るドローンの映像からは、沖縄ならではの美しい景色はもちろん、この地がたどってきた歴史やこれからの未来までもが映し出されていた。


開発の手から守られてきた美しい浜辺


7月中旬、東京・羽田空港を早朝に発ち、午前8時すぎに那覇空港に到着した永島さん。

前日、東北での仕事を終え、深夜バスで東京に移動したというハードスケジュール。しかし疲れた様子は見せず、元気に到着ゲートから姿を現した。

沖縄では6月末にいったん「梅雨あけ」となったが、夏本番とはいかず、ぐずつく天気が続いていた。

7月上旬は警報級の大雨に見舞われており、永島さんの取材時の天候も懸念されていた。

その心配をよそに取材当日は曇り。それも時間の経過とともに、青空が次第に広がってきた。

「私、晴れ女なんです」。永島さんの言葉で、取材の旅は幸先良くスタートした。

最初に訪れたのは、沖縄本島北部地域の今帰仁(なきじん)村にあるビーチ。

那覇から約90キロ離れた同村諸志地区にあり、地元ではサダバマ(佐田浜)として知られる。

海の美しさで知られる沖縄。観光業が経済の原動力となり、海外のトップブランドホテルが相次ぎ進出するようになった。

ただ、そのリゾート開発が進むにつれて自然海浜より人工ビーチが増え、特に沖縄本島では自然のビーチは少なくなっている。

サダバマはその中の希少な穴場ビーチの一つ。

諸志区の大城豊昭区長によると、4、5年前から観光客が訪れるようになり、韓流アイドルグループがミュージックビデオを撮影するなど、次第にその存在が知られるようになってきた。

