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実際の感染者数を誰も答えることができない理由 立憲民主の福山議員の質疑を検証してみた

2020年5月14日 09:00 バズフィード

新型コロナウイルスの検査について、5月11日の参議院予算委員会で、立憲民主党幹事長の福山哲郎議員が行った参考人質疑に、医療関係者らから猛烈な批判が起こっている。

参考人として出席した政府の専門家会議の尾身茂副座長に、実際の感染者数がどれほどいるのか詰め寄る内容だ。

尾身副座長に詰め寄る福山議員
Twitterでは、「尾身先生の回答は適切」「専門家の意見を理解できていない」「専門家に話を聞く態度ではない」と批判のツイートが相次ぎ、ハッシュタグ「#福山哲郎議員に抗議します」は36万件以上つぶやかれ、一時、トレンド1位になった。

後から、「#尾身先生を応援しよう」とするハッシュタグも現れ、こちらも5万3000件以上つぶやかれている。

福山議員が求めた「実際の感染者数」は全世界、どこでもつかみようがない。また、福山議員が提案した「無症状者・軽症者」も含めてのPCR検査は本当に必要なのか。

BuzzFeed Japan Medicalは、米国国立研究機関博士研究員でウイルス学、免疫学を専門とする医師、峰宗太郎氏の協力を得て、福山議員の質疑内容を検証した。

「日本で陽性者は10倍いるのか?」

まず、質疑内容を振り返る。

尾身副座長は5月4日の専門家会議の記者会見で、「日本ではPCRで捕捉できない無症状の感染者も含めると10倍以上いると推測できる」という指摘に、「当初から軽症者や無症状者が多くて、我々の今のシステムでは探知できないということはおっしゃる通りです」と答えた。

福山氏はこの発言を取り上げて、質問した。

「『今の方法ではやるべき人が検査をやれていないという人がおられますよね』と答えている。陽性者の10倍、日本全体で無症状・軽症の人も含めて10万人程度いるという認識ですか?」

これに対して、尾身副座長は、「10倍ということについて『おっしゃる通り』と言ったわけではない」とした上で、こう回答した。

答弁する尾身副座長
「10倍か15倍か20倍かというのは今の段階では誰にもわかりません」

「報告された感染者が全てを捕捉しているわけではないというのはおっしゃる通りというのは、この感染症の特徴からして、そういうことだと申し上げました」

また、福山議員は、厚生労働省クラスター班の西浦博・北海道大学教授も、実態は10倍以上いるかもしれないと会見で述べたことに触れた上で、「日本の場合には残念ながら軽症の方や無症状は相談者・接触者外来(帰国者・接触者外来)で弾かれてほとんど検査されていません」と批判。

その上で、「でも世界中はこの感染者の数には軽症者・無症状者の方が含まれています。なぜならこの人たちが感染を広げるからです」との認識を示した。

さらに、「今、抗体(検査)をやっています。大阪で抗体検査(の陽性率は)1%、神戸3%、東京6〜8。ということはこのパーセンテージに入れていけば、少なくとも10万人じゃ下らないということです」と抗体検査(※)での疫学調査に話を移し、こう述べた。

※感染者の体内にできてウイルスを攻撃する「抗体」の有無を調べる検査。陽性なら、感染した経験があるとわかるが、陽性だったからといって今後感染しないかどうかは現時点では不明。

「抗体検査の状況がまちまちなのもわかっていますが、今、いくつかのグループでやっていて、相当安定的に数が見えてきていると思います。そうすると10万どころではないかもしれない」

その上で、安倍首相にも実際の感染者数がどれぐらいいるかわからないという認識か質したところ、首相はこう答弁した。

「日本のPCR検査数は他国と比較して少ないのは事実であるものの、検査陽性率は諸外国と比較して十分に低くなっている。各国と比較しても潜在的な感染者を捕捉できていないわけではないという指摘がなされているものと承知しております」

「他方で無症状の感染者がかなり存在していることも考えると、PCR検査だけで全ての感染者を把握することは困難であることもまた事実であって、そうした点も踏まえつつ、尾身先生も発言なさったのだろうと思います」

一時速記が中断する場面も

福山議員はさらに、院内感染の原因ともなっている無症状や軽症者を補足しないで次の対策が打てるのかと問いかけた上で、「10倍いる可能性も否定もできないし、肯定もできないのですね」と質問した。


答弁に立った尾身副座長に安倍首相が声をかけたことに対し、「なぜ(答弁を)指導しているんですか!」と怒鳴り、一時、速記が中断される事態となった。

それでも尾身副座長は「大切なポイントを指摘していると思います」と丁重な態度を崩さず、東京都の陽性率が7%であったことから説明し始めると、福山議員は「ちょっと短くしてくださいよ」と口を挟んだ。

尾身副座長は「わかりました」と続け、この東京都の7%という検査陽性率は、医療機関にかかっている人を検査した結果だと示し、こう述べた。

「一般のコミュニティのリスクは、医療機関に行く人よりもリスクが低いのではないかと考えるのが普通です。仮に東京都が7%の陽性率だとしますと、地域のコミュニティの一般は、7%を超えることはないだろうと考えるのが今のところ常識です」

何らかの必要があって病院で検査を受けた人の方が、病院に行っていない人よりもリスクも陽性率も高いと推定できる。よって、都民一般の陽性率は7%よりも低い。そういう科学的な見方を示したかたちだ。

しかし、福山議員は実際の感染者数が10倍いる可能性を確認することを求めていたためか、「全く答えていただけませんでした。残念です」と返した。

その上で、院内感染などを防ぐために無症状や軽症者の人にもPCR検査を拡充するよう提案した。

これについては、加藤勝信・厚労相が、すでに手術前の患者などで医師が必要だと判断すれば症状の有無に関わらず保険適用とすることを示した上で、分娩前の妊婦のPCR検査についても検討中であることを述べた。

実際の感染者数はそもそも調べられるものなのか?

以上が質疑の概要だが、そもそも、福山議員が求めたように「実際の感染者数」は調べられるものなのだろうか?

福山議員が拡充を求めたPCR検査は、完全な検査ではない。

流行しているとは言え、集団の中での感染者の割合は少ないと予想される場合、本当は陰性なのに陽性と出る「偽陽性」も、本当は陽性なのに陰性となる「偽陰性」も多くなる(※)。

つまり、必要がないのに医療機関などにかかったり、一定期間、隔離されたりする人が増え、逆に本当は陽性なのに気を緩めて行動し感染を広げる人が増える可能性がある。

※参考記事「PCR検査は必要か?」

実際の感染者数を求めることについて、検査に詳しい峰宗太郎氏はこう批判する。

「検査というものはまず原理的にも完璧なものではありません。どのような検査でも偽陰性・偽陽性の問題はありますので、『検査万能論』はいつでも誤りです」

「ある程度の数以上が生じる感染症であれば、全数を正確に把握することは不可能です。この世界はリアルワールドであって想像上のパーフェクトワールドではありません。インフルエンザも定点観測のみで、全数把握ではありませんよね」

そして、尾身副座長が述べた「実際の感染者数は誰にもわからない」という答弁は科学者として正しいと評価する。

「現在の新型コロナウイルスについては、世界中、どの国であっても、『実際の』『正確な』『いわば神のみぞ知る』感染者数はこれまでも誰にもわかっていませんし、現在もわかりませんし、将来的にもわかりません。絶対にわかりません。尾身先生の述べられたことは、その通りであるとしか言いようがありません」

さらに、そもそも実際の感染者数を完全に把握する必要もないと指摘する。

「有効な公衆衛生施策を打てるだけの把握と予測があればいいわけですので、どこまで把握するかは、施策をうつ根拠になり得る程度で十分と言えるでしょう」

無症状者や軽症者に検査する意味はあるか?

