立体的なフェイスラインに血色感のある肌。誰もが憧れる理想的な肌は7万年前から伝わる“かっさ”で手に入ると、世界中のSNSで話題に。
そこでUK版「エル」が、鍼灸師でレッドカーペット女優御用達のフェイシャリストのアダ・オオイ氏にインタビュー。かっさの効果をレクチャー!
Q.そもそもかっさのルーツは?
最近海外でもブームになっているかっさ(海外ではGua Shaと呼ばれ、グワシャと発音)は、最近SNSでよく見かけるローズクォーツや翡翠などで作られるフェイスケアアイテムと同様の形。とはいえ最近のかっさブームはとても長い歴史の一部でしかないというのは意外と知られていない事実。
「かっさは伝統的な中国医療にルーツを持ちます」とオオイ氏は説明。
「かっさは7万年以上前のお墓の埋葬品から、石を平たい板状や針のように削られた形で発見されています。またある文書によると、かっさを火で熱して重い病気などを処置していたことも書き記されているようです」
10分間のかっさでスキントーンがアップ!?
「かっさ(グアシャ)は引っ掻く(グア)となめらかにする(シャ)と訳すことができます。顔などにある反射区を刺激して血流を肌の表面で分散させることで、内側で起きている不調を取り除き、整えることができます」とオオイ氏。
フェイスラインやスキントーンがアップするなど、SNSではさまざまな恩恵があると話題のかっさ。このテクニックは本来中国人の家庭内のボディケアとして、代々受け継がれてきたものだ。
「あらゆる研究によるとかっさを10分程度行うことで、血流の酸素や老廃物の交換を行う微小循環を4倍に増加させることができると判明しています。現在ではエステや筋肉に対するアプローチ、メンタルヘルス、ウェルビーイングなどの多岐にわたる分野で注目されています」
Q. 1日のどのタイミングで使用するのがベスト?
朝か夜かという議論であれば、両方行うのがベスト! 朝晩行うことでかっさによる恩恵をきっと実感できるはず。
「朝のルーティンに組み込むことで肌を目覚めさせると同時にむくみを取り、肌をトーンアップさせます。特に飲酒と塩分の多い食事をした次の朝は体の循環が滞りがち。顔にむくみが出やすいのでかっさを行うことが必須です」
「夜の場合は気持ちを落ち着かせるためにもせひ取り入れてほしいですね。スキンケアの前にぜひ行ってみてください。リラックスにもつながるので良い睡眠へと誘ってくれるでしょう。寝る前に心を鎮めてくれることで、その日のストレスや緊張感を減少させてくれますよ」
Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI