12月24日午後6時から、安倍晋三前首相(66)が記者会見を開いた。「桜を見る会」の前夜祭をめぐる問題で公設第1秘書が政治資金規正法違反の罪で略式起訴され、罰金100万円とされたこと。さらに安倍前首相の言葉を信じれば、“秘書に騙された”結果、国会で118回ものウソの答弁を繰り返したことの弁明を行った。
だが、会見のやり方について、疑問を呈する声が出ている。ツイッター上ではこんな怒りの声が……。
《いつもの安倍と記者たちの記者会見ごっこ。記者クラブの24人の記者だけの記者会見。国民を馬鹿にしている》
衆議院第1議員会館で行われた会見への出席が認められたのは、自由民主党を担当する記者クラブである平河クラブ所属の報道機関のみ。しかも、会場の広さを理由に人数も24人に限られた。この問題を厳しく追及していた雑誌やフリーの記者の出席は認められなかった。
さらに、説明を尽くしたいと安倍首相は言いながら、会見を仕切った元内閣広報官が、質疑応答の冒頭で「多くのみなさんがご質問されたいと思うので、おひとり1問でお願いしたいと思います」と念を押す。
この期に及んでの会見での質問制限には、さすがに納得しない記者も多く、同じ記者が質問を重ねる場合はみられた。
だが、野党や多くのメディアが指摘しているような、「安倍前首相は会費の補填を本当はずっと把握していて、秘書にすべて責任を被せているのではないか」というような指摘は出ず。国会でさんざん嘘をついてきた安倍首相の言葉が“真実”であるという前提をもとに質疑は行われた。
「一般常識に反した秘書の説明を疑問に思わなかったのか?」「会見を記者クラブ限定にした理由はなぜか?」などの質問に対しても、持論を延々と述べたり、まったく的外れな答弁したりと、正面から答えないことが多かった。ツイッター上ではこんな声も。
《安倍が会見で何言ってるのかまるで理解出来ない》
《安倍さんって話せば話すほど矛盾ばっかりだね。》
会見は“会議室の使用時間の終わりがきた”ことを理由に、午後7時過ぎに強引に打ち切られた。会見の時間はおよそ1時間。
ちなみに、アンジャッシュ・渡部建(48)の会見時間は約1時間40分。闇営業問題を受けて行なわれた吉本興業の岡本昭彦社長(54)の会見の時間はおよそ5時間半にわたっている。
9月までは日本の行政の長だった安倍晋三前内閣総理大臣のさらなる記者会見は今のところ予定されていない。