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脳に障害。意思疎通も困難。でも彼が笑うからヒーローは生まれ…特支の少年たちの20年

2020年4月9日 11:00 長崎新聞

 
 今年1月、長崎県・川棚町の成人式。

 真新しいスーツや華やかな振り袖の新成人に交じり、真っ赤なコスチュームの「ヒーロー」が居心地悪そうにたたずんでいた。

 サクラ模様の仮面をかぶり、作り物の立派な大胸筋には「S」のマークが輝く。背中にはなぜか、風呂敷のような唐草模様のマント-。完全に浮いていた。

 その様子を、学校教諭の野本晃希(51)は遠くからニヤニヤと眺めていた。

 「ヒーロー」の名は「さくらンダー」。町内にある県立桜が丘特別支援学校のイメージキャラクターだ。

 野本が同校に勤めていた1999年に生徒たちが発案し、現在も同校の文化祭や体育祭で活躍している。

 "生誕20年"を記念して、さくらンダーは特別に川棚町の成人式に招待されていた。

 「なんか不思議な気持ちやなあ…」

 奇妙な感慨とともに、野本は20年前の教え子たちを思い出していた。

「右脳クラブ」の4人


 童謡「だんご3兄弟」が大はやりした99年春、桜が丘特別支援学校(当時は養護学校)は、授業に「クラブ」の時間を設けた。

 同校の生徒は隣接する病院の入院患者が多かった。野本は、体を動かすのが苦手な生徒が頭を使って幅広い表現活動に挑戦できるように、「右脳クラブ」を創設した。

 集まった生徒4人は、いずれも車いすの利用者だった。

 中学3年生のタツヤはお調子者で、いつも周囲を笑わせる。高校3年生のケイシは最年長で頭の回転が速い。高校2年生のノブユキはパソコンを扱うのが得意だ。

 3人とも筋ジストロフィーなど神経難病の専門病棟から通学している。体の不自由はあるが好奇心旺盛で発想力豊かだ。

ひとり「無言」のメンバー


 「なかなか面白くなりそうだ」と期待する半面、野本は4人目の生徒、高校3年生のワタルが気掛かりだった。

 脳に重い障害があり、体はほとんど動かせず、意思の疎通も難しい。

 しっかり者のケイシが心配そうに聞いてきた。

 「先生、ワタル君って何するの」

 内心困惑していたが、努めて平静に答えた。

 「それを考えるのも右脳クラブの仕事さ」
 
 夏休み前に「右脳クラブ」では、2学期の文化祭を盛り上げるキャラクターを考案することになった。

 「強そうな見た目に」「ちょっと笑えるキャラがいい」。タツヤ、ケイシ、ノブユキの3人が口々にアイデアを出し合う中、ワタルは無言で座っていた。

笑わない。目の焦点が合わない。


 ワタル(本名・宮﨑渉)の母、繁子(63)は「ウノウクラブ」と聞いて、カードゲームの「UNO」を思い浮かべた。

 他のメンバーと比べて、「ワタルだけ浮いてませんか」と心配する繁子に、担当教諭の野本は、「体を動かすのが苦手な生徒が、頭を働かせて表現活動に取り組む」とクラブの目的を説明してくれた。

 「UNOじゃなくて右脳かー」と納得しながら繁子は思った。

 「やっぱりワタルだけ浮いてない?」

 ワタルは出産時の低酸素脳症が原因で、生まれつき脳に障害がある。

 当初、繁子は「リハビリをすれば歩いたり、しゃべったりできる」と考えていたが、「笑わない。目の焦点が合わない。手で物をつかめない。立てない。成長するにつれて、少しずつ障害の重さを理解した」と言う。

