cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_ede6455746e5_これが現実。古着の山を見た彼女たち、今何ができるか考えた。 ede6455746e5 ede6455746e5 これが現実。古着の山を見た彼女たち、今何ができるか考えた。 oa-buzzfeed 0

これが現実。古着の山を見た彼女たち、今何ができるか考えた。

2020年2月18日 12:35 バズフィード

目を疑う光景だった。

彼女たちの目の前に広がる、身長よりも高く積みあげられた服。中には、まだまだ着られるものがたくさんあった。

ここはNPOが運営する福島県内の倉庫だ。人々が着なくなった服を集め、仕分けて、リサイクルやリユース、そして支援物資として海外発送などを行う。

集まる衣服の多くが、最新の流行を素早く取り入れ、大量に生産されて低価格で売られる衣服。いわゆる「ファストファッション」だった。

「倉庫で、古着を仕分けるボランティアをしたんです。どんなに作業しても、夕方には大量の服がまた運び込まれてきました。服飾学生としても、未来の作り手としても、この現実はかなりショックでした」

そう話すのは、専門学校「バンタンデザイン研究所」2年の女子学生たちだ。

こういった経験をもとに、卒業制作の一環として、福島に集められた古着に手を加えてオリジナルの服を制作し、ファッションショーを開こうとしている。

BuzzFeed Newsは彼女らに話を聞いた。

大切なのは思い。

(左から山口京子さん、野宮清香さん、小松遥香さん)

企画に関わる1人である野宮清香さんは「今の若者たちが、ファストファッションを買うのは、理解できます」と話す。

「お店はどこにでもあって、ほしいと思ったらすぐ買える。SNSで発信されるコーディネートを簡単に真似もできます。デザインも流行をすぐに取り入れるし、クオリティもそれなりですから」

「中高生の頃は、GUや他のファストファッションが流行り、服を買っていました。『卒業制作どうする?』って話していた時期には、FOREVER21が日本から撤退して、『生地買えないじゃん!』とも言っていました」

みんなファストファッションの服を買っていたし、授業内でその生地を使ったこともあり、その魅力は知っている。だが、福島で見た古着の山を見て、自分も手軽に服を買い、あの山を積み重ねたくないと思うようになった。ファストファッションを買うのはやめた。

そして次第に、メンバー全員が古着に目を向けるようになった。なぜか。

高校生の頃から古着が好きな野宮さんは、「古着にはバックボーンがあるんです」とその魅力を語る。

「作られた時代、貴重なシルエット、限定のもの...。値段にも理由があるんです。私が特に好きなのは、裏に元の持ち主の名前が書いてある服です。どこかの国の女の子の名前が書いてあるんですよ」

「バックボーンがあるから、将来、自分の子どもができたら渡したいなと思うものを買うようにしています」

新しい服の選び方を。

古着には、驚くほど安く、良い品質で、長く使えるものも多い。

そんな魅力に目を向けながら、彼女たちが意識するのは「エシカル消費」だ。人や社会、環境に配慮した消費行動を指す。

福島で高く積まれた衣服を見たメンバーの小松遥香さんは言う。

「ここを気に入った、作り手がこういう作り方している、低賃金で作られたものでない、などの考え方に基づいた服の買い方が普及していってほしいんです」

「昔の時代みたいに、みんながものを長く使い、新しいもの、1つのものを愛することを美徳とする時代になったら良いですね」

ファストファッションの衣服を買っても、「それに思い入れがあれば、エシカル消費」だという考えを野宮さんは持っている。

知らなかったファッション業界の現実。

本当に必要な衣服だけを買い、大切に長く使い続けてほしい。そして、できれば古着を買うようにしてほしい。彼女たちは、そんな思いで古着を使った卒業制作に励む。

学校でファッション業界について勉強を重ねる中、知ったのは、消費者が見ることのない一面だった。

大量生産・大量消費・大量廃棄。その裏には、経営難で自ら死を選ぶコットン農家、ウールのもとである羊への残酷な処置、バングラデシュで起きた1000人以上の労働者が死亡した縫製工場の崩壊事故(2013年)があった。

ファストファッション業界を支える労働者や動物たちの一部で起きる現実に、小松さんはショックを受けた。

「当事者から話を聞くこともでき、泣きそうになりました」

そこで、今回の卒業制作展では、講師とも話し合い、すべての素材に古着を使うことにした。山口京子さんは、そう決めた当時を振り返る。

「例年、卒業制作展ではインパクトを求められる傾向があります。ですが、講師に『インパクト勝負じゃないよ。作品を制作した人には、どんな技術があり、どれほどの熱を込めて作ったかが、観客に伝われば良い』と言われて。ハッとしました」

本番まであと少し。行動に移すきっかけになれば。

卒業制作展は2月23日、渋谷で開催される。

まもなく迎える本番を前に、山口さんは「これから未来を作っていく同世代の人が、何か行動に移すきっかけになれたら」と意気込む。

「ランウェイショーは、『廃墟となった衣服の工場跡地』という設定で、自分たちの作品を着てステージを歩くんです。ブースでは、作品の展示・販売を予定しています」

すべての作品が、前述の福島の倉庫で譲り受けた古着を使う。そうして作品を制作する中、彼女たちは現在、クラウドファンディングにも取り組む。

集まった金額は、卒業制作展でのチャリティーブースでの販売品や、ショーを実施するにあたってのコストなどに充てられる。一部は、2011年の東日本大震災以降、9年間続けている東北支援や、19年の台風被害が大きかった福島県いわき市への支援活動費などに活用する。

これまでクラウドファンディングは、卒業制作展に向けての制作費を募るために利用していた。しかし、今回、初めて社会貢献を目的として生かしたいという。

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_2c62c94140f1_「熱が4日続くと…」新型コロナ、どう判断する?国の基準まとめました。 2c62c94140f1 2c62c94140f1 「熱が4日続くと…」新型コロナ、どう判断する?国の基準まとめました。 oa-buzzfeed 0

「熱が4日続くと…」新型コロナ、どう判断する?国の基準まとめました。

2020年2月18日 10:35 バズフィード

厚生労働省は2月17日、「専門家会議」の議論を経て「相談・受診の目安」を発表した。

相談センターの利用や、発熱などの風邪症状がみられる際の対応などがまとめられている。

厚労省は「新型コロナウイルス感染症はウイルス性の風邪の一種」とし、その特徴に「発熱やのどの痛み、咳が長引くこと(1週間前後)が多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多いこと」をあげている。

潜伏期間は1日から12.5日(多くは5日から6日)。感染経路は「飛沫感染」(くしゃみ、咳、つばなどによる感染)と「接触感染」(感染者がくしゃみや咳を手で押さえ、周りの物に触れることでうつる感染)がある。

日常生活では「手洗いが大切」としており、「外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などにこまめに石けんやアルコール消毒液などで手を洗いましょう」と呼びかけた。

また、「高齢の方や基礎疾患のある方は重症化しやすい可能性」があるとして、人混みを避けるなど「一層注意」する必要があるという。

相談はいつから?

そのうえで、厚労省は「相談・受診の前に心がけていただきたいこと」として、発熱などの風邪症状が見られる際に、次のような対応をとるよう呼びかけた。
学校や会社を休むこと毎日、体温を測定して記録すること咳などの症状がある場合はマスクやハンカチ、袖などで押さえる「咳エチケット」をすること



さらに、以下のような症状がある場合はすべての都道府県に設置した「帰国者・接触者相談センター」に相談をするよう呼びかけた。風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含む)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある


さらに、以下のような人は重症化リスクがあるため、「上の状態が2日程度続く場合」に相談する必要がある。
高齢者糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方


妊婦の場合は「念のため、重症化しやすい方と同様に、早めに御相談ください」と、子どもがいる人には、「現時点で重症化しやすいとの報告はなく、新型コロナウイルス感染症については目安どおりの対応をお願いします」としている。

センターはどこにある?

