「大御所2人の退所に、事務所の後輩たちは驚いています。とりわけショックを受けているのが、大野さんなんです」(芸能関係者)
年内いっぱいでジャニーズ事務所を退所することが発表された、少年隊の錦織一清(55)と植草克秀(54)。嵐の大野智(39)は、2人と少なからぬ縁があるという。
「大野さんは昔から少年隊を尊敬していて、なかでも、ダンスも演技も達者な錦織さんに強く憧れていましたから」(舞台関係者)
憧れはJr.時代からだった、とはアイドル誌ライター。当時の大野は「不遇だった」という。
「大野さん以外の嵐の4人はデビュー前から雑誌やテレビに露出し、多くのファンがついていました。一方で大野さんは舞台出演ばかり。本人も、テレビに出られず後輩の後ろで踊ることすらあった当時を、『悔しさや焦りでくさったりもした』とのちに振り返っています」
しかし、錦織を目標に着実にダンスや歌の実力を磨いていたのだ。
「少年隊の『Oh!!』('95年)のパフォーマンスに感化され、ジャズダンスを熱心に練習するようになったそう。錦織さんがマイクを宙に投げて受け取る動きを見て“僕には絶対できない”と思ったという話も。少年隊のバックも務めています」(前出・アイドル誌ライター)
'99年、大野は嵐に大抜擢。
「舞台で培ってきた実力が故・ジャニー喜多川さんに認められたのです」(前出・舞台関係者)
嵐になって数年は自信のない時期が続いたというが、このとき彼を鍛えたのも少年隊や錦織の存在だ。'01年、少年隊の舞台『PLAYZONE』の主要キャストに。
「公演中は植草さんにかわいがられたそうです。東山さんにも高く評価され、大野さんは感激していました。そして錦織さんもべた褒め。“大野にもっと舞台をやらせたほうがいい”とスタッフに進言したといいます」(前出・舞台関係者)
この19年前の体験が、大野の自信となり原点となった。のちに本人もこれを機に「仕事への姿勢が大きく変わった」と語っている。
さらに'04年には、錦織が演じた『ウエストサイドストーリー』のリフ役を、大野も演じることに。
「おかげで交流が深まりました。錦織さんは大野さんを愛弟子のように思っていたのでは。劇場近くの鉄板焼き屋さんによく大野さんを連れていったそうです。共通の趣味のゴルフにも一緒に行ったと聞いています」(前出・舞台関係者)
くしくも大野の活動休止日・12月31日に尊敬してやまぬ大先輩が退所することになろうとは……。
「退所したあと、錦織さんは舞台の演出に軸足を置き活動していく意向のようです」(前出・芸能関係者)
いつか、大野が錦織の演出する舞台で再び“夢の共演”を果たす日が来るかもしれない――。
「女性自身」2020年10月13日号 掲載