浮かぶ疑問「どうしたら笑う?」


 父、栄(63)は、幼いワタルを積極的に連れ出し、地域のイベントや集まりに参加した。

 バリアフリーの施設や宿を入念に下調べし、家族旅行にも出掛けた。「障害を理由に社会の仲間外れにしたくない」と考えたからだ。

 小学校は自宅に近い養護学校(当時)で、繁子が一緒に授業を受けた。

 中学部に上がると、ワタルの体格に合わせた特注品の学生服を贈った。「できるだけみんなと同じに」という親心だった。

 同じ町内にある桜が丘の高等部を希望したが、生徒は当時、川棚病院の入院患者が大半。肢体不自由で知的障害もあるワタルは1次募集で不合格になった。

 知的障害の生徒を受け入れる町外の養護学校を勧められたが、送迎の負担が大きい。「地元の学校に通わせてほしい」と粘り強く交渉し、2次募集で入学することができた。

 ワタルは、修学旅行に参加するなど充実した高校生活を送ったが、「右脳クラブ」では寝てばかりいた。

 同じ学年のケイシは、ワタルが気になった。描いた絵を見せたり、作った歌を聞かせたりするが反応はない。

 「ワタル君ってどうやったら笑うんやろうか」

 大きな口を開けてあくびをするワタルを見ながら、そんな疑問が浮かんだ。

「ネットでは俺は障害者じゃない」


 さくらンダーの制作会議では、ノブユキのパソコンスキルが大いに役立った。

 細い指でマウスを操作し、みんなで出したアイデアをディスプレー上に描いていく。漫画のキャラクターに似せたマッチョな肉体に、学校のシンボルであるサクラの仮面。

 ケイシが「風呂敷みたいなマントを付けよう」と提案すると、ノブユキがすぐに書き足した。

 「ワタルさん、どうですかね」。たとえ無反応でも、新しいものができればワタルに見せるのが、いつの間にか「右脳クラブ」のお約束になっていた。
 
 
 ノブユキ(本名・田代伸之)は国境の島・対馬で、稔(63)、夏江(61)夫妻の長男として生まれた。

 1歳を過ぎたころ、筋力が徐々に低下する脊髄性筋萎縮症と診断され、稔は「目の前が真っ暗になった」と振り返る。

 高名な専門医を頼って遠くの病院に出掛けたり、健康祈願で有名な神社を訪ねたり、「すがれるものには全てすがりたい気持ちだった」。

 当人は明るく育った。

 中学まで地元の普通校に通い、高校から県立桜が丘養護学校(当時)に進学。故郷を離れ、併設する病院に入院した。このころから、自立した生活に強い憧れを持っていた。

 当時普及し始めたインターネットにも精通し、チャット通信で外部の人とも交流した。「ネットでは俺は障害者じゃない」と得意げに話すのを、クラブ担当教諭だった野本は覚えている。

 パソコンやネットはノブユキにとって、ハンディキャップを超えて、人と対等に渡り合える大事なツールだった。

「笑った!」驚きと喜び


 「右脳クラブ」がデザインしたキャラクターは「さくらンダー」と命名され、文化祭のポスターやパンフレットに登場した。

 「せっかくだからスーツも作って文化祭のステージでデビューさせよう」

 クラブ担当教諭の野本が提案すると、ケイシは「いいですね」と身を乗り出した。右脳クラブの指示でさくらンダーがとぼけた動きをして、みんなを笑わせる。テレビで見たコントを思い出して、ケイシは胸を躍らせた。

 野本は夏休みを使い、ノブユキが手掛けたデザイン画を、同僚教諭の体格に合わせて再現したスーツを完成させた。

 2学期に入り、さくらンダーが「右脳クラブ」の前に初めて姿を現した。その時だった。

 これまで黙って座っていたワタルが突然反応した。興奮した様子で手足をピンと張り、丸く見開いた目でしっかりとさくらンダーを見つめていた。全員が驚きと喜びで息をのんだ。

 「ワタルが笑った!」
 

うちは別に不幸じゃない


 「笑うのよ。ニタアっていい顔で」とワタルの母、繁子は目を細める。

 目の前に置いた救急車のおもちゃを目で追ったり、抱っこして揺らすと顔がほころんだり、ささいなしぐさや表情から息子の「心」を読み取り、育ててきた。

 ワタルは現在38歳。川棚町で両親と兄夫婦、その子どもたちに囲まれて暮らしている。

 「この20年、人々の障害者への意識は格段に変わった」

 ベッドに横たわったワタルのおむつを手際よく交換しながら父の栄は言う。社会のバリアフリー化が進み、教育環境や福祉サービスも充実した。町中で差別的な言動を受けることもなくなった。