センターに相談し、感染の疑いがある場合には、専門の医療機関が紹介される。


受診の際にはマスクを着用し、「咳エチケット」を徹底するとともに、公共交通機関を避けることが重要だ。

また症状に不安がある場合など、一般的な問い合わせについては相談窓口(0120-565-653、FAX03-3595-2756、土日祝を含む9時~21時)が開設されているほか、LINEの公式アカウント「新型コロナウイルス感染症情報 厚生労働省」による相談も受け付けている。

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_757779d867c7_「『ダメ。ゼッタイ。』から、『ヤバいやつは抱きしめろ』へ」 孤立の病・依存症を救うには? 757779d867c7 757779d867c7 「『ダメ。ゼッタイ。』から、『ヤバいやつは抱きしめろ』へ」 孤立の病・依存症を救うには? oa-buzzfeed 0

「『ダメ。ゼッタイ。』から、『ヤバいやつは抱きしめろ』へ」 孤立の病・依存症を救うには?

2020年2月17日 18:28 バズフィード

ピエール瀧さん、沢尻エリカさん、田代まさしさんら著名人が、相次いで違法薬物で逮捕され、世間はバッシングであふれる

「依存症は孤立の病」と話す松本俊彦さん(左)、「薬を使いながら生きる選択肢も」と訴える
コンビニにはアルコール濃度が高いストロング系チューハイや、カフェインがたっぷり入ったエナジードリンクが並ぶ。

誰もが何かに依存して生きているようにみえる現代は、どんな時代なのか。少しでも健やかに生きるためにどんな対策が必要なのか。3人の専門家に聞いた。

依存症に苦しむ人はどれぐらいいる?

「依存症」とは、特定の物質や行動によって、生活に支障をきたすようになった状態のことをいう。

では、アルコールや薬物、ギャンブルなどの依存に悩む人は、どれぐらいいるのだろうか?

受診患者の推移は横ばいか微増。この数字の裏には受診や相談さえできない人が大勢いる
2013年の「WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究」によると、アルコール依存症者は推計58万人。うち治療を受けている人はうち22%しかいない。

薬物については、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部長で、薬物依存症センター長の松本俊彦さんらが調査した。

日本人の生涯の違法薬物経験率は、推計2.3%となる。

ギャンブル依存に関するデータもある。国⽴病院機構久⾥浜医療センターが2017年度に行った調査で推計した生涯のギャンブル依存症経験率は3.6%だ。

依存症は増えているのか? 

松本さんは、アルコールや薬物のような物質に対する依存と、ギャンブルやゲームなどの行為への依存は分けて考えている。

アルコール、薬物、ギャンブルなどに関する保健所への相談件数は横ばいか微増傾向。実際に相談するのは、問題を抱える人の一部に過ぎないとみられている
「物質の依存症に関しては、横ばいか、減っている可能性がある。アルコールに関して言えば、若年層では飲酒しない人の割合が増え、患者の高齢化が進んでいます。昔、依存症になった人がいまだに依存症という状況です」

増える「ストロング系」 新たな層の依存も

一方、最近松本さんが問題提起して話題になったのが、ジュースのような口当たりなのに、9%とアルコール度数が高い「ストロング系チューハイ」の流行だ。

酒税法改正の煽りを受け、税率の低さを狙って開発されたこのようなアルコールが、アルコールが苦手な層に新たな依存を生み出していると指摘する。

スーパーやコンビニの棚の多くを占めるストロング系チューハイ。500ml缶1本も100円余りで買えるが、日本酒換算で1合半以上のアルコールを含む
「お酒の入り口にある若者も飲むので、アルコール人口を増やすことに貢献しています。飲みやすくて度数の高いアルコールを速いペースで飲んでしまうのも問題です」

松本さんはストロング系を飲んでいる人たちのSNS上の言葉に愕然とした。

「『酔う』というより『わからなくなる』ためのお酒」

「脳みそのブレーカを落とすステキな魔法」

「『こんなもん好きで飲んでいる訳じゃない』って気持ちになるあたり、本当に嗜好品ではなく麻薬ですね」


「お酒がもともと好きではない人たちが、酔って意識を飛ばすために飲む。アルコールを効率よく摂取できる飲み物として使い、これで酩酊した後にリストカットしたり過量服薬したりすることも多いのです」

「酒ではないかのようにごまかして飲ませて、気がついたら依存ができあがっていてやめられない状態に追い込んでいるような気がします」

市販薬や処方薬の乱用は増加

著名人の違法薬物による逮捕が目立つが、むしろ違法薬物の使用は減っている。

「覚醒剤は20数年前は20代、30代の使用が目立ちましたが、今は50代が一番多い。バブルを知っているちょいワルおやじ達がいまだにやっている状況です」

「医療機関の受診者も、覚醒剤取締法違反で刑務所に入った人の平均年齢も上がっています。20年後ぐらいに覚醒剤は珍しい薬物になる可能性があると思う程です」


一方で、処方薬や市販薬の乱用は増えている。

「抗不安薬のデパスなどのベンゾジアゼピン系や市販薬の乱用はいまだに健在です。特にベンゾ系に関しては、10代の子で乱用が進んでいる」

「でもアルコールや覚醒剤の減り方の勢いをしのぐほど増えているわけではないので、トータルで見ると、物質系の依存は微減かと思います」

ゲーム依存などは増えている

行動の依存はどうだろう。

地方ではギャンブル依存は今も大きな問題だ
「大幅に増えているとは思えませんが、地方都市では昔からずっと大きな問題です。娯楽のない地方で、車で行ける街道沿いのパチンコ店は当たり前の存在になっていて、北海道や九州の医師たちは『ギャンブルが多くて大変だ』と言っています。首都圏だとあまりその実感がない」

「オンラインゲームなどを依存症と言っていいかはまだすっきりしない面もありますが、WHO(世界保健機関)の新しい診断基準、『ICD11(国際疾病分類第11版)』では『ゲーム障害』というものが入りました。それも依存症とすると、確実に増えているだろうなとは思います」

「そういう意味では非物質系の行動の依存症に関しては、増加傾向かもしれないと思っています」

ストレス社会で一瞬得られる「空想の万能感」 

増えているゲーム依存。松本さんは、通勤・通学電車の中でもここ数年、スマホでゲームをする人が増えたことを感じている。

「スマホやインターネットなしでは生きられない社会状況になる中、電車の中で文庫本や新聞を読む人はいなくなりました。いい大人がスマホでゲームをやっている。僕も嫌なことがあった時によくやるので、ゲームをやるサラリーマンたちを見ていると、この人も嫌なことがあったのだろうと思います」

嫌なことがあった時に、ゲームをやることはどう心に作用するのだろう。

「囚われていることや心配なことから一時的に距離を置ける。僕はオセロなど単純なゲームをよくやるのですが、何度もくりかえしやっているとあたりまえですがAIにも負けなくなります」

「そうなると、相手を叩きのめす感じ、クリアする感じに快感を覚えます」

「思うにまかせぬ人生の中で、ささやかなセルフコントロール感や空想上の万能感を得ようとしているのでしょうか」

電車内でもスマホでゲームに没頭する人が増えた

依存が渇望を生み出している側面も

「ゲームにしてもパチンコにしても、依存は酔いの中で万能になる。酒で酔っ払ったおっさん達も居酒屋で上司のこき下ろしをして、自分が世界で一番偉いかのように振る舞います。一瞬でも天上天下唯我独尊になるわけです。覚醒剤もそうです。人間ってそういうことがないと生きていけない生き物なのでしょう」

