「私の反社会的な行為により、ご迷惑とご心配をおかけしてしまいました」
2019年4月4日、黒スーツに黒ネクタイでそう謝罪したのは、テクノバンド「電気グルーヴ」のメンバーで、俳優のピエール瀧(54)だ。同年3月、コカインを使用したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕、6月には懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を受けていた。
「電気グルーヴ」での“相方”石野卓球氏(53)の「(解散)するわけねーだろ、バーカ」という発言をはじめとする「謝罪しない」姿勢や、『麻雀放浪記2020』・『宮本から君へ』が彼の出演シーンをノーカットで上映する配給会社の対応など、騒動は世間の注目を浴びたが……。
「ついにピエール瀧さんが、事件当時のことについて語ったんです。
受刑者などに向けて求人を紹介している『Chance!!』(株式会社ヒューマン・コメディ)の2021年冬号のなかで、彼のインタビュー記事が掲載されています。ピエール瀧さんが逮捕後のことを語るのは初めてのこと。さらに、最新の近影も掲載されています」(芸能関係者)
インタビューでは、逮捕後の人間関係の変化、石野卓球との関係性、SNSなどでの誹謗中傷などについても語っている。
「インタビューを読みましたが、とにかくどんなセンシティブな質問にも積極的に答えている姿勢に驚きました。留置所の警察官に『瀧さんのまま、ちゃんと元いた場所に戻ってください』と語りかけられたエピソードを明かしたり、マスコミが家の前で張り込んでいるとご近所さんが教えてくれたなどと、事件当時のことを赤裸々に語っているんです」(同前)
メイン読者である受刑者に向けて自身の経験を余すことなく話す、肝っ玉の大きさを見せたピエール瀧。保釈後は映画『ゾッキ』、Netflixのドラマシリーズ『全裸監督2』に出演し、同じくNetflix製作の『サンクチュアリ-聖域-』の公開が控えている。
さらに2021年に開催された「FUJI ROCK FESTIVAL ‘21」では、ヘッドライナーとして約2年半ぶりに「電気グルーヴ」としてライブをおこなったことも話題になった。
徐々に活動を再開している彼の今後を、芸能ジャーナリスト城下尊之氏はこう語る。
「彼は現在、Netflix作品などを中心に出演しています。東宝や松竹のような日本の大手配給会社は、オファーを様子見中というところでしょうか。とはいえ、こうした会社も『執行猶予が明けたら、彼にぜひオファーしたい』と考えていると聞きます。
というのも、ピエール瀧さんの演技は、映画関係者のなかでも非常に評価が高いんです。短い時間の出演ながら、独特なオーラで視聴者に強いインパクトを与えるキャラクターは代わりがいません」
留置所の警察官が語ったセリフのとおり、ピエール瀧は「元いた場所」に戻れるのだろうか。今後の活躍から目が離せない。
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