「出身小学校が創立100周年を迎えた際、徳井さんはかなりの金額を寄付してくださったそうです。でも今回の報道の後は『あれだけ巨額の税金逃れをしていたのなら、もっと寄付してくれてもよかったのにね……』と話題になっていますよ(笑)」と羽振りのいいエピソードを語るのは、チュートリアル・徳井義実(44)の地元関係者だ。
10月23日、東京国税局から1億3,800万円の無申告と所得隠しを指摘されていたことが発覚した徳井。その金額の大きさとあまりのずさんさに、批判の声が上がっている。
徳井は吉本興業から支払われるギャラについて、個人会社「チューリップ」を通じて受け取っていた。だが16年から18年までの3年間の法人所得をいっさい申告しておらず、1億1,800万円の申告漏れを指摘されたのだ。さらに12年から15年にかけても、約2,000万円の所得隠しが認定された。徳井は個人的な旅行代や洋服代、アクセサリー代などを経費として計上。重加算税を含む追徴課税は、3,700万円にのぼるという。
会見で徳井は税金を納めていなかった理由について「ルーズだった」「意識が低かった」などと謝罪し、国税局からの指摘を受けて「とんでもないことをした」と気づいたと弁明。指摘された3年間の無申告以前は、しっかり申告していたとも答えていた。
しかしその後、過去にも無申告の常習で国税局から指摘を受けていたことが報じられた。また徳井が代表を務める会社が設立されたのは09年。だが期限内に税金が納められたことは一度もなく、3年分をまとめて支払うという行為を繰り返していたという。そんな納税の義務を軽視するいっぽうで、徳井は周囲に羽振りのよさを見せていた。
「徳井さんは13本ものレギュラーを抱える売れっ子芸人で、年収は1億5,000万円ほどにのぼると言われています。自宅は都内にある芸能人マンションで、賃貸だと家賃は約50万円。そのほかにも、芸人と物件を一棟借りてシェアハウスとして利用していたそうです。さらには高級バイクや高級腕時計を次々と購入していたそうで、散財エピソードも多数聞こえてきていました。後輩芸人たちにおごることも多かったらしく、まわりからは『金払いのいい先輩』として評判だったそうです」(テレビ局関係者)
また税金に対する意識が低かったと言いながらも、過去には強い“節税”への意識を語っていた。実は、ドバイへの移住を計画していたのだ。
「14年の『キョートリアル! コンニチ的チュートリアル』(KBS京都)というラジオ番組で、徳井さんは『海外移住を考えている』と話していました。その候補地がドバイだったのです。理由について『税金というものがいっさいないのよ。消費税、法人税、所得税、何もいらない』と熱弁。ほかにも移住の利点を次々と語るなど、かなり調べ上げているようでした。たしかにドバイには所得税がなく、法人税も一部の業種を除いてゼロ。課税制度自体は存在するものの、徴収されることがほとんどないといわれています。税金を納めたくない人などが移住を検討する場所です」(芸能関係者)
さらに徳井は節税だけでなく、貯金についても独特のセンスを持っていたようだ。
「徳井さんは今年4月、AbemaTVの『DTテレビ』でかなり豪快な“タンス貯金”について明かしています。自宅に帰ると、財布に入っている小銭をすべて引出しに入れるそうなんです。すでにかなりの金額になっているようで、引出し2つが持てないほどパンパンになっているとのこと。徳井さんは『あっという間に貯まる!』とうれしそうに語っていました」(前出・芸能関係者)
今回の申告漏れ騒動によって、意外な“銭ゲバ”体質が露呈してしまった徳井。しかし、その代償は大きかった。吉本興業は10月26日、徳井の芸能活動休止を発表した。税務署から再三の督促があったにもかかわらず税金を納付せず、銀行預金を差し押さえられていたことが新たに発覚。また社会保険料を納付していなかったことや、徳井個人の所得税も無申告を繰り返していたことなどがわかったというのだ。
「徳井さんは当初、騒動を乗り切れると甘く考えていたのだと思います。昨年末に支払いを済ませていましたから、終わったことだと思っていたことでしょう。しかし12年に板東英二さん(79)が7,500万円の申告漏れを指摘されたことがありましたが、当時も活動休止に追い込まれていました。新たに判明した事実も踏まえ、ネット上では『かなり悪質』と非難が殺到しています。すでに家電量販店のCM差し替えなども決定しており、今後は賠償問題も浮上しそうです」(別の芸能関係者)
徳井は無申告でお金を貯め込んでいった結果、信用といういちばん大事なものを失ってしまったようだ――。