大城区長は「区民が誇る浜」と言う。

「自然の浜を崩さないように大事に守ってきた。これからも開発はさせないよ」と、今の手つかずの状態を後世に引き継いでいく考えだ。

砂浜は真っ白で、透明度の高い海は、沖に向けいくつものブルーが綾なす美しさ。

ビーチ中央にせり出した平たい岩場から海を望んだ永島さん。「うわー、スゴい」「こんな青いの見たことないー!!」と感嘆した。

早速ドローンを準備して、空撮に。

サダバマの沖に向け高度を上げながら進め、そして東から西へ、その逆、波打ち際をなぞる。

いくつものパターンを撮りながら、モニター越しの風景に「うわぁ、きれい!」と連呼。知る人ぞ知るビーチの魅力を堪能した。


撮影中、同行取材している沖縄タイムスのカメラマン・下地広也記者が沖合を指さした。

「アジサシが、魚をとっている」

その先には、鳥のアジサシの群れが続々と海に飛び込み、餌を取って再び舞い上がる姿がかすかに見える。

永島さんは、ドローンを現場周辺へ向かわせ、鳥の貴重な狩猟のシーンを狙った。

まぶしい日光が海に反射し、肉眼では長くは見られない。

果たして撮れたかどうか…。

赤い円内に海鳥の群れが見える


英雄の拠点、空から見ると…


次に向かったのは、沖縄本島中部・うるま市にある勝連城跡。世界遺産・琉球王国のグスク及び関連遺産群の一つで、その中でも最も古い城跡にあたる。

丘陵の上に建ち、築城は12~13世紀ごろといわれる。

城の高さは98メートルあり、そびえたつ石灰岩の城壁に迫力がある。

自然の地形をうまく利用した流線形の城周りも優美。世界遺産の中でも人気のグスクとなっている。

永島さんは城壁をつたうようにドローンを上昇させた。「すごい」。モニターを見ながらそう繰り返す。

周囲に沿って移動させながら、グルリと城の輪郭もとらえた。

勝連城はかつて、阿麻和利(あまわり)という按司(あじ、地域の豪族)が住んでいた。


15世紀に琉球王朝が権力を固めていく中で存在感を示したが、最後は王朝に倒される。

琉球の歌舞伎のような古典芸能にも登場する人物でもある。

撮影後、永島さんは城に登った。太平洋が見渡せ、沖縄北部の山々、南部の島も望める。

永島さんは、昔、この地を治めた阿麻和利も見ていたはずの広大なパノラマを、城の四方を行き来しながら眺めた。


一見美しい海が失ったモノとは


次の訪問地は、名護市の安部(あぶ)という地域にある天然の海浜。

白砂が遠くまで続く美しい浜に、永島さんは「きれい!本当に」と連呼しながら、上機嫌だった。

安部のすぐ隣の嘉陽地区の沿岸部は「ジュゴンがいた場所」として知られている。

人魚のモデルともいわれるジュゴンは国の天然記念物でもあるが、絶滅が危惧されている貴重なほ乳類。日本では沖縄本島の海が生息域の北限となっている。

その嘉陽の海は2010年ごろまで、報道カメラマンの間で、ジュゴンの撮影ポイントになっていた。

しかし、近くの大浦湾で大規模な埋め立て工事が進められるようになり、2018年10月から、その姿が確認されなくなった。

そして、残念なことに、今年になって1頭の死骸が見つかっている。

砂浜でドローンをセットした永島さん。

「私、運がいいので、ジュゴン撮れるかも」「ウミガメも撮れるかも」。サラッと話す明るい口ぶりに、同行記者らの期待もなんとなく膨らんだ。

穏やかな波打ち際をなぞるように飛ばし、快調に沿岸部のサンゴ礁を映す。

「カメ、いないですね。いそうな雰囲気はありますけどね」

サンゴと白砂のコントラストが波でキラキラ輝くモニターを見ながら、永島さんは「きれい!」と感嘆する。


そんな美しい安部の海岸だが、2016年12月、沖縄に駐留する米軍の大型輸送機オスプレイが墜落する事故があった。

沖縄には日本国内の米軍専用基地の約7割が集中している。

1972年に日本復帰してからでも、沖縄の陸地や周辺海域で米軍機が48機が墜落している。


海だけではない。沖縄の豊かな自然


撮影用の車両が次に向かったのは、名護市大浦のマングローブ林。

長さ約5キロの大浦川の河口域に広がるマングローブは、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギを中心にした植物で構成される。

沖縄本島では2番目に大きい群生地だ。

100種類以上の魚のほか、エビ、カニ、貝類が多数生息。海とは違った沖縄の豊かな自然を体感できる一帯となっている。

このマングローブ林から川を伝って、世界的にも貴重なサンゴ群が生息する大浦湾に栄養が供給されている。

永島さんは、ドローンの高度を一気に上げた。

巨大なブロッコリーのように見えるマングローブを撮ったり、植生を低くなぞるように操作する。

川と海の境界にあるいろんな生き物を育むオアシスを眼で堪能した。

「これまで見たことのない自然が、すごく新鮮ですね」

海だけでない沖縄の自然のバラエティーの多さを実感していた。


文化の交差点は"映えスポット"に


もう一度、沖縄本島を横断して約30キロ。観光客にも人気のスポット、北谷(ちゃたん)町の美浜アメリカンビレッジに向かった。

太平洋戦争以前、一帯は美しい田園が広がり、鉄道も通っていて商業も盛んな地域だったという。

それが沖縄戦で米軍の上陸地点となり、地域の土地は占領、接収され、飛行場など多くの米軍施設が造られた。

1981年に飛行場が返還されると、基地跡地や埋め立て地にショッピングセンターやアミューズメント施設、高級ホテルなどが続々と進出。

名前の通り海外に来たような街並みとなっており、沖縄でも有数の都市型リゾート地として成長を続けている。

初めて訪れる永島さん。

人口密集地であり、万一事故があってはいけないため、ドローンを飛ばしての撮影はせずに、ビレッジ内を散策しながら、自撮りすることにした。

色鮮やかな塗られた建物に、カフェやファッション、雑貨、ネイルなど、おしゃれな店が数多く並ぶ。

「カラフルでテンション上がりますね、若い子は。いいこれはいいです!」と上機嫌で散策する。

途中、アメリカのアニメのキャラクター「ベティー」や、沖縄の森の精霊「キジムナー」の置物と記念撮影。

インスタ映えスポットには事欠かない。

「ここ、日本じゃないみたいですね!原宿にあるモノ、アメリカのモノなんかが、1か所にギューと集まってる感じがします」


琉球の歴史、もう一つの分岐点


世界遺産のグスクではもう一つ、読谷(よみたん)村の座喜味(ざきみ)城跡も訪ねた。勝連城跡から西側に約20キロ離れた場所に残っている。

この城は15世紀の初頭に護佐丸という按司が築城したとされる。

二つの城廓を形作る城壁は重厚感があり、曲線の美しさで知られる。

また、二つの城壁にはそれぞれアーチ状の石門がある。現存する中では、最古の石門となっている。

永島さんは、そのアーチに向けドローンを操作し、上空高く上げて重厚な城壁を映した。

慣れたものだ。美しい流線型をしっかりとらえる。

歴史では、護佐丸は勝連の阿麻和利によって攻め滅ぼされた。

その後、阿麻和利も王朝に討たれ、琉球国がその地位を確固たるものにする。


琉球王朝が成り立っていく大事な過程を象徴する二つの城跡。

永島さんはそれらを、空からの映像でしっかり収めたことになる。


ドローンにしか撮れないもの


1泊2日の弾丸ロケ。それでも永島さんは、美しい景色に心躍らせ、夢中になって空撮を続けた。

そんな様子を、目を細めて見守っていたカメラマンの下地記者が「せっかくなので、最後に少し、違うところも見てもらいましょうか」と切り出した。

撮影用の車両を運転するドライバーに、海を望む高台で停車するよう求める。

そこは、海を埋め立てる工事の様子が遠くに見渡せる場所。海に伸びてくる護岸、取り囲むオイルフェンス、運搬船や車両も見える。

名護市辺野古の海を埋め立てて進められている新たな米軍基地の建設工事だ。

その進捗をカメラマンとして、ドローンも使いながら伝えてきた下地記者が説明する。

「我々は工事がどう進んでいるのか伝えてきた。これ以上新しい基地を造ることに多くの県民が反対しているが、それでも進められる。進み具合を伝えて、多くの人に考えてもらうのが私たちの役割」