福山議員が訴える、無症状者や軽症者に検査する必要があるかどうかについては、これまでも度々議論されてきた。

福山議員も含め、検査の必要性を訴える人は、無症状の人や軽症者からも感染させる可能性があることを指摘し、「感染を確認して隔離しないと防げない」と主張する。

だが、検査のキャパシティ(対応能力)が限られている中で、検査数が増えると、重症者が後回しにされる危険性などが指摘されてきた。

加藤厚労相が答弁で述べたように、病院に入院する患者については、院内感染を防ぐために医師が必要と判断すれば新型コロナの症状がなくてもPCR検査を保険適用する方針が決められている。分娩する妊婦についても検討中だ。

これについては峰氏も厚労省の見解に同意する。

「院内感染などを防ぐために患者に検査を行うことは、目的にかなっているといえるでしょう。今までも、医療機関では患者の同意のもとに、手術前などにHBV、HCV、梅毒、HIV などの検査を行なっています。感染管理の面からは、合理的であり当然許容される検査です」

一方、感染者と濃厚接触した人などを除き、無症状や軽症の人を検査するのは難しいと峰氏は述べる。

「軽症であっても検査前確率(陽性である確率)が高い、つまり新型コロナウイルス感染症らしさがあるだとか、感染者に接触した経験があれば検査を積極的にする意味はあるでしょう。ただ、そういう前提のない無症状や軽症の方であれば、だれを検査するかを決めることができません」

世界中で無症状や軽症者も含めて検査をして実数を把握しているという福山議員の指摘については、峰氏はこう疑問を投げかけた。

「『世界中では無症状者や軽症者も含めた検査の結果を把握している』という指摘については、どこの国のどの話であるか是非お教えいただきたいと思います。そのような話は聞いたことが全くありません」

その上で、新型コロナウイルス感染症で全数を把握する意味については、「特にないと思います」と答える。

「特にこの新型コロナウイルスは無症状者・軽症者の割合も大きく、重症者を確実にすくい上げるという戦略で対応することが重要でしょう。無駄に検査に医療資源を割くよりは戦略的な検査を実施し、重症者の確実な拾い上げがなにより重要であると言えます」

そもそも日本は検査が少な過ぎるのか?

現在、日本では医師が必要だとして発注した検査もなかなか受けてもらえない、検査結果が出るまでに時間がかかる、という問題は確かにある。PCR検査のキャパシティが十分でないからだ。

だが、検査数が海外より少ないと批判を受けながら、感染者数や死亡者数が非常に低く抑えられているのも事実だ。どういうことなのだろうか?

峰氏は海外とのPCR検査数を比較する以下のグラフを作成してくれた。

青の棒グラフが検査数を感染者数で割ったもの、オレンジの棒グラフは検査数を死亡者数で割ったもの、折れ線グラフは人口100万人あたりの検査数
上記の棒グラフは、日本を含む8か国のPCR検査数を、各国の流行状況を反映させるために、患者数、死亡者数で割ったものだ。一方、折れ線グラフは100万人あたりの検査数で、各国の流行状況を反映していないことになる。

「このPCR検査数のグラフからわかるように、日本は流行状況を加味しなければ確かにPCR検査数は比較的少ないことがわかります。しかし、流行状況を加味した棒グラフをみていただくと、韓国、ドイツの次にPCR検査数が多いことがわかります」

「これは、患者一人または死亡者一人当たりのPCR実施回数が多いということです。つまり、一人の患者を見つけ出すのにどれだけのPCRを行っているかということを示しています」

このような計算を加えた検査数を見ると、「日本は海外と比べて検査数が少ない」とは必ずしも言えなくなる。

「韓国、ドイツ、日本については相当数のPCR検査を実施しており、患者に対する検査数の多さから言えば、より軽症者まで含めて拾い上げている可能性が高い。逆にドイツ以外の欧米各国は流行状況を考慮すると、PCR検査が比較的足りておらず、軽症者等の把握は十分になされていない恐れがあるとも言えるでしょう」

これについて、韓国や日本ではこれまで、感染者の接触者調査が保健所などによって極めて綿密になされてきたことも要因と指摘する。

「濃厚接触者の洗い出しなどで、無症状者も多く拾い上げられていることはよく知られています。欧米各国では流行が酷く、接触者調査が韓国や日本と比べて、十分にできているとは思えません。より無症状の人や軽症者を把握できていないのは欧米各国である可能性が高いでしょう」

抗体検査とPCR検査の意味の違い

質疑で福山議員は、大阪や神戸、東京の抗体検査の値を示し、「相当安定的に数が見えてきていると思います」と述べた。

政府は、日本赤十字社の協力を得て、献血の血液を利用した新型コロナウイルスの抗体検査に乗り出していると報じられているが、その結果はまだ出ていない。

新聞社の世論調査のように、無作為に選んだサンプルの抗体検査の結果から全体の感染者数を推計する疫学調査だが、PCR検査で実数を把握することとは違う。


【参考】実際のところ日本にどれぐらい感染者がいるの? 続々と出てくる抗体検査の結果の意味

これについて、峰氏は「PCR等による病原体検査と、抗体による検査ではみえるものも異なりますし、検査の目的も異なります。それは大前提であり、そこを混同しているのは議論の前提としてまずいように思います」と批判する。

その上で、抗体検査による疫学調査の結果はまだ研究途上だと評価する。

「抗体検査による疫学調査については、まだはっきりとものが言える精度・デザインの調査はないと考えてよいと思います。検査精度、特に特異度については抗体検査も原理的に100%ということはあり得ず、精度が非常に高くコントロールされた方法論を用いての調査が待たれます」

「また、これまでに報告されている調査では、調査サンプルが一般市民からなる集団を代表するという『代表性』が十分に保証されたものがまだありません。ここを解決するためには、特定の地域の全数検査などが必要だと思われます」

「よって、『抗体保有率』を見て、PCR検査による感染者報告数の何倍いそうだなどとは、現時点では言うべきではないと総合的に判断しています。『相当安定的に数が見えてきている』とは到底言えないと思います」

PCR検査をはじめとする病原体検査については、検査時点において病原体に感染しているか否かしか判定することはできないのに対し、抗体検査は感染歴があるかどうかも含めての判定なので、一致はしないとも指摘する。


