(所属事務所HPより)
伊集院光が、10月2日放送のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)で、三遊亭円楽が初期の肺ガンを公表した理由について語った。
1984年から6年ほど、円楽に弟子入りしていた伊集院。いまでも交流があり、師匠のガン公表を聞き、「もう勘弁してくれ、と。こんな師匠愛の強い人間が、自分の師匠がガンであるなんて見ちゃったら、これはもう、何もやる気が起きませんよ」と、慌てたという。
そこで、お見舞いのために円楽の家を訪ねた。円楽は不在で夫人と話したが、そこで公表理由を聞いたという。
「初期も初期だけど、師匠の名前で売っている公演も先々までいっぱいあるから、それをお休みするときに、『ちょっと体調不良で』とごまかすこともできなくはないけど、払い戻しも出てくるので……そういうことを考えたら、包み隠さずちゃんと言って、済ませて帰ってきた方がいい、と」
誠意を持って公表した円楽の姿勢を聞いて、伊集院は「来たことだけ伝えてください」と伝えて、去ったという。
同番組では、正月に新年会で円楽を訪ねた際のエピソードも語っている。
「みんなベロベロになってるときに、一門の上の人が俺に『あんちゃん、また落語やんねぇのかよ?』って話が始まって。半分くらい苦笑いで付き合ってたら、横から師匠(円楽)が『よせ、よせ。こいつには、こいつの仕事があるんだから』って、助け舟を出してくれて」
師匠の優しさに感謝したが、円楽から逆に「まぁ、ほら。俺が70(歳)になったときの記念の会みたいなところで、ちょっと……とか? さぁ、飲もう、飲もう」と、酒の席の笑い話にしながら、いつか落語を披露するよう、ほのめかされたという。
そのさりげない言葉に、伊集院は「ウチの師匠、68だから(笑)。そんな先じゃないじゃん!」と驚いた様子だった。
落語家でありながら、ラジオパーソナリティとして注目され、タレントに転身した伊集院。円楽とはたびたび共演し、2016年4月20日放送の『伊集院光とらじおと』(同局)では対談。
伊集院は、弟子時代に円楽から「苦労は芸の肥やしだけど、肥やしをあげ過ぎた花は、それはそれで枯れる。自分で塩梅を決めて、自分のしたいこともしなさい」と言われたことに感謝していた。
円楽が病を退けて、70歳の古希を迎えた際は、伊集院の「感謝の一席」が高座で見られるかも?
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