 「『かわいそう』って言われることは今もある。うちは別に不幸ではないんだけど」と苦笑する。

 2016年7月、相模原市の障害者施設が襲われ、入所者19人が殺害される事件が起きた。

 逮捕された植松聖被告は、重度障害者を「心失者」と自らつくり出した言葉で呼び、「心失者は人を不幸にする」と差別意識に満ちた発言を繰り返した。

 インターネット上にはこうした異様な思考に同調する意見もあった。すさんだバリアーを心に築く人は、今もいる。

 2月のある日。ごちそうが並ぶ宮﨑家の食卓で、ワタルもいつも通り席に着いた。

 にぎやかな家族の会話に加わったのか、それとも口に運ばれたカツ丼が気に入ったからか。ピンと手足を張るワタルを見て、繁子と栄はほほ笑んだ。ささやかで確かな幸福があった。

ヒーロー誕生と、友との別れと


 さくらンダーの登場に会場はおおさわぎ。大歓声は窓ガラスをブルブルとふるわせるほどです-。

 1999年秋、桜が丘養護学校(当時)の文化祭にさくらンダーが登場した。当時の教員がまとめた絵本に、鮮烈な“デビュー”の様子が描かれている。

 「右脳クラブ」のケイシ、ノブユキ、タツヤは、その様子を見て、満足そうに笑っていた。自分たちのヒーローがみんなを楽しませていたからではない。

 ワタルが笑っていたから-と絵本は締めくくる。

 「実際は結構スベってたけど」と現在38歳のケイシ(本名・石山恵志)は照れたように笑う。筋ジストロフィーで現在も入院している。

 「人を笑わせたいと思っていた。雑談から生まれたヒーローが20年も続くとは…」

 車いすの少年たちが、ユーモアとアイデアを羽ばたかせた教室を、懐かしく思い返す。

 文化祭後、「さくらンダーの塗り絵を作ろう」と喜んでいたタツヤ(本名・橋本竜弥)は高等部を卒業した後、18歳で亡くなった。

ノブユキ、自由を求めた人生


 ノブユキは高校卒業後、通信制大学でプログラミングを学び、福岡市のNPOに就職した。

 自治体の制度を活用し、切れ目のない介助を受ける手続きを済ませ、自立生活を実現した。

 自ら契約したアパートの1室で、大好きなブルーハーツのCDを流す。ささやかだが、自分の力でつかみ取った確かな「自由」を謳歌していた。「うれしそうでしたね。『俺の城』って感じで」と母の夏江は懐かしがる。

 同じころ国会では、障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)の施行に向けた動きが活発化した。

 同法は、福祉サービスの自己負担や障害者認定の要件などに多くの問題があり、ノブユキも支援を打ち切られる恐れがあった。「自由」を守るため、ノブユキは国会前の座り込みに参加。当事者の思いを訴えた。

 2007年4月、ノブユキは突然体調を崩し、24歳の生涯を閉じた。障害者の自立を支援する会社を立ち上げた直後だった。

 死後、ノブユキを慕う福岡の仲間が「25歳生誕祭」を催し、家族を招いてくれた。

 「世話になりっぱなし」
 「頼りにしていた」
 「いつも勇気をもらっていた」

 稔と夏江は、亡き息子への感謝の言葉を聞かされた。

 「将来は対馬で民宿をやりたい。俺が福岡からお客さんを紹介して、お父さんが釣った魚を、お母さんが料理してお客さんをもてなす」。生前のノブユキが、友人にそんな夢を語っていたことも聞いた。

 車いすでも、四六時中の介助が必要でも、ノブユキは確かに自分の力で立ち、多くの人を助けていた。
 
 2人はそう確信している。

時は流れ…新たな「役割」


 今年2月、県立桜が丘特別支援学校で卒業を控えた高校3年生の前にさくらンダーが現れた。

 全員と握手をすると手持ち無沙汰になり、すごすごと着席して笑いを誘う。

 たくましい体と裏腹に武器や必殺技を持たず、人を笑わせることを喜びとするヒーローは、20年たっても変わらない。

 20年前に同校の教諭だった村川佳恵(57)は昨年4月、校長として十数年ぶりに戻った。当時のさくらンダーは、体が不自由な生徒に代わって動く「分身」と見ていたが、心の疾患を抱える生徒が増えた今は、「別の役割もある」と言う。

