コロナ禍に振り回され続けた2021年が終わろうとしている。1年遅れで開催された東京五輪は賛否両論、総理大臣も交代するなど激動の年だった。芸能界も悲喜こもごも。
そんな乱高下する「株」の目安となるのがCMや広告、イベントなどの出演である。人気が出ればオファーは増えるが、スキャンダル一発で急落する。
今回本誌は、大手広告代理店がスポンサー企業2200社にアンケート調査をおこなった。アンケートは大手広告代理店と取引があるクライアント2200社に対して「2021年に株を下げた人、株を上げた人」を各3名挙げてもらい、1人1票で集計した。ここでは、「株を下げた有名人」を実名で紹介しよう。
“ストップ安” 第1位は、ぶっちぎりの1228票を獲得した森喜朗氏。東京五輪でのドタバタは、森氏が発信源だったものも多い。企業からは「老害なのは間違いないが、もともと言動が下品」「全世界に日本人の恥を拡散させてしまった」など、ボロクソな言われようである。
「五輪の一連の騒動も今は昔の感はあるが、クライアントの中には嫌な思いをさせられた人たちが多かった」(大手広告代理店関係者)
2位は、マッチこと近藤真彦。25歳下の一般女性との約5年間にわたる不倫発覚により、活動自粛を余儀なくされ、ジャニーズ事務所を退所した。「50歳を超えた男としてみっともない立ち居振舞い」など、まさに “愚か者” 扱い。
「クライアントは不倫をもっともタブー視するし、不倫期間が長かったこともマイナス要素となった」(同前)
3位には、大坂なおみが入った。東京五輪開会式では、最終聖火ランナーの大役をまかされるも、テニス女子シングルスで3回戦敗退。試合後の会見拒否なども重なって、一部からバッシングを受けた。「東京五輪での不甲斐なさよりも、会見拒否のほうがイメージダウン」「メンタルが不安定で使いづらい」など、企業側のアレルギーは強い。
4位は瀬戸大也。不倫騒動が燻るなかで、東京五輪について「金メダル獲得」「世界記録も視野に入れて練習したい」と豪語したが、メダル獲得はゼロと大惨敗。さらにレース後に「いろいろ言われてめっちゃむかつきますけど……」と、SNS上でコメントして大炎上した。
妻の馬淵優佳(23位)も、よけいな援護射撃で火に油を注いだ。「不倫で世間に迷惑をかけて、五輪で惨敗したときも言わなくていいことを言ってしまう面倒臭さばかりが目立った」など、未だ批判は止まず。
「成績が振るわなかったうえに、ネットばかり気にしている姿勢は批判の対象に。不倫騒動でスポンサーを振り回し、挽回の機会も自ら放棄した形ですね」(同前)
5位はYouTuberとして活動する宮迫博之。相方・蛍原徹との溝は埋め難く、ついに「雨上がり決死隊」は解散となった。プロデュースする焼き肉店でも開店前に不手際を連発と、やることなすことうまくいかない。「蛍原に見限られたことは決定打となった」と、ドン引き状態だ。
「闇営業の黒いイメージに加え、YouTubeで吉本興業の芸人をブッキングするなど、業界のタブー破りを連発しており、表舞台での起用はもうないでしょう」(同前)
6位にはメンタリストDaiGoが入った。自身のYouTube生配信中に、ファンからの質問に回答。そこで「僕は生活保護の人たちにお金を払うために税金を納めてるんじゃない。自分にとって必要のない命は、僕にとって軽いんで。だから、ホームレスの命はどうでもいい」などと発言し、大バッシングを食らった。「最近になって『酔っていたから』などと言い訳しているのも最悪」など、かつての高評価は地に堕ちた。
7位は “金メダルかじりおじさん” 河村たかし名古屋市長。東京五輪ソフトボール日本代表の後藤希友投手と面会した際に、金メダルを噛む暴挙に。本人いわく「最大の愛情表現だった」そうだが、抗議の電話やメールが殺到。「まず人として最低」「大げさな名古屋弁はやめてほしい」と、評判は最悪だ。
8位は、先の衆議院選挙で落選し、“ただの人” になったのに内閣参与に起用された石原伸晃氏。コロナ助成金受給もあり、今まさに炎上中だ。「負けっぷりがすさまじかった。『最後は金目でしょ』は一生の汚点」「なんで今さら内閣参与なのかさっぱりわからない」と、自民党自体にも批判が及ぶ始末だ。結局、石原氏は12月10日、内閣官房参与を辞任した。
9位は「AKBの1人や2人は妊娠させられますよ」というド直球セクハラ発言で炎上した徳光和夫。「AKB48の総選挙では司会を務めていたのに、あの発言は致命的」など、老害発言のダメージは大きい。
10位は “クスリ疑惑” の片瀬那奈がランクイン。7月に、同棲する恋人がコカイン所持で逮捕。自宅も家宅捜索を受け、尿検査の結果は陰性だったものの、事務所には「恋人とは別れ、捜査も受けていない」など嘘の報告をしていたことが発覚。結局、事務所は契約を解除した。「クスリに関する疑惑は、ご法度中のご法度」と厳しい意見が。
11位以下もパワハラ疑惑の伊集院光や、暴力事件で出場停止中に巨人にトレードされ、試合に出場して非難を浴びた中田翔、“タピオカ裁判” 敗訴後にタレントに復帰して、バッシング続きの木下優樹菜や、不倫で離婚した福原愛、泥沼離婚の熊田曜子など、一様に株は “ストップ安” である。
大手広告代理店関係者が、今回の結果をこう分析する。
「ほとんどがスキャンダルでの自滅ですね。ネット社会では、ちょっとした言動が大きく取り沙汰されてしまいます。さらに、スキャンダル後の対応を誤ると、さらに炎上が拡散し、騒動が長引くなど負のスパイラルに陥ってしまいます。そうなると、イメージ回復には長い時間がかかってしまいますし、クライアントはまず使ってくれませんね」
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