3月29日、本田翼が都内でおこなわれた「明星チャルメラ新商品&新CM発表会」に出席した。
CMなどでダンスを披露するイメージの強い本田だが、この日は「また踊ってるって言わないでくださいね」とにこやかに登場。撮影を振り返る場面では、「私、本当に運動神経が悪く、ダンスを覚えるのがめちゃくちゃ遅いんですが……先生がわかりやすく教えてくれます!」と意外な一面をのぞかせた。
このところ、本田翼の人気がうなぎ登りだ。そのバロメーターがイベントで、3月だけで3本に出席している。いったい人気の秘密はどこにあるのか。
まず第1に、フリートークが安定していること。中居正広と情報番組の司会をしているが、どんな内容にも臆せず対応できる。また、登録者数200万人を超えるYouTubeチャンネルでのゲーム実況。趣味が高じたとはいえ、それだけでは長続きしない。どれだけゲームが面白いかを語るトーク力にたけている。
第2に、“天然キャラ” があざとくなく、ほんわか見えるところ。この “ほんわか” さをマツコ・デラックスが絶賛している。マツコの番組に出演した際、「愛されキャラは計算があるわけ? 計算を気づかせないよう、あっさりできるのは一つの才能よ」と言わしめたのだ。
そんな本田の魅力が最大限に発揮されたのが、3月16日におこなわれた「Schick 極 新CM発表会」だった。本田は、白シャツにネクタイ、サスペンダーというCMの衣装で登場。
CMの舞台は髭を整え、似合う姿を提案する街のおしゃれなバーバー。「モテたい男編」では、客から「髭があるのとないの、どっちがモテるんですかね?」と相談される。本田は「モテたいんだ」と顔を近づけニヤリとしたあと、「大事なのは『整っていること』です」とアドバイスする。
また、「父の葛藤編」では、客が「全部剃っちゃってください。娘がお髭、イヤだって……」と嘆くと、本田は客の耳元まで顔を寄せてささやくように「私はその髭、す・き・ィ」と、小悪魔的な表情を見せる。
監督に指示されて演じた役だが、決してあざといものではなく、彼女の本来持っている “ほんわかキャラ” が生かされている。
そしてその魅力が、さらに炸裂する。この日は「フジ」「アンカー」「カイゼル」「コールマン」「ピラミダル」「フルベアード」と名前がついた6種類の髭の形が紹介された。
そのなかの、富士山を逆さにしたようなあご髭の生やしかたが「フジ」と呼ばれるのを聞いて、本田は「山の富士ということなんですか? えっ、そうではない? 初心者向き? それじゃあ、高尾山くらい……じゃ、“高尾” でいきましょう!」と、なぜか新たな名前を提案する。
そのアイデアを会場の誰もが理解できず沈黙すると、本田はそれを察知したのか、「高尾スタイルは、フジのように濃くなくて薄いかもしれない。それが “高尾” です」と、ますます理解不能に。収拾がつかなくなった状態に、マスコミ席からクスクスと笑い声が漏れる。
さらに、司会者から「本田さんは6種類の髭スタイルでどれが好みですか?」と聞かれると、本田は「フジです」と即答。その理由は、「私はパーカーを着ている男性が好きなんですよー」と、パネルのモデル男性のファッションが好みだと明かす。
髭を選んだんじゃなかったんだ……。困惑気味の雰囲気をまたもや察したのか、本田は「このパーカーをちょっと大人っぽく着こなせるのが、“フジ” or “高尾” かなって」と笑う。その切り返しに、会場では「見事!」とばかり笑いが沸いたのだ。
冒頭で触れた明星チャルメラの会見でも、「ラーメンは一人で味わうものなので。家で作っても味変しますが、食べに行くと必ず、キムチ、ニンニク、お酢は頼みます。混ぜそばがすごく好きで、お酢をいっぱい入れて、最後はさっぱり」と、マスコミが好みそうな話題をたっぷり提供する。
これで、マスコミから嫌われるはずがない。
本田翼は天然キャラと言われるが、彼女の魅力は女優、モデル、情報番組MC、バラエティ、ゲーマー、マンガ好き……これら多方面から学んだバランス感覚にあるのかもしれない。(取材・文/芸能レポーター川内天子)
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