だが、スマホやゲームがない時代は私たちはどうして過ごしていたのだろうか。

「かつてはそれがなくてもうまくやっていた気もするし、文庫本を読んで空想の中でリラックスしたのかもしれませんが、今はゲームをやってすっきり感を得る。しんどい会議が続いた後に、一服して気持ちを切り替えるのと同じです」

「それがなくても大丈夫だったのが、生活にそれが入り込んでくると、ないと落ち着かなくなる」

「依存性の物質や依存性の行動によって、新たな渇望や依存を生み出している面もあるのです」

違法薬物よりも多い処方薬、市販薬依存

自身も薬物やアルコールへの依存を経験た人に話を聞いた。回復を目指す女性のための民間施設「ダルク女性ハウス」代表の上岡陽江さんだ。

「ダルク女性ハウス」に来る女性が使う薬物のほとんどは、違法薬物ではなく、処方薬や市販薬だ。

薬物依存からの回復を目指す女性の施設「ダルク女性ハウス」代表の上岡陽江さん
「ここに来る女性の85%は夫や親の暴力の被害者です。たいてい抑うつ状態になっているので、頭痛薬や睡眠薬のお世話になる」

「人とは会わずに引きこもり、人に助けてとは言えなくて、頭痛薬や胃薬や睡眠薬で紛らわせているうちに、薬がてんこ盛りになる。それなしではいられなくなるのです」

繰り返される処方薬、市販薬の依存

こうした処方薬や市販薬への依存の流行は、これまでも繰り返されてきた。

抗不安薬の「デパス」、ADHD(注意欠如・多動症)やナルコレプシーの治療薬「リタリン」、「ブロン」に代表される咳止め薬の乱用は、20〜30年前に流行ったものが、現在にも復活している。

「例えばブロンなら、今50歳ぐらいの人たちが30年程前、『いい子の息切れ』のような状態で、『飲むと勉強に集中できるよ』などと言われて依存してしまうのが問題になりました」

いじめられている子が裏サイトでブロンと出会うこともある
「今は、いじめを受けている子どもたちが裏サイトでブロンに出会っています」

最近、上岡さんは咳止め依存に悩む15歳の子の相談を受けたばかりだ。

「いじめで学校に行けなくなり、みんなが『しんどい』と書いている裏サイトに行き着いて、『私だけじゃなかった』とホッとする」

「同時に、誰かとコミュニケーションを取ろうとして、『ブロンを飲むと1日乗り越えられるよ』と声をかけられ、ネットで買い始めるのです」

使用者は被害者 根元の問題に目を向けて

上岡さんは、薬物やアルコールに依存する人が糾弾され、違法薬物では「再犯防止」のために厳罰を科されることに疑問を感じてきた。

「女性の場合は、『被害者』が刑務所に入っている。薬物依存症者の多くは夫や親の暴力の被害者で、DVの夫や殴りつけた父親は外にいる」

女性の薬物使用者はDVや虐待経験者が多いが、そちらの問題は顧みられていない
「女性たちが刑期を終えて外に出ても、住むところや仕事がなくて、結局、加害者の元に戻らざるを得ない。『再犯防止』っていったい何なの?と思うわけです」

違法薬物を使う人のほとんどは依存症ではない

さらに、違法薬物を使う人の大半は、依存症ではないということが日本では理解されていないと感じている。

長年、薬物を使ってきたはずのピエール瀧さんや沢尻エリカさんが、一線で活躍してきたのをみんな知っているにもかかわらずだ。

二人の違法薬物での逮捕は、薬を使いながらも社会生活が営めることを逆に知らしめることにもなった
国連薬物犯罪事務所(UNODC)のWorld Drug Report(2019)では、過去1年間で違法薬物を使った人のうち、生活に支障をきたす「依存症」と呼べる状態に陥っている人は13%とされている。

「アルコールを飲む人、ギャンブルする人全てが依存症になるわけじゃない。本人たちが困っているのは住むところや仕事がないことかもしれないし、暴力を振るわれることかもしれない」

「一番の困りごとは薬物以外であることが多いのに、薬で逮捕されるとまずやめさせて、回復プログラムに参加させようとする」

「それは、当事者にとっても的外れだし、プログラムの提供者にとっても不幸な結果に終わることが多いのです」

薬物の前にある困りごとに支援を

覚せい剤で逮捕された人は、虐待を受けるなど子どもの頃の逆境的な体験を経験した人が多い。女性の方が男性よりも経験割合が高い
薬物政策は、本来、薬を使わざるを得なくなった貧困や暴力問題への対策にまず手をつけてもらいたいのに、そちらにはほとんど目が向けられていない。

「女性なら、10代の頃から貧困や虐待などに苦しんでいることが多いのです。助けてとも言っています。だから、捕まる前、薬やアルコールに依存する前から、根元の問題をちゃんと支援してくださいと言いたいのです」

罰は有効でなく、むしろ有害

松本さんも、依存症に関して厳罰を科すことや、それを報じてバッシングすることに対しては一貫して反対の意見を述べてきた。

「罰が有効であるというエビデンスはないのです。むしろ、罰はどうも効果がないという科学的なエビデンスは結構出てきている」

▶︎総説 ハーム・リダクションの理念とわが国における可能性と課題

「それに人間の創造性というのは驚くべきもので、何かを罰して規制してもすぐに次のものが出てきます」

「ストロング系チューハイの話もそうですが、人間は時には酔ったり、時には遊んだりしたりすることをあちこちに散りばめないとやっていけない生き物です」

「それを一切排除するのは不可能で、人間がどうにか生きていくための必要悪として認めながら、我々がより安全に酔ったり、遊んだりしたりするにはどうしたらいいかという議論の方が必要なのではないかと思うのです」

ただし、ギャンブルについては意見を保留している。

国をあげたカジノ推進の動きにギャンブル依存症防止の観点から反対する声も上がっている
「ギャンブルについて言及したくないのは、今の社会状況では、『じゃあカジノもいいですよね』という話がついてきてしまうからです。カジノがいいとは思ってはいない」

規制すると、さらに有害なものが生まれる歴史

「どんなに規制しても人間は必ず何か似たようなものを見出します。そして後から出てきたものの方がより酷いことは歴史が証明しています」


どれだけ規制しても、より強い刺激を求めて、より有害なものが生まれることは、薬物でも問題となってきた。

「中国からヨーロッパに阿片が伝えられた時、ヨーロッパ人にあっという間に阿片が広まりました。そこで阿片を規制したら、今度はモルヒネを注射で使うようになり、モルヒネを規制したら、もっと強力なヘロインを使うようになった」

そこで、ヨーロッパは、健康被害をもたらす行動をただちにやめられない場合に、その害や危険をできるかぎり少なくする「ハームリダクション」に方針を切り替えた。

個人の少量の使用や所持については罰せずに、医療者の相談窓口につながりやすくする施策が導入されている国も多い。

ハームリダクションを否定したアメリカは?

