家族としてともに暮らす犬が、飼い主さんに約束してもらいたい10のこと――。
犬と飼い主さんとの約束事を、犬の視点からまとめた「犬の十戒」は、世界中の愛犬家の間で広く知られる詩です。今回は、そんな「犬の十戒」の1~5に記されている詩を、「いぬのきもち」ならではの解釈を入れてご紹介します。
犬の十戒(1)
「ぼくの一生は10~15年ほど。その間、一緒に幸せに暮していくためのプランを思い描いてほしいのです」
犬は人よりも速いスピードで年を重ねます。まだ若いと思っていても、あっという間に飼い主さんの年齢を追い越してしまうのです。そんな短い犬生を悔いなく楽しんでもらうためにも、「春と秋に定期健診を受けよう」「次はあそこへ旅行に行こう」など、先々を考えて行動し、愛犬が一瞬一瞬を楽しみながら大切に過ごせるよう、工夫してあげてください。
犬の十戒(2)
「ぼくに飼い主さんたちのこといろいろ教えてほしい。そして、ぼくのこともたくさん知ってほしいです」
人社会のルールを教えてあげないと、犬は慣れない世界に不安を感じ、周囲の人に迷惑をかけることがあるかもしれません。また、飼い主さんも愛犬の行動をよく観察して、「犬」について理解を深めれば、愛犬の気持ちに気づきやすくなるでしょう。
犬の十戒(3)
「ぼくに何か教えるとき、それができるようになるまで、少し気長に構えていてほしいな」
犬がしつけを覚えるのは、人が言葉の通じない国へ行き、その国の言葉やしきたりを覚えるようなもの。覚えるまでは、それなりに時間が必要なのです。しかし、根気よく教えていれば、愛犬は必ず覚えてくれます。長い目で見て教えていきましょう。
犬の十戒(4)
「何かできたら、ニッコリ笑って心からほめてもらいたい! 本当はおやつより何よりも、それがいちばんうれしいから」
犬を上手にしつけるコツは、できたときに笑顔で心からほめてあげること。それだけで犬はうれしい気持ちになり、教えられたことを覚えていくのです。ただし、心のこもっていない笑顔は犬に伝わらないのでご注意を!
犬の十戒(5)
「『ときにはたたいたり、怒鳴ったりして教えることも必要』だなんて思わないで。そんなことをされたら、ぼくはきっと怯えてしまいます」
「怒鳴れば伝わる」という考えは間違い。怒ったときに犬がお腹を見せたり、飼い主さんをなめたりするのは、謝っているのではなく、そうすればその場が早く収まると知っているから。
半ば怯えているようなものなのです。
暴力・暴言は絶対にやめてください。
参考/「いぬのきもち」2020年1月号『愛犬との良縁を育むためにも守りたい 犬の十戒~愛犬からのお願い~』
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。