食材の切り方や刻み方で香りは変わる?
なぜ加熱すると香りが生まれるの?
紅茶の香りを引き出すには?
普段はなかなか意識しない「香り」に焦点を当てた、新しいレシピ本が誕生した。
画像は、『料理に役立つ 香りと食材の組み立て方』(誠文堂新光社)
『料理に役立つ 香りと食材の組み立て方』(誠文堂新光社)が、2020年9月11日に発売される。香りを料理に活かす方法を、香りの専門家が教えてくれる。いろいろな食材との組み合わせ方のヒント集だ。
画像は、『料理に役立つ 香りと食材の組み立て方』(誠文堂新光社)より。香りをマスターすれば料理がレベルアップする
香りを分子レベルで解説し、油に溶かしたり、加熱や乾燥をさせたり、お酒や酢、水、塩や甘味料などと組み合わせることで、どのように変化していくのかを見ていく。
そして、その香り成分を活かした料理法のアイデアやヒントを、さまざまな具体例とともに紹介。巻末の香り素材図鑑には、花や葉、果実、木......など50種以上の香りの特徴と、調理アドバイスが掲載されている。
画像は、『料理に役立つ 香りと食材の組み立て方』(誠文堂新光社)より。50種以上の香りを網羅
著者の市村真納(いちむら・まな)さんはアロマセラピストの資格を持ち、精油などの調合や、香り文化を研究している。それぞれのレシピは、シェフ・フードディレクターの横田渉(よこた・わたる)さんが制作した。
本書の目次は、以下の通り。
1、香り入門
●「香り」を知る
●嗅覚のしくみと風味
2、調理法と香り
●準備・下ごしらえ
●加熱調理
3、香りの抽出法
●油脂×香り
●酒×香り
●酢×香り
●水×香り
●塩×香り
●甘味料×香り
4、香りの文化学
●木×香り
●歴史×香り
●言葉×香り
5、香りとマネジメント
●心への働き、提供の工夫
●ブランディング×香り
香りの食材辞典
おいしさをいっそう引き立てる「食材×香り」のコツをマスターして、五感をフルに使って楽しめる料理に挑戦してみては。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: 料理に役立つ 香りと食材の組み立て方
監修・編集・著者名: 市村真納 著、横田渉 レシピ制作
出版社名: 誠文堂新光社
出版年月日: 2020年9月11日
定価: 本体2,400+税
判型・ページ数: B5変判・192ページ
ISBN: 9784416519806
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8月31日発売の「アエラ」(2020年9月7日号)は、 関ジャニ∞のメンバーで、9月11日公開の映画「窮鼠はチーズの夢を見る」に主演する大倉忠義さんを、表紙に起用した。
画像は「アエラ」(2020年9月7日号)
この映画で、男性同士の切ない恋愛を自然体で演じている大倉さん。インタビューでは、「スタッフの方々が彼の気持ちの流れを大切に、ほぼ順撮りで撮っていったため、演じる中で気持ちも自然とつながっていきました」と当時を振り返っている。
メガホンをとった行定勲監督とのやりとりを通じてさまざまに考えることが、自分のやりがいにつながっていったという大倉さん。アイドルと俳優の「二刀流」に挑めるのは、 関ジャニ∞という「帰る場所」があるからだ、とも話している。大切にしているのは「音楽活動もお芝居も全力で取り組む」ということ。これからの「20代とは違う自分」を楽しみにしている、とインタビューを締めくくっている。
テレワークで「脳過労」に
巻頭特集は、 「脳のオンライン疲れ解消法 今できる14の習慣」。テレワークの一般化でパソコンに向かっている時間が増えた、という方も多いだろう。デジタル機器の長時間使用は、脳の一部のみを酷使してほかの部分をさび付かせる「脳過労」の状態を生み出す、と専門家。この状態が続くと、記憶力や集中力が低下し、うつ状態に至るリスクもあるということで、「脳過労」の仕組みと解消法について取材。疲れた脳にいい習慣や脳を鍛えるコツを、具体的に提示している。
校了日に飛び込んできた「安倍首相辞任」のニュースも掲載。本誌巻頭コラムの筆者でもある政治学者の姜尚中さんと経済学者の浜矩子さんが、「安倍政権が私たちに遺したもの」をそれぞれに分析している。立憲民主党の福山哲郎幹事長には独占インタビュー。 国民民主党、旧民主党系の無所属議員らと結成する新党について、その綱領の具体的な内容を伝えているほか、「ポスト安倍」とどう向き合うのか、について取材している。
