白鵬の原石時代
5月26日に千秋楽を迎える、大相撲五月場所。新大関の活躍に注目が集まるなか、若手のホープに続けとばかりに、稽古により熱が入る。土俵を沸かせる人気力士たちの、幼き「原石時代」を総発掘!
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●横綱・白鵬(34)
父はモンゴル相撲の大横綱で、メキシコ五輪レスリング銀メダリスト。母はチンギス・ハーンの末裔。モンゴル時代はバスケに熱中。15歳で来日したが、体重が68キロしかなく、引き受ける部屋がなかなか決まらなかった。
●大関・高安(29)
小学校時代のあだ名は「マル」。西武に在籍していたマルティネスに似ていたのが由来。野球少年で、リトルリーグのポジションはライト。打撃のほうは、巨漢ながら打率は1割6分ぐらいだったという。
●大関・豪栄道(33)
出生時の体重は4380グラム。「豪華で大きい」イメージから「豪太郎」に。小学5年時に「わんぱく相撲」で全国制覇。埼玉栄高時代には高校横綱、国体優勝など、数々のタイトルを獲得した相撲エリート。
右手前が玉鷲。家族との1枚
●関脇・玉鷲(34)
両親はともに教師、姉は東大大学院に留学というインテリ一家。スポーツ経験はなくホテルマンを目指していたが、姉を頼って19歳で来日し、入門したという変わり種。食料系の大学に通っていただけあって、料理の腕もプロ級。手芸も得意。
左から御嶽海、父、母
●小結・御嶽海(26)
父・春男さんとの約束で、小学時代から毎日四股を400回踏んで下半身を鍛え上げた。御嶽海(本名・久司)のことを「ヒーくん」と呼ぶ母・マルガリータさんは、たびたび国技館で愛息を応援する。料理好きの母から教わった、秘伝のプリン作りが得意。
●前頭筆頭・魁聖(32)
ブラジル出身の日系3世。サッカーは好きではなく、柔道をやっていたが、16歳で相撲を始める。全ブラジル相撲選手権・無差別級で優勝。「得意なのはゲーム。苦手なのは早起き」と本人。コカ・コーラが大好きな、陽気な力士。
●前頭筆頭・遠藤(28)
礼儀や忍耐を身につけさせるために、相撲教室に入部。最初はイヤイヤ通い、稽古から逃げたこともあったが、巡業で見た朝青龍に魅せられた。小学時代は『スラムダンク』の影響でバスケ部にも所属。
●前頭三枚目・正代(27)
小学1年のときに、地元相撲クラブの監督に才能を見出されて、スカウトされたのがきっかけ。農業高校の畜産科では、牛や豚の世話も経験。母の実家はメロン農家。ちなみに、歌手の石川さゆりは遠い親戚にあたる。
●前頭四枚目・栃煌山(32)
幼少時代は喘息気味だったが、地元のクラブから誘いを受けて、小学2年から相撲を始める。おっとりした性格で、運動神経は良いほうではなかったというが、ひと一倍熱心な稽古の賜物で急成長。豪栄道は小学時代からの宿敵。
1歳のころ、父・正史さんと
●前頭五枚目・阿武咲(22)
同郷の宝富士が関取となり帰郷した姿を見て力士に憧れた。1日100番以上の猛稽古をこなし、小学生時代から全国大会で活躍。トマトが食べられなかったが、最近克服。
●前頭十五枚目:石浦(29)
父は高校相撲の名門・鳥取城北高の監督で、母も同校の教員。石浦も相撲部で活躍。貴ノ岩、照ノ富士、逸ノ城らは、相撲部の後輩。子供のころは野球が好きで、左腕のエース。ちなみに阪神ファン。
左端が炎鵬。家族との1枚
●十両二枚目:炎鵬(24)
父は新聞社勤務。兄の影響で、5歳から相撲教室に通い、アマチュア時代は軽量級で、数々のタイトルを獲得。幕内・輝は、同じ中学の同期。身長168cm、体重は関取最軽量の99kgだが、両親、兄は揃って大柄。
(増刊FLASH DIAMOND 2019年5月30日号)
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