「このたびは、私どもの“先輩”が大変恥ずかしいことで……」
「まことに恐縮です。“後輩”が本当に失礼なまねを……」
名門女子校・聖心女子学院の一部の卒業生たちの間で、こんな自嘲的な挨拶が交わされているという。彼女たちが“先輩”もしくは“後輩”と呼んでいるのは、安倍晋三首相夫人の安倍昭恵さん(57)のことだ。
聖心女子学院初等科・中等科・高等科を経て、聖心女子専門学校を卒業し、首相夫人となった昭恵さんは、聖心女子学院のOGたちにとって“誇れる同窓生”だった。だが森友学園問題以降、その“支持率”がダウンし、10月22日で、さらに急落したという。OGの1人は次のように語る。
「『即位礼正殿の儀』をテレビ中継で見ていて、昭恵さんの姿が映るたび、顔から火が出る思いでした。ほかの方たちが着物やロングドレスをお召しなのに、昭恵さんは座るとひざも丸出しになって……。ご本人がどうお考えであれ、明らかに場違いに見えました」
「即位礼正殿の儀」で昭恵さんが着た白のひざ丈ドレスは「土偶」「ハンドベル」など、さまざまな表現で揶揄された。「即位礼正殿の儀」に注目していたという国会議員の妻は言う。
「即位礼正殿の儀は、日本においてはこれ以上のものはない、最高位の儀式です。皇族方が十二単や束帯など、古式ゆかしいご装束で儀式に臨まれているのに、首相夫人である昭恵さんの服装からは、招いてくださった天皇皇后両陛下への敬意が感じられませんでした」
ちなみに「即位礼正殿の儀」の女性のドレスコードは《ロングドレス、デイドレス、白襟紋付又はこれらに相当するもの》と、なっていた。ファッション評論家の石原裕子さんは言う。
「ドレスコードを拝見する限り、昭恵さんの装いは問題ないと思います。素材もよく、個性的ないいドレスでした。ドレスのおかげで昭恵さんの存在も際立っていたと思います。ただ、ガラス張りのいちばん前の席で、お座りになるとひざが見えてしまったことは残念でした。せめてひざ下の長さのものでしたらよかったのですが。昭恵さんは少し体も絞られたのか脚もおきれいでした。その脚が映えるドレスをお召しになりたかったのでしょうね」
インターネット上でも炎上し、昭恵さん自身も「朝から着物を着ればよかった」と反省していたという。しかし夜の「饗宴の儀」での和装もけっして“合格点”には達していないようだ。
「昭恵さんは控えめな色合いの訪問着でいらっしゃいましたが、安倍首相は燕尾服にホワイトタイの正装。やはり昭恵さんもご主人にあわせて、色留め袖、それも五つ紋のものがふさわしかったと思います」(前出・石原さん)
それにしても首相夫人の周囲には、ファッションについてアドバイスをする人間はいないのだろうか? 昭恵さんの昔からの知人は言う。
「昭恵さんは、よくも悪くも“わが道を行く”人なのです。『私はこう思うの』『私がいいと思ったから』という言い方をよくしています。他人からのアドバイスを素直に聞くタイプではありませんし、ファッションについてもそれは同じだと思います。昭恵さんは肩やデコルテにはあまり自信がないようで、そのあたりがあらわになる服装はあまり着ません。ただ『デコルテは見せられないけれど脚は見せられるの』と、言っていたこともありましたから、美脚にはかなり自信を持っているようです」
この知人が語ったように、確かに昭恵さんのファッションを振り返ると、ワンピースやスカートも、ひざ上やひざ丈のものが多い。ただ車から降りる際、手を上げる際、ときには風にあおられて“見えすぎ”になってしまうことも多々あるようだ。
「『即位礼正殿の儀』で万歳をしていたときにも、太ももがあらわになっていました」(前出・国会議員の妻)
さすがの昭恵さんも今回の炎上を機に、ファッションの見直しをはかるのか。それともあくまでも“わが道を行く”のか……。