第2特集「第2波まっただ中」では、 新型コロナウイルスに感染し回復した人たちを悩ませる「後遺症」の実態、世界中で開発と争奪戦が進むワクチンを巡る日本の「トラウマ」、小中高校が再開しGoToキャンペーンが始まってもキャンパスに通えない大学生の苦境などを取材した。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: アエラ(2020年9月7日号)
出版社名: 朝日新聞出版
出版年月日: 2020年8月31日
定価: 本体364円+税
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可憐な笑顔で人気を博し続ける矢部美穂さん。実は、経営者インタビューの実績を1536社も持つマルチな女性でもあった。
写真は、矢部美穂さんが表紙を飾る「躍進企業応援マガジン COMPANYTANK」(国際情報マネジメント)
矢部美穂さんは、ビジネスパーソンや経営者に向けた情報誌「躍進企業応援マガジン COMPANYTANK」2020年9月号(国際情報マネジメント)の表紙を飾っている。
経済系の雑誌だけあって、落ち着いて知的な表情の矢部さんが印象的だ。なお、矢部さんは表紙だけでなく、6ページにわたるロングインタビューにも登場しているという。
写真は、「創刊15周年特別企画~矢部美穂ロングインタビュー~」に登場する矢部美穂さん(写真提供:国際情報マネジメント)
矢部さんは、「躍進企業応援マガジン COMPANYTANK」の経営者インタビューのゲストインタビュアーの中で最も多くの対談回数を誇り、その数は1536社(2020年9月号分取材まで)に上るという。
創刊15周年の特別企画という熱のこもったインタビュー。その内容は、謙虚で真摯な姿勢でインタビュアーを務めている矢部さんに、これまでの思い出を振り返ってもらうというもの。どんなエピソードが聞けるのか、ファンのみならず気になる方は多いのでは。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: 躍進企業応援マガジン COMPANYTANK
出版社名: 国際情報マネジメント
出版年月日: 2020年9月 1日
定価: 1320円(税込)
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レジ袋が有料化されて、はや2カ月。買い物にはエコバッグ持参が当たり前になったけれど、本当に気に入ったバッグに出合えているだろうか。
画像は、『作って楽しい、毎日使える 簡単!手作りエコバッグ』(主婦の友社)
柄が好みでなかったり、コンビニでちょっと買うだけなのにバッグのサイズが大きすぎて持ちにくかったりと、いろいろ不便を感じている人もいるのでは。そんな人におすすめなのは、主婦の友社から発売されている『作って楽しい、毎日使える 簡単!手作りエコバッグ』。
画像は、エコバッグの例(画像は主婦の友社提供、以下同じ)
本書では、手作り初心者でも数時間あればできるシンプルなエコバッグの作り方を写真で詳しく紹介している。用途に合わせた3サイズ展開でアレンジもできる。たくさん作れば洗い替えもできて便利だ。
手作りならコンビニへお弁当を買いに行くのにベストなサイズにできる
お弁当が傾かずに入れられる底まちが広いバッグも作れる。折りたたんでポケットに入れて持ち歩けるサイズなので、コンビニへの買い物に重宝しそう。
丈夫でたっぷり入るレジカゴバッグ
また、食材のまとめ買いに便利な保温保冷シートを使った大きめのレジカゴバッグの作り方も掲載されている。
ほかに、Tシャツをリメイクしたり、米袋と使い古したジーンズをアレンジしたり、100円ショップで売られている透明の書類入れをバッグに仕立てるアイデアなども紹介されている。
驚きのリサイクル! 米袋とジーンズがバッグになった
透明の書類入れもバッグに変身
