疲労回復の王様はやっぱり豚肉。夏から秋へと季節が移ろうなか、ひと夏の疲れを感じている人も多いのでは?
そこで、疲労回復の鍵を握るといわれる栄養素、「ビタミンB」に注目。管理栄養士の櫻井麻衣子さんに、基礎知識とあわせてビタミンB群を多く含む食べ物やおすすめの食べ方を伺った。
Text:YOSHIE ODA
ビタミンB群の効率的なとり方は?
ビタミンB群は各種類が助け合うことでパワーを発揮するので、複数のビタミンB群をいっしょにとるのがベスト。ただし水溶性のため、ほとんどが一度に必要量以上にとっても尿中に排泄されてしまいます。まとめてではなく、タイミングをずらしながらコンスタントにとることを意識しましょう。
また、ビタミンB1・B2・B6・B12、葉酸は腸内細菌からも作り出されるため、腸内環境を整えることも大切です。
#01 豚肉
なんとなくだるい、日中眠気を感じる、集中力が続かない…。そんなときは、群を抜いてビタミンB1が豊富に含まれている豚肉がおすすめです。ビタミンB群のほかタンパク質も豊富で、ヒレ肉なら脂質も少なく低カロリー。糖質が多くなりがちな丼ものや麺類のときに一緒にとると、効率よくエネルギーに変えられます。
おすすめのとり方:丼や麺類を食べるときに
#02 さば
近年はさば缶がブームになるなど、栄養豊富なヘルシーな食材として注目を集めているさば。ビタミンB群の中では特にビタミンB12やナイアシンが豊富に含まれているのが特徴です。タンパク質の合成や赤血球の生成をサポートするビタミンB12は、通常不足しづらい栄養素ではありますが、胃酸の分泌が低下する高齢者は吸収率が低下するため、高齢でアルコールを多くとる方におすすめの食材です。さばの他に魚介類ではあさり、ほたて、ほっけにもビタミンB12が多く含まれています。
おすすめのとり方:EPAやDHAも多く含むので、煮付けや刺身で油も一緒に
#03 玄米
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なことで知られる玄米。なかでもビタミンB1、B6を豊富に含みます。食物繊維は腸内環境を整えるのにも役立つため、家で炊くご飯を白米から玄米に切り替えるのもよいでしょう。ビタミンB2が豊富な卵や、B12が豊富な海苔と一緒に食べるのがおすすめ。
おすすめのとり方:卵や海苔とともに