「アメリカはそれでもハームリダクションを否定し、引き続き厳罰政策を貫きました」

「そのなれの果てが、フェンタニルのようなヘロインより強力な医療用麻薬が広がり、多くの死亡者を作り出す悲劇を招いた……。あくまでも私見ですが、そんな風に感じられてしまうのです」

アメリカではロックアーティストのプリンスさんらがフェンタニルの過剰摂取で命を落としている。

プリンスが死亡した時の新聞各社の報道
「叩くと次に出てくるものはもっと酷くなる。抗生物質が耐性菌を生み出し、さらに強い抗生物質を必要とするような流れが依存症の世界にも起きているのです」

排除ではなく、社会の中でつつみこむ

さらに、同じぐらい酒や薬やギャンブルをやったとしても、依存症になる人とならない人がいることを松本さんは指摘する。


「依存症になる人たちは、トラウマなど他にしんどい問題を抱えていることが多く、酒や薬やギャンブル以外にも問題を起こしている人が多い」

「その人たちこそは支援につながらなければならないのですが、厳しく罰することで治療や支援から阻害してしまう。治療後の社会参加も阻まれてしまうところがあるのです」

「ダメ。ゼッタイ。」がなぜダメか?

日本での違法薬物の逮捕者バッシングや、「ダメ。ゼッタイ。」運動に象徴される、薬物使用者に厳しい啓発活動も、支援につながるべき人を遠ざけ、依存にまで進むことを後押ししていると指摘する。

薬物乱用防止キャンペーンで「ダメ。ゼッタイ。」の横断幕を掲げて歩く警視庁や行政の関係者。1980年代には「覚せい剤やめますか? それとも人間やめますか?」という啓発CMも頻繁に流された
「規制や乱用防止のために、スティグマ化(負の烙印を押す)した格好でやるのが今の日本で、『薬物やギャンブルをやる奴は人間じゃない』というような啓発の仕方です」

「すると、その問題を抱えている人たちがますます地域で孤立し、孤立すればするほどますます依存行動が悪化するというスパイラルに陥ります」

警察庁などが後援し、全国防犯協会連合会が作成した麻薬撲滅の啓発ポスター(2007年)。「その先には破滅が待っている」と脅す言葉が掲げられる
「そういう少数の人を斬り捨てて前に進むという社会もあり得るのかもしれません」

「実際、少数者を切り捨てるために刑務所に入れてきたわけですが、むしろそれによって社会で生活できない人、出たり入ったりする人が沈殿していき、高齢化施設になってしまった」

違法薬物で捕まった人を1人受刑させるために使われる税金は1年で約400万円という。

「少数を社会から排除するためにそれだけお金がかかっている。年収が400万円ない人もたくさんいるのに、です。だから、社会で包摂した方がいいと考えています。その方がコストもかからない」

▶︎Factors Associated with Drug-Related Recidivism Among Paroled Amphetamine-Type Stimulant Users in Japan

どのような対策が必要か?

では、私たちはどのような対策を考える必要があるのだろう。

「薬物とアルコールとギャンブルはそれぞれ違います。でも、乱用防止のための啓発をすると同時に、依存につながる問題を抱えている人たちに対する支援の窓口や支援を受けることの素晴らしさを伝えてほしい。問題を抱えたけれど、そこから回復した人は素晴らしいという価値観を創り出すことが必要です」

薬物依存症から回復しつつある元プロ野球選手の清原和博さんや俳優の高知東生さんが一般に体験を語っていることを松本さんは評価する。

厚生労働省の依存症啓発イベントに登壇した清原和博さん(右)と松本俊彦さん(左)
「回復者の人たちに前に出てもらうことは大事です。匿名性を大事にする薬物やアルコールの回復プログラムは素晴らしいと思う反面、カミングアウトして、まだ回復していない人に希望を与えるのもまた素晴らしいと思うのです」

「アメリカでは、ミュージシャンのエリック・クラプトンやエミネムがAA(アルコール依存症の自助グループ)やNA(薬物依存症の回復グループ)のメンバーであることを公表しており、すごく大事な情報発信だと思います。日本でももっとあったらいいなと思いますが、日本ではだれも褒めてくれない土壌があります」

逆に激しいバッシングや排除に遭うことを恐れて、早い段階で助けを求めることさえしづらい状況が日本にはある。

人は孤立すると悪魔に化ける 

「その価値観を変えていくのは難しいことですが、不可能ではない。薬を憎み、薬を使った人を憎まないという切り離しが必要なのだと思います」

「とにかく仲間はずれにして孤立させると、ろくなことが起きません。人は孤立すると悪魔に化けると思うのです」

「規制されると、反社会勢力にアクセスしなければ薬が手に入らなくなる。依存の酷い人たちは、その危険を冒してでも手に入れます」

「大麻はよくゲートウェイドラッグ(薬物乱用の入り口になる薬)と言いますが、それは大麻の薬理作用によってではなく、大麻を違法化することによって、反社会勢力との道筋ができることによってだと思うのです」

カナダは大麻の使用者を反社会勢力と切り離すために、合法化の戦略に舵を切った。

「規制して排除すると、排除されたマイノリティたちは、余計孤立しおかしな方向に進みます。だから、『ダメ。ゼッタイ。』ではなく、『ヤバい奴は抱きしめろ』とか、『つまづいた奴を孤立させるな』などを標語にした方がいいと思うほどです」


日本は規制が厳しいから使う人が少ないのだと、規制当局は必ず言う。


「でも、処方薬や市販薬の乱用でこれほど困っている国も他にはないのです。現実を見て対策を考えるべきだと思います」

違法薬物を使いながら生きる選択肢も

ソーシャルワーカーの古藤吾郎さんが事務局長を務め、上岡さんも参加している「日本薬物政策アドボカシーネットワーク」は2019年12月、メディアに向けて「薬物使⽤に対する現実的・科学的・合理的な理解に基づく情報発信を」を発表した。

「合法な薬物でも依存状態になるし、使用しながら社会生活を維持している人もいる」と話す上岡さん(右)と古藤さん(左)
ここで言う薬物とは、覚せい剤、⼤⿇など違法とされる薬物だけでなく、処⽅薬・市販薬も含めた。

合法薬物に依存する人もいれば、違法薬物を使いながら社会生活を破綻させずにいる人もいることをメディアに理解してほしいという狙いがある。

そして、個人の少量の使用や所持に関しては、日本のような厳罰ではなく、欧米のように微罪としたり、犯罪としなかったりして、健康被害を最小限に留める対策「ハームリダクション」の実現を願う。薬物使⽤は犯罪だ/断薬が当然の成功だとする取り組みにより、薬物使⽤で困っている本⼈、家族・パートナーなど⾝近にいる⼈たち、そして薬物を使うことがある未成年の⼦どもたちも、ますます誰かに相談したり、⽀援を求めたりすることができなくなります。薬物使⽤がある⼈とその⾝近にいる⼈たちの尊厳を⼤切にする関わり⽅が求められます。


薬物を怖いものとし取締りを厳しくすることで、薬物使⽤は地下に潜み、地下にある薬物市場は発展しています。少量の薬物に係る犯罪は、ルール違反であったとしても被害者はいません。微罪とする、犯罪としない、規制許認可するなどさまざまな効果的な取り組み⽅があります。

(「薬物使⽤に対する現実的・科学的・合理的な理解に基づく情報発信を」より)だが、一足飛びに、違法薬物の非犯罪化・非刑罰化などの司法対応の変化は実現しないだろうとも古藤さんは考えている。

「まず地域社会において、薬物使用を生活・健康・福祉面で支援する体勢が整えることが必須です。非犯罪化だけ実現しても、依存症の回復支援や依存症者を対象にした精神科医療しか利用できない状況では、そこまで進んでからじゃないと支援につながりにくい現実があります」

古藤さんも関わるNPO法人アパリ(アジア太平洋地域アディクション研究所)では、「薬物OKトーク」という、違法薬物を使っていたとしても、その状況を肯定しながら相談にのるホットラインを設けている。

