写真:AP/アフロ
5月20日、巨人の上原浩治選手が、現役引退を表明した。引退会見では、「これまで自分に関わってくれた方々、みんなに感謝したいと思います。本日をもって現役生活を終えたいと思います。ありがとうございました」と涙ながらに語った。
1999年から巨人のエース投手として活躍。2009年には大リーグに移籍したが、2018年、10年ぶりに巨人に復帰。7月には、日米通算「100勝100セーブ100ホールド」という「トリプル100」を達成し、レジェンドと称された。
上原の年俸総額はおよそ80億円。
2019年1月26日放送の『ジャンクスポーツ』(フジテレビ系)では、上原とチームメイトだった建山義紀選手が「あいつは80億円稼いで、2000~3000万円の選手の使い方。そんな貯めてどうすんの。たぶん貯金30億は持ってるわ」とコメントしている。
上原の堅実さは、新人の頃から有名だった。
「普通の新人選手は、莫大な年俸を手に入れると、一気に高級品などを買いあさります。球場へも、ブランドのバッグで来る選手が多い。でも、上原は、大きな紙の袋で済ませていたんです。さすがにもう少し気を使えよ、と記者連中で話したほどです」(スポーツ記者)
上原は、こうして貯めた資金をもとに、不動産への投資を加速させた。
2019年1月12日放送の『ジョブチューン「超一流プロ野球選手はスゴい! だけじゃなくこんなに面白かったんだ!」SP!!』(TBS系)では、「一軒家と、いまマンションに住んでいますが、全部で7つぐらいある。アメリカに2つ、日本にマンション2部屋。マンション一棟を不動産として持っている」と本人が明かしている。
この一棟買いしたというマンションは、東急東横線沿線にある単身者向け物件で、2004年のこと。購入をスクープした本誌の取材に、当時、地元の不動産業者がこう答えている。
「ここなら土地1坪250万円、30坪なので7500万円。建物は66坪だから坪単価100万円で、約6600万円。購入費は約1億4000万円ですね。
あのマンションは10室で平均家賃が9万円、年間1100万円の家賃収入。電気代、維持費、管理会社の手数料を差し引いた約9割、1000万円が毎年上原さんに入る計算になります」
現金による購入で、利回りが7~8%という、抜群の投資案件となった。驚くのは、同じ年に、やはり現金で都内に億ションを買ったことだ。若いときから堅実な人生設計だったことがうかがえる。
実は上原は、大学に入る前、過酷な浪人時代を経験していた。勉強と並行し、道路工事や警備員などのアルバイトをこなし、時には時給650円で働いていたことも。並外れた堅実さは、そんな過去にも理由があるのだろう。
時給650円男は、球界生活20年で、ついに80億円を手にした。引退会見では、次の人生について「まだ何も考えていない」と話していたが、老後が安泰すぎてうらやましい限りだ。