全国で最もバナナを購入しているのは、名古屋の人だといいます。一体なぜ、名古屋の人はバナナを買いまくるのか?その驚きのワケとは。
名古屋市緑区にあるスーパー「ウオダイプラス」を覗いてみると、そこにはバナナを買う多くの人の姿がありました。台湾やフィリピンなど4種類のバナナが販売され、1日に300袋以上が売れるといいます。
「この値段だったら、だいたい朝市(の時間帯)ぐらいでなくなる」
Q.朝市は何時間?
「2時間です」(ウオダイプラス 青果担当 服部武さん)
あっという間に売り切れてしまうこともあるという、バナナ。1年を通して安定して売れる商品だといいます。
実は総務省の家計調査によると、2人以上の世帯で(2016年から2018年の平均)名古屋の人たちがバナナを1年間に購入している金額は、全国1位。バナナ1本を約150グラムに換算すると、1世帯あたり1年間に約147本ものバナナを買っているという計算に。
なぜ名古屋の人たちは、バナナをたくさん買うのでしょうか?
「バナナは一番手軽かなと。それで結構売れているというのもあるのでは」(ウオダイプラス 青果担当 服部武さん)
名古屋でなぜバナナが売れているか、はっきりした理由はわからない様子。
取材班が向かったのは、愛知県美浜町にあるバナナ農園「ちたフルーツビレッジ」。
Q.これで何キロくらい?
「これだと20キロくらい」
Q.何本くらいついてる?
「150~200本くらいあるんじゃないですかね」(ちたフルーツビレッジ 大崎秀樹さん)
農園を管理している男性に、“なぜ名古屋の人たちがたくさんのバナナを買うのか?”聞いてみると、ある有力な情報が…。
「名古屋(周辺に)にバナナを輸入して販売する会社があるので、その会社が頑張ってるのが大きいと思う」(ちたフルーツビレッジ 大崎秀樹さん)
その会社は、愛知県北名古屋市にある「名古屋バナナ加工」。会社の看板には、“Nagoya Banana”。この会社では、輸入したバナナを5日ほどかけて追熟させ、出荷しています。
会社ができたのは、今から約100年前の1915年。歴史あるこの会社であれば、名古屋でバナナが人気な理由にたどり着けるのでは?ということで、話を伺いました。
Q.(バナナ農家の話によると)ここが頑張ったから、名古屋市民の(バナナ)消費量がNO.1とのうわさが…
「全国にうちと同じような会社がそれぞれ頑張っているので、名古屋で消費が一番高い理由なのかはわからない」(名古屋バナナ加工(株) 浅井昭宣さん)
残念ながら歴史のあるバナナ加工会社でも、理由はわかりませんでした。
そこで、名古屋市の台所・愛知県豊山町にある「北部市場」へ。バナナの担当者を直撃すると…
「名古屋は全国でも真ん中にあるので、関東や関西から荷物が入りやすい。入荷量が多いときは関東からも関西からもこちらに引っ張りやすいので、特売の比率が上がることが多いという感覚でいる」(名果商事 バナナ担当 大辻慶介さん)
北部市場によりますと、あまり日持ちしないバナナにとって名古屋は流通の便が良く、市民に提供できる場が多いことで消費が増えているのではないかといいます。
さらに、名古屋の人の気質にも関係が…?
「バナナは安いやつ。果物も安いやつ。鮮度の良いもの。セールの時しか買わない」(名古屋の街の人)
「高くて価値のあるものが安いと、名古屋の人はお値打ちだという感覚はあると思うので。手に取りやすくなるのかな」(名果商事 バナナ担当 大辻慶介さん)
名古屋にたくさん集まるというバナナ。お得な時に買ってしまう名古屋の人の気質もあわさって、名古屋の人はたくさん買ってしまうのかもしれません。
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