女優の小雪さん(43)が2月末で個人事務所と提携していたエイベックスを退社したと、今週発売の「女性自身」が報じました。
記事によると、小雪さんは夫の松山ケンイチさん(35)と田舎でのスローライフを計画しているそうです。
実際、今年の映画試写会では「今年から半分田舎生活というのを始めています。自分たちの生活の中に食べるものや生き方も含め、ゴミを捨てないように生きるとか、そういうことがどういうことか体験できるように、地方で半年住む生活を始めたところです」と語っていました。
■芸能人らしくない彼女に熱視線が注がれる違和感
芸能人といえば都会暮らしか、はたまたハワイでの2拠点生活などといった派手な生活を好む人が多いイメージ。しかし小雪さんはかねてから子どもたちを公立小学校に通わせるなど、独自の価値観を貫く教育方針で有名です。
今回の彼女の一本筋の通った生き方には「お金があるからできること」といった声はあるものの、称賛が多く集まっています。
しかし、少しだけ違和感を覚えるのです。
それは彼女が韓国で出産したときや公立小学校に子どもたちを入学させると報じられたとき、「なんで芸能人なのに、わざわざそんなことするの?」と多くの人から疑問や批判の目が浴びせられていたからです。
■なぜ突然称賛されるのか?
彼女の“自分らしい生き方”は芸能人という肩書を取り払っても、突出しています。一時はそれが批判され、そして今は称賛されている。その変化には、新型コロナウイルスによる先行き不安な空気も関係しているのかもしれません。
今まさに多くの人が感染や経済不安に怯えるなか、働き方や暮らし方などについて突然の見直しを迫られています。
「会社に行かなくても仕事はできた」「会議なんていらなかった」「本当はここに居たくなかった」「大切な人ともっと一緒にいたかった」などなど。多くの人が「今までどうしようもないと思っていた当たり前のことは変えられるのかもしれない」と、そして「気づいていなかったけど叶えたいことがあった」と実感していることでしょう。
そんななかで「やっぱり良いよね」とされるのが、自分らしさを追求した生き方。つまり、小雪さんのような既存の価値観ではない判断軸なのかもしれません。
■ロハス芸能人が今後はより増える?
田舎で暮らしながら、働くときは都会に出て仕事もきっちりやる。かなうならば、筆者もやりたい(笑)。ただ今後もこういった自分の価値観にあった生活スタイルを突き詰める人は、リモートワークが浸透すればより増えていくことでしょう。
そうなったときは憧れられる芸能人像もまた、変化していくのではないでしょうか。
芸能人には、“ロハス系”に転向する人が少なくありませんでした。過去には高木美保さん(57)や杉田かおるさん(55)など、芸能界での疲れを土に求める人がいました。
そして今後はユーチューブやインスタグラムなどでファンを獲得し、田舎生活を満喫する芸能人も増えるかもしれません。
もっと広く考えるなら“自分らしい軸”を全面に分かりやすくファンに打ち出せた人ほど、より人気を博していく時代になっていくのだと思います。
コロナウイルスが蔓延し、まだまだ不安が続くこのごろ。みなさんも可能なら不安なニュースからちょっと離れ、自分の心や価値観と向き合う時間を取ってみてはいかがでしょうか。
(文・イラスト:おおしまりえ)