 昨年の文化祭の演劇。絶望にとらわれた仲間に「君が必要だ」と声を掛けるさくらンダーを、生徒自身が演じた。普段は内気でしゃべれないが、さくらンダーに似たヒーローの仮面を身に着けることで、積極的になれる生徒もいる。

 「学校には、いじめや虐待を受けて、心に傷を負った生徒もいる。表に出せない心の声や、自らが必要とする言葉を、さくらンダーに託しているのかもしれない」

 村川はそう思っている。


「ヒーロー」はどこにいる?


 「意思の疎通ができないなら、いなくても一緒? そうじゃない。ワタルがいたからさくらンダーがいる」

 「右脳クラブ」担当教諭だった野本は語る。

 20年前、「ワタル君って何するの」とケイシに問われた時、はっきり答えられなかった。だが友達を笑わせようという素朴な願いが、ヒーローを生み、今も生徒たちの背中を押している。

 成し遂げたのは、ワタルを含めた「右脳クラブ」の4人だ。

 昨年の参院選で、難病や重度障害を抱える国会議員が誕生した。

 ニュースを見て野本は、十数年前、桜が丘の修学旅行で、生徒を国会に連れて行ったことを思い出した。

 真っ赤なじゅうたんが敷かれた立派で、格調高い建物で、車いすの生徒たちは何度も立ち往生した。

 国会議員の誕生で、ようやく「壁」が破られようとしている。少しずつでも着実に社会は変えられる、と野本は信じる。


 強くなくていい。
 
 誰かを笑顔にしたい時、見えない壁を打ち破る勇気を持った時、きっとあなたの心の中にも、ヒーローはいる。


 =文中敬称略=
 =年齢など取材当時の情報=

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南島原・口之津港 新ターミナル完成🚢 20日供用開始、支所も開所

2020年3月10日 14:09 長崎新聞社

 長崎県南島原市が地域住民や観光客らの交流拠点として、口之津町に整備を進めていた市口之津港ターミナルビルが完成した。熊本県天草と結ぶフェリーのターミナル、市口之津支所などが入る。このうち口之津支所が9日、開所。ほかの施設も20日に供用開始する。

 ターミナルビルは2018年3月着工。鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約1970平方メートル。総事業費約8億7千万円。1階には島原鉄道のフェリーターミナルやバス待合所、口之津支所、飲食店、土産物店が、2階には市口之津歴史民俗資料館が入る。

 外観は周囲の海や山に調和したデザインを採用。普通車50台、大型車9台分の駐車場を備える。ターミナルビル建設と一体的に、県もフェリーやイルカウオッチングの船を係留する浮桟橋を整備した。従来の島鉄フェリーターミナルや旧口之津支所の跡地利用は未定という。

 市民有志の地域活性化グループ「みなとオアシスくちのつ運営協議会」(塩田善之会長)は8日、完成を記念し、街路樹として親しまれているジャカランダの苗木21本を駐車場周辺に植栽。会員ら約30人が新しいランドマークの門出を祝った。完成を心待ちにしていた濱田信子さん(68)は「船員の町として栄えた口之津町も過疎化が進んで寂れてきた。これを契機に昔のようなにぎわいを取り戻したい」と喜んでいた。

 9日には、老朽化や耐震不備などに伴い仮庁舎で業務していた口之津支所も開所。笹田勝支所長(57)は「手狭な場所で市民の皆さまにご不便をかけていた。使い勝手の悪さも解消され、気持ち良く利用していただける」と話した。

 市は落成式やオープニングイベントを20日に予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止を決めた。