「薬を使いながらもどうやって健康に暮らせるかという視点を持つべきだ」と訴える古藤さん
「薬を使いながらもどうやって健康に暮らせるかという視点で向き合います。その中でもし健康に暮らせなくなってきたら、断薬という選択肢も提供できる。でも、それは私たちが最初から押し付けるものではありません。本人にとって健康的に暮らすということはどういうことなのかを尊重します」

上岡さんも言う。


「もっと早く話せたらよかったのにと言う人が多いです。現状では、薬をやめさせられ、通報されてしまうかもしれないから相談をためらい、そのうち仕事も失ってしまう。本人が薬物の問題があると思っておらず、やめる気がない場合でも、早く相談につながれば、大変なことにならずに済むこともよくあるのです」

専門家も「ハームリダクション導入を」

松本さんも、日本にハームリダクションの考え方を導入することに賛成の立場だ。論文もまとめている。

「トラウマを抱えている患者も多く、精神科の薬の副作用でおかしくなる場合もある。大麻が一番生活の破綻がないという患者も複数診ています」

「トラウマのセラピーができる医療者は限られているし、セラピーで心のふたを開けて生活が立ち行かなくなる時期を考えれば、大麻を吸いそこそこごまかしながら、自分らしく生きていくという手もある気がします」

「ベンゾ系や僕らが処方している治療薬も含めて、薬にはいい部分と悪い部分が必ずあります。違法・合法は根拠なく政治的な理由で決められていますが、もう少しニュートラルに捉えて、薬を使いながら、それで上手くいって誰にも迷惑をかけていないなら、それも一つの生き方かもしれないと思うのです」

もちろん、薬物を使うことに100%害がないと言っているわけではない。

「しかし、それは酒もたばこも処方薬や市販薬も同じです。我々専門家が研究した情報発信を受けながら、自分の中でリスクと天秤にかけて選んでもらうという選択肢があってもいいのではないかとも思います」

当事者を置き去りにしない丁寧な議論を

歴史的に違法薬物の厳罰化を徹底してきた日本では、急に舵を切ることは難しい。一方で、刑罰や規制をもって違法薬物をコントロールしようとしてきた歴史は浅いのも事実だ。

「少なくともメソポタミア文明の頃から、人類はアルコールやケシの花を使ってきました。薬物と共にあった人類の長い歴史の中で、実効性のある形で法と刑罰による薬物のコントロールが始まったのは1961年から。まだ60年しか経っていない」

Jharkhand Police destroy an illegal opium cultivation at Khunti district in the Indian state of Jharkhand on February 18, 2018. / AFP PHOTO / -
「それで世界中の薬物の問題は解決に向かったかと言えば、むしろ正反対です。薬物によって死ぬ人やアヘンやコカインの生産量は激増している。規制が需要を作り出し、規制によって利権ができています。規制されば規制されるほど、闇での値段が釣り上げられ、反社会勢力に有利に働く」

規制当局は著名人の逮捕をメディアにリークして大きく報道させ、ワイドショーやSNSではバッシングを繰り返す。「ダメ。ゼッタイ。」が浸透しているそんな日本で、ハームリダクションへの理解は進むのだろうか?

「少なくともヨーロッパはそういう方向に舵を切っているということを知ってほしい。日本も直ちに切り替えるべきとは思いません。急な変更はどちらにしても悪い方向にいくことが多い。でも、教養のある人たちには知識を共有してほしいし、どんな対策が本当に効果的なのか丁寧に議論していきたいのです」

その議論には、当事者の健康を守るために、合理的に効果があるのは何かという冷静な視点が必要だ。

薬を使ったことは支援につながる「入場券」

「僕の外来に来る人は薬だけが問題じゃない。他に困った問題があります。薬を使ったことは支援につながる『入場券』です。薬を使う使わないの問題は、通院を始めて2、3年で終わり、その後は別の困りごとについて定期的に話し合っていることがすごく多い」

薬物をやめるやめないの問題は最初だけで、あとは別の困りごとを診察で聴くことが多い
「一方で、世の中には困りごとがないけど、うまく薬やお酒を使いながら生活している人もいっぱいいます。高い税金を使って、その人たちを犯罪者として排除し続けることが、社会に対していかほどの意味があるのか」

「犯罪化すれば、反社会勢力の人たちがビジネスを始めて大きく育ってしまいます。規制するということは、それを破る闇の人たちが出てくるということ。そろそろ日本でもこの構図に気が付いた方がいいと思います」

※この記事はLINE NEWSと協力し、先行配信した記事を再編集したものです。

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_23c1280f62c1_東京マラソン、初参加のはずだった… 新型コロナで一般参加中止、あるランナーの思い 23c1280f62c1 23c1280f62c1 東京マラソン、初参加のはずだった… 新型コロナで一般参加中止、あるランナーの思い oa-buzzfeed 0

東京マラソン、初参加のはずだった… 新型コロナで一般参加中止、あるランナーの思い

2020年2月17日 16:39 バズフィード

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、3月1日に予定されている東京マラソンの一般参加が中止されることが明らかになった。朝日新聞などが報じた。

全国からランナーの集う人気の大会で、今大会の倍率は11倍だった。抽選を勝ち抜き、初参加に胸を踊らせていたあるランナーに、思いを聞いた。

2019年の大会
NHKによると、東京マラソンでは、フルマラソンと10キロの部で計3万8000人の一般参加者の出場が予定されていた。一定の記録をクリアしている「エリート選手」のみで実施する方針で、200人ほどの規模になるという。


新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大会側は2月14日、1800人ほどいた中国在住者の参加の自粛を要請していた。その後、国内での感染の広がりが確認されていることから、一般参加の中止に踏み切ったという。

「新型コロナウイルスの感染が広まってから心配はしていましたが、今回の決定はとても残念です」

そうBuzzFeed Newsの取材に語るのは、東京マラソンへの初めての参加を予定していた30代の女性だ。これまで食事コントロールや禁酒、トレーニングに励んできたという。

「東京で生まれ育ったので、いつか東京マラソンで走ってみたいなと小さい頃から思っていて、去年当選してからとても楽しみにしていました。本当に走りたかったし、悲しいです……」

とはいえ、新型コロナウイルスの感染が東京都内、さらには国内でも広がっていることには危機感も覚えている。今回の決定についても、異論はないという。

「決定に関しては正しい判断だったと思います。ギリギリの判断ではありますが、運営側もギリギリまで実施できるように頑張ってくれていたと思うので、しょうがないかと思います」

「今週末、熊本や京都のマラソンでマスクして走っている人たちの姿をみて、私はあれじゃ走れない……と思っていたので。今後どう広がっていくかわからないウィルスに対して、早めに決断してくれてよかったです」

気になるのは「優先権」

中国在住のランナーについては来年の出走権が与えられた一方で、参加料の返金はされない。来年大会に参加する場合も、別途参加料が必要になるという。


女性は、一般参加者についても、来年大会の優先権や、Tシャツなどのノベルティがもらえることを願っている。参加費(国内1万6200円)については「仕方ない」という気持ちだ。

「運営側はどちらにしても頑張って働いてくださっているので、返金はなくても仕方ないかなと思っています。その分、来年以降の出場権がもらえたら嬉しいです。走りたい気持ちは変わらないので」

「対応は大変かと思いますが、報道ばかりで情報がまだ何もないので、これからの流れについては早く知りたいです。簡単にでもいいので、メールで公式なお知らせは欲しいと思います」


東京マラソンは、オリンピックの選考も兼ねている。女性はエリート枠のランナーたちに、こうエールも送った。

「東京オリンピックの選考が今回のマラソンで決まる枠があるので、エリート枠に出場する選手には、私たちの分まで頑張ってほしいです!」

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_5062ad690425_片付けできない理由は「聞こえていない」から。毎日息子たちに自分の教えを伝えた結果… 5062ad690425 5062ad690425 片付けできない理由は「聞こえていない」から。毎日息子たちに自分の教えを伝えた結果… oa-buzzfeed 0

片付けできない理由は「聞こえていない」から。毎日息子たちに自分の教えを伝えた結果…

2020年2月17日 16:00 バズフィード

お母さん、毎日毎日言ってるでしょ〜〜!