「そして、いずれの検査においても検査の直後に感染する可能性もあるわけです。何を目的にするかによって、検査は適切になされねばなりません」

結論:全数を把握していないことに問題はない

以上のような考察を経て、峰氏は、福山議員が強く求めた「実際の感染者数の把握」についてこう述べた。

「総合的にみて、全数を正確に把握していないことは特に大きな問題ではありませんし、全数を把握できていないことには大きな落ち度はないでしょう。それは有効な施策を打つのに絶対的な影響を与えるものではなく、ある程度の想定があればいいからでもあります」

また、日本でのPCR検査数も決して少なくないと強調しながらも、PCR検査のキャパシティがいまだに十分でないことについては改善されなくてはならないと述べた。

「たしかに今後の流行の波がくることや、医師の要請による検査が十分にできていないことの問題を考えれば、PCR検査のキャパシティ拡充は重要です」

ただし、それでも、福山議員の検査に対する認識は問題があると指摘している。

「ここまでは、『幸運』も含め、流行が比較的抑えられている日本で、検査数は比較的に十分になされてきていた、と評価するのが妥当でしょう。福山議員が前提に立っていると思われる『検査不足』との認識自体が的外れではないでしょうか」

「国際比較については、他国の状況を本当に丁寧にみているのか疑問です。流行状況も、検査の充足状況も日本よりも劣る国が多いと思われる状況において、他国では云々ということを言うのであればデータを出し、解釈を説明すべきです」


その上で、科学者として、こう苦言を呈す。

「全数が把握できていないことで責めるのは、的外れで勉強不足で理解ができていないように思います。適切な検査とはなにか、検査の目的とは何か、状況把握は何のために必要なのか、施策を打つのに必要な考え方と把握すべき情報はなにか、冷静に学び、把握してから専門家にその状況や解釈を尋ねるべきではないでしょうか」訂正
予算委員会の日付を訂正しました。
2020/05/14 09:20

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cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_fvkarpc8wdb6_コロナ禍で災害がおこったら…?避難生活での感染対策、ガイドブックをウェブで公開 fvkarpc8wdb6 fvkarpc8wdb6 コロナ禍で災害がおこったら…?避難生活での感染対策、ガイドブックをウェブで公開 oa-buzzfeed 0

コロナ禍で災害がおこったら…?避難生活での感染対策、ガイドブックをウェブで公開

2020年5月13日 18:50 バズフィード

いつ、どこで発生するか分からない、大地震などの自然災害。新型コロナウイルスの感染が広がる今この瞬間にも、災害が起こる可能性はあります。

「災害が発生した時に、感染予防など、どのようなことに気をつけて避難生活をおくればいいのか?」という疑問に答える、サポートブックが公開されました。

「新型コロナウイルス 避難生活お役立ちサポートブック」は5月11日、34ページのPDFで公開されました。

サポートブックでは、感染症対策をしながら避難生活を送るポイントや注意点などがイラストと共にわかりやすくまとめられています。

サポートブックを公開したのは、NPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」。災害時の避難生活について支援を経験したことがある団体で構成する「避難生活改善に関する専門委員会」が制作しました。

サポートブックの対象は、避難所開設・運営などに関わったり避難者の対応をする市町村職員や自治会・町内会役員、NPO、ボランティアなど避難者受け入れ側、そして避難者全般です。

いつ災害が発生し、誰が「避難者」になるかは分からないため、一人一人が注意点などを知っておくことが大切です。

感染防止対策をした避難所受付の設置方法の例
JVOADの明城徹也・事務局長は、制作に至った理由を「災害時の避難生活で支援の経験やノウハウがある団体が、発信すべきだと考えたから」だと語ります。


「避難生活改善に関する専門委員会」を構成する団体などはこれまで、日本各地で発生した災害で避難所運営などを支援してきました。そこで培ったノウハウや情報を共有するため、これまで民間や行政を対象にした研修などを実施していたといいます。


その中で、新型コロナが流行し始め「もし流行中に災害が起きたらどうすべきか?」という疑問に答えるために、サポートブックを制作しました。

「新型コロナの対策をしながらの避難所運営は、これまでの避難所運営の常識を覆すものです。避難所運営の支援の経験がある団体に加え、感染症が専門のアドバイザーを迎え、サポートブックを作りました」(明城さん)

コロナ禍で、どこに避難する?知っておくべきこと

サポートブックが「はじめに」でまず紹介しているのが、コロナ禍での避難先についてです。

災害が発生したり、自宅にとどまる危険度やリスクが高まった場合、避難しなければなりませんが、指定避難所などでは、多くの避難者と共に集団生活を送らざるを得ない状況が発生します。

その様な状況を極力避け、人数を抑制するため、各自治体は学校などの指定避難所の他に、ホテルや旅館を新たな避難所として開設できるよう、準備を進めているといいます。

小規模避難所、民間施設を含めた避難施設の例
また、サポートブックでは「可能な場合は、親せきや知人宅への避難を推奨」としています。可能な限り「少人数・個別空間での避難を優先」することで、感染リスクを減らすためです。

もし、やむを得ない状況で避難所に身を寄せたとしても、可能な限り「少人数・個別空間を確保」することが鍵ということです。

避難者、そして避難受け入れ側が事前に「適切な対処方法をきちんと理解し、事前を含めた対策を徹底すること」が、避難生活での感染拡大を「最小限に食い止める」方法です。

また、被災者に新型コロナの感染者がいる場合「医療機関への移送を大原則」とした上で、大規模災害時にやむを得ない場合、感染者や濃厚接触者、感染に関する症状がある人などの避難先や、避難所でのゾーン分けレイアウト例なども図で示されています。

避難所のゾーニングレイアウトの例

もし避難生活を送ることになったら?気をつけること

サポートブックでは、「どこにいても、1人ひとりが必ず守ること」として、通常の生活でも徹底が呼びかけられている「3密(密閉・密集・密接)の回避」「汚れた手で目・鼻・口を触らない」「こまめな手洗い・アルコール消毒」などを挙げています。

災害時、断水が発生し、石鹸やアルコール消毒液がない場合には、「手に付いたウイルスを少しでも減らすために、ペットボトルの飲料水やウエットティッシュで拭きましょう」としています。

また、断水などで石鹸で手が洗えない状況にある際は、おにぎりやパンを食べる時に、包装紙を持って、食べ物には直接手を触れずに食べることなどを挙げています。

避難所での集団生活でクラスター(集団)感染を生まないためには、手洗い時のタオル、食事時のコップや箸の共有・使い回しを避けるべきと指摘しています。

サポートブックでは他にも、効果的な掃除・消毒の仕方、避難所運営スタッフの服装、受付の設置方法などの、感染対策をそれぞれ紹介しています。

感染対策をしながら避難所運営に参加する際の服装や注意点等

「コロナ流行+災害」の不安の中でも、差別を生まないために

新型コロナウイルスの流行では、感染への不安に加え、経済的な不安などもあり、感染者や営業を続ける店舗、医療従事者などへの差別や嫌がらせも問題になっています。

もし今、災害が発生したら、不安がさらに増大します。サポートブックでは、そのような中でも「特定の人や地域、職業などに対して偏見を持つ、嫌悪する、差別するなどの行為は避けなければなりません」と明言しています。

「特定の人、地域、国籍、職業などに対し『危ない』『悪い』というレッテル」をはったり、誰に対しても差別、侮辱、不快感を与える言動が起きたりしない様に、以下の点が対策として挙げられています。

・確かな情報を取得する

・差別的な発言に同調しない

・どのような人に対してもねぎらいの心を持ち、敬意を払う

・誰もがかかる可能性がある病気であることを理解する

これらの対策は、災害時だけでなく、新型コロナが流行する現在でも、心がけるべき点です。

「新型コロナウイルス 避難生活お役立ちサポートブック」は、NPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」のウェブサイト上で閲覧、ダウンロードをすることができます。


サポートブックの内容は今後、最新情報に基づき、随時更新されていく予定です。

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cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_7jjxbsozh65c_東京新聞「抗体検査5.9%陽性」の報道が誤解を与える危険性認める。専門家「道義的責任は重い」 7jjxbsozh65c 7jjxbsozh65c 東京新聞「抗体検査5.9%陽性」の報道が誤解を与える危険性認める。専門家「道義的責任は重い」 oa-buzzfeed 0

東京新聞「抗体検査5.9%陽性」の報道が誤解を与える危険性認める。専門家「道義的責任は重い」

2020年5月13日 17:35 バズフィード

東京新聞は5月12日、朝刊3面に「『誤解を与える』批判について」と題した、杉谷剛社会部長の署名記事を掲載した。

新型コロナウイルスについて4月30日の朝刊1面トップで報じた「抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性」という記事が「一般の人たちの5.9%が感染したことがあるとの誤解を与える危険性がある」との批判を重く受け止めるという内容の記事だ。

東京新聞の4月30日の記事に対して、京都大学のウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は、すぐ電話をかけて訂正を求めたという。

宮沢准教授はBuzzFeed Newsの取材に「掲載したことの道義的責任は重い」と指摘した。記事の何を問題視したのか。

経緯を振り返る

東京新聞は4月30日付朝刊の1面トップに「抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性」という記事を掲載した。

抗体検査とは体内でウイルスと戦う「抗体」ができているのかどうかを調べるもの。

この記事は東京都のナビタスクリニックで希望者202人(男性123人、女性79人)を対象に実施した抗体検査の結果に基づいている。

検査の結果、陽性と診断されたのは12人で、全体の5.9%にあたるという。

また、検査を受けた202人のうち1ヶ月以内に発熱の症状があった人は52人。同居者で新型コロナウイルス感染者がいる人は2人、PCR検査を受診したことがある人は9人、PCR検査で陽性だった人は1人としている。

その上で「抗体検査の正確性はまだ確立していない」と前置きをしながら、「今回の調査は多くの無症状や軽症者を含め、国内で感染が確認された人数を何十倍も上回る人がすでに感染した可能性を示している」とした上で、「実態把握へ検査拡大を」と報じた。

4月30日正午のウェブサイトトップ
この記事は東京新聞のウェブサイトでもトップに表示され、反響を集めていた。

中には「5.9%」という数字と東京都の人口を掛け合わせて、「東京では約82万人が感染している」という言説も広がった。

これは、さまざまな前提を省いたうえでの単純計算であり、正しいとは言えない。こうした誤った認識が、この記事をきっかけに広がることになった。

問題はどこに?

この記事の問題点として、京都大学の宮沢教授は2つの点を指摘する

1つ目は検査で使われた抗体検査キットの限界について、言及がない点だ。

東京新聞によると、ナビタスクリニックが使っているのはクラボウが販売している抗体検査キットだ。

製品のカタログには注意事項として、「本製品の使用は、研究用に限定して販売しております」と記載されている。診断への使用は想定されていないものだ。

同クリニックのホームページによると、このキットを10セット25000円で購入し、希望者から1回あたり5500円の検査費用を実費で徴収して検査を実施している。

一方で、日本感染症学会はこれらの抗体検査の性能評価を行った際に、「感染症の診断に活用することには推奨できない」との認識を示した。「今後さらに詳細な検討が必要である」と結論づけている。

このことから、抗体検査の精度は現段階では十分とは言いがたい。こうした検査キットの精度を見る指標は、2つある。感度=陽性を正しく陽性と判定する割合特異度=陰性を正しく陰性と判定する割合
の2つだ。

感染者をもれなく見つけるために感度を100%へと近づければ、今度は特異度が下がり、感染していない人を陽性と判定してしまう可能性が高まってくる。


また、新型コロナウイルス以外のコロナウイルスの抗体への反応(交差反応)なども考慮が必要だ。

そうした中で、専門の学会がその精度に「さらなる検討が必要」とする段階にあるキットによる検査に基づいていることにも、注意が必要だろう。

2つ目は、検査を受けた人の「バイアス」の問題だ。

この調査は検査を希望してクリニックを訪れた人を対象にしているため、ある母集団から無作為に対象を抽出して行う調査よりも、陽性率が高くなることが推測される。

また、検査の実効性を証明するためには、新型コロナが流行する以前の血液の抗体検査と比較し、その反応を検証することが必要だが、今回の調査ではそうした比較は行われていない。


こうした条件に留意しないまま単純に「5.9%」という陽性率を見ても、「事実としてどのような人を何人を調べて、こういう結果が出たということは言えますが、その結果からこうしたことが解釈できるということは、何も言えない」と、宮沢准教授は指摘する。

「こうした調査結果が一人歩きしてしまうことは非常に危険だということで、(医療関係者は)みんな慎重に取り扱っています。しかし、そんな中で、これを1面トップに持ってきてしまうことは問題です」

「国立感染症研究所や日本感染症学会がその実効性について疑義を呈した検査キットを用いた調査を、検査の限界への言及もなく掲載してしまうのはいかがなものか。掲載することの道義的責任は重いものです」

「誤解を招く恐れ」東京新聞が認める

東京新聞はどう受け止めているのか。なぜ、記事内容を釈明する社会部長の署名記事を出したのか。


東京新聞編集局はBuzzFeed Newsの取材に対し、「記事に誤りはありませんが、ご指摘の通り、記事内容や見出しから読者の誤解を招く恐れがありました」とコメント。

その上で「読者や専門家の指摘を受け、本日(5月12日)の朝刊に社会部長による署名記事を出しましたので、この記事をもって回答いたします」と回答した。

5月12日の朝刊3面に記載された「『誤解を与える』批判について」という記事で、杉谷社会部長は「検査を希望した人たちは、無作為に抽出した検査と比べてもともと偏りがあり、広く一般の人たちを代表しているとは言えません」と今回の調査の偏りを認めた。