自分用、家族用など、好みや用途に応じてアレンジできるのが手作りの良さ。究極のお気に入りはハンドメイドかも!さっそく、チャレンジしてみては。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: 作って楽しい、毎日使える 簡単!手作りエコバッグ
監修・編集・著者名: 主婦の友社 編集部 編
出版社名: 主婦の友社
出版年月日: 2020年8月24日
定価: 本体1,280円+税
判型・ページ数: AB判・64ページ
ISBN: 9784074445769
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シンプルなモノトーンの衣装に身を包んだ天海祐希さんが表紙を飾るのは、2020年8月28日に発売された「GLOW」2020年10月号(宝島社)。無駄な装飾が一切ないからこそ、天海さんの凛とした美しさが際立っている。
画像は、「GLOW」2020年10月号(宝島社)
本誌では、「天海祐希さんの『ニューノーマル』」と題し、春先から激変した環境での、心境の変化を聞いた。コロナ禍をきっかけに天海さんの日常に加わったものの1つが、周囲の人への声かけだという。緊急事態宣言が発令された頃から、家族、友人、仕事先の人たちへ連絡することが増えたそうだ。
さらに、こんなエピソードも。「連絡してくれて、すごく嬉しかった」と天海さんに言い、かつての共演者である大先輩・泉ピン子さんが、住まいの近くで獲れた海の幸を届けてくれたのだ。
「恐縮したんですが、『こういう時はありがたくもらっておくものよ』と。こんな粋なはからいがサラリとできる大人に、私もなりたいと思いました」
と、天海さんは言う。
本誌では他にも「私たちのニューノーマルな世界」と題し、長谷川京子さんや安野モヨコさんなど、さまざまな分野のトップレベルで活躍する女性たちに、価値観や生き方の変化、挑戦してみたいことなどをインタビューしている。憧れのあの人たちは、この環境の変化にどう向き合っているのか。1人1人の言葉に耳を傾けたい。
画像は、「GLOW」2020年10月号(宝島社)通常版の付録(編集部撮影)。毎日の料理が楽しくなりそう
通常版の付録は、「フォション ポケット付き カフェエプロン」。美食ブランド「FAUCHON PARIS」とコラボした、機能的かつスタイリッシュなエプロンだ。シンプルな黒で使いやすく、胸元のロゴがアクセントになっている。
画像は、「GLOW」2020年10月号(宝島社)増刊号の付録(編集部撮影)。それぞれに「HIRO for GLOW」の文字が
セブン-イレブン&セブンネットショッピング限定の増刊号は、「秒で整う! 魔法の小顔ヘア3点セット」が付録。根元につければ即ふんわりする「魔法のパウダー」、ハネ毛や後れ毛を瞬間接着してくれる「ピタッとマスカラ」、絡んだ髪も瞬時に整い、血行までよくなる「魔術師のブラシ」がセットになっている。
画像は、「GLOW」2020年10月号(宝島社)増刊号の付録(編集部撮影)。忙しい朝も瞬時に髪が整うブラシ
「小顔の魔術師」として知られる、ヘアメイクアップアーティストの小田切ヒロさんが監修しており、効果も期待できそうだ。
いずれの付録も、家で過ごす時間をアップデートしてくれる。日常の時間を充実させつつ、自分なりの「ニューノーマル」を見つけたい。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: GLOW 2020年10月号
監修・編集・著者名: GLOW 編集部 編
出版社名: 宝島社
出版年月日: 2020年8月28日
定価: 通常版…1,350円 増刊号…1,440円(いずれも税込み)
判型・ページ数: A4変型
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「上野」と聞いて、「東京の玄関口」と思うのは、かつて東北から上京した年配の人だろう。東京国立博物館や国立西洋美術館など文化施設を思い浮かべる人もいれば、「アメ横」など下町の商店街をイメージする人もいるに違いない。本書『上野新論』は、気鋭の社会学者が長年の調査や聴き取りを経て、多様な貌を持つ「上野」という街を論じた本だ。学術書だが、「上野」という街の魅力のせいか、めっぽう面白い内容になっている。
上野が持つ多彩な要素と機能
