旬を愛でる花旅・庭めぐり ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、各地の庭や花のスポットを訪ね歩いた経験から、今見ておくべき旬の花、旬の庭情報をお届けします。
旬を愛でる花旅・庭めぐり【番外編】花咲く自宅で癒やしのひとときを。これから咲く、夏のおすすめ花をご紹介!
2020年の春から初夏は、外出自粛で庭や花を見に出かけられず、残念な思いをされた方も多いと思います。
まだなかなか遠出の計画を立てられない状態。だったらご自宅でお気に入りの花を咲かせてみませんか?これから植えても長く楽しめる花、たくさんあります!
夏の暑さに負けずに咲く華麗な花を眺めて、心の疲れをしばしリフレッシュしてみてはいかがでしょう。
おすすめの花とともに、夏のガーデニングのポイントも紹介します。
お日さまに負けない元気色の花たち
夏の日差しの中でもよく目立つのは、赤や黄色、オレンジ色などのビビッドカラー。
夏らしさを感じさせると同時に、心を元気にしてくれる花色を紹介します。
夏のガーデニングにおすすめ!ビビットカラーの花5選
01 エキナセア
夏の庭花として定番人気なのがエキナセアです。すっきりした花びらで、中心部が大きく盛り上がるこの花は、「ムラサキバレンギク」の和名でもおなじみのプルプレアという種類。
鮮やかなピンクが印象的ですが、白花もあります。花は咲き進むと花びらが下に垂れ、中心部が黒く色づいてより大きくなります。その姿もまた個性的で、庭のアクセントになります。
02 アフリカン マリーゴールド
鮮やかな黄色のこんもりした花を咲かせるアフリカンマリーゴールド。マリーゴールドには一重のフレンチタイプもあり、どちらも夏の暑さに強く、丈夫な性質です。しかも、晩秋まで咲き続けてくれます。
マリーゴールドの花の独特な香りには、虫を駆除する作用があり、また根から土中に出る成分にも殺虫作用があるため、野菜と一緒に植えるとよいといわれています。
03 マリーゴールド ファイヤーボール
登場してすぐから人気を集めている「ファイヤーボール」というマリーゴールド。初めは黄色みの強いオレンジ色が、気温が高くなると鮮やかな朱色に変わります。
変化の過程では、ひと株に濃淡の花が咲き、とてもきれいなグラデーションが楽しめます。ハッとするほど鮮やかな花色なので、苗を見つけたらぜひ咲かせてみてください。
04 ジニア
夏の庭花によく使われるジニアからおすすめを1種選びました。「プロフュージョン」というシリーズで、これは八重咲きのダブル ホットチェリーという品種。
「プロフュージョン」には豊富な花色があり、どれもくすみがないのが特徴です。病害虫に強い性質なので、栽培の手間が少なく、晩秋まで花が楽しめます。
05 センニチコウ
センニチコウは小さなボール状の花が愛らしく、なかでも「ストロベリーフィールズ」という品種の鮮やかな赤花はとてもキュート。
茎がすらりと長いので、切り花にして室内に飾るのもおすすめです。また、ドライフラワーにもできます。数株をまとめて植えると、ポンポンと花咲くリズミカルな景色が楽しめます。
高梨さゆみ/Sayumi Takanashi
イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。現在は、種苗会社の会員向け月刊誌のほか、園芸雑誌などの編集に携わる。
写真/横田秀樹