「ご長男の祐太朗さんとお相手のツーショット写真を見たとき、私までうれしくなってしまいました。あの“リングピロー”を、ついにお子さんに渡すことができたんだなぁって……」
そう語るのは、三浦百恵さん(61)の知人女性だ。
6月12日に三浦友和(68)と百恵さんの長男で歌手の三浦祐太朗(36)が入籍を発表した。お相手は声優の牧野由依(34)。
「かねてからアニメオタクを公言している祐太朗がパーソナリティを務めているラジオ番組に、牧野がゲスト出演したことで出会いました。アニメの話などで盛り上がり、交際に発展したそうです」(芸能関係者)
結婚に際し、友和はこんなコメントを発表している。
《今年3月の初めに長男祐太朗から由依さんを紹介され、結婚の意思を伝えられました。2人が並んで私と妻の目の前にいることに、なんの違和感もなく、心から祝福できる2人の姿が、そこにありました》
もちろん百恵さんも“この日”を待ち望んでいたことだろう。友和の実姉・篠塚ひろ子さん(69)は、かつて本誌のインタビューで、息子たちの結婚を待ちわびる百恵さんの心情について、次のように語っていた。
「私も百恵も、やっぱり女の子が欲しかったんですよね。(中略)息子たちが結婚したら、念願のお嫁さんを連れてきてくれるでしょう。母親同士は心のなかでは『早く結婚してよ』って思っているんですけどね。いまのところ、うちも百恵のところも全然、なし(笑)。2人で『ど~なるんでしょう、私たち』って、顔を合わせるたびに嘆いているんです」(本誌'18年4月17日号)
ひろ子さんは“心のなかでは”と表現していたが、実は三浦祐太朗・貴大(34)兄弟が百恵さんから受けていた“結婚プレッシャー”は、かなり強いものだったようだ。
親しい仕事仲間から兄の結婚を祝福された貴大は、こう答えていたという。
「実家に帰って家族で会話をしていると、いつも兄とどちらが先に結婚するのか、というような話題になってしまうので、とりあえず兄が結婚してくれてホッとしているところだよ……」
百恵さんが、“早く息子たちが結婚を”という思いを強め始めたのは6年前、祐太朗が30歳の誕生日を迎えたころだったようだ。前出の百恵さんの知人女性が続ける。
「百恵さんには、それこそ無数に芸能界復帰のお誘いがあったと思うのですが、彼女は頑として応じず、“三浦家の主婦”という立場を守り続けました。百恵さんのポリシーもあったのかもしれないのですが、やっぱり家庭生活が幸せだったからだと思うんです」
引退後にキルト制作を始めた百恵さん。その作品のなかには、友和のための、幼い息子たちのためのベストや通園バッグなど、家族愛をつむいだものも多い。
「百恵さんが純白のリングピロー(結婚指輪を置いておくクッション)を制作したのは6年前の'14年のことです。いつか訪れる、息子さんや奥さんになる女性に贈る日のことを思い浮かべながら、針を運んだのでしょう。
“三浦家”のイニシャルであるMの文字が大きくデザインされています。祐太朗さんと由依さんが2人で、そのリングピローを仲よく持っている写真を見たとき、私も目頭が熱くなりました」(前出・知人女性)
このリングピローは、百恵さんのキルト作品集『時間の花束 Bouquet du temps』(日本ヴォーグ社)にも掲載されており、百恵さんはこんな文章をつづっている。
《メインデザインは嫁ぎ先の「イニシャル」をトラプントで際立たせ、縁飾りは「健康、長寿、清潔、素直」の意味を持つ「真珠」の図案をスカラップに。いつまでも末永く仲良く幸せに、の気持ちを込めて》
健康・長寿・清潔・素直……、リングピローに込められた4つの言葉こそ、百恵さんが家庭生活で大切なものと信じ、長男の妻となる牧野にも託したかったものなのに違いない。
今年11月に結婚40周年を迎える友和・百恵さん夫妻は、一度も夫婦ゲンカをしたことがないという。そのについて友和に聞いたことがあったが、彼は笑ってこう答えるだけだった。
「ケンカをしない秘訣はね……、ケンカをしないことなんですよ」
また別の機会には、「それはもう、相性としか言いようがないんですよね」と、言うときもあった。だが、きっと百恵さんにとっては、健康・長寿・清潔・素直こそが、“40年間夫婦ゲンカがゼロ”の答えだったのだろう。
「女性自身」2020年7月7日号 掲載