「そのドローンも新しい規制法で、米軍基地の周辺も飛ばせなくなり、報道の自由や知る権利が制限される恐れがある。そうすると、数百メートルも離れた場所からしか撮影できなくなる。県民に現状をしっかり知らせられなくなる」

真剣に話を聞いていた永島さんが応じる。

「確かに、これだけ離れた場所からでは、何がどう造られているか分かりませんね」

「災害の現場とかでも、ドローンでしか撮れない絵はありますよね。そうですよね、ドローンには、色々な役目があるんですよね」


ドローンを手に駆け足で巡った今回の取材旅行。

ビーチやマングローブなどの自然の豊かさを満喫し、世界遺産の城跡では王国時代の歴史を垣間見た。

戦後の米軍統治時代を経て、基地返還地を活かし力強く発展していく姿と、今なおのしかかる基地問題と、沖縄社会の裏表も目撃した。

沖縄の自然、歴史、社会をドローンとともに縦横無尽に飛び渡るうちに、空からの景色が映し出す大事なものにも気づくことができた。

「ドローンが映し出せるのは、きれいなものだけじゃなくて、色々な視点から見る事が出来るので、是非皆さんに見ていただきたいですね」

撮影の車中で、丁寧にドローンを片付ながら、誰にともなく言う。

「日本各地を、こうして撮影して回れたらいいなと思います。私も日本のことが勉強できるし、たくさんの方にいろいろなことを知ってもらう機会にもなるかもしれない」

旅の終わりは、次なる旅路の始まりのようだった。

永島聖羅(ながしま・せいら)

1994年5月19日、愛知県生まれ。2011年に乃木坂46の第1期生オーディションに合格。13年に選抜メンバー入り。16年に乃木坂46を卒業。19年4月から日テレ系スポーツニュース番組「Going! Sports&News」に気象情報担当キャスターとして出演。自らドローンで空撮した美しい景色とともにお天気情報を伝えている。


【撮影=永島聖羅、下地広也(沖縄タイムス)、取材・文=宮城栄作(沖縄タイムス)、撮影・編集=吉元晋作(沖縄タイムス)】

※この記事は沖縄タイムスによるLINE NEWS向け特別企画記事です。

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観光業の女性従業員、8割が非正規雇用 2017年沖縄県内 男性は4割

2018年12月5日 08:36 沖縄タイムス

 総務省がまとめた2017年労働力調査を県が分析したところ、沖縄県内の観光産業を支える宿泊・飲食サービス業に携わる女性従業員約2万9千人のうち、非正規雇用は約2万4千人で、82・8%を占めることが4日、分かった。また、男性従業員1万8千人のうち非正規雇用は約7500人で、42・1%だった。宿泊・飲食サービス業で、特に女性の非正規雇用の多さが明らかになった。

 県議会11月定例会代表質問で、文化観光スポーツ部の嘉手苅孝夫部長の答弁。仲村未央氏(社民・社大・結)が県内観光業における正規・非正規雇用の割合について、ただした。

 総務省が5年ごとに実施している17年就業構造基本調査によると、県内の宿泊・飲食サービス業に携わる全従業員は約4万7千人おり、非正規雇用が68・2%(約3万2千人)だった。正規雇用は31・8%(約1万5千人)にとどまっている。

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NAHAマラソン後のごみ拾い ランナーら265人が参加

2018年12月3日 12:48 沖縄タイムス

 2日に開催されたNAHAマラソン会場となった奥武山総合運動公園で「一斉クリーン作戦」(主催・県かりゆし長寿大学校同窓会サークル、かりゆし社会福祉ボランティアサークル)が3日あった。大会に参加したジョガーを含む265人がペットボトルや空き缶などのごみを集めた。

 清掃活動は12回目の開催。ボランティアサークルの田村守事務局長によると、年々ごみは減っているが、トイレなど人目につかない場所に多くのごみが散乱していた。「使う前よりもきれいにという思いで多くの人が集まってくれた」と感謝した。

 2日の大会で完走を果たした熱田裕子さん(36)=静岡県=は「足が痛いけど、お世話になった会場を少しでもきれいにしたかった」と笑顔で話した。

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