街路樹にもよく利用されている「ハナミズキ」と、庭のシンボルツリーとして長く人気の「ヤマボウシ」は、どちらもミズキ科ヤマボウシ属(サンシュユ属とされる場合もあり)の花木で、近縁種にあたります。
言ってみれば親戚関係のようなものですね。ちなみにアメリカ原産のハナミズキの別名はアメリカヤマボウシといいます。
サクラが咲き終わった頃から咲き出すのがハナミズキで、ヤマボウシは少し開花が遅く、5月〜7月です。
写真を見れば一目瞭然。ハナミズキは花期には葉がまだ出ておらず、ヤマボウシは葉が出てから葉の上にのるように花が咲きます。 またハナミズキは秋になると葉が紅葉して落ちる落葉性ですが、ヤマボウシには落葉性と常緑性があります。
さて、ハナミズキが日本にもたらされたのは1915年のこと。1912年に当時の東京市長がワシントンの親日家にサクラの苗木を贈った返礼として、40本が贈られたそうです。その原木のうち1本が、東京・世田谷にある都立園芸高校に現存しています。 2015年には樹齢100年を迎えた式典で、その大木の下で、歌手の一青窈さんが『ハナミズキ』を熱唱しました。
【答え】 1がハナミズキ、2がヤマボウシ
写真/PIXTA(ハナミズキ) 横田秀樹(ヤマボウシ) 文/高梨さゆみ(フラワー&ガーデンエディター)