その上で、「『記事は、一般の人たちの5.9%が感染したことがあるとの誤解を与える危険性がある』というご批判を重く受け止めます」としている。

宮沢准教授の指摘を、ほぼ認めたかたちだ。

この検査キットに基づく調査を「研究として」行っているとナビタスクリニックの久住英二医師は発信している。

BuzzFeed Newsはナビタスクリニックを運営する医療法人社団鉄医会に4月30日、今回実施した調査のサンプルにおけるバイアスや日本感染症学会による性能評価の受け止めなどについて取材を申し込んだ。

5月13日午後4時現在までに、回答は得られていない。回答があれば追記する。

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_pwv0etrkbwko_「ビールをお届けするワン!」醸造所のわんちゃんがデリバリーをお手伝い pwv0etrkbwko pwv0etrkbwko 「ビールをお届けするワン!」醸造所のわんちゃんがデリバリーをお手伝い oa-buzzfeed 0

「ビールをお届けするワン!」醸造所のわんちゃんがデリバリーをお手伝い

2020年5月12日 19:30 バズフィード

こちら、バディーとバーレー。

2匹の飼い主は、ニューヨークでビール醸造所「シックス・ハーバー」を経営しています。

醸造所で生産されるビールも2匹も、ニューヨーカーたちに愛されてきました。

出典: Instagram

しかし、新型コロナウイルスの影響でやむなく併設店の営業は休止に。家計も危ぶまれたその時…

バディーとバーレーが救世主に!

出典: Instagram

「店の顔」として、デリバリーに一役買うようになりました。

注文を受けた先に車で向かい、

(楽しそう)

パパが首にビール缶をつけます。

(ビールが飲みたくて注文するのか、2匹に会いたくて注文するのか…)

準備ができたら、レッツゴー!!!

ダッシュで客の家へ。

庭を抜けて、

着いたよパパ〜!

実は、首にかけたビール缶は空っぽ。実際の商品は、パパとママが手渡しします(泡立っちゃうからね)。

もちろん、マスクと手袋は必需品。

飼い主のカレンさんはCBSの取材に、「バディーとバーレーは、デリバリーをとても楽しんでいるようです。運動にもなるし、人にも会えますからね」と語りました。

「お客さんが笑顔になったら、2匹の仕事は完了。これは犬の才能だから、簡単ですけど」

ビール + わんちゃん。これ以上幸せなことってある?

ビールお届けわんちゃんずの動画は、インスタからも見れますよ

出典: Instagram

うちにも来て〜!

この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_21mrg3qneobr_「#アマビエチャレンジ」が話題のアマビエ、今度はマトリョーシカになりました! 21mrg3qneobr 21mrg3qneobr 「#アマビエチャレンジ」が話題のアマビエ、今度はマトリョーシカになりました! oa-buzzfeed 0

「#アマビエチャレンジ」が話題のアマビエ、今度はマトリョーシカになりました!

2020年5月12日 18:00 バズフィード

新型コロナウイルス感染の収束を願い、疫病退散にご利益があるとされる妖怪、アマビエが注目されています。

Twitterでは「#アマビエチャレンジ」としてアマビエをモチーフにした様々な作品が公開され話題になっています。

その中で今回話題になったのは、こちら…

アマビエのマトリョーシカです!

こちらの作品はTwitterに投稿されると大きな反響を呼びました。


5月12日現在、2千以上のリツイート、5千以上のいいねを集め、「一目惚れです」「可愛い」などのコメントも寄せられています。

BuzzFeedは作者の花々まつりか。さん(@matsulica1216)に話を聞きました。

「何かを作ること」が趣味だという花々まつりか。さん。

人形にメイクを施す、写真、音楽作り、裁縫、UVレジンなど、たくさんの趣味があるといいます。

作品を撮影した画像に書き込んであるクレジット「Tashming*」は、「多趣味」という言葉から来ているのだとか!

イメージ画像
木材に焼き色で絵や柄などをつける「ウッドバーニング」が、最近始めた新しい趣味だといいます。

アマビエをモチーフにマトリョーシカをつくったきっかけは、買ったまま手付かずだったマトリョーシカの土台があり、ウッドバーニングで描いてみたいと思ったからだそうです。

「様々な素敵なアマビエがSNSを彩っていますが、マトリョーシカのアマビエはあまり見たことがなかったので、やってみようと思いました」

休日を使い、2日間かけて完成させたというこちらの作品。工程について聞きました。

〜アマビエのマトリョーシカができるまで〜

(1)鉛筆(シャープペンシル)で土台に下描きをします。


(2)ウッドバーニングで下描きをなぞり、下描きを消しゴムで消して、細部を書き込みます。


(3)アクリル塗料で色を塗り、よく乾かして…


(4)最後にスプレーでコーティングをして完成です!

花々まつりか。さんは「紹介した画材が全てではありません。何で塗ってもいいと思います」といい、「皆様も自分だけの可愛いアマビエマトリョーシカを作ってみては」とおすすめしています。

アマビエマトリョーシカを作る上で大変だったことは、ウッドバーニングの際にペン先が非常に熱くなるため、小さな曲面を描く時にやけどをしないよう気を使ったことだといいます。

色を塗る前の様子
「無意識に気を使って強張っていたようで、5人のアマビエを描き終わる頃にはちょっと手が痛かったです」

そっくりだけど少しづつ違う

アマビエのマトリョーシカ作りでこだわったところは「そっくりだけど、みんな少しずつ違う」ところだといいます。

「髪型やウロコの形など、統一感を持たせながらバリエーションを作るのが楽しかったです」

また、色を塗る時に薄めてから重ねて塗ることで、透明感のある仕上がりになるよう工夫したといいます。


大きな反響を受けて花々まつりか。さんは、次のようにコメントしています。

「こんなに多くの方に作ったものを広めてもらえるのは初めてで、うれしいです」「Stay Home &疫病退散!! 日常が戻るその日まで、希望を持って頑張りましょう」

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難病で立ち上がれなくてもウエディングドレスを着たい。お母さんと夢を叶えた理由。

2020年5月12日 17:37 バズフィード

4年前に起きた事故で、一般的な生活を送ることはできなくなったけれど……

Twitterで「#うちの母のここがスゴい」のハッシュタグが盛り上がりを見せた5月10日の母の日。

交通事故に遭ったことで「脳脊髄液減少症」という難病となり、寝たきりの生活をしている女性が、お母さんに感謝を伝えました。

すると、9万以上のいいねを集め話題に。

いったいどんな投稿かというと……?

