《株式会社パーフィットプロダクションで長くお世話になって参りましたが、本日より芸能活動等を自らが持つ会社で行っていくことになりました》
女優・菊池桃子(52)が所属事務所の退社と独立を発表したのは6月22日だった。ある芸能関係者はこう語る。
「菊池は現在、NHK連続テレビ小説『エール』に出演中で、主人公・古山裕一(窪田正孝・31)の母・まさ役を演じています。パーフィットプロダクションが設立されたのは’89年で、菊池は当時から所属していました。30年以上も所属した事務所からの独立がそんな“異例のタイミング”であったことから、業界でも大きな注目を集めました」
新事務所「ヴァイサイト」は、もともとパーフィットプロダクションの系列で、講演活動などを担当していた会社だったという。だが前事務所の岩崎加允美社長は本誌の取材に対しては言葉少なだった。
「6月20日付で(菊池が)弊社を辞めたことは事実ですが、こちらからはそれ以上申し上げることはありません。ヴァイサイトは弊社の系列会社でしたが、いまは(株式などの)資本の関係もありません」
菊池は昨年11月に経産省の経済産業政策局長の新原浩朗氏(60)と再婚したばかり。前出の芸能関係者が続ける。
「菊池は、母校の戸板女子短期大学の客員教授に就任し、キャリア教育の講義をおこなっています。また『一億総活躍国民会議』に民間議員として参加していたこともありました。夫の新原氏は、“安倍首相に近いキャリア官僚”として知られています。彼との再婚から約半年での独立発表ということもあり、『夫が独立を勧めたのではないか』とか、また『秋に噂されている衆院解散後の総選挙の準備をするためではないか』といった情報も流れたのです」
本誌は事務所独立の“教唆疑惑”について取材するため、新原氏を自宅で直撃取材した。
――菊池さんの独立が話題になっています。ご主人の新原さんが独立を勧めたのではないかという声もありますが?
「うーん、それはないです。私は芸能界のことは何もわかりませんからね。おそらくですが、事務所退社に関しては、私と結婚する前から考えていたようです。もちろん、独立することが決まったときには、報告というのでしょうか、私も話を聞かされています」
――菊池さんが今後、衆院選に出馬するのではないか、といった報道もありますが。
「いやいや、そんなことはありえません。彼女は政治家になるなんて夢にも思っていません」
菊池の“政界転身”はないと、キッパリと断言した新原氏。実は2人は結婚する前、結婚後に仕事にどう向き合っていくかについて、きちんと話し合ったことがあったのだという。いわば“婚前契約”とも言えるその会話について、新原氏はこう明かした。
「私たちは知り合う前に、私は官僚として、そして彼女は芸能界で30年も仕事をしています。だから結婚する前、彼女に『私との結婚が、あなたの女優の仕事に、影響したりしないでしょうか』と、聞いたのです。
すると彼女は『(仕事への影響は)一切ありません』と、答えてくれました。『では結婚しても、自分たちの仕事は、それぞれの意思で続けていきましょう』、そんな約束をして、結婚することにしたのです」
菊池は、新原氏と結婚発表をする直前に出席した雑誌の座談会で、次のように語っていた。
《私もこの前、手相をみていただいたんです。〈中略〉(占い師に)98まで仕事をしているって。〈中略〉その時は「うそ!」と思ったけど、98歳まで続けているとしたらやっぱり女優の仕事なのかなって。》(『婦人公論』'19年11月26日号)
この“98歳まで女優で!”という発想は、新原氏との会話もあり、思いついたものなのだろう。
「いまも彼女はNHKの『エール』に全力投球していますし、これからもドラマや映画で女優としての仕事を続けていくはずです」
新原氏はそう言って、どこかうれしそうにほほ笑むと、迎えの車に乗り込んだ。身近にこんなサポーターがいることも、菊池の“生涯女優”への意気込みの原動力になっているに違いない。
「女性自身」2020年7月14日号 掲載