著者の五十嵐泰正さんは筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授。専門は都市社会学・地域社会学。1974年に生まれた千葉県柏市で育ち、現在も暮らしている。上野駅を起点とする常磐線や宇都宮線、高崎線の住民と同様、幼いころ、東京とは上野だったという。
中学・高校は上野に近い西日暮里にある開成に通った。当たり前の空気のような存在の上野のユニークさに気付いたのは、イギリスのバーミンガム大学に留学していた時だ。自分のなじみのある街をプレゼンする授業があった。多国籍の学生を前にロンドンを引き合いにして説明した。
「近代化以前の江戸時代、17世紀に将軍家の菩提寺として、ちょうどウェストミンスター寺院のような国家的な寺院として創建された寛永寺の門前に、18~19世紀に栄えたのが上野の街の始まりです。明治維新という体制変革後、寛永寺の広大な寺域は新政府に接収された近代公園になり、日本を代表するたくさんの博物館や美術館、東京最大の動物園が建てられました。ロンドン動物園のあるリージェントパークに、大英博物館やナショナルギャラリーが建ってるようなものです」
さらに、長距離鉄道のターミナルであり、アメ横という大きなマーケットがあることを説明し、そのすべてが半径500メートル以内にあると説明すると、皆怪訝な表情をしたという。
「全く方向性の違う都市的な要素や機能がごく狭い範囲にこれだけ集積している街は、世界的にみても稀なことに私は気づいたのだ」
帰国後、本格的に上野をフィールドワークする研究を始めた。
本書の構成は以下の通り。
第1章 グローバル化する上野 山と街の現在/多文化化と流動化の地層――断絶か連続か
第2章 商品化される「下町」 「下町」アイデンティティのありか/「下町」商品化の系譜
第3章 生きられる下町 「下町」という両義的な資源/歴史性と大衆性の相克/浮上するコミュニティ
第4章 「商売の街」の形成と継承 アメ横というアンビバレンス/アメ横における「歴史の不在」/「アメ横商法」とエスニシティをめぐる視線の交錯/「歴史がない」アメ横を継いでいく、ということ
終章 懐の深い街であり続けるために 都市の多様性という困難/多様性を守るためのパトロール/コミュニティによるコミットメントとガバナンス/契機としてのセキュリティ/聞き続けるコミュニティに向けて
上野は5つの商店街のパッチワーク
調査はおもに上野商店街連合会と上野観光連盟という二つの団体の世話になる形で行われた。上野には来歴の違う5つの商店街があり、統一的な組織が出来たのは2001年のことだという。商店主は上野への定着意識が高いが、多くは上野に住んでいないことを指摘している。
インバウンド客が増え、上野は「玄関口」から「目的地」になったと書いている。その中心である「アメ横」について、1章を割き、詳しく分析している。
「アメ横には歴史がない」
「アメ横には歴史がない」と関係者の多くが語るという。戦後ヤミ市ができる前には商店街になっておらず、上野の中では最も新参者の商店街であること、また町会活動の中核となる祭礼がないことが理由だ。最近まで長く他の商店街との付き合いはなかった。しかし、外様だが、アメ横以外は商店街ではない、というプライドも高かったそうだ。
商店街構成員の3分の1が外国籍者ないしは帰化者ではないかという関係者の推測を紹介している。そうしたエスニシティにもとづく葛藤もあったようだ。
アメ横ではインバウンド客を目当てにした外国人の出店ラッシュが続いていると書かれている。しかし、本書の刊行後に、新型コロナウイルス拡大により、インバウンドの観光客は姿を消してしまった。上野の商店街が姿を変えつつあることが縷々書かれているが、今後さらに変化するのだろうか。
余談だが、上野の商店街関係者には開成OBが多く、後輩の五十嵐さんはずいぶん調査を助けられた、と書いている。口の堅い商店街関係者だが、長く上野に通い信頼関係を築いたようだ。
歴史学や文学では上野を対象にしたものも多いが、上野が社会学的研究対象になることはまずなかったという。五十嵐さんは、学術的な研究ではないが、社会学的な感覚を感じさせる優れたルポとして、本橋信宏さんの『上野アンダーグラウンド』(駒草出版)を挙げ、一部で取材協力したことにもふれている。
