「男女の入れ替わり、またサイコパス的なキャラクターということで、難しい役に悩むことも多かったのですが、監督やスタッフの皆さんに支えられながら、あっという間に終えた感じです。ドラマに関わった皆様に感謝しています」
5月3日、『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)での名演が讃えられて『第24回 日刊スポーツドラマグランプリ』で主演女優賞を受賞した綾瀬はるか(36)。同紙の取材に、彼女は冒頭のようにコメントしたという。
同作は綾瀬演じる刑事・望月彩子と高橋一生(40)演じるサイコパスの殺人鬼・日高陽斗の魂が入れ替わるというストーリー。放送中から大きな話題を呼び、最終話の視聴率は20.1%を記録した(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
しかしコメントにもあるように、大好評の陰で綾瀬は難役に苦戦していた。不敵な笑みを見せたり人を翻弄するような役柄に、当初は戸惑いもあったという。
「綾瀬さんはこれまで天真爛漫な役を演じることが多かったのですが、ここまで色気を要求される役は初めて。『もっと色気を出さないと……』と悩み、男性から見て“いい女”に見えるよう研究したそうです」(ドラマ制作関係者)
そんな彼女を支えたのが高橋だ。彼は現場で、綾瀬のよき相談相手だったという。
「綾瀬さんは、時間を見つけては高橋さんに『どっちが色っぽいかな?』と上着を脱ぐ際の仕草や流し目の表情などを相談していました。高橋さんの役としての言動も常にチェックして、『この仕草って日高としての癖だよね?』など積極的に質問。高橋さんも一つ一つ丁寧に答えていましたね」(前出・ドラマ制作関係者)
■『また仕事がしたいですね!』『これからも“あーちゃん”と呼んでいきます』
高橋が彼女と真剣に向き合ったのは、“女優・綾瀬はるか”を尊敬していたからでもあるようだ。
「綾瀬さんは女性刑事役を演じるにあたり、腹筋を割ってまで臨んでいました。お腹を見せるシーンがないにも関わらずです。そこで高橋さんは彼女の女優魂に感銘を受け、褒めちぎっていました。
『普通の俳優なら“見える部分”だけ鍛えるのに、“見えない部分”にもこだわる。それは役柄としてイメージしている女性刑事が、常にトレーニングに余念がないという人物像だからなのでしょうね』と……」(テレビ局関係者)
そうして綾瀬にとって、高橋は“名バディ”となった。共演したのは初めてのことだったが、現場では役名にちなんで「あーちゃん」「ひーちゃん」と呼び合うほど相思相愛の仲だったという。
「ロケは朝から深夜3時まで、実に20時間近く及ぶこともありました。ハードな撮影を通して、2人は強く結束。クランクアップで綾瀬さんが『また仕事がしたいですね!』というと、高橋さんは『これからも“あーちゃん”と呼んでいきます』と笑顔を見せていたそうです」(前出・テレビ局関係者)
日刊スポーツによると、綾瀬は受賞にあたり「多くの皆様に作品を楽しんでいただけたことをとてもうれしく思っています」とも語ったという。その栄誉を高橋も喜んでいることだろう。