「あの騒動のとき、私は本当につらかったんです。中国の皆さんは本当にずっと私を応援してくれました。そして、どんな私も受け入れてくれました。
ちょっと大げさかもしれませんが、今日まで生きてこられたのは、本当に中国の方がこうして私を応援してくださったおかげだと思います。本当に感謝しています。
皆さんが私にくれた愛情に、どう恩返しをしたらいいかずっと考えています」
涙をこらえながらそう話したのは福原愛(32)だ。8月5日、中国のネットメディア「看看新聞」による、離婚後初めてとなる単独インタビューに応じた。15分ほどの動画には、福原の“中国へのラブコール”がにじんでいた――。
「中国人記者が福原に対して、『東京五輪では日中どちらを応援しましたか?』と聞いたのです。
それに対して彼女は、『混合ダブルス決勝に出場していた劉詩?は特に仲よしだから応援したい半面、日本にも金メダルをとってほしいし、気持ちが揺らぎました』と答え、日中両国への配慮がうかがえました」(スポーツ紙記者)
福原が台湾人の卓球選手・江宏傑(32)との離婚が成立したと発表したのは、7月8日。それから1カ月足らずで、中国本土のメディアに登場したことが、台湾の人々の感情を逆なでしているのだ。
「台湾では、離婚するまでは“おしどり夫婦”として温かく見守られてきました。昨今の台湾の対中感情はよいものではなく、『中国にこびている』と批判する台湾メディアが相次いでいるんです。
さらにネット上には、『人民元のにおいがする』『中国に嫁に行け』と、突き放すようなコメントも多く書き込まれました。
また福原は、フジテレビの東京五輪卓球中継で解説を務めましたが、コメントや受け答えにキレがなく、評判はよくありませんでした」(前出・スポーツ紙記者)
そんな逆風が吹きつけるなか、“愛ちゃん”はどのような心境で過ごしているのか――。
「不倫疑惑が今年3月に報じられてから、『周囲の風当たりが強くて、3カ月は家から出られなかった』と嘆いていました。でも、五輪の解説に出演した後は、ケロッとした様子でした」(福原の知人)
■絶大な中国人気で年収10億円の可能性も…
福原が台湾の人々からの批判を気にしないのは、なぜなのか。中国の国内事情に詳しいルポライターの安田峰俊さんは、こう解説する。
「福原さんは幼いころから中国に行っていたので、中国語はネイティブ並み。しかも、中国の東北地方のなまりがあって、ルックスと相まってか、昔から非常に親しみを持たれています。中国人からは“小愛(シャオアイ)”と呼ばれ、いまでも絶大な人気を誇っています。
中国版ツイッターと呼ばれる『Weibo(ウェイボー)』にも彼女のアカウントがありますが、フォロワー数は現在550万人を超えています。
福原さんの不倫疑惑は中国でも報じられ、『Weibo』にも2万件以上のコメントが付きましたが、大多数が彼女を激励する内容でした。結婚やスキャンダルの後も、中国での人気が衰えないのです」
本誌は8月3日発売号で、“五輪解説ギャラは1日100万円”と報じている。だが、もし福原が中国で同じように出演した場合、ギャラは比べものにならないほどの金額になるという。香港在住のジャーナリスト・初田宗久さんはこう語る。
「中国では、CMなどの広告やイベント出演料の単価が、日本よりもはるかに高額です。ギャラが1日100万円と報じた『女性自身』の記事を引用して、『中国人からすると安い。福原が中国で同じ仕事をするなら、3千550万円になるだろう』とまで報じられています。
中国での人気の高さを考えれば、番組やイベントへの出演、商品のイメージキャラクターなどに引っ張りだこでしょう。1年間に10億円近くを稼ぎ出すことも十分可能なはずです」
中国本土で“年収10億円タレント”に転身して、台湾の人々を見返す――。では、このシナリオの現実味はどれほどなのか。現に福原は「看看新聞」のインタビューで、今後の中国での活動について“匂わせて”いる。
「福原さんは、『これからは日中友好のための事業をやっていきたい』『北京冬季五輪を見に行きたい』という旨の発言をしています。
中国で非常に人気があった元セクシー女優の蒼井そらさん(37)は、中国に自宅を持ち、日本と行き来して活動していました。中国での仕事が日本より増えれば、福原さんも同じように活動できるはずです。
コロナ禍の状況次第ですが、中国に移住しても、お子さんたちのいる台湾との往来は、日本人ならノービザで可能です。でもひとつ気になったのは、『看看新聞』のインタビューで、お子さんの詳しい近況は触れていなかったことですね」(前出・初田さん)
台湾に残った子供と元夫については、寂しい近況も聞こえてくる。
「台湾では、『実家に戻った江が親族と一緒に子供を育てているが、経済的支柱だった福原が離れたいま、余裕がなく生活が苦しいようだ』と報じられています」(前出・スポーツ紙記者)
愛ちゃんの“当てつけ中国移住”が現実になれば、家族の隔たりは、台湾海峡を挟んだ中台関係よりも、大きくなるのかもしれない。