なんとウエディングドレスに身を包んでいるのです。

ツイートは以下。

「#うちの母のここがスゴイ #母の日

私、難病 #脳脊髄液減少症 で何年も寝たきり生活ですが、母のおかげで出来るはずのなかった夢を叶え続けています。私が『ウェディングドレス着たい!』と言えば着付けてくれて、泣いて喜んでくれました。1つ夢が叶いました!あなたの娘に生まれて私は幸せです」

どうしてウエディングドレスを着たいと思ったのでしょうか。BuzzFeed Newsは星野希望さんを取材しました。

何年も、様々な手術などを受けてきたという星野さん。

「脳脊髄液減少症とは認知度の低い病気ですが、誰でも発症する可能性のある病気です。認知度が低いために、診断や治療のできる病院は非常に限られているのです」

何度、手術や治療を受けても一向に改善しなかったと話します。

「それまでは『入院や手術治療を頑張って、病気が治ってから色々と夢を叶えよう』と思っていました」

手術治療さえ受ければ治るーー。

そう信じてやまなかったのだと語ります。

月日は流れ、体調は闘病を始めて3年経っても良くなりません。

「ある時、『〇〇できるようになったら〇〇しよう』という考えが自分を苦しめていることに気がつきました」

「絶望してもう色々とどうでもよくなって、ならばやりたいと思っていた『今叶えることができる最大限の夢』を1つずつ叶えていこうと思いました。そのうちの夢の1つがウェディングドレスを着る事でした」

「自分ひとりでは叶えられなかった夢だった」といいます。

当日の様子を尋ねると「休日に撮影したので、家族みんなに見てもらえました。喜んでもらえて、とても嬉しかった」と話します。

現在、24時間絶える事のない猛烈な頭痛や吐き気、めまいなど、様々な症状で寝たきりの生活を送っている星野さん。

「体を起こすと症状が劇的に悪化するため、私の場合ですが1回に体を起こせる時間はわずか10秒ほどです」

それでは、どのように着たのかというと……?

「メイクも着付けも寝た状態で母に手伝ってもらいました」

最後にいつかお母さんと叶えてみたい夢を聞いてみると、このような答えが。

普段、Twitterに作詞作曲をした作品を投稿していることから「いつか自分の作曲作品の演奏会をホールで開くことが夢」だと教えてくれました。

「ずっと家の中から家族以外誰とも会う事なくベッド上で音楽を作って発信してきましたが、実際のお客さんの表情やその場の空気感など、家の中では味わうことができなかった世界観の中で演奏したいです」

Youtubeで公開している曲の一つは、「ひかり」です。

この曲を作った経緯を、星野さんはこう語ります。

「ある日の夜、絶望して泣きながら夜を明かしました。窓から見える微かな光が暗闇から朝日に移り変わった時、なんて美しいのだろう。と再び涙しました」

「その時に生まれた曲がこの『ひかり』です。何度もくじけそうになった時この曲に心支えられて生きています。沢山の方の心に『ひかり』が灯りますように」

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cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_a4sln27k534z_客室乗務員「ヒール規定の廃止、すごく嬉しい」。ANAの靴規定見直しで歓迎の声 a4sln27k534z a4sln27k534z 客室乗務員「ヒール規定の廃止、すごく嬉しい」。ANAの靴規定見直しで歓迎の声 oa-buzzfeed 0

客室乗務員「ヒール規定の廃止、すごく嬉しい」。ANAの靴規定見直しで歓迎の声

2020年5月12日 16:58 バズフィード

客室乗務員や地上職などの女性スタッフの靴の規定について、日本航空(JAL)に続き、全日空(ANA)がヒールに関する規定を見直しました。

これまで「ヒールの高さ・幅は3〜5cm」とされていた女性スタッフの靴の規定を「ヒールの高さは~5cm程度(下限の設定なし)」に変更しました。ヒールのある靴の着用を求めていた規定は事実上、なくなりました。


ANAの広報担当者はBuzzFeed Newsの取材に対し、規定の変更理由を「制服着用部門にて業務を行う社員のヒール着用による足への負担や、また長く勤め続けられる職場環境づくりの一環」と説明しています。

日々、ヒールで業務にあたっていた同社の客室乗務員の女性は、規則変更を「すごく嬉しい」と歓迎しました。

ANA広報によると、今回、靴の規則変更の対象となるのは、客室乗務員、ラウンジスタッフ、地上職スタッフなど制服着用部門の係員で、5月1日から運用を始めました。

4月1日には、JALが新制服を導入し「ヒールは0cmから」と、これまで「3〜4cm」としていたヒールの規則を廃止していました。

ANAでの規則変更のきっかけについては、「働き方、職場環境、制服なども含めた社内ルールなどは、改善点があれば随時変更を行なっています」と説明。

その上で、2019年から始まった、職場でのヒール・パンプスの着用強制に反対する運動「#KuToo」の動きや、JALのヒール規則廃止の影響について聞いたところ、広報担当者はこのように話しました。

「社外の状況なども検討のきっかけや、検討要素の一部になりますが、基本的には働きやすく長く勤め続けられる職場・業務環境の改善活動の一貫と考えています。今後も変更点が必要ないか、随時社内で検討をしていきます」

今回の規則変更は、ANAの職員が対象で、ANAホールディングス傘下のピーチ・アビエーションは対象外ということです。

ピーチは以前、BuzzFeed Newsの取材に対し、女性スタッフの靴の規則を「ヒールの高さは3〜5cm」と説明していました。

「ヒールない靴だと準備しやすい」

今回のANAのヒール規定変更を受け、現役で同社の客室乗務員として働く20代の女性は、BuzzFeed Newsの取材に対し、 「ヒールの規定を廃止する決定は、すごく嬉しいです」と歓迎の思いを語りました。

長時間のフライトや、一分一秒を争う離陸前の準備を、靴擦れや足の浮腫みなども経験しながらヒールでこなしていた女性は、こう話します。

「お客様の前ではあまり忙しい姿を見せる事はないのですが、フライトが始まる前の地上での準備段階など、飛行機を定時に出発させたり、少しでも早く上空でサービスが始められるために限られた時間の中でCA一同、必死に準備をしています」

「そういう時にヒールがない靴だと準備もしやすいですし、少しでも早く出発の準備ができます。長距離のフライト後も、やはり足が1番疲れてるといつも感じるので、ヒールがなくなることで浮腫や疲労感が軽減されるのではないかと期待しています」

(写真と、記事中の職員や元職員に関係はありません)

「働きかけにより、少しずつ『当たり前』が見直される」

また、以前、BuzzFeed Newsの取材に対し、「少しでも彼女たち(現役職員)の労働環境の改善につながれば」と経験談を話してくれた元地上職職員は、規則変更について、こう語りました。

「本当にいいニュースです。このような働きかけによって、少しずつこれまでの男性中心社会の『当たり前』が見直されて、皆が、そして特に女性が、働きやすい世界になっていけば嬉しいです」

この女性は以前、ヒールを着用しながらチェックインカウンターで重い荷物を持ったり、空港中を移動したりしたことで、元々抱えていた背中の痛みが悪化していました。整体では「ヒールを履かない方がいい」と言われましたが、規則なので履き続けていたといいます。

(イメージ写真)
地上職の仕事では、チェックインカウンターから搭乗口まで一日中、1万歩をヒールで歩いたり、走ったりする日もあり、「本当に辛かった。足が痛いだけでなく、足の形が変わってきます」と話し、このように指摘していました。

「地上職の他の男性は心地好さそうな靴を履いていて羨ましかった。もっと女性の足の健康に気を使ってほしい。妊娠している同僚もヒールを履いていたので怖かった。なぜヒールを履くかと考えても、正当な理由が見当たりません。この仕事は本来はスニーカーでやるべき仕事です」

