「ジャニーズ最後の日、中居さんは事務所に挨拶に行く予定です。約2年半前、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんが退所する際、3人も最終日に事務所へ挨拶に行っていました。中居さんはこのとき3人と直接会うことはありませんでしたが、スタッフにねぎらいの贈り物を託したといいます。30年以上、お世話になった事務所ですから“けじめをつけたい”と話していました」(音楽関係者)
入所から34年、3月末でジャニーズ事務所を退所した中居正広(47)。2月21日に行われた退所会見で中居は、滝沢秀明副社長(38)に頼んで手に入れた、芸能界の父・故ジャニー喜多川さん(享年87)の遺骨をポケットから取り出し、披露していた。
「中居さんのテレビのレギュラー番組6本は独立後も継続します。“順風満帆な再出発”に映りますが、彼がいちばん心配しているのは、かわいがっていた後輩たちの今後です。その代表的な存在が、Kis-My-Ft2でしょう。本人は『これからも指導していく』とは言っていますが、やはり独立後は、直接関わる機会は少なくなるでしょう」(別の音楽関係者)
中居は'13年、キスマイの後列メンバーである横尾渉(33)、宮田俊哉(31)、二階堂高嗣(29)、千賀健永(29)の4人を「舞祭組」としてプロデュース。CDデビューさせ、週間売上げ1位も記録した。
「玉森裕太さん(30)、藤ヶ谷太輔さん(32)、北山宏光さん(34)の前列3人に比べ目立たなかった彼らに『ブサイク』というユニット名を考えたのは中居さんの“親心”でしたが、これに漢字を当てたのはジャニーさん自身です。ジャニーさんとの共同作業の思い出もありますし、思い入れが強いからこそ、中居さんはキスマイのメンバーだけには事前に退所を打ち明けていました。中居さんは彼らが出るテレビはほとんど目を通していますし、気づいたことがあればアドバイスもしている。それだけ特別な後輩なんです」(テレビ局関係者)
自分が退所した後も“さらに成長してほしい”という思いを日々強くしていたという。
「昨年末、中居さんは『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)で共演する笑福亭鶴瓶さん(68)から『最近、藤ヶ谷とよく会ってるよ』と言われ、非常に喜んでいたそうです」(制作関係者)
去年8月、鶴瓶が司会の『A-Studio』(TBS系)に藤ヶ谷がゲスト出演。それ以降、藤ヶ谷が鶴瓶の独演会に出向いたり、鶴瓶が藤ヶ谷の舞台に足を運んだり、私的な交流が始まったという。
「あるとき、鶴瓶さんと藤ヶ谷さんの話題になった際、中居さんは『あいつのこと、使ってやって!』と鶴瓶さんに頼み込んでいたそうです。ふだん、中居さんはそういうことを言わない方だったので、鶴瓶さんも内心驚いていたといいます」(前出・制作関係者)
“鶴瓶へのお願い”が功を奏したのだろうか。今年4月から『A-Studio+』に藤ヶ谷のレギュラー出演が決定した。
「4月から12年目を迎えるこの長寿番組の共演者は歴代11人、すべて女性でした。最終的に藤ヶ谷さんを抜擢したのは制作サイドの判断ですが、鶴瓶さんの意向が大きかったといいます。中居さんとしては、鶴瓶さんへのお願いは、タレント育成に人生をささげたジャニーさんへの“最後の恩返し”の意味もあったのでしょうか」(前出・制作関係者)
当の藤ヶ谷は中居を“芸能界の師”と仰いでいる。3月21日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)でこう熱く語っている。
「(中居と)食事をご一緒させていただいたとき、いろいろなアドバイスをいただいたんですけど、印象的だったのが『3かきをしろ』って言葉で。『汗をかいて、恥をかいて、ベソをかかなきゃダメだ。じゃないと、感動するものは生まれないよ』ということなんです」
中居がジャニーさんから教わった芸能界の心得は、愛する後輩の心に深く刻まれていたのだ。
「女性自身」2020年4月14日号 掲載