ジーンズというものはシーズンにかかわらず着ることのできる、頼りになるクローゼットのマスト・スタンバイアイテムのはず。考えても見て、ライズ、ウォッシュ、フィット以外に手を加えられるところが少ないのだ。けれどもデニムは必ずトレンドの中に入っているし、時代感を取り入れたスタイルが確実に存在している(例えば70年代のフレアなどはその良い例だ)。CRが証明しよう。これまでの最もアイコニックなデニムスタイルを探り、40年代から最近までのジーンズの進化を辿ってみた。
1947年:エリザベス・テイラー
今のようなスタイルアイコンになる前、彼女はスッキリとした顔立ちの15歳の少女だった。チェックのネルシャツ、裾を巻き上げたルーズなジーンズのコーディネートに、仲良しのプードルがお気に入りのスタイルだった。
1951年:リタ・ヘイワース
仕事を離れたときの女優リタ・ヘイワースは、のんびりしてリラックスしているのがデフォルト。(写真でもネバダ州グレンブルックにある湖のほとりの別荘でゆったり過ごしている)となると、デニムは楽なストレートシルエット。ふくらはぎまで巻き上げて。
1950年代:グレース・ケリー
モナコ王妃としてのアイコニックな写真には、王室ならではのデカダンスなドレスを着た写真が多い。けれどもアメリカ人女優としての彼女はアメリカらしいファッションアイテムも大好きだった。そう、ジーンズ。50年代のジーンズはインキートーンで、ハイウエストのストレート。裾は折り上げている。
1960年:マリリン・モンロー
1960年代になるとジーンズはよりフィット感を増して、裾の折り上げも少なくなっていた。アメリカで大人気のブロンド女優、モンローは1961年に映画『荒馬と女』で彼女のカーヴィなボディラインを包み込むジーンズで新たなセックスアピールを感じさせた。
1962年:ブリジット・バルドー
イタリアで映画『戦士の休息』を撮影中のバルドーはハイウエストでスリムフィットなスタイルをチョイス。
1993年:クラウディア・シファー
1994年:シンディ・クロフォード
1996年:ケイト・モス
Text: Andrea Cheng From CR Fashion Book JP, CR Fashion Book US
Translation: Naoko Sugiyama
Photos: Getty Images