わが家は、私(カホ)と夫とひとり息子の3人家族です。
ユリちゃんが無事出産を終えて数年が経ちました。2人目のお子さんもすくすく成長し、すでに赤ちゃんと呼ばれるような年齢ではありません。
一方私は不妊治療を諦めた身。わが子よりもずっと小さなその子をあやすユリちゃんをどこか割り切れない気持ちで眺める日々を過ごしていました。
そんなある日、突然わが家のインターホンが鳴りました。
もちろんユリちゃんは私が二人目不妊で妊娠を諦めたことは知りません。
胸にチクリとした痛みを覚えた私は「うちはもう使う予定はないから、ユリちゃん処分してもらってもいいかな?」と返すのが精一杯でした。
しかしユリちゃんは、一緒に遊ぶたびにさまざまなベビーグッズを私に押し付けようとしてきます。ロンパースや沐浴セット、赤ちゃん用の椅子……。
「カホちゃんはまた使うかもしれないでしょ?」と屈託もない笑顔でくりかえすユリちゃんに私はだんだんとイライラを募らせていきました。
そして……。
カッとなって叫んでしまった私。いたたまれず、驚くユリちゃんを尻目に子どもの手を掴んで家に帰りました。
自宅に戻り「ひどい言い方をしてしまった……」と自責の念でいっぱいに。
その夜、ユリちゃんから1通のLINEが……。