写真:三次会での白鵬とX氏(左端)
「2019年の、大阪場所(3月)の前のことです。Xは、『3月6日の宮城野部屋激励パーティのチケットがあるんですけど、行かはりますか?』と言うんです」
こう語るのは、3月6日に大相撲の横綱・白鵬(34)との酒宴に参加したAさん。X氏は、京都府内で解体業などを手がける、会社の社長だ。
「5年ほど前の創業にもかかわらず、すでに4、5軒のホテルの建設に関わる、若手の経営者です。そのXが、自分の人脈を広げようと目をつけたのが、相撲のタニマチ。そして、京都で白鵬関の後援会を作り、副会長として活動を始めたんです」(Aさん)
X氏のフェイスブックによれば、後援会の立ち上げは2018年。2018年9月には、白鵬とモンゴル旅行にも行っている。だが、Aさんは激励パーティに誘われる直前、X氏からこんな告白を聞いていた。
「逮捕のことは大丈夫ですよ。ちゃんと検察に話したんで……」
X氏のよからぬ噂を、Aさんはたびたび耳にしていた。
「大麻に手を出している、というんです。そして実際、2月に逮捕されたんです」(Aさん)
京都市に店を構える飲食店のオーナーは、こう話す。
「2月13日の深夜でした。うちの店の前の道路で警察がXさんに声をかけたら、大麻を所持していた。現行犯逮捕されたんです」
X氏の逮捕はAさんの耳にもすぐに入った。
「Xの兄から伝えられました。でもXとは連絡がつかなかった。それがパーティの2日前に突然連絡が来て、パーティに誘われたんです。逮捕のことも聞きました。Xは、『10日ほど勾留され、その後起訴された』と話していました」(Aさん)
3月6日はX氏が逮捕されてから、半月あまり後。X氏はその日、Aさんとともに、大阪での「宮城野部屋激励パーティ」に参加した。そのパーティの後、X氏とAさんは、北新地で白鵬と合流した。
「 “二次会” は北新地のクラブ、“三次会” はカラオケバーでした。その場は、『白鵬関の後援会に入りたい』という社長が支払いました。三次会で白鵬は、『店の酒を全部持ってこい』と言い、いろんな酒を混ぜて、特製の飲み物を作ってました」(同前)
大阪場所初日を4日後に控えた白鵬は、「場所前にお酒が飲める最後の日。思いっきり飲むぞー」と息巻いていたという。
Aさんはその会で見た、異様な光景を語る。
「会の途中、突然白鵬関が立ち上がって、Xに、『表彰状を渡してもいいですか?』と言いだし、用意していた表彰状のようなものを読み上げたんです。『X殿、あなたは宮城野部屋や白鵬に対して、多大なる後援活動をして……』といった内容。京都での宿や飲み食いを、すべてXが持っていると聞きました」
大横綱が、大袈裟なまでに感謝を伝える “恩人”。そんな人物が、逮捕、起訴された事実を、白鵬は知っているのだろうか?
9月22日、九月場所の千秋楽に、休場中の白鵬を直撃した。
“三次会” の写真を見せて、X氏のことを尋ねると、白鵬は「知っていますよ」と答えた。続けて、「大麻所持で逮捕されたことは?」と尋ねると、「残念ですね」とひと言残し、車で去っていった。
X氏にも文書と電話で「後援会の副会長である」「3月6日に “三次会” に参加した」「2月13日深夜に大麻所持で逮捕された」などを確認したが、「あり得ません」と白鵬との関係自体も否定した。
だが、本誌が「 “三次会” の写真を入手している」と伝えると、「僕にそっくりな親戚じゃないですか」と答えを変えた。
9月3日付の官報で、「日本への帰化」が告示され、日本国籍を取得したばかりの横綱。残念な交友を断ち切れるのか?
(週刊FLASH 2019年10月15日号)