■前年比1816万円減ワースト1位の理由
「企業によって、業績とそれにともなう給料の変動が二極化した1年間でした」
「2020年3月期は、従業員へのインセンティブとして自社株式を交付したものが給与としてカウントされ、高額になったためです」(同社IR担当)
「ワースト2位のオリエンタルランド(258万円減)は、東京ディズニーリゾートの運営会社です。政府や各自治体からの休業要請により、ほとんど営業ができなかったことで、2020年の冬のボーナスは、7割カットと報じられていました」(溝上氏)
「減便が相次ぎ、業績が急激に悪化しました。日本航空は、コロナ禍の前は夏と冬にそれぞれ2カ月分のボーナスが出ていますが、去年は夏が1カ月、冬が0.5カ月にまで減少しています」(同前)
「22位の丸紅(261万円減)は、資源安の影響で、2020年3月期で約2000億円の赤字を出しています。一方、食品に力を入れるなど脱資源を打ち出している伊藤忠商事は、同期に約5000億円の黒字を確保。給料も4%増えています」
「5位の旅工房(101万円減)は、ネット専業の旅行会社で、収益の100%を海外旅行事業に頼っていました。42位のセレスポ(92万円減)は、スポーツイベントの制作・運営会社で、イベントが軒並み中止・延期を余儀なくされ、大損害を被りました」(財産ネット企業調査部長・藤本誠之氏)
(週刊FLASH 2021年9月7日号)