息子たちが小学生になった頃から、親として厳しく様々なことを教え、諭し、伝えきた、というお母さん。

Twitterに投稿された画像が話題になっています。

いったいどんな画像なのかというと…?

床に投げ出されたランドセル!子どもたち、どこ行った?

「自分の物は自分で片付ける」と6年間、毎日繰り返し教え続けてきた結果が、ランドセルが転がるこの写真だといいます。

小学6年生と4年生の息子がいるwaruyoiさんはBuzzFeedの取材に、子どもたちがランドセルを放り出している理由を、このように推測します。

「恐らく答えはもうこれしかないと思われます。その理由はズバリ『聞こえていない』」

「我が家はなぜか全員リビングで全裸になってから風呂場へ向かうのですが、脱いだ服や靴下はもちろんのことズボンはパンツと一体化してスッポリはまったまま床にブタの鼻のような状態でまとまって放置されています」

「尚、なぜリビングで全裸になってから風呂に向かうのかの部分はどうぞあまりお気になさらないでください」

こんな兄弟愛エピソードも。

息子さん2人は大切なはずのゲーム機を片付けず、コントローラーやソフトなどがソファやカーペットの隙間から出てくることがよくあるといいます。

そんなある日、次男がゲーム機をなくしてしまいました。

「私は内心いい気味だと全く手を貸さず放置して次男も諦めしばらく経った頃、偶然にもベッドの下から長男がゲーム機を見つけ出しました」

「『あった!!あったぞ!!良かったな!!』と兄はすぐさま弟の元に駆けつけ『うわーん!!ありがとう!!よかったよぉ!!』と弟は安堵のあまり兄に飛びついて二人で喜びを分かち合うという兄弟愛の感動シーンが目の前で繰り広げられました」

「私も思わず二人の息子を抱きしめながら『よかったね!!』と共に歓喜したのですが、5秒後にいや全然良くないと我に返りました」

お母さんとして。

もう少しで中学校に上がる長男。どんなことに気をつけてほしいか聞くと…?

「エロ本だけはどうか自分で上手に片付けられる子に育って欲しいです」

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_711b37a1fcfa_【独自】藤田医科大学 救急病院の開院前に新型コロナ感染者を受け入れへ 711b37a1fcfa 711b37a1fcfa 【独自】藤田医科大学 救急病院の開院前に新型コロナ感染者を受け入れへ oa-buzzfeed 0

【独自】藤田医科大学 救急病院の開院前に新型コロナ感染者を受け入れへ

2020年2月17日 12:09 バズフィード

藤田医科大学などを経営する「学校法人藤田学園(愛知県豊明市、星長清隆理事長)」は、4月にオープン予定の救急病院「藤田医科大学岡崎医療センター」(愛知県岡崎市針崎町、守瀬善一院長が就任予定)の開院前に、新型コロナウイルス (COVID-19)の感染者を受け入れることを決めた。

開院を前倒しして、新型コロナウイルスの感染者受け入れを決めた藤田医科大学岡崎医療センター完成予定図(ウェブサイトより)
厚生労働省の要請を受けて決断したという。

誰からうつったのか感染のつながりが追えないヒトーヒト感染が国内でも広がる中、感染者を国内でなるべく広げないように、入院先・隔離先の確保が課題となっている。

国の重大な危機を回避するのために、民間病院が全面的に協力する英断をした形だ。

一般病床400床 厚労省からの要請で受け入れ決定

同法人によると、同大学岡崎医療センターは、JR岡崎駅南西の土地に建設され、一般病床400床を持ち、重症患者まで24時間体制で受け入れる二次救急医療を提供する予定の救急病院。

建物は既に完成し、1月31日に引き渡しが済んでいる。

今回、検疫中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で集団感染が起き、2月16日現在で既に355人の感染が確認されている。多数の感染者の受け入れ先の確保が喫緊の課題となっていた。

開院予定の岡崎医療センターは、救急対応できる400床が丸々空いており、入院患者に感染させる心配もない状態であることが注目された。

厚労省は藤田医科大学に開院前に、感染者を受け入れられないか要請し、同大学の執行部が週末に協議して受け入れを決めたという。

同大学によると、正式な開院は予定通り4月1日だが、その前に特例として新型コロナウイルスの感染者だけに病床を開放して、受け入れる形を取る。どこまでの医療を提供するかは、今後厚労省と協議しながら決めていくという。

今後、近隣住民などに説明会を開き、理解を求めることも検討するという。UPDATE
一部表現を改めました。正式な開院は4月1日ですが、特例として新型コロナウイルスの感染者だけに、病床を前倒しして開放するということです。
2020/02/17 12:31

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_2dfc52d51912_あの日、おつりを受け取ってくれなかったタクシー運転手さんへ 2dfc52d51912 2dfc52d51912 あの日、おつりを受け取ってくれなかったタクシー運転手さんへ oa-buzzfeed 0

あの日、おつりを受け取ってくれなかったタクシー運転手さんへ

2020年2月16日 10:00 バズフィード

「おつりは結構です」

タクシーの運転手さんに伝えたら、「君たちからはまだ受け取れないよ。大事にしなさい」と断られた――。

お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹は、エッセイ集『どのみちぺっこり』(PARCO出版)にこんなエピソードをつづっている。


売れっ子芸人が明かした、ほろ苦い思い出の1ページ。

140円のおつり「君たちからは…」

飯尾和樹
――本で書かれていたタクシーのお話は本当ですか?


本当です。千円渡して、140円のおつり。

「おつりは結構です」と言ったら、「申し訳ないけど…」って。「君たちからはまだもらえない。大事にしておけばいいよ」と言われました。


個人タクシーの運転手さんで、あの当時で50代ぐらい。元気でいらっしゃるんですかね…。

まだまだ若造?

飯尾和樹『どのみちぺっこり』
――飯尾さんが何歳ぐらいの時の話ですか。


38歳とか、そんな感じですよ。

いまでも忘れません。五反田から、品川区役所の歩道橋のちょっと先まで行って。(相方の)やすと2人、石畳に座りこんじゃったんですよね。

「いやー。生意気で鼻についたんだな」

「こんな若造がさ」

「っていうか、38じゃねーか!」って(笑)

――大して若手でもない(笑)