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LGBTに配慮 県立中と公立高、入学願書の性別欄を撤廃

2020年3月10日 13:38 長崎新聞社

 長崎県教委は県立中と公立高校の本年度実施分の入試から、入学願書の性別欄をなくした。性的少数者(LGBT)へ配慮するためで、新年度からは公立高校の名簿もすべて男女混合にする方針。県教委は「今後も配慮すべきところを配慮し、制度を改善していきたい」としている。

 県立中と公立高校入試の願書にはこれまで性別を本人が記入する欄があったが、これを撤廃。受験生と保護者の氏名、連絡先などの項目は従来通りとした。

 福岡県教委が昨年度実施の公立高校入試から性別欄をなくし、全国で同様の動きが広がっていることから、他県の状況を踏まえて判断したという。入学後の身体測定などの必要性を考え、小中学校側が記入する調査書の性別欄は残した。受検票については従来から性別欄はない。

 公立高校の男女混合名簿についてはすでに取り入れている学校もあり、一部の学年で実施している事例も含めた実施校は本年度15校。長崎県教委は校長会を通じて実施を依頼し、現時点で定時制、通信制も含めた全校で実施する予定という。

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スマートドアのボタン “封印” 感染対策、JR省エネ車両

2020年3月10日 13:38 長崎新聞社

 JR九州長崎支社は9日、長崎県内で14日に運行開始する省エネ新型鉄道車両YC1系のドア開閉方式を変更すると発表した。利用客が乗降時にボタンを押すスマートドアだが、新型コロナウイルス感染対策を理由に“封印”。当面は従来通り乗務員が開閉を操作することにした。

 既存のドアは駅停車中に開いたままだと冷暖房効果が弱まる難点がある。スマートドアは車内に開閉ボタン、車外に開ボタンがあり、乗降客が目前のドアを操作できる。走行時やホームがない側はロックされる。視聴覚障害者は点灯や音声、点字でボタンの場所や作動状況を把握できる。

 同支社によると、感染拡大を防ぐため停車中にできる限りドアを開け、車内の空気を入れ替える方が好ましいと判断。新方式の使用開始を当面延期し、従来通り乗務員が開閉する。同社は現行車両でも同様に換気を推進しているという。

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佐世保の企業が学童クラブの昼食支援 保護者の負担を軽減

2020年3月10日 13:38 長崎新聞社

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため小学校が臨時休校となり、共働き世帯などの子どもたちが学童クラブで過ごす中、長崎県佐世保市赤崎町のライツ不動産(道添昭仁社長)などは9日、市内4カ所の学童クラブで提供される弁当の代金全額を支援する取り組みを始めた。保護者の負担を軽減する狙い。道添社長は「弁当を作るためには早起きしなければならず、仕事にも影響が出る。少しでも負担を減らしたい」と話す。

 「手を合わせてください。いただきます」

 9日正午ごろ、同市白岳町の学童クラブ「コスモスクラブ」に子どもたちの元気な声が響いた。ハンバーグや大学芋、ポテトサラダなどが入った弁当を笑顔で食べる。市立福石小2年の森心陽さん(8)は「おいしかった。お母さんも(弁当を作らなくていいので)楽だと言っていた」と声を弾ませた。

 コスモスクラブは市内4カ所にあり、一般社団法人「フォンタナ」(古賀久貴理事長)が運営。小学生計約120人が登録している。臨時休校中は日曜祝日を除き午前8時から午後6時まで開いており、毎日約60人が利用しているという。

 弁当は、同市春日町の「きたじま仕出店」(辻奈麻美代表)が調理(1食あたり小学生340円、大人370円)。ライツ不動産は市内の取引先と協力し、臨時休校中の月曜から木曜まで、4カ所の小学生と職員のすべての弁当代を寄付する。

 きたじま仕出店もライツ不動産の取り組みを受け、臨時休校中の毎週金曜は4カ所にカレーを無償で提供することにした。辻代表は「少しでも力になりたいと思った」と思いを明かす。土曜日は子どもたちが自ら昼食を作るが、食材の代金はライツ不動産が負担する。

 支援の輪が広がっていることについて、同クラブの古賀理事長は「新型コロナウイルスで不安な思いをしているのは企業も同じだと思う。このような状況の中で、子どもたちのために寄付していただきありがたい」と感謝していた。

