お笑い芸人のケンドーコバヤシと陣内智則が、『ボクらの時代』(フジテレビ系)2月3日放送回に出演し、若手時代の大喧嘩について語った。
ケンコバと陣内は、ともにNSC大阪11期生。当時から、ケンコバは、陣内のことを「スターになるんちゃうか」と思い、妙に気に入っていたという。一方の陣内も、「まったくウケない時代も、コバだけが笑っていた」と語る。
下積み時代は、コロッケ店で一緒にアルバイトするほどの仲だった。ある時期、陣内はケンコバの実家に住んでいたこともある。事件が起きたのは、そのころのこと。
いつまでも帰らない陣内に腹が立ったケンコバは、ある「いたずら」を決行することに。そのいたずらとは、真夏の暑い日に、扉が開かないようにつっかえ棒をして、陣内を部屋に閉じ込めるというもの。部屋の空調は、40度の暖房にしていたという。
ケンコバは仕事があったため、陣内を放置したまま外出。仕事を終えて帰宅し、部屋を開けると、必死の形相の陣内が飛び出してくる。
「シワッシワの陣内がつかみかかってきた。『殺したる!』って」
そしてケンコバは、陣内に階段の上から突き落とされる。いたずらで「死ぬかもしれない」という恐怖を味わった陣内が、溜めに溜めた殺意をケンコバにぶちまけたのだ。
そんな事件があっても、若手芸人2人の親交は続いた。しかし、売れてから、気まずい時期に突入することに。
『エンタの神様』(日本テレビ系)をきっかけに、東京でブレイクした陣内を、ケンコバは「調子に乗っている」と感じるようになったという。
「いま思えば、陣内にちょっとこんな(天狗のポーズをしながら)空気があったことに怒ってたんやろうな。細かいことで、そのたびにイラッときてた」
そして陣内も、ケンコバのイラつきに腹を立てており、顔を合わせても何かギクシャクしていたと語る。
そんなケンコバは、以前、『アメトーク』(テレビ朝日系)2013年11月21日放送の「俺たち『くされ縁』芸人」回に出演し、こんなエピソードを披露している。
ある飲み会で、先輩の千原ジュニアを喜ばせるため、「ジュニアさんは飲んでてください!ナンパしてきますわ!」と立ち上がったケンコバ。しかし、陣内は「おう、任せる」と言って、まったく動かない。
必死で駆けずり回り、なんとか女性を連れてカラオケに戻ったケンコバ。そこに陣内が「面白いミニコントをやれ」と無茶振り。
その場で考えたネタがスベると、「アホやろ、こいつら」と女の子にしたり顔をしたという。ケンコバは、そのときのことを忘れていなかった。
「いまだに俺許してへんねん、お前! あんとき『アホやろ。こいつら』って、絶対まだ許さへん!」
時を経て、2019年。『ボクらの時代』の最後にケンコバは、陣内と気まずかった時期を振り返り、「仕事が変わってきて、違う人になったみたいで。お互い寂しかったんやろな」と本心をこぼしていた。
三つ子の魂百まで。同時期に芸人として産声をあげ、苦労した時代をともにした同期の「絆」は、死ぬまで続くのだ。
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