若造でも何でもないですよ。28歳ならまだね。「俺たち、10年以上遅れてるんだな」と言って。

ダボダボの服

Tokyo Taxi
――運転手さんとしても、イラッとしたというよりは、芸人さんを応援する粋なはからいだったのかも…。


いやー。僕らの言い方が生意気だったんじゃないですか。

「あっ、おつり結構です」「何だ、お前?」みたいな。


先輩方のマネをそのまましてしまったのかもしれない。だから服のサイズが大きかったんでしょうね。もうダボダボ。本当に、そんなのばっかりですよ。

だけど、あの140円のおかげでコロッケが買えました。運転手さん、ありがとうございました。

関根さんに渡された回数券

関根勤
――めっちゃいい話。


タクシーと言えば、15年ぐらい前こんなことがありました。

関根勤さんと映画を見た後、関根さんの家に行くことになったんです。「ちょっと寄るか?」と言われて、「ああ、いいですね」と。

「僕、いつも電車だよ」ってまず電車移動で。最寄りの駅から歩いて10分以上あるから、さすがにそこからタクシーかな?と思いきや、「はい、バスの回数券」って渡されて。

「関根さん、タクシー乗らないんですか?」と聞いたら、「いや、いまだに…」って。

これが仕事中だったら「タクシー!」って手を挙げてパパッと乗れる。でもプライベートだと、若いころのクセがあってタクシー乗るのに躊躇するって言うんですよ。

――あれだけのキャリアがあって、そういう風に思えるのがすごい。


はい。若いころ、交通費浮かせてご飯代に回すために、先行投資でスクーターを買って通ったとかとか。えっ!関根さんってそうなんだと。

「面白い人には勝てない」

「ぱっくりピスタ〜チオ」
――関根さんの言葉で印象に残っているものはありますか。


これはウド鈴木と一緒に言われたんですが、「技術はもちろん大事だけども、結局その人が面白くなくちゃダメだ」と。

「だから、面白い人には勝てない」って言ってましたよ。技術は大切だし、プロのなかでも技術の長けている人はいるけど、その「人」が面白いことが大事。

確かにそうだなと。僕ら世代で言えば、さんまさん、タモリさん、たけしさんも、鶴瓶師匠も、人間的に魅力があって面白くて。

とんねるずさん、ウンナンさん、ダウンタウンさんもそう。出川哲郎さんなんかまさに、ですよね。

20代のころはヒマで床ずれするぐらい寝てたので、そうやって関根さんに「インタビュー」ばっかりしてたかもしれません。

飯尾和樹
〈飯尾和樹〉 東京都出身。1968年12月22日生まれ。1990年、浅井企画に所属。お笑いコンビ「チャマーず」「La.おかき」を経て、2000年に相方やすと「ずん」を結成、ボケを担当する。バラエティー番組からドラマ、映画まで幅広く活躍中。

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_2910bac1e15a_中国・武漢市民による市封鎖までの「移動した痕跡を元にマップ化」は誤り 新型コロナめぐり拡散 2910bac1e15a 2910bac1e15a 中国・武漢市民による市封鎖までの「移動した痕跡を元にマップ化」は誤り 新型コロナめぐり拡散 oa-buzzfeed 0

中国・武漢市民による市封鎖までの「移動した痕跡を元にマップ化」は誤り 新型コロナめぐり拡散

2020年2月15日 18:48 バズフィード

新型コロナウイルス発生から武漢市の封鎖までの間に、同市民が「移動した痕跡を元にマップ化」したとする画像を添付したTwitterの投稿が拡散している。 

「もうダメかも」「時間の問題」などと不安が広がっているが、このマップは世界中の旅客機の航路を示したイメージ画像で、「移動した痕跡を元にマップ化」とするのは誤りだ。BuzzFeed Newsはファクトチェックを実施した。

画像は以下のような文言とともに、2月12日に投稿された。アウトブレイク後に武漢市民が移動した痕跡を元にマップ化。


>コロナウイルス発生後から市の閉鎖までの間に、世界を移動したおよそ60,000人に上る武漢市民のフライトデータや所有する携帯電話のトラッキングデータを元に、サウサンプトン大学の調査チームが作成したマップマップからは、中国の湖北省武漢市が封鎖された1月23日までの間、市民が中国国内をはじめ、アメリカやヨーロッパ、日本など世界各国に移動したように見える。

もともと、この画像はイギリスのサウサンプトン大学による「WorldPopProject」が投稿した。

「2020年1月から4月までの中国内外における武漢の新型コロナウイルスの拡散リスクの評価」などと記し、この画像とともに論文のURLを2月5日にツイートしていた。

この画像は、世界中に広がった。英紙「サン」は「この新しいマップは、致命的なコロナウイルスが、防ぎきれないほど世界中に広がっていることを示しています」と報じた。


また、同じく英紙「デイリー・メール」も画像を引用し、「武漢を離れた6万人余りの人々が、どのように世界を行き来したかを示しています」などと記した。

論文に載っていないマップ

しかし、先述の通り、このマップを「移動した痕跡を元にマップ化」とするのは「誤り」だ。

そもそも、この画像は、サウサンプトン大学の研究者らによる論文には載っていない。

論文は「新型コロナウイルスの潜在的なリスクと地理的範囲を推定」したもので、封鎖される前に武漢から500万人以上が市外に出て、うち約6万人の航空旅客が、封鎖までの2週間で、中国本土以外の数百都市に旅行したと「推定される」としている。

つまり、市外に出たとされる全員の航空経路を全て公表しているわけではない。

「WorldPopProject」のツイートに載せられたものは、あくまで移動ルートの可能性を示し、「世界中の旅客機の航路を示したイメージ画像」だったわけだが、誤解が広がったとみられる。

このツイートには「投稿を削除するべき」などの批判も集まった。その後、投稿は削除され、こう追記された。

「単にグローバルな航空ネットワークを示すイラスト画像にしたつもりでした」

一般の人にできること

厚労省は、2月15日時点で、日本において「流行が認められている状況ではない」との考えを示している。

とはいえ、感染は日本でも拡大しており、予断は許さない状況だ。こうした事態のときは、誤った情報や、真偽不明な情報が出回りやすいため、注意が必要だ。

一般の人たちができることは、あくまで風邪やインフルエンザ対策と同様に、咳エチケットや手洗いなどだ。厚労省は、その重要性を呼びかけ、「人混みの多いところは避ける」などの対策に努めてほしいとしている。

当初はマップが「誤り」としていましたが、「移動した痕跡を元にマップ化」とするのが「誤り」でした。表現を修正しました。
2020/02/15 20:57

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_6bdabbe4c757_「武漢で死体を焼やすと発生するガスが大量検出」は誤り。新型コロナめぐり世界で拡散 6bdabbe4c757 6bdabbe4c757 「武漢で死体を焼やすと発生するガスが大量検出」は誤り。新型コロナめぐり世界で拡散 oa-buzzfeed 0

「武漢で死体を焼やすと発生するガスが大量検出」は誤り。新型コロナめぐり世界で拡散

2020年2月15日 15:49 バズフィード

感染が拡大する新型コロナウイルスをめぐり「死体を燃やした時に発生する二酸化硫黄(亜硫酸ガス)の濃度が武漢周辺で大量に検出された」などという情報が世界中に広がった。

「およそ1万4000体分か」などとして、新型コロナウイルスによる死者を火葬している証拠であるとする声が相次いだが、これは「誤り」だ。海外でも「陰謀論」と指摘されている。

濃度のソースとされているのは「Windy.com」というサイトのデータだが、これはリアルタイムの情報ではなく、あくまで「予測」だ。BuzzFeed Newsはファクトチェックを実施した。

世界中で広がっているのは、「武漢で二酸化硫黄(亜硫酸ガス)の濃度が大量に検出された」「遺体の焼却だったら1万4000人分になる」などといった内容だ。


もともとは2月9日に英語でツイートされた、気象情報サイト「Windy.com」のデータを引用した情報が発端とみられる。

このツイートは1万リツイート以上されて世界中に広がり、海外のニュースサイトでも相次いで報じられた。

日本でも、この情報は拡散。なかでも「死体等を燃やした時に発生する二酸化硫黄(亜硫酸ガス)濃度が武漢周辺が異常上昇しています」というツイートは2月15日時点で、6000リツイート以上されている。

さらに「ツイッター速報」などのまとめサイトや「東スポ」も、台湾のニュースサイトを引用する形でこの情報を伝えている。なお、台湾のサイトの情報は、2月15日に修正された。