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平和大使の派遣中止 ノルウェー側より「入国後、隔離の可能性」

2020年3月10日 13:37 長崎新聞社

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は9日、ノルウェーへの平和大使派遣を急きょ取りやめたことを明らかにした。

 派遣委の平野伸人共同代表によると、在日ノルウェー大使館から8日夜、派遣委側に「ノルウェーに入国してから2週間、隔離される可能性がある」との連絡が入り、高校生の保護者らと協議して派遣中止を決めたという。

 派遣委によると、活水高2年の山口雪乃さん(17)と広島の高校生が9日から13日までノルウェー・オスロ市に滞在し、ノーベル委員会訪問やオスロ市長との面会などを予定していた。

 今年は米ニューヨークやスイス・ジュネーブへの高校生派遣も予定している。平野共同代表は「早期収束を願っているが、このままでは派遣中止になるかもしれないと懸念している」と話した。

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小値賀町、お試し住宅新築へ 移住者の定着につなげたい

2020年3月10日 13:37 長崎新聞社

 北松小値賀町は9日、移住促進のための町営の「お試し居住施設」を新年度に新築する考えを明らかにした。町議会の定例3月会議で西村久之町長が示した。

 町総務課によると、施設は小値賀へのU・Iターン希望者らが定職を探す間などに利用でき、原則最長3年間の入居が可能。所有者から寄付を受けたり賃借したりした空き家を改築した12戸があり、現在は満室という。町内にはほかにも空き家はあるが、老朽化などで工事が難しく、新築する方針を固めた。

 家族用と単身者用計10戸を新たに整備する計画で、今年秋ごろ着工し、2021年度の供用開始を目指す。関連事業費1億1千万円を新年度一般会計当初予算案に計上した。同課は「受け入れの基盤をつくり、移住者の定着につなげたい」としている。

 9日は一般質問があり、4人が登壇。総額34億9600万円の一般会計当初予算案は10日、上程する。

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軍艦島上陸再開 経営に打撃、復旧工事の迅速化を

2020年3月10日 13:07 長崎新聞社

 昨年9月の台風17号で見学施設が被害を受けた長崎県長崎市の端島(軍艦島)で2月21日、観光客の上陸が約5カ月ぶりに再開された。復旧工事の着手までに約4カ月もかかったことが、上陸禁止が長引いた要因になった。経営に深刻な打撃を受けた上陸クルーズ船業者からは、復旧工事の迅速化を求める切実な声が上がる。

 ▽相次ぐ被害

 軍艦島は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つ。長崎港の南西約17・5キロの沖合にあり、台風が通過するたびに猛烈な風と高波に襲われる。

 2018年10月の台風25号では見学施設や桟橋に大きな被害が出て、翌年1月末まで約4カ月間上陸を禁止。昨秋の17号も同様に被害は大きく、25号を上回る長期間の上陸禁止をもたらした。

 国と県、長崎市は軍艦島の護岸を保全するため、専門の検討部会を設置している。上陸禁止の長期化を防ごうと、部会では19年1月、復旧工事の手続きを簡略化し、工事業者を3週間で決めて着工する工期短縮の方針を提案。出席者によると、市の担当者からは異論が出ずに了承された。

 ▽入札は不調

 だが昨秋の台風17号被害でも検討部会の方針は適用されずに終わり、長期の上陸禁止が繰り返された。

 長崎市によると、昨年9月23日に上陸を禁止し、復旧工事の担当業者を決める入札を実施したのは12月5日。だが、予定価格を上回る応札で不調に終わった。同月24日の再入札で業者と随意契約を結び、工事を始めたのは今年1月21日だった。

 市によると、大規模な修繕工事の場合、業者から参考見積もりを徴収して土木部局が設計を終えるまでに約1カ月半がかかり、さらに入札手続きの時間が必要になるという。

 市世界遺産室は「手続き上、3週間で着工するのは困難だ。検討部会の方針はあくまでもイメージととらえていた。決定事項とは認識していない」と説明する。

 市は今後、見学施設の柵を台風接近時に取り外せる方式に改良したり、島内に散乱するがれきに網をかぶせて通路への流入を防いだりして「復旧工事の時間をできるだけ短縮したい」との考えだ。ただ、今回も工事自体は約1カ月で終了しており、着工するまでの時間が長い現状を改善しないと大幅な迅速化は望めない。

