視聴者の好感度は高くても、現場でのスタッフ受けは最悪……なんてことも珍しくないのが芸能界。特に現場スタッフへの対応には、その人の “素” が出やすいものだ。
そこで今回、NHKや民放各局のバラエティの現場で働くプロデューサーからAD、ヘアメイクまで、テレビ制作関係者300人に大手広告代理店がアンケートを実施。
調査対象者には「一緒に仕事をして性格がよかった」タレントを3名まで挙げてもらい、1位=3ポイント、2位=2ポイント、3位=1ポイントとして集計した。カメラが回っていないところでのエピソードを証言してもらった。関係者が見た「本当に性格がいい芸能人」は誰なのか?
男性編1位は、意外にも「アンジャッシュ」の児嶋一哉。渡部建がピンで活躍していたぶん、コンビのイメージが薄かったことも功を奏したようだ。
「現場の児嶋さんは声が小さく、あまりハキハキしているタイプではないのですが、かえってそれが謙虚さとして伝わっている」
「相方との共演ができないいま、児嶋さんに同情的な人が多いのは、その優しい人柄の賜物でしょう。とはいえ、現場での渡部さんの評判があまりよくなかったこともあり、その反動もあるのかも」(制作会社スタッフ)
2位は、好感度上位タレントの常連、「サンドウィッチマン」の伊達みきお。宮城出身で地元愛が強く、震災復興絡みの仕事は、ギャラは二の次で受ける男気があるという。
「最初は怖そうに感じますが、スタッフの特徴を見抜くのがうまく、すぐにイジりだします(笑)。ちゃんと愛情を感じるフォローまでつけてくれるので憎めません」(AD)
3位には「熱さ」でお馴染み、松岡修造がランクイン。
「ふだんの松岡さんをひと言で表わすならば『誠実』そのもの。収録以外では淡々と話をする姿など、冷静さしか見当たりません」(プロデューサー)
いまやすっかり売れっコYouTuberとして名を馳せる江頭2:50は6位。
「収録後、『ちょっとやりすぎたかな……』とブツブツと独り言を言っている姿が印象的でした」(制作スタッフ)
11位は、テレビで見ない日はないほど多数のレギュラー番組を持つ有吉弘行。夏目三久という生涯の伴侶も得て公私ともに絶好調だが、「売れていなかったときに関わったスタッフには、仕事度外視で義理をはたす」(ディレクター)と、下積み時代を忘れていないところが、スタッフ間で好感度が高いようだ。
大手広告代理店のキャスティング担当者によれば、今回のランキングからは、芸能人の “現場人気” を決めるポイントがみえてくるという。
「ここにランキングされたタレントたちの特徴のひとつは『ギャップ』です。若い人が多いADなどは、特にギャップに弱い。それまであまりいい印象を持っていなかったタレントが、実際に会ってみたらじつはいい人だったという、いい意味でのギャップは好感度に直結します」
スタッフ受けの極意は「ギャップ萌え」にあるようだ。
(週刊FLASH 2021年11月9日・16日合併号)
外部リンク