クエンティン・タランティーノ監督作品史上、コメディー要素最大級の作品であることでしょう。
2019年3月20日に、待望のクエンティン・タランティーノ監督作品9作目『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の予告編が公開されました。
これまで同様今回も、「ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオが、シャロン・テート殺人事件が起きた当時のハリウッドの西部劇スターを演じる」ということだけはずっと分かっていましたが、脚本もプロットも明かされていませんでした。
今回公開された予告編からは、いよいよこの映画の実際の雰囲気や予想外な点などが明らかとなり始めました。ではここで、その予告編から発見した5つの注目点を見ていきましょう。
1.とにかくおもしろい
タランティーノ作品は、「特有のバイオレンスをオブラートに包む役割として適度なユーモアを盛り込む」というのが常套手段ですが、予告編を見る限り、本作は通常のアクション作品よりもよりコメディー要素が多いのではないでしょうか。
踊っているディカプリオや、マイク・モー演じるブルース・リーと対峙するピットのシーンに面白さが垣間見えます。クリフ・ブース役のピットが、またもや仏頂面でユーモアを繰り出す「ワル」を演じるところは、『イングロリアス・バスターズ』ファンも大喜びといったところでしょう。
2.「チャールズ・マンソン」は、やはり不気味
予告編の大半はユーモアたっぷりの映像になっていますが、デイモン・ヘリマン演じる「チャールズ・マンソン」もちらりとその姿を見せます。
クルマにもたれ、顔には笑みを浮かべて手を振るマンソン…彼の仕業を知る身としては、その無邪気さに戦慄を覚えます。
3. ディカプリオの熱演
この予告編では、ストーリーのわかるシーンがそれほどありません。ですが、ディカプリオ扮するリック・ダルトンの演技シーンに注目してみましょう。
少女が彼の演技を褒めるとダルトンは感極まり、自分の仕事に明らかに満足気に自分の名を呟く…。話の流れはわかりませんが、ディカプリオの熱演が彼の役どころの最大のヒントとなっています。
そしてこのシーンでは、もう一つ注目すべき点があるようです…。
4. 数十年後のシーン?
間違っているかもしれませんが…少女との場面は、ディカプリオ演じるダルトンの歳をとってからのシーンのように見受けられます。もちろんダルトンが、このストーリー中の「映画」の中で年老いた役を演じているともとれますが、このシーンの場合は前者ではないでしょうか。
もし、ディカプリオが演じている役どころが、全盛期を過ぎた西部劇スターという設定なら、「ダルトンが本格的な俳優として2度目のチャンスを掴んだ」とみることができます。
5. タランティーノ作品らしいセットづくり
これまでの製作映像から想像できるとおり(撮影のため、ハリウッドの一部を封鎖!)、60年代L.A.の再現も手が込んでいます。
この予告編からは細部にこだわった美しいセット作りがうかがえ、L.A.ウエストサイドのサンタモニカ通りなどにあった、当時のポルノ映画館チェーン「プッシーキャット・シアター」も再現されているようです。
レオナルド・ディカプリオ、ブラッド、ピット、マーゴット・ロビーらスター俳優たちが勢揃いの本作。タランティーノ監督がどんな魅力を私たちに届けてくれるのか、とても気になるところです。次の予告編が出るまで、あらゆることを想像してみてはいかがでしょうか。
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