遺体を燃やしても「表示されない」

しかし、これは先述の通り「誤り」だ。仮に遺体が燃やされていたとしても、「Windy.com」では、二酸化硫黄のリアルタイムの濃度を確認することはできないからだ。


Windyのコミュニティでも、この件について問われた管理者がこうコメントしている。

「WindyはSO2値(二酸化硫黄値)の予測のみを視覚化するため、コロナウイルスによる遺体の燃焼などの活動は表示されません。人間の予期しない活動や火山噴火のような自然現象は予測できないためです」

そもそも「Windy.com」で使われているデータはNASAの「GEOS-5」(ゴダード地球観測システムモデル、バージョン5)による気象シミュレーションによるもの。

これはリアルタイムの実測値ではなく、あくまで予測モデルだ。GEOSのサイトも以下のように注意を呼びかけている。

「GEOSシステムを使用した予測は実験的なものであり、研究目的でのみ作成されています。研究以外の目的でこれらの予測を使用することはお勧めしません」

なおこの件に関しては、中国政府・生態環境部が公式声明で、「Windy.com」のデータは「信憑性にかける」ものであり、実際の観測と「200倍以上の差がある」などと反論している。

二酸化硫黄の排出源は?

二酸化硫黄を多く排出するのは、発電所や工業設備だ。武漢にも、世界2位の製鉄企業である「宝武鋼鉄集団」の製鉄所や、大型の火力発電所がある。


観測された気象データを元にした月ごとの二酸化硫黄濃度をみられるNASAのサイトでは、2019年12月時点(画像上)で、武漢の濃度が中国のほかの大都市と同様のレベルであることがわかる。

また、新型コロナウイルスの感染が広がった1月以降については別のNASAのサイトから、NASAや欧州の衛星が観測した日々のデータを見ることができる(画像下)。

しかし、現状では細かい情報まで確認することはできない。武漢付近で、「大量検出」や「異常上昇」とする根拠を見出すことは難しいだろう。

極端な増加は、どちらかといえば日本の沖縄付近で1月13日に起きていることもわかる。この前日の1月12日にはフィリピン・マニラで火山が噴火している。

UPDATE
台湾のニュースサイトの情報を追記しました。
2020/02/15 17:39

外部リンク

cat_7_issue_oa-buzzfeed oa-buzzfeed_0_b360c2df1e6b_私はピクルスになりたい。ずん・飯尾和樹の絶妙すぎる存在感 b360c2df1e6b b360c2df1e6b 私はピクルスになりたい。ずん・飯尾和樹の絶妙すぎる存在感 oa-buzzfeed 0

私はピクルスになりたい。ずん・飯尾和樹の絶妙すぎる存在感

2020年2月15日 10:01 バズフィード

お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹が、初めてのエッセイ集『どのみちぺっこり』(PARCO出版)を出した。

同書のなかで力説するのが、ハンバーガーに挟まったピクルスの魅力。飯尾が「ピクルスってすごい実力の持ち主なんじゃないかと思うんです」とつづる理由とは?

最悪の第一印象

「ずん」の飯尾和樹
――2 ページ以上を割いて、ピクルスについて語っていますね。

5、6歳のころ、チェーン店のハンバーガーを初めて食べた時に、口から出した記憶があります。CMだとおいしそうだったのに、何だこれ?って。

母方のおばあちゃんから「それは外国の漬物みたいなもので、ピクルスっていうんだよ」と説明されて、マズイなと思って。

――第一印象はよくなかった。


はい。だけどいまは好きですね。

おひたしの良さを知る

飯尾和樹『どのみちぺっこり』
――いつごろから好きになったのでしょう。


30歳過ぎてくらいからですかね。春菊とかピクルスとかの良さがわかるようになってきたのは。


自分は本当に味覚がガキで、刺身を食べられるようになったのも中学に入るか入らないかぐらい。洋食とかの方が好きで。

ひとり暮らし始めたのも大きかったですかね。料理もちょっとしていて、カレー、フライ、生姜焼き…と好きなものばっかりつくってたら、3ヶ月ぐらいで飽きまして。

そのころから、青野菜の良さとか、おひたしやゴマあえの良さとか、わかるようになってきました。

スターが結集したハンバーガー

――ハンバーグやパン、チーズなどスター集団に混じってピクルスが存在感を発揮している、という『どのみちぺっこり』での絶妙なたとえ話に思わず吹き出してしまいました。《そう考えると、ピクルスってすごい実力の持ち主なんじゃないかと思うんです。あの『オーシャンズ11』みたいなメンバーに食い込むピクルス。いやぁ、素晴らしいですよね》

(『どのみちぺっこり』)スターが集まってね。みんな主役を張れる人ばっかり。


グルメ本とかでも、ハンバーグ特集、チーズ特集、パン特集とかあるけど、ピクルス1本の特集ってなかなかないですよね。

普段クローズアップされることもないんですけど、映画がヒットしてマニアが増えた時にやっと(スピンオフが)できる感じ。

ハンバーグが主役で、チーズとかパンとか1番手、2番手のエピソードトークがあって…。

――ひな壇でいったら隅っこの方。


そう、隅っこですね。

ピクルスみたいな頑張りを

――そんなピクルスにあえて光を当てたのは、ご自身を投影された部分もあるのでしょうか。
《この年になってもハンバーガーを最後まで食べられるのは、ピクルスのおかげだと思っています。彼はいぶし銀のいい働きをしていますよね。よくぞ、その生き方を見つけたよなと感心さえします》

(『どのみちぺっこり』)
そうなんでしょうね。ピクルスみたいな頑張りをしていかなくちゃいけないんじゃないか、という思いがあるのかもしれないです。


――《ピクルスも若い頃は苦労したと思います》とも書かれていましたが(笑)

僕の場合、苦労でも何でもないですけどね。


ピクルスも多分、子ども番組に出られるほど市民権は得ていない。時間帯でいうと夜11時ぐらいなんですよ。

ピクルスが中心になってくるのは2軒目、3軒目ですもんね。ちょっと小皿に乗せてお通しとか。「もうお腹いっぱいだし、漬物ないならピクルスで!」みたいな。

――でも、ないと困るという。


やっぱりハンバーガー頼む時、ピクルスもう2枚ぐらい入っててほしいと思いますからね。

「冠」の責任

――「特別であれ」「オンリーワンであれ」という風潮がありますが、みんながみんなハンバーグやパンになれるわけではない。「ピクルスでもいいんだ」と思えたら、気が楽になるかもしれません。


そうですよね。

もしハンバーガーがマズかったら、まず「ハンバーグがマズイ」と連想される。背負ったら背負ったで、責任を負わなきゃいけません。

ハンバーグの次はパン、次はチーズと目立てば目立つだけ背負うものもある。

自分の冠番組を持つのと同じ。1回調子が悪かっただけで「あいつは終わった」って言われちゃうわけですよ。

ネガティブな時にいっぺんに集中砲火を食らうから、やっぱり大変だと思いますね。

楽屋は小さいけれど

飯尾和樹『どのみちぺっこり』
――つらい。その点、「ピクルスのせいで番組が終わった」ということは、あまりなさそうですよね。


そのぶん楽屋も小さいですけど(笑)


ピクルスはすごいですよ。ないと飽きるし、物足りなくなる。漬物だから長持ちしますし。

飯尾和樹
〈飯尾和樹〉 東京都出身。1968年12月22日生まれ。1990年、浅井企画に所属。お笑いコンビ「チャマーず」「La.おかき」を経て、2000年に相方やすと「ずん」を結成、ボケを担当する。バラエティー番組からドラマ、映画まで幅広く活躍中。

外部リンク