 ▽悲痛な声も

 長崎市は2009年に観光客の軍艦島上陸を解禁。現在、5社が上陸クルーズを運航している。2年連続で長期の上陸禁止が秋の観光シーズンを直撃しただけに、一部の業者からは「経営が成り立たない。このままでは事業撤退も考えねばならない」と悲痛な声も漏れる。

 産業革命遺産の世界遺産登録に尽力し、検討部会の座長を務める加藤康子氏は「3週間着工の方針は国土交通省を中心に立案した。十分に実現可能であり、部会では合意したと認識している」と話す。「軍艦島には世界中から観光客が来ている。長崎市は『人類の宝』を持つ自治体として責任を自覚し、長期の上陸禁止を繰り返さないようにしてほしい」と求めている。

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<開花の春を>

2020年3月10日 11:56 長崎新聞社

 つぼみと呼ぶには早いような、ほんのわずかな膨らみを枝の先に見つけた。自宅近くの公園にソメイヨシノの木が数本ある。この時節、つぼみの様子を観察するたび、春の足音が聞こえてくる。日本気象協会によると、長崎市の桜の開花日は平年よりも3日早く、今月21日と予想される▲桜が開花するには、冬の一定期間、寒さにさらされる必要があるらしい。前年の夏につくられ、いったん休眠に入った花芽が、低温が続くことで目を覚ます。「休眠打破」という▲休眠の余裕はなかったとしても、厳しい寒さ、我慢の時を過ごし、花開く日を待つという点では、受験生は桜のつぼみと同じなのかもしれない。県内できょうから2日間、公立高校の入試がある▲例年だと、同級生らと日々、温かく励まし合って迎えるはずの本番だが、今年は様子が違っている。新型ウイルス禍に伴い、休校のさなかの受験になる▲社会には感染の不安があり、終わりが見えない不安もある。季節は暖冬から春へと移っても、世の中、冷え込みがまだ続く。入試の直前に“自宅待機”となった受験生はことの外、寒さがこたえたに違いない▲「氷が解けると何になる?」。もちろん水だが、もう一つ、「春になる」という答えもある。2日間、どうか平常心を携えて、開花の春を迎えることを。(徹)

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cat_18_issue_oa-nagasaki oa-nagasaki_0_28a58b2d157b_「こども支援棟」完成 保育園、放課後デイなど併設 諫早市手をつなぐ育成会 28a58b2d157b 28a58b2d157b 「こども支援棟」完成 保育園、放課後デイなど併設 諫早市手をつなぐ育成会 oa-nagasaki 0

「こども支援棟」完成 保育園、放課後デイなど併設 諫早市手をつなぐ育成会

2020年3月9日 15:29 長崎新聞社

 社会福祉法人「諫早市手をつなぐ育成会」の「こども支援棟」が小船越町に完成した。児童発達支援事業所や放課後等デイサービス事業所などを併設し、今月開園した諫早市手をつなぐつくしっ子保育園は、障害の有無に関係なく共に学ぶ「インクルーシブ保育」に取り組む。

 支援棟は鉄骨造り2階建て、延べ床面積は498・96平方メートル。室内に木をふんだんに使っておりバリアフリー対応。落成披露式には関係者約80人が出席し、同育成会の山口ヨシ子理事長(68)は「法人が理念とする共生のまちづくりを実践し、地域に根ざした福祉サービスや住民交流を展開していきたい」と決意を述べた。

 同保育園は企業主導型保育事業制度を利用。従業員が仕事と子育てを両立できる柔軟な保育サービスを受けられる他、地域の子どもも受け入れる。有田工業(貝津町)やイサハヤ電子(津久葉町)など7団体が、共生社会の実現に向けた相互連携支援・協力が盛り込まれた共同利用契約を同育成会と締結している。

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