BOOKウォッチでは、社会学者の吉見俊哉さんが上野など東京都心北部に注目した『東京裏返し』(集英社新書)を紹介したばかりだ。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: 上野新論
サブタイトル: 変わりゆく街、受け継がれる気質
監修・編集・著者名: 五十嵐泰正 著
出版社名: せりか書房
出版年月日: 2019年12月25日
定価: 本体3000円+税
判型・ページ数: B6判・301ページ
ISBN: 9784796703840
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コロナ関連本の出版が続いている。そんな中で本書『世界を変えた微生物と感染症』(祥伝社)の特徴は、「中学理科のレベルでやさしく解説」というところにある。大人はもちろん中学生でも読んで理解することができる。コロナ禍に触発され、将来は医学や生物学の研究に進みたいと思っている小中学生には格好の読み物といえるだろう。
基本に立ち返って説明
著者の左巻健男さんは理科教育者。京都工芸繊維大学、同志社女子大学、法政大学教職課程センター教授などを経て『RikaTan(理科の探検)』誌編集長。著書に『暮らしのなかのニセ科学』『学校に入り込むニセ科学』(平凡社新書)、『面白くて眠れなくなる人類進化』(PHP研究所)などがある。
このほか、多数の子ども向けの理科参考書も出版している。本書も、基本的にはそうしたジャンルの一冊だ。感染症とは何か、人類はどう対処してきたのかについて中学で理科が苦手だった読者にもわかるように、ということを心掛けて書いている。基本に立ち返って土台を固めておくことが一番有効だと考えているからだ。
全体は以下の構成になっている。
第一章 感染症をもたらす微生物の不思議なしくみ
第二章 これだけあった! 人類が闘ってきた感染症の歴史
第三章 私たちの暮らしに役立つ微生物
第四章 世界は微生物にあふれている
17世紀、微生物を発見
第一章は、「そもそも感染症って何だろう?」から始まる。「ワクチンでたくさんの病気が克服できた?」「抗生物質のおかげで人類は感染症に勝てるようになった?」「感染症と闘う免疫の仕組みとは?」と続いていく。
第二章では、新型コロナウイルス、SARS・MERS、マラリア、インフルエンザ、コレラ、結核などが登場する。
第三章は発酵と腐敗の違い、酒類と酵母、腸内フローラなど私たちの日々の健康に身近な微生物の働きぶりが取り上げられている。第四章では細菌、ウイルスなどについて改めて解説している。
微生物、ウイルスの歴史でいえば、最小限、次のことを覚えておくといいだろう。
・微生物の存在を初めて見つけたのは、17世紀のオランダの科学者、レーウェンフック。顕微鏡を作り上げ、細菌やカビなど、顕微鏡でしか見ることができない無数の生物が存在することを発表した。
・19世紀末になって、普通の顕微鏡では見ることができない「ろ過性病原体(ウイルス)」の存在がわかった(のちに電子顕微鏡で突き止められた)。
死者最大は14世紀のペスト
人類の歴史は感染症との闘いの歴史だったといわれる。実際に、人類と感染症の闘いが本格化したのは約1万年前から。これは農耕で人々が定住し集落の人口が増えたこと、家畜から感染症が人類に広がるようになったことによる。
過去のパンデミックのランキングも掲載されている。
1位 ペスト 死者2億人 1347~51年
2位 天然痘 死者5600万人 1520年
3位 スペイン風邪 死者4000~5000万人 1918~19年
4位 ペスト 死者3000~5000万人 541~42年 東ローマ帝国
5位 エイズ 死者2000万人以上 1981~2000年
ペストはこれ以外にも何度も上位に顔を見せる。人類を脅かしてきた証拠だ。今回の新型コロナウイルスは6月23日現在で死者約47万人、14位だという。
感染症と闘った科学者の名前では、天然痘の種痘を開発し、撲滅への道筋をつけたエドワード・ジェンナー(1749~1823)、ペニシリン開発に貢献したアレクサンダー・フレミング(1881~1955)の名前を忘れてはならないだろう。ペニシリンは細菌による感染症の治療に使う抗菌薬(抗生物質)だ。二人の名前は本書でも特記されている。
