さまざまな研究により、犬と人ではどのような違いがあるのかを深堀すると、物の見え方や感覚にも違いがあることが分かってきました。
そこで今回は、犬の見ている「色」の世界をテーマに、犬の色の好みや見え方などについて、いぬのきもち獣医師相談室の先生にお話をうかがいました!
犬にも人と同じように「色」が見えているの?
引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー以前は「犬には白黒にしかみえていない」といわれていました。現在では「犬も少し色が見えている」というのが定説のようで、「黄色と青色系」の色が見えるともいわれていますが、犬にも人と同じように「色」が見えているのでしょうか?
獣医師:
色の見え方には諸説ありますが、「オレンジ」は黄色っぽい色に、「紫」は青っぽい色として認識されているといわれています。
また、「赤」と「緑」については、グレーのグラデーションのように見えているようです。「赤」は青みがかった黄色の濃いグレーに、「緑」は黄色っぽい薄いグレーに見えていると考えられています。
犬に「色」の好き嫌いはある?
引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー犬には、好きな色や嫌いな色があるのでしょうか?
獣医師:
犬に色の好みはないと考えられます。青・紫・濃紺など青系の色は認識しやすいようなので、食器やおもちゃなどのアイテムに取り入れてみるのはよいかもしれませんね。
人と犬の「色」の見え方が違う理由は?
引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー
人や犬が「色」を感知できるのは、網膜に「色を感じ取る細胞」が存在するためです。しかし、人の網膜には「赤」「青」「緑」を感じる3種の細胞があるのに対し、犬の網膜には「青」と「緑」を感じ取る2種類の細胞しかないと考えられているため、赤系統の色を感知することができず、犬と人では色の見え方が違うといえるのでしょう。
愛犬の見ている「色」の世界を想像しよう♪
引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬と人では同じものを見ていても、色の見え方に違いがあることが分かりました。
また、犬に色の好みはないということですが、認識しやすい色はあるので、そういった色をアイテムに選んでみるなど、愛犬との生活に取り入れてみるのはよいかもしれませんね!
愛犬の見ている世界を知り、愛犬の目線を想像することで、より愛犬との絆を深目られるかもしれません。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
参考/「いぬのきもち」2020年6月号『360度いぬのこと大調査!第2章 こんなに違うからこんなにカワイイ♡犬と人とことん比べてみました!』(監修:大阪府立大学名誉教授 医学博士 獣医師 佐々木文彦先生)
取材・文/いけてぃん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。