ドラマや映画で素敵なカップルを演じた2人が現実でもカップルに……。ファンにはたまらない出来事が続いているけど、2人の未来はどうなるの? 過去に学ぼうーー!
「作品内で恋愛関係にある役柄を演じた“劇中カップル”が実際に交際に至ったという報道が、昨年相次ぎました。3度目の共演となる映画『糸』(’20年)の撮影中に交際がスタートしたといわれる、菅田将暉さん(27)と小松菜奈さん(24)、日本でも大人気となった韓流ドラマ『愛の不時着』(’19年)のヒョンビンさん(38)とソン・イェジンさん(39)です」
“劇中カップル”の熱愛報道に注目するのは、All About 恋愛ガイドの石田陽子さんだ。たしかに恋愛感情を抱く役柄を演じた俳優同士が引かれ合い、結婚に至ったケースは多い。
「撮影中はもちろん、PRの場でも顔を合わせ機会が増えます。一緒にいる時間が長くなるほど、異性として意識する確率が高くなることを心理学用語で『単純接触効果』といいます」
相性のよさが周囲にも伝わり、「付き合っているの?」と聞かれたりすることで、お互いが意識し始めることも多いという。
「『愛の不時着』カップルも、’18年の映画『ザ・ネゴシエーション』で初共演し、その後すぐに熱愛説が浮上しました。海外のスーパーマーケットで買い物をしている2人の写真が投稿されたり、メイキング映像などを見たファンのあいだでは“現実でも恋人関係であるに違いない”と噂になっていました。そうしたファンの盛り上がりに、後押しされたのかもしれません」
一方、“劇中カップル”になったことをきっかけに結婚したものの、うまくいかなかったケースも。
【こんなにいた! 主な“劇中カップル”婚】※劇中で恋人や夫婦などの恋愛関係を演じたのち、実際に結婚に至った2000年以降の主な芸能人カップル
■松嶋菜々子(47)×反町隆史(47)/’01年結婚
ドラマ『GTO』(’98年・フジテレビ系)超人気マンガのドラマ化。2人は同僚の教師。連ドラ版の最終回で結ばれたような描写があったが、後日放送されたスペシャル版ではっきりと交際に至っていた。
■内田有紀(45)×吉岡秀隆(50)/’02年結婚、’05年離婚
ドラマ『北の国から 2002遺言』(’02年・フジテレビ系)吉岡演じる純と恋におちる人妻を内田が演じた。劇中では夫との離婚が成立し、無事結婚に至り、シリーズは大団円を迎えた。だが現実の結婚生活は3年で終わった。
■篠原涼子(47)×市村正親(72)/’05年結婚
舞台『ハムレット』(’01年)シェイクスピアの悲劇を故・蜷川幸雄さんが監督。市川がハムレットを、篠原がオフィーリアを演じた。劇中では死に別れる2人だが、共演後の’03年に市村が前妻と離婚し、結婚に至った。
■矢田亜希子(42)×押尾学(42)/’06年結婚、’09年離婚
ドラマ『夢で逢いましょう』(’05年・TBS系)矢田が演じる歯科衛生士の女性を主人公にしたラブコメディ。3人の男性の間で心が揺れ動くが、最終的に結ばれたのは押尾が演じる自分が勤務する歯科医院の院長だった。
■藤原紀香(49)×陣内智則(46)/’07年結婚、’09年離婚
ドラマ『59番目のプロポーズ』(’06年・日本テレビ系)Mixi上のブログ記事を元にしたラブストーリー。2時間ドラマとして放送。紀香演じるキャリアウーマンが“59番目”に付き合った男と結ばれるという話だった。
■香椎由宇(33)×オダギリジョー(44)/’08年結婚
映画『パビリオン山椒魚』(’06年)150歳になるというオオサンショウウオが本物かどうかの鑑定の依頼を受けるレントゲン技師をオダギリが演じた。香椎はサンショウウオを代々管理してきた家の娘役。
■檀れい(49)×及川光博(51)/’11年結婚、’18年離婚
ドラマ『相棒 Season8 元旦スペシャル』(’10年・テレビ朝日系)及川演じる神戸尊の元恋人役で、事件にかかわってくる女性を壇が演じた。劇中では互いに未練があるような描写があったが、復縁には至らなかった。
■菅野美穂(43)×堺雅人(47)/’13年結婚
映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』(’12年)男女の立場が入れ替わった架空の江戸を舞台にしたSF恋愛劇。菅野が徳川綱吉を演じ、綱吉と心を通わせる大奥総取締を堺が演じた。
■国仲涼子(41)×向井理(39)/’14年結婚
ドラマ『ハングリー!』(’12年・フジテレビ系)レストランを舞台にしたドラマ。音楽の夢を諦め実家のフレンチレストランに戻った主人公を向井が、その恋人の銀行員を国仲が演じた。
■杏(34)×東出昌大(33)/’15年結婚、’20年離婚
ドラマ『ごちそうさん』(’13年・NHK)大正・昭和期を舞台にした食べることが大好きな主人公を杏が、東出はその夫を演じた。太平洋戦争、息子の戦死を乗り越えて平穏な生活を取り戻した2人。国民が応援した夫婦だったが……。
■堀北真希(32)×山本耕史(44)/’15年結婚
舞台『嵐が丘』(’15年)世界的に有名な英国の悲劇。堀北演じるキャサリンに捨てられた、山本演じるヒースクリフが、執念深く復讐を果たす。本作での共演後、山本は40通ものラブレターを執念深く送り、恋を実らせた。
■榮倉奈々(32)×賀来賢人(31)/’16年結婚
ドラマ『Nのために』(’14年・TBS系)湊かなえの名作推理小説のドラマ化。榮倉演じる主人公の大学の先輩を賀来が演じたが、互いに引かれつつも、最終的に結ばれることはなかった。
■山本美月(29)×瀬戸康史(32)/’20年結婚
ドラマ『パーフェクトワールド』(’19年・フジテレビ系)人気少女マンガのドラマ化。山本演じるヒロインを一途に思い続ける幼馴染を瀬戸が演じた。劇中では婚約にこぎつけるものの、最終的にヒロインが選んだのは松坂桃李演じる車いすの主人公だった。現実でリベンジ。
■戸田恵梨香(32)×松坂桃李(32)/’20年結婚
映画『エイプリルフールズ』(’15年)4月1日エイプリルフールに巻き起こる群像劇。松坂演じるのは“天才外科医”。そんな彼と一夜限りの関係を持ち妊娠した対人恐怖症の清掃員を戸田が演じた。
『59番目のプロポーズ』で共演した藤原紀香と陣内智則は、大物女優とお笑い芸人の“格差婚”として話題になった。芸能レポーターの菊池真由子さんは次のように話す。
「“格差”があっても、劇中での心の距離の近さから、恋愛感情を抱くようになったのかもしれませんね」
2人は共演翌年の’07年にスピード結婚したものの、’09年に離婚。陣内の浮気が原因とされている。
「共演がきっかけで熱愛に発展するということは、結婚後に出演した作品で、ふたたび共演者と恋愛関係になってしまう可能性が高いといえます」(前出・石田さん)
朝ドラ『ごちそうさん』で共演した杏と東出昌大は’15年に結婚。3児に恵まれたが、東出が共演者と浮気していたことが発覚し、’20年に離婚した。
「杏さんと東出さんは共通の趣味が読書だったり、そろってジビエ料理にハマり、狩猟の免許まで取得していました。ドラマのファンは大いに応援していたのですが……」(菊池さん)
“嘘から出たまこと”の命運は、人間性次第ということだ。
「女性自身」2021年2月23日号 掲載