女性は現在は退職していますが、今回のヒール規定見直しを「本当によかった」と歓迎します。

また女性は、今回のヒール規定の廃止を受け、職場や社会に敷かれた「規則」についてもこう語りました。

「学校でも、地毛が明るいから黒染めをさせられるなど、納得がいかない校則もたくさんあったと思います。学校も含め、職場など社会全体で『本当に必要な規則は何なのか』、もう一度見直し、不要なものは廃止するという動きが必要です。その繰り返しにより、皆にとって、より効率的で納得のいく住みやすい社会になっていくと思います」

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「依存症は『恥』ではなく『病気』です」 4年前、覚せい剤使用で逮捕された高知東生さんが俳優復帰

2020年5月12日 16:01 バズフィード

5月14日〜20日はギャンブル等依存症問題啓発週間。このタイミングに合わせて、ギャンブル依存症に関するTwitterドラマ「ミセス・ロスト 〜インタベンショニスト・アヤメ」が配信される。

主演は青木さやかさん。2016年に覚せい剤の使用などで逮捕された俳優の高知東生さんも俳優業に復帰し、ギャンブル依存症の当事者を演じる。

ギャンブル依存症者をもつ家族に…

公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子さんは「現在のコロナ禍でもパチンコ店に押しかける人々の報道が繰り返されていますが、アフターコロナでは依存症の増加が懸念されています」と語る。

「人との接触が禁じられ相談期間も機能していない現在、ギャンブル依存症者をもつご家族はどのような対応をしたらいいのか?」をコメディタッチのドラマでわかりやすく伝えることが今回のTwitterドラマ配信の狙いだ。

依存症に対する誤解や偏見がまだ強い中で、相談に訪れることのハードルは依然として高い。そのために、早期介入や早期治療が困難となっている。


そうした中で、重要となるのは依存症当事者と家族間の調整役となる介入者となる「インタベンショニスト」だ。

今回のドラマでは青木さやかさんがこの「インタベンショニスト」を演じる。

「誰でもやり直すことができる」と伝えるために

俳優の高知東生さん
高知東生さんを今回、ギャンブル依存症の当事者の役としてキャスティングした背景にはどのような思いがあるのだろうか。

「ギャンブル依存症問題は、犯罪につながりやすく実際の相談業務でも、横領・窃盗・万引きといった罪を犯したギャンブラーのご家族からの相談はあとを絶ちません。しかし依存症者も罪を償ったあとは、社会復帰を果たしていく必要があります」

「当会では依存症のプログラムを受け回復を果たした高知東生氏を、依存症問題に悩む当事者や家族の『回復のアイコン』となって欲しいと考え、執行猶予期間中にあえて出演依頼を致しました」

このように今回のキャスティングに至った経緯を田中さんは伝える。

「依存症者とその家族には『一発アウト』など厳しい発言もあり、ともすれば孤立しがちですが、支援の手や、失敗しても再起を応援してくれる人に恵まれれば、誰もやり直すことができるのだというメッセージを伝えたく、キャスティング致しました」

高知東生さんは「事件を起こした自分と仕事をすることは、共演者の方はじめスタッフの皆様にもリスクのあったことと思います」と語った上で、「自分が復帰することで、依存症に悩む仲間たちの希望になれたらこんなに嬉しいことはありません」とコメントした。

Twitterドラマでの俳優業への復帰を発表した翌12日、高知さんはTwitterで俳優復帰の報告に一俳優仲間やスタッフからのエールや一般の方からの応援コメントが寄せられたことを報告。「事件後、孤独で人が怖くて、閉じこもっていた俺にとって、こうして人の繋がりが実感できたことが本当に嬉しい」と語っている。

「依存症は『恥』ではなく『病気』です」

ギャンブル依存症問題を考える会の田中さんは改めて、依存症問題は当事者や家族など身の回りの人だけで解決していくことは難しいことを強調する。

「家族は依存症の問題を『自分の恥』と考え、 隠そうとしてしまいます。 そのためなんとか自分たちだけで問題を解決しようとして、時には『父親からも問題を隠し、尻拭いを続ける母親』といった究極に閉じられた人間関係に陥る場合もあります。依存症は『恥』ではなく『病気』です。病気というのは普通家族だけで解決しようとはしません。依存症も家族だけで解決することは難しいのです」

このように依存症当事者やその家族が相談や治療へとつながることを後押しするため、社会の側にも「依存症を人格や性格の問題と捉え、『ダメ人間』『頭が悪い』『甘い』とバッシングをする」のではなく、「依存症について『聞いてみよう』『調べてみよう』と理解しようとする」姿勢を田中さんは求める。

「依存症者の人格否定は、病気の知識のない人による風評被害です」

不安を払拭するため、ギャンブルにのめり込む場合も

現在の状況は東日本大震災の直後の東北における状況と似ている点があると田中さんは指摘する。

①先行きが不透明で不安があること
②仕事ができず時間があること
③給付金が入ること

これらがその特徴だ。

「東日本大震災の際には、賠償金の何千万円というお金をギャンブルに使ってしまい、その上借金をした人もいました。今回の給付金は桁が違いますが、ギャンブル依存症者は予定外の収入があると『これでお金を増やそう』と考えてしまいます」

「通常ならあり得ない認知の歪みなのですが、それが病気による脳の機能不全なのです」

自身もギャンブル依存症の当事者としての経験を持つ田中さんは「私も、ギャンブル依存症の真っ只中にいたときは『ギャンブルはお金を作る手段』だという考えにとらわれていました」と明かす。

「不安を払しょくするためには、お金がいる。そのためにはギャンブルで稼ぐしかない。こういう構図が頭の中で出来上がり、その考えが強迫観念となって離れなくなるのです。そうなると自分の意志の力では行動を制御することができなくなるのです」

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抱腹絶倒!ウェブ会議でのダルい上司の回避方法がヤバすぎるからちょっと見て

2020年5月12日 11:01 バズフィード

この手があったか!と話題

新型コロナウイルス感染予防策として、在宅勤務をする人が増えています。

ZoomなどのWeb会議サービスを利用して、会議をしている方も多いのではないでしょうか。

そんな今ならではのシチュエーションを描いた、面白すぎる動画がTwitter上で話題になっています。

「ダルい上司の打ち合わせ回避する方法考えた」

そんなタイトルと共に投稿された動画には、Zoomで会議をする4人の様子が映されています。

癖の強すぎる上司が話を進める中、同僚がまさかの方法で回避しようとしますが……まさかのオチに、爆笑必至です

投稿は、6千以上リツイート、1万6千以上いいねを集め (5月8日現在)話題をよび、リプ欄には「爆笑しました」「最高」などのコメントが寄せられています。

ありそうなシチュエーションに、思わず笑ってしまうこちらの動画。実はプロの劇団が作った作品なんです。

BuzzFeed Newsは劇団ノーミーツ主宰・監督・プロデューサーの林健太郎さんを取材しました。

「NO密で濃密なひとときを」をテーマに活動する、劇団ノーミーツは「打ち合わせから本番までを1回も会わずに活動するフルリモート劇団」。

普段は映画会社の演劇部に勤務しつつ、自主制作映画の制作などを行っているという、劇団ノーミーツ主宰者の林さんにお話を聞きました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で「劇場も現場も全てが止まり、周囲の人々やエンタメ業界の状況が一変した」と、エンターテインメント業界の現状について説明する林さん。