BOOKウォッチでは多数の関連本を紹介済みだ。概説書では『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』(青春文庫)、『世界史を変えた13の病』(原書房)、『感染症の世界史』(角川ソフィア文庫)、『イラスト図解 感染症と世界史 人類はパンデミックとどう戦ってきたか』(宝島社)、『パンデミック症候群――国境を越える処方箋』 (エネルギーフォーラム新書)など。医療関係者の著書では『猛威をふるう「ウイルス・感染症」にどう立ち向かうのか』(ミネルヴァ書房)、『知っておきたい感染症―― 21世紀型パンデミックに備える』 (ちくま新書)、『病が語る日本史』 (講談社学術文庫)、『感染症とたたかった科学者たち』(岩崎書店)、『流行性感冒――「スペイン風邪」大流行の記録 』(東洋文庫)、『ウイルスは悪者か』(亜紀書房)など。また、『牛疫』(みすず書房)、『病魔という悪の物語――チフスのメアリー』(ちくまプリマー新書)のほか、コロナ禍との直接のかかわりでは『PCR検査を巡る攻防――見えざるウイルスの、見えざる戦い』(リーダーズノート)、『新型コロナウイルスの真実』 (ベスト新書)、『新型コロナはいつ終わるのか?』(宝島社)、『新興衰退国ニッポン』 (現代プレミアブック)なども紹介している。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: 世界を変えた微生物と感染症
監修・編集・著者名: 左巻健男 著
出版社名: 祥伝社
出版年月日: 2020年8月 1日
定価: 本体1500円+税
判型・ページ数: 四六判・240ページ
ISBN: 9784396617356
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グラビアアイドルの葉月つばささんが、8月31日(月)に写真集『RED ZONE』(講談社)をリリースする。
写真は、葉月つばさ写真集『RED ZONE』(講談社)
葉月さんは、2017年にスカウトされて芸能界入り。同年にリリースした1stDVD「ピュア・スマイル」(竹書房)で本格デビュー。
その後も、リリースするDVDは軒並み好セールスを記録し、昨年放送された「ゴッドタン」(テレビ東京系)では、「第3次ブームの主役に食い込むグラドル」として取り上げられ話題に。2020年ブレイク必至との声も上がる存在だ。
自身初となるフルヌード
「日本一危ないベビーフェイス」と称され、愛くるしいルックスに似合わぬ過激な露出でグラビア界を席巻する葉月さん。同写真集では写真家・青山裕企さんとタッグを組んでおり、自身初となるフルヌードにも挑戦。
「王道清純派」と言われる葉月さんの美しい表情を大胆カットで織り上げた本作の露出度は、まさに「レッドゾーン」と言っていい。
なお、写真集『RED ZONE』のKindle版には、書籍版にはつかなかった特典カットも掲載されている。手元に紙の本でで持ちつつ、電子版で特典も見たい作品だ。
先行公開カットを入手
次の2枚の写真は、BOOKウォッチ編集部が入手した先行公開カット。美しい表情に癒される内容だ(写真提供:講談社)。
(BOOKウォッチ編集部 ムカイ)
書名: 葉月つばさ写真集『RED ZONE』
監修・編集・著者名: 葉月つばさ モデル、青山裕企 撮影
出版社名: 講談社
出版年月日: 2020年8月31日
定価: 本体3,800円+税
判型・ページ数: A4判、96ページ
ISBN: 9784065211342
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「美ボディチャレンジ」に成功したら、女性ファッション誌「Oggi」で誌面デビュー。
この目標を掲げ、自身がMCを務める情報番組「バゲット」(日本テレビ)でダイエット企画に挑戦していた、尾崎里紗アナウンサーが念願の「Oggi」デビューを果たした。
画像は、小学館のプレスリリースより。「美ボディチャレンジ」前の尾崎アナウンサー(C)日本テレビ
2020年5月に、番組内の企画「帰宅部尾崎シリーズ」でかっこいい大人の女性を目指し、美ボディ作りに励んできた。外出自粛期間にも自宅で運動を続け、大好きだった肉や炭水化物も制限したという。「入社してから10kg増えた」そうだが、地道に努力を重ね、体を大改造。ついに7月、番組で2.8キロのダイエットに成功したことを報告した。
