新聞の広告にも、これと同じ絵が掲載された 金沢市で毎年5月に行われる「高等学校相撲金沢大会」の2017年版新聞広告が、インターネット上で話題となっている。
広告のタイトルは、「相撲ガールズ 82手」。セーラー服の女性2人が、日本相撲協会で定められた相撲の決まり手82を実演してみせている。
ガールズの正体は、柔道の有段者
100回の歴史を誇る「高校相撲金沢大会」は、元大関の栃東や琴光喜、現大関・豪栄道ら、名立たる優勝力士を輩出している。
石川県の地方紙・北國新聞は第101回大会の開催を記念し、2017年5月11日付朝刊に「相撲ガールズ 82手」の広告を掲載し、YouTubeには「"セーラー服の美少女が一本背負いなどの相撲決め技 全82手を本気で相撲対決をする!世界一カワイイ相撲技解説ムービー"『相撲ガールズ』ムービー」の動画を公開した。
相撲好きの女性を総称した言葉「スー女」が浸透し、稀勢の里が日本出身者として19年ぶりに横綱に昇進するなど、何かと話題に尽きない角界だが、野球やサッカーなどの人気には及ばないのも確か。そんな中で動画作成にあたったのは、「相撲についてよりよく知ってもらい、多くの方に高校生相撲の魅力に気づいてもらうという目的」「100年以上も続く本大会のイメージを新しく華やかにし、本大会の次なる100年の幕開けにするという目的」だったという。
動画で決まり手を実演したのは、大会サポーターを務める「相撲ガールズ」の神部美咲さん(22)、千洋さん(21)。情報番組「めざましテレビ」(フジテレビ系)が12日に放送したインタビュー映像によると、神部さんは柔道初段、千洋さんは柔道3段の腕前だという。
そんな柔道経験ある2人でも、相撲の決まり手を一から覚えるのは大変だったようで......。プレスリリースには、神部さんのこんなコメントが載っている。
「思っていた以上に過酷でした。笑 ただ82手を実演するのではなく角度や迫力、技の見え方が上手く伝わるようにみんなでアイディアを出しながら一つの技に対して何度も何度も挑戦しました!セーラー服は相撲がやりずらいことがわかりました笑」(原文ママ)朝6時に集合して夜中まで収録する撮影は、3日間にわたった。
市川紗椰「くつを脱いでほしかった」
2017年5月12日、情報番組「ユアタイム~あなたの時間~」(フジテレビ系)も「相撲ガールズ」の動画を取り上げた。芸能界でも指折りの「スー女」として知られる番組キャスターの市川紗椰さんは、
「三所攻めが見たい。セーラー服でやるなら、これがいいかな」とコメントした後、
「土俵に上がるときは、くつを脱いでほしかったです」と「マジレス」し、ゲストのお笑いタレント・プチ鹿島さんに「セーラー服着ていますから、そこを言い始めたら」とツッコみを入れられていた。
なお動画では、市川さん注目の「三所攻め」も行われていて、神部さんは、
「とにかく印象に残っているのは三所攻めです! 相手を信頼していないと恐い技だったので大変でした」と振り返っている。
82の決まり手には、前頭10枚目の人気力士・宇良が披露した「珍技」、足取りや首ひねり、たすき反り、居反り、撞木反りなども含まれている。