「自宅からでも作れるエンターテイメントはないのか」と考えていた矢先に、友人から相談を持ちかけられたのだといいます。

「自宅からでも作れるエンターテイメント」を。

友人から相談を受け、「ZOOMを使って遠隔で作品を制作する」というアイデアに辿り着いた林さん。

「その場で業界同期であり劇団の主宰をしている知人を誘い、実験的に第1作目「ZOOM飲み会してたら怪奇現象起きた」を制作しました」

これをきっかけに「遠隔だからこそ生まれる発想・面白さがあるのではないか」と感じたという林さん達。こうして劇団ノーミーツが始動したのです。
劇団ノーミーツ提供(@gekidannomeets)

3人から始まった劇団ノーミーツは現在、想いに共感して集まったメンバー約10人で活動しているといいます。

打ち合わせから本番まで、すべてをリモートで活動している影で林さんは「芝居を作り上げる現場感を共有するのが難しい」と活動の苦労を明かします。

「特に俳優陣は、誰もいない部屋でパソコンに向かって演技を行うため、本来相手を感じながら行う芝居が出来ず、演出面においても、基本的にはPCのインカメを使用するため、画角に制限がかかるなど、何かと制約が多いです」

一方で、「そういった制約だからこそ生まれた発想も多々ある」のだといいます。「現在はフルリモートならではの縛りを楽しみながら制作しております」

話題の作品は、ダルい上司役の方のアイデア!

今回話題になった作品「ダルい上司の打ち合わせ回避する方法」は、作品内で上司を演じるメンバーの岩崎さんの「ダルい打ち合わせをバーチャル背景で切り抜けたら面白いんじゃないか」というアイデアから生まれたとのこと。

「ZOOMの一番の特徴でもあるバーチャル背景を軸にミスリード重ねていくことで、短時間で沢山の驚きと笑いが生まれる作品を目指しました」

「新たな創作の可能性を探り続けます」

劇団ノーミーツの長編公演「門外不出モラトリアム」は、5月23日・24日に、Zoomにて生配信上演される。

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cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_m4zt087jw2ys_首相官邸サイトで三権分立の矢印、なぜ「内閣→国民」?内閣官房に聞いてみた m4zt087jw2ys m4zt087jw2ys 首相官邸サイトで三権分立の矢印、なぜ「内閣→国民」?内閣官房に聞いてみた oa-buzzfeed 0

首相官邸サイトで三権分立の矢印、なぜ「内閣→国民」?内閣官房に聞いてみた

2020年5月11日 19:22 バズフィード

日本政治の基本的な枠組み「三権分立」。主権である国民のもとで、国会(立法)、内閣(行政)、裁判所(司法)の3つの権力が互いにチェックし合い、バランスを取る仕組みを表したものです。

Twitter上で、首相官邸のウェブサイトに掲載されている、三権分立についての説明図が「おかしいのではないか」と話題になっています。

BuzzFeed Japanは、内閣官房内閣広報に取材しました。

まず、三権分立って?

衆議院ウェブサイトに掲載された三権分立についての図と説明
三権分立とは何なのでしょうか。衆議院のウェブサイトでは、こう説明しています。


「日本国憲法は、国会、内閣、裁判所の三つの独立した機関が相互に抑制し合い、バランスを保つことにより、権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障する『三権分立』の原則を定めています」

例えば、国会と裁判所が「弾劾裁判」と「違憲立法審査」で双方向に監視するように、3機関はそれぞれ牽制し合い、権力が1カ所に集中して暴走することを防いでいます。


そのなかで主権者の国民は、国会(立法)に対しては「選挙」、裁判所(司法)に対しては「最高裁判所裁判官の国民審査」、そして内閣(行政)に対しては「世論」で、それぞれ影響を与えることができます。

今回、問題になっているのは、首相官邸のウェブサイトに掲載されている図にある、「国民」と「内閣」との関わりです。

首相官邸ウェブサイトに掲載された三権分立についての図
衆議院が掲載している三権分立の図は、学校の教科書に掲載されているものと同じで、「国民」から「内閣」の方に向かって「世論」の矢印が伸びています。

なぜ「内閣」から「国民」に「行政」の矢印が?

一方、首相官邸が掲載する図では「国民」と「内閣」の間には、「内閣→国民」の方向で「行政」という矢印が付いています。

これにTwitter上では「矢印が逆ではないいか」「内閣が国民を縛るように見える」「国民の声(世論)を活かしていくのが正常な社会では」といった意見が出ました。

内閣広報の見解は?

この点について、首相官邸のサイトを管轄する内閣官房内閣広報に取材しました。

内閣広報の担当者によると、この図は1998年から使われているものだといいます。

「20年以上にわたり歴代政権で使われているもので、当時どのような意図で作成し掲載されたものかは分かりかねます」


また、「政府として三権分立について公式な図はない」とした上で、矢印が「国民→内閣」でなく「内閣→国民」の方向に「行政」で伸びている理由としては「あくまで、行政サービスを提供するという意味」という答えでした。

次に、公民などの教科書に掲載されている図との矢印の向きの違いなどについて尋ねました。

「教科書の図は各出版社がそれぞれの認識に基づいて作ったものです。政府として公式の図はないため、『この図を使ってください』などとお伝えすることはありません。なので、内閣府の図との違いは『視点の違い』です」

子ども向けサイトでは「国民→内閣」

「首相官邸きっず」に掲載されている三権分立の説明図
官邸が子ども向けに開いている「首相官邸きっず」というサイトの「ミミズク博士と社会科を学ぼう!三権分立って何?」のコーナーでは、矢印は衆議院のサイトや教科書と同じ「国民→内閣」となっています。

説明欄でミミズク博士は「国民の権利利益を守るため、権力が一か所に集まらないように、『三権分立』という仕組みがつくられたんじゃ」と説明しています。

「不適切な図」木村草太さん

憲法学者で都立大学教授の木村草太さんは、図の矢印が一カ所だけ国民へ向いていることについて「不適切な図」だと話します。


木村さんはBuzzFeed Newsの取材に対して、こう話しました。

「内閣は国民に行政サービスを提供していますが、国会も裁判所もそれぞれ、国民に対してサービスを提供しているので、内閣からの矢印が国民に向いているなら、国会や裁判所からも同じ方向に矢印が向いているべきです。矢印の性質が違うため、不適切な図であると考えます」

「そもそも、三権分立の説明図での、国民から内閣に対する『世論』の矢印は、権力を監視するという意味です。この図では、1つだけ矢印の方向が違い、他の矢印と性質が違い、釣り合わなくなっています」

木村さんは、矢印が内閣からだけ国民に向いているにも関わらず、他の2つの矢印と、色や形が一緒なことからも、不適切な図であると指摘しました。

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