さらに、自主トレに加えてジムにも通い、トレーニングを重ねた結果、目標であった4キロ減にも成功! 2020年8月28日から発売中の「Oggi」2020年10月号(小学館)で、念願の本誌デビューを果たした。
画像は、「Oggi」2020年10月号(小学館)
撮影では、見違えるようにすっきりした体で、この秋のトレンドを「かっこよく」着こなしたそう。今まで試したことがなかったスキニーパンツや、体のラインが出るワンピースなどにも挑戦した。その変身ぶりには尾崎さん自身も、
「『Oggi』っぽいファッションをまとっている自分が、今でも信じられません...!」
と驚いていた。
先輩である水卜麻美アナウンサーからは、
「一生懸命やったからこそ表情にも強さとかっこよさが加わっていて...感激しました。頑張りを見ていたら私もやる気が出たよ、ありがとう!落ち着いたら焼肉行こうね」
と、温かいコメントが寄せられた。
本誌では、モデル初体験の尾崎さんが笑顔で挑んだファッションページの他、夢を叶えたボディメイクの詳細も紹介している。
画像は、小学館のプレスリリースより。「Oggi」にモデルとして登場した尾崎アナウンサー
尾崎さんの後に続き、美ボディを手に入れたい人にとって、きっと参考になるだろう。
(BOOKウォッチ編集部)
書名: Oggi 2020年10月号
監修・編集・著者名: Oggi 編集部 編
出版社名: 小学館
出版年月日: 2020年8月28日
定価: 780円(税込み)
判型・ページ数: A4変型
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森七菜さんが、8月31日(月)に写真集『Peace』(ギャンビット)をリリースする。
2016年にスカウトされ、行定勲監督によるWeb CMで芸能活動をスタートした森さん。
ドラマ「3年A組―今から皆さんは、人質ですー」(日本テレビ系)などに出演後、映画『天気の子』(新海誠監督)でヒロインに抜擢されるなど、今飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍の場を広げる実力派俳優だ。本作は、森さんの19歳の誕生日にリリースされる、初の写真集となる。
写真は、森七菜写真集『Peace』(ギャンビット)
発売前から早くも話題となり、発売前の緊急重版が決定した本作では、16歳から18歳の高校時代を撮りつづけてきた膨大な写真を一挙公開。
出身地・大分で高校生活と女優業の両立をしながら、東京・大分の往復を繰り返してゆくなかで日々成長していく姿が、ごく自然に収められている。
写真は、先行公開されたショット。フォークを手にした森さんの笑顔が印象的(ギャンビット)
オフや移動日などで初めて訪れた東京の街並みや撮影の合間の仙台、地元・大分で見せた素直で正直すぎる笑顔が眩しい。
高校生活最後の記念として、母校協力のもと、実際に3年間着用していた制服姿で挑んだ校内・教室でのカットなど、見どころ満載となっている。
刊行記念パネル展の開催も決定! 自分の名前入り直筆サインのチャンスも
8月31日~9月13日まで「森七菜 ファースト写真集『Peace』刊行記念パネル展」も開催される。HMV&BOOKS SHIBUYA(東京都渋谷区)、HMVパークプレイス大分(大分県大分市)で開催。写真集の会場限定購入特典として、限定オリジナルポストカードが付く。
また、写真集『Peace』に同梱されているアンケートハガキに答えると抽選で7(七菜)名に森七菜さんの直筆サイン入り写真集『Peace』がプレゼントされる。しかも、当選者の名前を入れた特別感のある直筆サインになるという。
次の3枚の写真は、先行公開されたショット(提供:ギャンビット)。
(BOOKウォッチ編集部 ムカイ)
書名: Peace
サブタイトル: 森七菜 ファースト写真集
監修・編集・著者名: 森七菜 著、塩原洋 写真
出版社名: ギャンビット
出版年月日: 2020年8月31日
定価: 本体3,000円+税
判型・ページ数: 352ページ
ISBN: 9784907462499