「待ち時間に一緒にお菓子を食べるなどして、ほかの若手女優さんたちとはすでに打ち解けているようですね。ご本人も『娘みたいでかわいいの』と楽しそうでしたよ」(映像制作関係者)
『カムカムエヴリバディ』で2代目の朝ドラヒロイン・るい役を務める深津絵里(48)。史上“最年長”でヒロインに抜擢された彼女は、13年ぶりに連ドラに出演する。
「ほかの2人のヒロインは3,061人の応募者からオーディションで選ばれましたが、深津さんにはNHKから直接オファーがありました。今作の脚本家の描く世界観に心を打たれて快諾したと聞いています。
大役である朝ドラヒロインを務めるにあたり、最近はメディアの出演がほとんどなかったため『私、世間から忘れられてる?』と冗談交じりに言って周りを笑わせていました」(前出・映像制作関係者)
深津が近年、出演を控えていたのは、家庭の事情があったのではないかとテレビ局関係者。
「有名な書道家であったお母さまの深津諭美子さん(享年66)が、肺がんで亡くなったのが’15年のことです。深津さんは母の死がよほどショックだったのでしょうか……。その後、仕事を減らしています。’16年以降の出演は、映画2作品と、単発ドラマ1作品だけです」
深津と諭美子さんは強い絆で結ばれていたという。
「深津さんが中学生のとき、お母さまに“芸能界に入りたい”と言うと反対されたそうです。芸能界で活躍する難しさを知っていたからこそでしょう。それでも最後には『絶対に天狗にならないのなら』と理解を示し応援してくれたそうです。
表現者の先輩として道を示し続けてくれたお母さまを、深津さんは心から尊敬していたんです」(前出・テレビ局関係者)
そんな実母の死から七回忌を迎えた今年、深津は3世代の親子を描いた朝ドラで、母親も演じることになる役を決意したのだ。
「深津さんはいままで母親について語ることはほとんどありませんでした。仕事で関わる人たちも、自然とそういった話題は避けるようにしていました。ただ、時間がたつにつれて深津さんは、徐々に母の死とも向き合うことができたようです。
少し前、食事の話題になった際『自炊派です。母から教わった和食などをいまでも作っていますよ』と自ら明かしていましたね」(前出・映像制作関係者)
今回の朝ドラ出演について、心理カウンセラーの横山真香さんはこう分析する。
「七回忌も終え、母の死について深津さんのなかである程度の区切りがついたからこそ、今回の役に挑戦したいという思いが芽生えたのかもしれません。
母親の役を演じていく過程で、深津さんは娘を思う母の気持ちを追体験することになると思います。ドラマを通して母と向き合い、『お母さん、あのときこういう気持ちだったのか』という気づきや、心情が腑に落ちるという瞬間がいくつもあり、さらに母親のことを理解できるはずです」
女優業に本格復帰した深津。どんな母親役を見せてくれるだろうかーー。