レギュラー番組に加え、今年上半期のCM社数は7社を誇る人気タレントとなったマツコ・デラックス(46)。番組出演ギャラも、いまや芸能界最高額の「1本500万円」にーー。だが、マツコにはその出演料に見合うだけの価値があると断言するのは東海大学文化社会学部広報メディア学科の小泉眞人教授だ。
「若い世代がテレビ離れしていますから、基本的に広告主は番組スポンサーになることには慎重です。特にマツコさんの番組スポンサーの1社であるトイレタリーメーカーはマーケティングデータを重視する傾向があります。そのタレントがどの世代に浸透しているか厳密にリサーチしているといわれています。つまり、マツコさんの番組スポンサーになるにあたり、それが最終的に“見合っている”と数字で判断しているということです。かつて、マツコさんが番組内でわらび餅を『おいしい』と言った経済効果が約8億円という試算があったそうです。マツコさんは今なお大きな影響力を持つインフルエンサーといえます」
テレビ局&広告業界からオファーが殺到するマツコ。雑誌の発言から、その理由がうかがえる。
《コマーシャルはモノが売れなくてはだめでしょう。あたしほど自分が出た商品の売れ行きを気にしているタレントはいない(笑)。(中略)こんな特に何も取り柄のない、ただの太って化粧してるだけのおっさんが、テレビに出ているのが不思議と思わないといけないといつも自戒しているんだから。とってもありがたいこと》(『SWITCH』16年5月号)
そんな“自戒”のためか、こんな将来設計も明かしていた。
《このまま老いて、まわりにいた人間が潮が引くようにいなくなって、ひとりぼっちになったときに、いったいどこに行けばいいんだろうって、そういう思いがすごくあるから。(中略)そのためにも、錦糸町のタワーマンションを買えるくらいのお金は残しておきたいね》(『東京人』・18年3月号)
老後資金をためるため、日常生活では意外にも倹約家だという。
「プライベートでは数年前まで、よく自転車に乗って買い物をしていました。いまはほとんど外出せず、仕事のない日は家にこもり、ご飯はもっぱら宅配だそうです。また、マツコさんは所属した当初から、事務所にギャラの一部を貯金してもらっているとも聞きました。死ぬときも独り暮らしだろうからと、老後や葬儀の資金を事務所に託しているようです」(芸能事務所関係者)
先のインタビューでマツコはこんな宣言をしていた。
《報われなかった時ってあるじゃない。誰も自分に気付いてくれなかった時って。その時にあたしは、みんな敵なんだって思って生きてきたの。その気持ちは忘れないようにしてる。たとえば、仕事でどんなに仲良くなったスタッフとも、本当の意味で馴れ合いには絶対ならないようにしている。(中略)仲間だからって百パーセント信用したら絶対にだめだって思って生きている。最後はもう孤独死するんだって思って生きてるのよ》(『SWITCH』16年5月号)
最高ギャラの訳はこの覚悟に!