《ジャニーさんの写真が飾られて、お線香とかあげる部屋が用意されてて、僕らが行ったら、車いすに等身大のマネキンみたいなジャニーさんの服を着たのが置いてあって……。俺らビクッとなって、“ジャニーさんおるやん!”》
ジャニーズWESTの桐山照史(30)は、7月9日の夜に出演したラジオ『レコメン!』(文化放送)で、その日のできごとをこう振り返った。
9日は、ジャニーズ事務所の前社長、ジャニー喜多川さん(享年87)の命日。昼下がりの1時間ほど、都内のジャニーズ事務所の関連会社内で、一周忌法要がしめやかに執り行われていたのだ。
「所属するタレントたちが主導して“集まれる人だけ集まろう”という話になったそうです。ごく内輪だけの会でした。みんな多忙ですから途中で退出したり、また出席できずに時間をずらして焼香に訪れるタレントもいたようです」(芸能関係者)
参加したのは近藤真彦(55)、東山紀之(53)をはじめとするジャニーズ事務所のタレント約40人。
「コロナ禍のため、密にならないよう配慮され、消毒も徹底されていたといいます。KinKi Kidsは2人とも出席。若手では、King&Princeのメンバーらも参加していました」(前出・芸能関係者)
おのおの、どんな気持ちで恩人への焼香に臨んでいたのだろう。冒頭のラジオで、桐山とともに出演していたジャニーズWESTの中間淳太(32)はしみじみとこんなことを言っていた。
《今、ジャニーさんが生きていたら何していたんやろな。このコロナの時代どうしてたんやろな》
まさに、嵐の松本潤(36)も同じような思いを抱えているのではないだろうか――。
「法要には嵐からは松本さんが出席。また、当初のスケジュールでは参加できない予定だった櫻井翔さんも、都合がついて急遽参加したそうです。松本さんは神妙な顔で涙を浮かべているように見えたといいます。
'20年末で活動休止を控える嵐で、松本さんはコンサートの演出も手掛ける立場。そしてジャニーさんは、松本さんが『エンタメの僕をつくってくれた』と涙ながらに明言するとても大きな存在です。
ジャニーさんのモットーである、何が起きてもショーは続けなければならないという“Show must go on”の精神は、松本さんにも受け継がれています。亡くなってからのこの1年でいろいろありましたし、活動休止までのこれから半年もまだ先行き不透明な部分が多い。いいことも、悪いことも、ジャニーさんに報告したいことは多いのでしょう」(前出・芸能関係者)
“いい報告”といえば、積極的な“世界進出”の挑戦だろう。「世界中に嵐を巻き起こしなさい」。嵐になって初めてジャニーさんから言われたのはこの言葉だったと、メンバーの相葉雅紀(37)が話していたこともあるように、世界進出は事務所設立当時からのジャニーさんの夢だったという。
「その遺志を継ぐべく、松本さんは奮闘してきました。嵐は昨年後半から、YouTubeチャンネルを開設し、ストリーミングサービスでの音源配信を開始。また、かつての嵐の楽曲を生まれ変わらせる『Reborn』シリーズも英詞が多く盛り込まれるなど、広く世界の市場に向けた展開をしています。そして松本さん自らが、これらのために、昨夏、アメリカを訪れ、現地のクリエーターたちと打ち合わせをして、自分の意見を伝えているのです」(音楽関係者)
世界進出という“いい報告”の一方で、コロナ禍でコンサートが開けなくなったことは大きな痛手。松本がジャニーさんに“相談”したかったできごとだろう。今後、松本に課せられた最大の重責は、開催が見えなかった、活動休止前の“有終の美”を飾るコンサートを可能な限り実行に移すこと。ジャニーさんの祭壇の前でも、実現を心に誓ったに違いない。
「やっぱり5月に行われる予定だった新国立競技場のこけら落とし公演を楽しみにしていたファンは、圧倒的に多い。ジャニーズ事務所は自粛生活を強いられたファンに嵐の昔のコンサートの映像を無料で公開しましたが、ファンのみならず、スケールの大きいライブに目を見開いて、嵐の偉大さを再評価した人たちも多い。このままライブなしで嵐は終われませんよね」(別の音楽関係者)
ソーシャル・ディスタンスなどの対策をとって劇場やテーマパークが再開するなど、徐々に元の社会生活に戻りつつある日本。それに伴い嵐のコンサートにも可能性の光が差し込んできている。
7月10日、ジャニーズ事務所は、中止または延期としていた主催公演を感染予防対策を講じたうえで順次再開する、と発表したのだ。
「屋内公演は50%以内の収容率か、もしくは5千人が上限というルールにのっとり行われます。屋内の施設は会場の窓を最大限まで開放。換気機能が不十分な場合は、扇風機やサーキュレーターを導入する予定です」(イベント関係者)
すでに第1弾として3月から予定されていたSexy Zoneのツアーの振替日程が発表された。
「嵐も、未発表ではありましたが、もともと秋に大規模なツアーをやる予定がありました。延期になっていた国立競技場でのコンサートの開催はもちろん、ツアーを行う可能性も全力で模索しているようです」(前出・イベント関係者)
松本は最近、有料ブログで、今年後半への意気込みを語っている。
《一年前の自分は今の状況は想像していなかったので、いろいろと調子狂うことも正直ありますが。とにかく。走り続けると決めたので、出来ることからやりたいと思う。みんなと楽しんで! そんなシンプルなことを考えています。まだまだ走り続けるので、みんな、宜しくね!!!!! 日付変わって今日から7月。今年も残り半分です。やるぞー!!!!!》
ジャニーさんの一周忌に誓った報告。“うれし涙”で有終の美を飾れることを願うばかりだ――。
「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載