歌手のGACKTが、5月2日放送の『直撃!シンソウ坂上2時間SP』(フジテレビ系)に出演し、不動産ビジネスについて語った。
番組では、6年前からマレーシアの首都クアラルンプールに住んでいるGACKTに密着。冒頭でGACKTは、紫色のランボルギーニ・アヴェンタドールで登場。司会の坂上忍を愛車に乗せ、600軒の中から選んだという高い壁に囲まれた要塞のような大豪邸へと向かう。
1700平米もあるという自宅へ入ると、目の前にはプールが。無数の高級ソファや、バーカウンターに趣味のポーカー専用のスペースまである。こんな暮らしぶりを見た坂上が、GACKTに「何か(ビジネスを)やっているんですか?」と質問すると、「富裕層向けの物件を提供する不動産(会社)をやっています」と明かす。
GACKTはスタッフの密着に対し、「KL(クアラルンプール)にいるときには1日2時間以上仕事をしない」と発言。自分の自由な時間を作ることを意識しており、日本で仕事があれば1週間ほど滞在するが、それ以外は基本的にクアラルンプールの自宅で過ごすと説明する。
ビジネスの拠点にクアラルンプールを選んだ理由について、「寒いのがダメで、ヨーロッパは外れる。乾燥が苦手だからアメリカも外れる。時差がありすぎると仕事ができないので、時差を4時間以内に収めたい。気候がよくてインフラが整っていること。食事が美味しいこと。この難題をクリアできるのはKL以外にない」と明かしていた。
GACKTによると、不動産ビジネスを始めたのはマレーシアに来る前からだったらしく、「日本でミュージシャンがほかのビジネスをやると(周囲から)むちゃくちゃ言われる。必要もないので、いままで言わないようにしていた」と告白する。
続いてGACKTは、坂上とともに実際に販売している高級物件へ移動。向かった先はクアラルンプールの一等地に位置する高級マンションで、そこには広さが180平米ほどあるホテルのスイートルームのような部屋が。すべて家具付きで値段は1億4000万円。扱っているうちの7割がすでに売れているという。
「なんでもいいわけではなくて、選りすぐりの物件を選んで富裕層に提供する」と説明するGACKT。彼が共同経営する不動産会社は、海外への事業投資もおこなっているとのことだ。
そもそもなぜ不動産などのサイドビジネスを始めたのか。それは音楽業界の変化と密接に関わっていたという。
「30(歳)になったときに音楽の形が変わるって思った。世の中からCDがなくなると。このまま音楽だけにもたれかかっていくと、絶対にミュージシャンは生活できなくなると如実に感じた」
屋内で大量の雨を降らせたり、馬に乗って舞台に登場するなど、ステージの演出に莫大な費用をかけていたGACKT。CDの売り上げからそれらの経費を賄うのが業界の常識だが、CD不況が重なり、ステージのクオリティを維持できる見通しがつかなくなったという。
「どうしようと思って、とにかくお金を稼げる仕事を作らなきゃと思って、いろんなことを始めた。最初は見よう見まねで不動産。飲食もやりましたし、カラオケの経営などいろんなことをやった」
番組では、日本にいたときはワーカホリック状態だったと振り返ったGACKT。先見の明やビジネスセンスを持ち合わせていたからこそ、「1日2時間労働」でも豪華に暮らせるのだ。