5月10日、プエルト・リコの警察当局は、サリル・ザベリ容疑者(60)を逮捕したと発表した。
事件はリゾートホテルに併設されているゴルフコースで起きた。17番ホール、緊張が高まっているザベリ容疑者の目の前に現れたのは1匹の犬だ。警察の調べによると、自身のボールを咥えた犬を見て、思わず激昂。銃を取り出すと、犬に向かって発砲し、撃ち殺してしまった。
さらにザベリ容疑者は、撃ち殺したあとも平然とプレーを続行したという。その後、18番ホールに入る直前に、駆けつけた警察によって逮捕された。
取材したメディア関係者に対し、「犬が迫ってきて逃げきれないと思った。3メートルくらいまで近づいてきたから、銃で撃った」と正当防衛を主張している。
ネットでは「妥当な逮捕だ」「本当に許せない」などと、辛辣なコメントが並ぶことになった。
今回の事件が注目された背景に、ザベリ容疑者の肩書がある。実はこの男、プエルト・リコを拠点とする『ザベリ・コンサルティング社』のCEOを務める凄腕ビジネスマンだったのだ。
1960年にインドで生まれ、幼少期にニューヨークに移住。若い頃からビジネス経験を積み、1999年に自身の会社を設立した。ビジネスマンとしてのキャリアは、40年を超えている。
個人のSNSはすでに削除され、ビジネスネットワークSNS「Linkedin」も非公開となっている。
会社のサイトに掲載された動画では、「みなさん一人一人の問題を解決する」と高らかに語っていたザベリ容疑者。だが、自分自身の問題はうまく解決できなかったようだ。
たった一瞬の「怒り」によって華麗なキャリアを失ったザベリ容疑者。初公判は5月19日だ。
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