「新型コロナウイルスの影響で国民の生活が著しく変化するなかで、佳子さまはついに、就職を決断されたのです」(皇室担当記者)
宮内庁は4月30日、秋篠宮家の次女・佳子さまが、5月6日付で「全日本ろうあ連盟」に非常勤嘱託職員として就職されると発表した。コロナ対策のため当面はテレワークとなり、週3日程度の勤務で事務などに従事されるという。
元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんが、皇族の就職事情を解説する。
「皇族が働いて対価を得ることは法的には問題はありません。ただ、私的な行為となりますので、収入に対しては私たちと同様に所得税がかかります。以前は女性皇族の結婚は20歳ごろというのが普通でしたが、今は成人されてから結婚されるまでの期間が長くなってきていますので、就職される方も多くなりました。これも時代の流れといえるでしょう」
佳子さまが国際基督教大学(ICU)を卒業されたのは'19年3月。以来、2年以上にわたり、就職も大学院などへの進学もなかった。なぜこのタイミングでのご就職となったのだろうか?
「新型コロナウイルス感染拡大を背景に、ご公務が激減したことが大きな理由でしょう。就職も進学もされない佳子さまを“高等遊民”や“ニート皇族”などと評する心ない報道やネット上の書き込みもありました。そんな声に反発するように、佳子さまは初の海外公式訪問も経験されるなど、ご公務の数を増やされていました。
しかし、その矢先のコロナ禍で、ご公務の機会がなくなり、佳子さまはほとんどご予定もない日々を過ごされることになりました。そこで佳子さまは、ようやく就職をお考えになったのではないでしょうか。就職先となった全日本ろうあ連盟は、ご公務を通して関わりの深かった団体。佳子さまご本人が積極的に連盟に就職の相談をなさり、インターン期間を設けることも自ら提案されたそうです」(前出・皇室担当記者)
また、今回のご就職の背景には、“ダンス断念”もあった。宮内庁関係者はこう見る。
「佳子さまはICUでも留学された英国のリーズ大学でも、舞台芸術を専攻して学ばれてきました。プライベートでは、大学在学中からダンススクールに参加。市民ホールで行われた発表会では、キレのあるダンスを披露されていました。この2年間、佳子さまはご公務と並行して、ダンスや舞台芸術関連の仕事に就くことを模索されていたようなのです。
ところが、それもコロナ禍で暗転してしまいました。上演そのものが中止・延期の連続で、とても新規採用をする余裕がないのが現状です。佳子さま自身も、ダンスのレッスンや発表会出演を自粛されていました。舞台関係の就職は難しいと判断されて、やはり思い入れのある手話関連の仕事を選択されたのではないでしょうか」
精力的に取り組まれてきた手話を新たなライフワークに、佳子さまは“社会人”としての一歩を踏み出される。
「女性自身」2021年5月25日号 掲載