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「令和という新時代を迎えた日本。第126代の天皇として陛下が即位されました」
天皇皇后両陛下が“主役”となった初めてのDVD『天皇皇后両陛下-令和を迎えて-』は、流麗なナレーションで幕を開ける。
宮内庁の企画によるこのDVDは6月23日に発売。同じ映像は政府インターネットテレビでも配信されており、全世界で視聴できる。
宮内庁総務課報道室に編集意図について質問すると、
「国民の幸せを祈っておられる天皇皇后両陛下のご姿勢やお人柄を感じていただけるのではないかと考え製作しました」
映像を見た皇室ジャーナリストは、気になることがあったという。
「上皇陛下と美智子さまのお姿がほとんど映っていなかったのです。天皇皇后両陛下が”主役”とはいえ、逆に少し不自然というか……」
美智子さまは3月31日に東京・高輪の仙洞仮御所にお引っ越しされて以来、約3カ月にわたりいっさい外出されていない。一方で上皇陛下は、緊急事態宣言解除後の5月28日、引っ越し後初めて皇居内にある「生物学研究所」を訪問された。その後も週に1度のペースで同研究所を訪れ、ライフワークのハゼの研究を続けられている。
仙洞仮御所に“おこもり”になって3カ月の美智子さまは、現在どのような生活をされているのだろうか。宮内庁関係者が明かす。
「上皇侍従次長が、引っ越し前後から美智子さまに微熱のご症状が続いていることを公表したのは、5月14日の記者会見でした。それから1カ月半たった現在も、美智子さまの微熱のご症状は続いているようです。ただ、微熱の頻度は徐々に低下傾向にあるそうです。伏せていらっしゃるわけではなく、上皇陛下とお二人で毎朝欠かさず、ときには夕方も仮御所内の敷地を散策されているそうです」
そんななか宮内庁職員たちは、ご高齢の上皇ご夫妻が新型コロナウイルスに感染することのないように、日ごろの生活にも細心の注意を払っているという。
折を見て美智子さまと電話で話をするご友人で、美智子さまの著書も編集した元編集者の末盛千枝子さんは、以前から美智子さまの健康状態を心配していたと明かす。
「御代替わり以降、いろいろと気にされていた時期がありました。電話では弱々しいお声で、あれこれ考えておられるご様子でした。そうした上皇后さまの言葉を、心配な思いでお聞きしたこともありました。どれほど、つらく思われていたでしょうか」
雅子さまに皇后のお役目を引き継がれ、表舞台を退かれたのち、美智子さまはそういった“懊悩”をご友人に明かされていたのだ。そして末盛さんは、2週間ほど前にも、美智子さまと電話でお話ししたという。
「昨年の御代替わり前の忙しさでお痩せになり、手術やご体調の不良、さらにお引っ越しのお疲れもあり、上皇后さまはこのところお声も弱々しく元気がないようでした。私もずっと心配していたのですが、前回お話ししたときには、お声に元気が戻ってこられたような気がして、とてもホッといたしました」
今年の6月23日は、太平洋戦争末期の沖縄戦終結から75年。上皇陛下と美智子さまは仙洞仮御所で静かに黙?を捧げられた。美智子さまは現在、新型コロナウイルスの情報にも強く関心を寄せられているという。
「やはり国民の健康と生活をとても心配されているのだと思います。新型コロナに関するニュースは、注意深くご覧になっています。疑問があったり、詳しくお知りになりたいときは、侍従らに質問されているようです」(前出・宮内庁関係者)
「女性自身」2020年7月14日号 掲載